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2008.08.27

マーボートマトへの道

いつものスーパーで、しばらく前から、「日替わりでお野菜が何か1種類だけ100円セール」をやってる。もちろん、この名前は、あたしが説明がてら付けたもので、正式な名前は特にない。とにかく、いろんなお野菜が並んでる中で、毎日、何か1種類だけが100円になってる。オトトイはキャベツが1個100円、昨日は大根が1本100円、今日はキュウリが3本で100円‥‥って感じだ。ふだんから安売りしてるスーパーを利用してる人から見たら、たいして安く感じないかもしれないけど、あたしの住んでる地域だと、通常の半額くらいの感じなので、すごく安く感じる。

だけど、一見、アリガタイザーなサービスなんだけど、実はそうでもないのだ。たとえば、カレーとかシチューとかを作ろうと思ったら、最低でも、タマネギ、ニンジン、ジャガイモが必要だし、できれば、ブロッコリーとかも欲しい。それなのに、タマネギが何個か入った袋が100円の日は、ニンジンは3本で198円、ジャガイモも3個で198円、ブロッコリーに至っては1個250円もしやがる。だから、その日に100円になってたキャベツだけが必要な時とか、ダイコンだけが必要な時とかなら助かるんだけど、複数のお野菜が必要な場合には、何よりも「根気」が必要になる。

カレーを作ろうと思ったら、毎日毎日スーパーを覗きに行って、タマネギ、ニンジン、ジャガイモと、それぞれが100円になってる日に買って来て、ぜんぶが揃うまで待たなきゃなんない。たとえば、月曜日はタマネギが100円、火曜日はニンジンが100円、水曜日はジャガイモが100円‥‥って決まってればいいんだけど、そんなに都合良くは行かない。その日に何が100円になってるのかは、スーパーに行ってみるまで分かんない今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、タマネギやニンジンやジャガイモみたいに、日持ちのするお野菜ならいいんだけど、たとえば、サラダが食べたくなって、レタスとキュウリとトマトが欲しいなんて思ったら、ほぼムリだ。初日にレタスが100円でも、キュウリが100円になるのが5日後で、トマトが100円になるのが10日後だったら、ぜんぶが揃った時には、レタスは冷蔵庫の野菜室で冷害状態みたくなっちゃってるだろうし、キュウリも「ス」が入って白っぽくなっちゃってるだろう。

だから、こないだ、レタスが100円だったから買って来たんだけど、あたしは、レタスだけのサラダを食べた。サラダっていうか、ただ単にレタスをちぎって、大きなお皿に山盛りにして、お塩をかけてムシャムシャと食べ続けたんだけど、美味しかったけど虚しかった(笑)

で、しばらく前のこと、その日は珍しいことに、ショウガが100円だった。もともと、中国産のショウガなら100円なんだけど、いつもは高くて手が出ない高知県のショウガが100円になってた。それで、ショウガは何にでも使えるし、涼しいとこに置いとけばワリと日持ちもするから、1個買って来た。そしたら、その次の日が、ナナナナナント! ミョウガが100円だったのだ! いつもは3個入りで168円もするから、ずっとガマンしてたのに、100円なら絶対に「買い」だ!

そして、2日間でショウガとミョウガが手に入ったので、あたしの夢は果てしなく広がった。だって、この黄金のコンビさえあれば、お素麺も美味しく食べられるし、冷奴も美味しく食べられるし、他にもいろいろと楽しめるからだ。あと、多摩川の土手に行って大葉を摘んでくれば、パーフェクトな「薬味3兄弟」が完成しちゃう。

それで、あたしは、ショウガと一緒に買って来たお豆腐に、摩り下ろしたショウガと刻んだミョウガを乗せて、オカカをタップリと乗せて、冷奴を作った。それから、3本100円の時に買って来たキュウリと、4本100円の時に買って来たナスで作っておいた浅漬けに、千切りにしたショウガとミョウガを加えて、軽く和えて、一味唐辛子を振って、お醤油を垂らした。もう、無敵の組み合わせだ。ご飯のオカズとしても無敵だし、お酒のオツマミとしても無敵だ。そして、もちろん次の日は、多摩川の土手で大葉を摘んで来て、千切りにして、1個残しておいたミョウガも刻んで、ショウガは摩り下ろして、無敵のお素麺を食べた。

‥‥そんなワケで、おんなじ100円のお野菜でも、ダイコンやキャベツのように、メインの食材としてオカズになるものと、ショウガやミョウガのように、薬味として使うものとじゃ、大きく意味が違う。ダイコン1本とミョウガ3個じゃ、重さも質量もぜんぜん違う。たとえば、ダイコン1本だけしか食料がなくても、何とか数日はサバイバルできるだろうけど、ミョウガ3個じゃ1日も持たない。ようするに、極端な言い方をすれば、ダイコンは生活必需品だけど、ミョウガはゼイタク品てことなのだ。

