格差社会の落とし子たち
秋葉原で起こった事件に関して、あたしは、特に何も書くつもりはなかった。だけど、多くの人からメールが来るので、「何で書かないのか」ってこともまじえて、今日は書こうと思う。
まず、あたしは、こうした事件が起こるたびに、各報道機関が「待ってました!」とばかりに飛びついて、執拗に取材を繰り返して、犯人の学生時代の卒業アルバムや文集を手に入れたり、学生時代のクラスメートを探し出してインタビューしたり、被害者のご遺族のとこにしつこく取材に行ったりして、何度も何度も繰り返して報道することが、不快でたまらない。そして、アホなコメンテーターから文化人気どりのタレントまでもが、いっぱしの心理学者にでもなったつもりで、犯人の精神分析を始めて、あーだこーだと能書きをたれてるのを見るのが、不快でたまらない。さらには、「ナイフの販売を規制しろ」だの「歩行者天国を廃止にしろ」だの「インターネットを規制しろ」だの「オタクは危険」だのって、あまりにもズレまくった妄言を炸裂させる大バカまで登場しちゃって、まるで茶番劇だ。
あたしは、こうしたバカたちを見てると、とても、ホントに事件の被害者たちのことを気の毒に思ってたり、再発を防止したいと思ってるようには見えない。なんか、大事件が起きてハシャいでるようにしか見えない。そして、ここで「いいこと」を言っておけば、次に何か事件が起きた時にもお呼びが掛かるかな?って思いながら発言してるようにしか見えない。スタジオではマジメな顔をして「二度とこのような惨劇が起こらないようにナンタラカンタラ」ってノタマッてても、どうせ番組が終われば、ゲラゲラと笑いながら飲みに行く話をしてるんだから‥‥なんて思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、あたしは、山口県光市の母子殺害事件については、いろんなことを書いた。それは、第一に、悪質極まりない性犯罪だったからだ。そして、第二に、犯人が死刑になるかどうか分からない状況だったからだ。レイプ被害者のあたしとしては、単なるレイプ犯でも「死刑にすべきだ!」って思ってるワケで、レイプのために殺人まで犯したような凶悪犯罪の場合は、裁判などせずに、その場で射殺すべきだと思ってる。それなのに、犯人の年齢やら何やらで、屁理屈を抜かして「死刑は重い」なんて言い出す「人の痛みが分からない人たち」がいたから、あたしはあたしの気持ちを書いた。
だけど、今回の事件は、もうすでに「死刑」は確定してるワケだから、外野がギャーギャーと騒ぐような問題じゃない。あえて言わせてもらうなら、こんな事件にまで、またアホな弁護士軍団が組織されて、精神鑑定だ何だとバカバカしい時間稼ぎをして、何年もかけて裁判をやり、莫大な税金を使って被害者やご遺族を苦しめ続けるな!ってことくらいで、他には何も言うことはない。今回の犯人は、自分が死にたくて、それでも死に切れなくて、ヤケクソになって凶行に走った「自殺願望者」なんだから、こんなヤツに税金なんか使わないで、お望み通りにサッサと死刑にしてやればいい。
それにしても、「死刑になりたくて人を殺した」とか言ってるキチガイとか、周りの人たちをマスゾエにして「硫化水素自殺」をするアホとかって、死ぬのは勝手だけど、どうして周りに迷惑をかけずに自分だけで死んでくれないんだろう? これは、普通に生活してる周りの人間にとって、ホントに恐ろしいことだと思う。世の中には、余命を宣告されて不治の病と闘ってる人たちや、幼い我が子を残して無念の死を遂げたお母さんなど、生きたくても生きることのできない人たちがたくさんいるのに‥‥。第三世界を見れば、食べ物がなくて餓死してく子供たちもたくさんいるのに、それでも死にたいんなら、せめて他人に迷惑をかけずに、自分1人で死んでくれ。
