スクリーミング・ナイト・ルノー
昨日のF1、シンガポールGPは、今シーズンから始まったF1史上初のナイトレースで、それも市街地コースだってことで、いろんな意味でワクワクしてた。だって、いくら特設コースだとは言え、夜の市街地をフォーミュラーカーが疾走するなんて、想像しただけでもカッコ良すぎるからだ。昔、所ジョージさんが、F3のマシンを買って、それにフェンダーとかヘッドライトとかウインカーとかマフラーとかの保安部品をつけて、仮ナンバーを取って、そこらの公道を走ったことがあったけど、その写真を見たら、あまりにもカッコ悪かった。バイク用のちっちゃなヘッドライトやウインカーもダサかったし、何と言っても薄いアルミ板を曲げて作ったフェンダーがダサかった。
もちろん、こうしなきゃ公道は走れないからジンジャエールなんだけど、フォーミュラーカーのカッコ良さは、やっぱ、「速く走る」ってことだけを追求して、ヨケイなものをすべて削ぎ落した究極のフォルムなんだから、フェンダーだのヘッドライトだのウインカーだの消音器だのの「ヨケイなもの」を付けちゃうと、トタンにカッコ悪くなる。そして、スタイルがカッコ悪くなるだけじゃなくて、当然、性能もガクッと落ちる。たとえば、排ガス規制に適合したマフラーなんか付けてなくて、吸気も排気もレース用のセッティングだったとしても、ヘッドライトやウインカーの空気抵抗だけで、トップスピードが遅くなるハズだ。それに、フェンダーとタイヤとの隙間に変な気流が発生して、ダウンフォースが得られなくなったりして、すべてのエアロが台無しになっちゃうハズだ。そして、エアロが台無しになれば、きっと浅田真央も悲しむハズだ(笑)
だから、こうした「ヨケイなもの」を付けてなくて、見た目も性能もサイコーにワンダホーなフォーミュラーカーが、そのままの状態で市街地を走るってのは、あたし的にはワクワクしちゃう。だけど、ちゃんとしたサーキットを走るために開発されてるフォーミュラーカーにとって、市街地コースのレースってのは「番外編」みたいな感じで、モナコGPにしても、なんて言うか、お金持ちが自分のクルーザーでパーティーでもしながら観戦するみたいな、ちょっと異質な感じがする。だけど、市街地コースが好きなあたしとしては、狭くて抜く場所がないし、いっつも渋滞が起こるし、見どころと言えばトンネルくらいなのに、そのトンネルを出たとこにジャマなシケインがあるモナコのレースは、いつも不完全燃焼な感じだった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、今シーズンから始まった市街地コースのシンガポールGPは、片側2車線の道路を両側使ったコースだから、全体的に4車線ぶんの幅があって、コーナーでのバトルも可能だ。それに、全長1キロのストレートもあるし、なかなか楽しめそうな感じだった。だけど、そんなことよりも、何よりあたしをワクワクさせたのは、F1史上初のナイトレースだってことだ。決勝だけじゃなくて、予選も夜に行なわれる。もちろん、所さんの作ったF3みたくヘッドライトなんか付けるワケに行かないので、マシンはそのままで、コースのほうを照明で照らして明るくするのだ。
シンガポールの中心地、マリーナに隣接した地域に特設された市街地コースは、「マリーナベイ・ストリート・サーキット」って名づけられて、全長が約5キロだ。そして、この5キロのコースをすべて照明で昼間のように明るく照らすワケだから、照明代だけで8億円も掛かるそうだ。つまり、おんなじコースでも、昼間に開催すれば8億円も安く済むワケで、世界的に「エコ」が叫ばれてるこのご時世に、ものすごいゼイタクっていうか、ものすごいオオバンブルマイっていうか、ものすごいマイマイカブリっていうか、とにかくものすごいことだ。