だから、ダイコンやキャベツなら、どうしても食べたい時には150円でも買う場合があるけど、ショウガやミョウガなどの薬味の場合は、100円じゃないと買わない。そして、いつも悩むのが、長ネギだ。金ちゃんラーメンを作って食べる時も、おそばを茹でて食べる時も、納豆を食べる時も、長ネギがあればグッと美味しくなるのに、3本で200円近くもするから、とてもじゃないけど手が出ない。

だって、35円のラーメンや、1個あたり30円程度の納豆に対して、200円近くもする長ネギを買って来て入れるなんて、あたしの感覚からすると、入れるお金が1000円札が1枚しかないのに、7万円のヴィトンのお財布を使うようなもんだからだ。年に一度のゼイタクとして、1個150円もする「中華三昧」とかを食べるのなら、高い長ネギを入れるのもヤブサカじゃない。だけど、ふだんの35円のラーメンや30円の納豆の場合は、節約のために安いものを食べてるんだから、そこに高い長ネギを入れたら、本末転倒になっちゃう。

そして、いつもより細い長ネギが3本で100円になってる時に買って来ても、ラーメンでもおそばでも納豆でも、1回に使うのは10cm程度だし、そんなに毎食は使わないから、使い切る前に悪くなってきちゃう。そして、最後の1本は、ぜんぶお味噌汁に入れちゃったりって、すごくもったいない使い方をすることになる。だから、あたしは、たとえ100円になってる時でも、長ネギだけは、いつも買おうか買うまいか悩んじゃうのだ。

‥‥そんなワケで、あたしは、ヘナチョコベジタリアンになってから、思わぬとこで苦労するようになって来た。しばらく前のことなんだけど、実家が北海道のヘアメーク仲間が、実家から送って来たスルメを分けてくれた。それで、スルメに目がないあたしは、さっそく、スルメの横にハサミで1cmおきに切り込みを入れて、アブった。こうすると、裂きやすくなるからだ。そして、裂いたスルメに軽くお醤油をかけて、三角のとこにマヨネーズをチュルチュルと出して、そこに一味唐辛子をドバッとかけた。

で、冷蔵庫で冷やしておいた、これまたいただきもののニポン酒を飲みながら、スルメでマヨネーズと一味唐辛子をマゼマゼしつつ、美味しくいただいた‥‥のもトコノマ、ハッと気づいたのは、「マヨネーズってタマゴが原料じゃん!」てことだった。あたしは、ベジタリアン宣言をしてから、ぜんぜん気づかないままに、マヨネーズを使ってたのだ。

あたしは、別にマヨラーじゃないので、400gのマヨネーズを買って来ると、だいたい3ヶ月くらいは持つ。そんなにヒンパンには使わないし、そんなにヒンパンには買わないから、ついウッカリしてたんだけど、ベジタリアン宣言をしてからも、1回か2回は買ってたのだ。そして、こんなことを気にしだすと、金ちゃんラーメンのスープの粉の中に、チキンか何かのエキスが入ってるんじゃないかとか、いろんなことが気になって来る。

たとえば、お肉屋さんで、挽肉をいっさい入れてないジャガイモだけのコロッケを売ってたとして、あたしが安心して買って食べたとしたら、実は「揚げ油にラードを使ってた」なんてことだってアリエールだ。コロッケに限らず、あたしはOKにしてる魚介類でも、定食屋さんやレストランでエビフライやイカフライを食べる時に、揚げ油がラードだったらダメってことになる。だからって、お店に入るたびに、「お宅の揚げ油は何ですか?」って聞いて、ラードだって言われたら他のお店に行く‥‥なんてことはしてられない。

それに、そこまで細かいことを気にし始めると、あたしの嫌いな「病的なほどのベジタリアン」の方向に行っちゃいそうだから、「魚介類はOKのユルユルのベジタリアン」のあたし的には、一歩も足を踏み入れたくない領域なのだ。皮のお財布も使わないとか、皮のパンプスも履かないとか、挙句の果てには化繊のものもいっさい着ないとか、そんな仙人みたいな世界まで行っちゃったら、東京じゃ呼吸もできなくなっちゃう。東京で暮らすってことは、化学物質だらけの空気を吸って、化学物質だらけのお水を飲むってことなんだから、あんまり細かいことまで気にし始めると、ノイローゼになっちゃって、逆に精神衛生上よろしくないのだ。