‥‥そんなワケで、「周りをマスゾエにする」ってのは、もちろん、あたしの考えたギャグだけど、マスゾエと言えば、あのカブトガニみたな顔した片山さつきと結婚して離婚したことでもオナジミだ。で、2人の夫婦生活は、それはもう凄惨なものだったそうだ。すぐにヒステリーを起こして暴力をふるうマスゾエは、愛人に子供を産ませたり、片山さつきにサバイバルナイフを突きつけて脅したりと、メチャクチャだったそうだ。以下、2007年9月8日付の「日刊ゲンダイ」の記事からの抜粋だ。
舛添大臣の最初の結婚相手はフランス人だった。2人目は片山さつき代議士。東大助教授と大蔵官僚という関係で、「最高の知的カップル」などと騒がれた。ところが、2人の結婚はすぐ破局。片山議員の関係者はこう言う。
「86年に結婚して離婚は89年ですけど、実質的な夫婦生活は半年くらいでしょう。すぐに片山さんが飛び出して別居してしまった。世間体だけで、仮面夫婦を続けていたんです」
原因は、舛添のエキセントリックな性格や家庭内暴力などモロモロだったようだ。外にも愛人がいて、離婚が決まる前に愛人に男児を産ませている。
「80年代当時はDVという言葉はなかったが、すぐ頭に血が上ってキーッとなる。『今なら問題になる』と片山さんは言っていましたね。骨折とか病院に駆け込むような話はなかったようですけど、サバイバルナイフを突きつけたという話も有名。彼はナイフ集めが趣味なんです。20本くらい持っていた。いじくっているうちに、そんな場面もあったようです」(2人をよく知る関係者)
http://eritokyo.jp/independent/nikkangendai-col0050.html
‥‥そんなワケで、20本ものナイフを収集し、それを自分の妻に突きつけて脅すような危険人物が、よくもまあ厚生労働大臣なんかやってるもんだと思うけど、これはナイフに問題があるんじゃなくて、使う側の人間の人間性に問題がある。昔から「キチガイに刃物」って言葉があるけど、今回の事件にしろ、このマスゾエの問題にしろ、ナイフには何の責任もないし、ナイフを売ってるお店にも何の問題もない。問題なのは、それを使う側の人間なのだ。
だから、今回の事件を受けて、「ナイフの販売を規制しろ」って言うのは、根本的に間違ってる。だって、1999年の下関の通り魔殺人事件にしても、他の類似する事件にしても、そのほとんどは「包丁」を使っているからだ。包丁は、たぶん99%の家庭にあると思うし、たいていの場合は、2本とか3本とか持ってるだろう。そして、他にも、フルーツナイフやカッターなど、使い方によっては人を殺すことのできる刃物はたくさんあるし、どの家庭にもある。
つまり、ナイフだけを規制したって、何の意味もないってことになる。そして、全国のほとんどの家庭に包丁があるのに、それでも全国の家庭が血の海にならないのは、使ってる人間がマトモだからだ。どっかの厚生労働大臣みたく、自分の妻に包丁を突きつけて脅すような異常な人間は、何百万人に1人っていうマレな存在だからだ。
‥‥そんなワケで、話はクルリンパと戻るけど、今回の事件は、自分が死にたくても死に切れなくて、ヤケクソになって凶行に走った「自殺願望者」による犯行なんだし、最近のこうした事件の犯人のほとんどが「死刑になりたくて人を殺した」って言ってる「自殺志願者」なんだから、こうした凶悪犯罪を抑止するためには、ナイフの販売を規制したって、歩行者天国を廃止したって、街中に警察官を配置したって、まったく意味がない。「自殺したい」と思う人たちを少しでも減らすような対策をしない限り、根本的な解決策はない。
ニポンは、先進国の中では、世界一の自殺大国だ。人口あたりの自殺者の割合は「10万人あたり25人」で、これは、イギリスの「10万人あたり7人」の3.5倍、アメリカの「10万人あたり11人」の2倍以上になる。現在のニポンでは、年間に3万人以上、毎日80人以上の人たちが自殺してる。20分に1人の人間が自殺し続けてるのだ。