細かいことはトモカクとして、とにかく、夜の市街地で、露出してるぶっといタイヤからの白煙とか、ストレートの排気システムからのアフターファイヤーとかが見られるなんて、こんなにコーフンすることはない。それで、あたしは、予選からワクワクして観てたんだけど、ドライバーズポイントが1ポイント差でハミルトンを追うマッサがポールを獲得して、そのハミルトンがフロントロー、3番グリッドが現在4位のライコネンていう、なかなか終盤戦にふさわしい感じになった。ただ、予選のQ2でトラブルが発生して、ノータイムに終わっちゃったアロンソが、ものすごく悔しがってたのが印象的だった。
‥‥そんなワケで、いつもは深夜なのに、昨日は夜の10時からっていう奇跡的な時間帯に放送された地上波のシンガポールGPだから、録画しないで観た人も多いと思う。だけど、あたしとしては、いつもは「堂本兄弟」をやってるうちに、のんびりとお酒やオツマミを用意するのに、今回はF1が終わってから「堂本兄弟」が始まるっていう異例のプログラムだったから、お酒やオツマミを用意するのにバタバタしちゃったし、早い時間からの放送に何だか「猫だまし」を食らったみたいな感じだった。
で、決勝はスタートしたワケだけど、心配だった1コーナーもみんな無事にクリアしたし、マッサはサイコーのスタートでイイ感じだし、あたしは、いただきもののサキイカをオツマミにして、ブラックニッカの濃いめの水割りをチビチビと飲み始めた。市街地コースのナイトレースは、思ってた通りのカッコ良さで、首都高や湾岸を思わせる。首都高よりはコースの幅があるけど、コーナーなんか、首都高の6号線から常磐道へ向かう三郷JCの左カーブに似てて、すごくコーフンする。ここのカーブって、6号線の長い直線で思ったよりもスピードが乗ってるし、カーブ自体が広くてゆるやかに見えるから、ついついオーバースピードで突っ込んで、ズルズルと外にふくらんじゃって、ウォールにヒットしそうになったり、隣りを走ってる大型のトレーラーに接触しそうになっちゃうんだよね(笑)
こんなふうに、ヒトコトで言うと、「2倍の幅がある首都高でF1マシンがレースをやってる」って感じで、とにかくカッコイイ。オンボードカメラの映像で、ほぼ1周したのを観たら、なんか、首都高を1周するドライバー目線の映像を早送りで観てるみたいで、チョーコーフンしちゃった。こういうレースを観てると、あたしのパンダにも、マジで「NOS」を積みたくなってきちゃう。それから、こんなに差のあるF1マシンじゃなくて、まったくおんなじ日産のGTRとかを20台用意して、リミッタ―だけ解除して、F1ドライバーたちに乗ってもらってレースしたら、すごくコーフンしそうだ。
で、カンジンのレースのほうは、もう皆さん観てると思うからネタバレで書くけど、ドライバーとしてはバリチェロが好きで、チームとしてはフェラーリが好きで、男っぷりとしてはライコネンが好きなあたしとしては、どの方面からも最悪の結果になっちゃった。何よりも気の毒なのはマッサだ。細かく説明しても、レースを観てた人には意味がないので、この部分だけ、レースを観ながらのチャットを紹介する。
きっこ 2008年09月28日 22:39
首都高の三郷JCでピケJrtが大クラッシュ!
マシン大破!
正はん 2008年09月28日 22:40
ほんとゲームの首都高バトルをやってるみたいです!!
きっこ 2008年09月28日 22:42
バリチェロ、エンジンストール‥‥
正はん 2008年09月28日 22:42
バリチェロ、ストップだ!orz
正はん 2008年09月28日 22:44
ああー、また轢いた!!
きっこ 2008年09月28日 22:44
フェラーリのピット、アホか!
オーマイガー!!
正はん 2008年09月28日 22:45
二度あるってことは、チームに問題あるよ!フェラーリ
きっこ 2008年09月28日 22:46
フェラーリのピット、何やってんだか‥‥
この大事なとこに来て自爆の嵐だなんて、フェラーリが自民党に見えてきた‥‥
正はん 2008年09月28日 22:48
やっぱり、給油ホースを着けたまま走っちゃ駄目か。。。
きっこ 2008年09月28日 22:49
セーフティカー中だったのが不幸中の幸い
正はん 2008年09月28日 22:51
マッサは悪く無かったですね!