‥‥そんなワケで、マヨネーズのことだけど、あたしは、しばらく前にスルメを食べてる時にハッと気づいてから、「このマヨネーズを使いきったら、もう買わない」って決めたワケだ。それで、往生際が悪いんだけど、「これが最後のマヨネーズだ」って思うと、もったいなくて気軽に使うことができなくて、どうしてもマヨネーズが必要な時だけ少しずつ使ってるから、まだ半分くらい残ってる。だから、レタスを食べた時にも、お塩を振りかけて食べたってワケだ。

結局、いくらお肉を食べないようにしてても、こうして調味料のほうにお肉やタマゴなんかが使われてることもあるワケだから、神経質にならないようにユルユルのベジタリアンを楽しんでるあたしとしては、「ついウッカリ」が多いと思う。「思う」ってのは、未だに気づかないで食べちゃってるものもあるかもしれないからだ。だからって、調味料や油までイチイチ気にしてたら、ユルユルじゃなくなって来て、とてもじゃないけど続けて行けなくなっちゃう。

だから、あたしが出した結論は、調味料はできるだけ「お塩」「お醤油」「お味噌」を使うようにするってことだ。そして、二岡として‥‥じゃなくて、二軍として、「ソース」と「ケチャップ」と「いしる」があれば、世の中のほとんどの食材やお料理を美味しくいただくことができるだろう。マヨネーズが使えなくなると、あたしの大好きなタルタルソースもダメになるから、それだけは悲しいけど、この際、それくらいはガマンしないといけないと思った。

それで、あたしは、100円のお野菜を中心にした食生活を送ってるんだけど、レタスが100円の時に、ちぎってお塩を振って食べたように、トマトが100円の時も、切ってお塩を振って食べただけだったし、キュウリが100円の時も、切ってお味噌をつけて食べただけだった。ようするに、何にもお料理なんかしてなくて、そのままボーン・トゥ・ビー・ワイルドに、そのお野菜の味を楽しむような食べ方をしてた。

だけど、人間てのはゼイタクなもので、こんな食べ方が続いてると、だんだんに飽きて来る。いろんな調味料を使って、複雑な味つけをしたお料理が食べたくなって来る。それで、しばらく前に、「マーボーナス」のナスの代わりにズッキーニを使ったら美味しかったってことを書いたけど、今、考えてるのは、「マーボートマト」なのだ。何日か前の夕方、車の運転をしながらTOKYO FMを聴いてたら、「ワンダフル・ワールド」で、中華料理の人気投票みたいなのをやってた。それで、断片的に聴いてたから、あんまり詳しくは分からないんだけど、小山ジャネット愛子さんが、「マーボー豆腐」に投票した1人のリスナーのメールを読んだ。


「私はマーボー豆腐に投票します。でも、我が家では、お豆腐の代わりにトマトを入れるんです。すごく美味しいんですよ」


「マーボーナス」のナスの代わりにトマトなら、「マーボーナス」のナスの代わりにズッキーニとおんなじで、一応は理解できるし、「マーボー豆腐にトマトも入れる」ってのも、一応は理解できる。だけど、「マーボー豆腐」からお豆腐を抜いて、その代わりにトマトを入れるなんて、ワケが分かんない。まあ、「マーボーナス」のナスの代わりにトマトを入れるのと大差ないんだけど、これじゃあ、モトのお料理が「マーボー豆腐」である意味がないし‥‥って、そんなことはどうでもよくて、とにかく、あたしは、最後の「すごく美味しいんですよ」って言葉が耳に残った。

あたしは、たいていのお料理は、作り方を聞いただけである程度の味を想像することができるんだけど、この「マーボートマト」だけは、どうしても味が想像できなかった。ズッキーニにしても何にしても、そのお野菜自体に強く主張する味がないものを使うのなら、味はあくまでも「マーボー豆腐」や「マーボーナス」なワケで、食材の歯応えが変わるだけだ。でも、トマトの場合には、強く主張する味があるワケだし、「お豆腐の代わりに入れる」ってことは、メインの食材として大量に入れるワケだ。その上、煮込んでるうちに溶けて来るだろうから、どう考えても、マーボーの味とトマトの味とが混ざった味になるハズだ。トマトの味と酸味がプラスされたマーボーだなんて、未知なる味の扉をひらくようなもので、ものすごく興味をそそる。

‥‥そんなワケで、あたしは、「マーボートマト」っていうイタリアンな中華を味わうために、今日もまた、スーパーを覗きに行って来た。だけど、トマトは、もともとが高いから、なかなか100円にならないのだ。それに、いつもは3個で250円くらいなんだけど、100円の時は2個になっちゃう。だから、たとえ100円になったとしても、2袋で4個は買わないと、あたしが思い描いてる「マーボートマト」は完成しない。だから、「ああ、なんて遠い道のりなんだろう」なんて考えてる今日この頃なのだ。


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