そして、これは、あくまでも「自殺した人」の数なのだ。自殺したいと思いつつも、自殺には踏み切れずに、何とか惰性で生きてるような予備軍、つまり、「自殺願望者」の数は、通常、自殺者の50倍から100倍って言われてる。だから、年間に3万人の人が自殺してるニポンには、150万人から300万人の「自殺願望者」がいるってことになる。これだけの予備軍がいれば、その中の何人かは、包丁やナイフを振り回しながら人ゴミで大暴れして、世の中をメチャクチャにしてやろうって思っても不思議じゃない。
‥‥そんなワケで、ニポンの自殺者数の推移を見ると、過去には、1958年にピークを迎えた「第一次自殺ブーム」と、1983年にピークを迎えた「第二次自殺ブーム」とがあり、現在は戦後最大の「第三次自殺ブーム」が続いてる。これらの自殺ブームは、世の中の景気と反比例してて、世の中が不況になれば自殺者が増え、景気が回復すれば自殺者が減る。この繰り返しが続いて来た。「第一次自殺ブーム」がピークに達した1958年は「なべ底不況」だったし、「第二次自殺ブーム」がピークに達した1983年は「円高不況」だった。
だけど、現在の「第三次自殺ブーム」は、これまでのパターンとは違ってるのだ。「第三次自殺ブーム」は、モリ政権下の1998年から始まり、コイズミ政権下で急増し、そのまま増加が続いてる。で、2002年当時のコイズミは、「景気は回復した!」と叫び、「いざなみ景気だ!」って言ってたけど、自殺者の数はぜんぜん減ってないのだ。ちなみに、この「いざなみ景気」ってのは、1965年から1970年までの「いざなぎ景気」を上回るほどの好景気だってことで名づけたそうだ。
だけど、過去の「いざなぎ景気」の時には、直前までの「第一次自殺ブーム」から一転して自殺者の数は激減したのに、2002年の「いざなみ景気」の時は、自殺者の数は減るどころか増加してる。それは、これこそが、コイズミというペテン師による「幻想の好景気」だったからだ。規制緩和によって消費を拡大させるっていう「大企業とお金持ちだけが得をする改革」を強引に推し進めたことによって、GDPは21兆円も増えたけど、サラリーマンの所得は4兆円も減ったのだ。
この数字を見れば分かるように、大企業やお金持ちは大儲けしてるのに、それを労働者たちに還元せず、自分たちだけがいい思いをしてたってワケだ。だから、テレビや新聞では「景気が良くなった!」「景気は回復した!」って言葉が踊ってたけど、一般のサラリーマンたちは、大量リストラされたり、お給料やボーナスをカットされたりで、まったく好景気なんか実感できない日々を送ってたってことだ。
ピラミッドの上のほうにいる人たちだけが、笑いが止まらないほどお金が儲かり、その反面、ピラミッドの下のほうにいる何万倍もの数の人たちは、とても「好景気」とは縁のないようなギリギリの生活を余儀なくされてたワケだ。そして、数えきれないほどの中小企業が倒産し、毎日のようにたくさんの家族が一家心中し、連日100人以上もの人たちが生活苦から自殺し続けた。これが、コイズミという史上最低の総理大臣が推し進めた改革のホントの姿であり、現在の「チョー格差社会」のイシズエを築くことにつながったのだ。
‥‥そんなワケで、今回の事件の犯人は、自動車の組み立て工場で、派遣の契約社員として働いてて、「派遣社員は6月末で全員解雇」って言われたそうだ。そのあとに「解雇の延期」を通達されたそうだけど、それは「7月上旬まで」ってもので、たかだか10日間の命拾いに過ぎなかった。このことが、今回の犯行のヒキガネになったのかどうかは分からないけど、コイズミが作り出した「雇用格差」が原因で、来月のことも分からずに厳しい労働を続けてる若者たちや、明日のことも分からずに日雇い派遣の仕事を続けてる若者たちの目には、いくら青空を見上げてみたって、「絶望」の2文字しか映らないと思う今日この頃なのだ。
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