しっかし、今回はホースが飛んで来て怖かった
このままじゃ、死人が出そうです。
きっこ 2008年09月28日 22:53
フェラーリの給油は、これからは近所のガソリンスタンドみたいに「セルフ給油」にしたほうが良さそうです(笑)
‥‥そんなワケで、レースを観てなかった人も、これで分かるように、フェラーリチームは、またまた急油が終わってないのにマシンをスタートさせちゃったのだ。そして、今回は、給油ホースを引きちぎって、そのまま走り出しちゃったのだ。それも、チャンプ争いから離れてるライコネンならともかく、わずか1ポイント差でトップのハミルトンと争ってるマッサなのだ!なのだ!なのなのだ!‥‥って、なんなんだ、フェラーリ‥‥。
先に結果を書いちゃうけど、このピットのミスによって、マッサは、大幅にタイムを失った上に、ドライブスルーペナルティまで食らっちゃって、ポールからスタートしたのにも関わらず、ノーポイントで終わっちゃった。これで、ハミルトンとの差を1ポイントから7ポイントにまで広げられちゃったのだ。これが、シーズン前半ならともかくとして、残り3戦しかないシーズン終盤に来てのことだから、まだまだ十分に逆転は可能だけど、メンタルの部分では大きなマイナスだ。さらには、このあと、ライコネンが縁石に乗り上げてクラッシュしたもんだから、フェラーリはマサカのノーポイントに終わり、トップを走ってたコンストラクターズポイントまでも、マクラーレンに逆転されちゃったのだ。
で、あまりにもお粗末なミスが相次いでるフェラーリのピットのストップシステムに対して、レース後、フェラーリのゼネラル・ディレクター、ステファノ・ドメニカーリが、独自に調査を開始するってコメントした。まあ、汚染米に関する農水省の調査と違って、こっちの調査はキチンとやってくれると思うけど、メンドクサイ調査なんかしなくても、電光式のシグナルをロリポップに戻せばいいだけなのに‥‥って思うのは、あたしだけ? もしくは、あたしとだいたひかるだけ?(笑)
とにかく、大好きなオカズは最後にとっとくタイプのあたしだから、先にイヤなことを書いちゃったワケで、ここからは良かったことを書く。それは、アロンソだ。屈辱の15番グリッドからのスタートだった上に、非力なルノーエンジンのセイで今シーズンは一度も勝てないでいたアロンソが、ここに来て、他チームのドタバタ劇によって、ミラクルなチャンスを手に入れて、ナナナナナント! トップでチェッカーを受けちゃったのだ!
アロンソが速かった時には、強引すぎるアロンソのドライブにムカついてたあたしだけど、腰掛けチームのマクラーレンから、ルーキーのハミルトンに追い出されるみたいな形で古巣のルノーに戻って来たと思ったのもトコノマ、あまりにも遅くなっちゃったルノーにイライラとしてたであろうアロンソに、あたしは同情してた。「同情」って言うと語弊があるけど、とにかく、かわいそうだと思ってた。これは、バリチェロに対しての気持ちもおんなじなんだけど、せっかく腕のいいドライバーなのに、マシンが遅くて成績が残せないのは、ホントに気の毒になる。だから、今シーズン、一度も勝ってないアロンソには、何とか勝って欲しかった。
だから、去年のイタリアGP以来、19戦ぶりのアロンソの優勝は、自分のことのように嬉しかった。チェッカーを受けたあとのアロンソが、右手で何度もガッツポーズをしながらドライブしてるオンボードの映像を観て、あたしは、ケガによる長い離脱から復帰したゲームで勝った時の桑田真澄の小さなガッツポーズがオーバーラップした。あたしとおんなじにライコネンを応援してる玲奈ちゃんも、ブログにこんなことを書いてた。
ライコネンが最後の最後に残念だぁ~(+_+)、、、
でも、久しぶりのアロンソが優勝~o(^▽^)o
何だかちょっと嬉しいぞ~↑↑↑
‥‥そんなワケで、きっと、誰を応援してた人でも、どのチームのファンでも、F1ファンなら、今回のアロンソの優勝はみんな喜んでると思う。ただ、玲奈ちゃん、細かいことを言うと、「そして中島一貴選手も入賞オメデトウ~(^O^)/」って書いてるけど、「中島」じゃなくて「中嶋」だよ‥‥なんてことも織り込みつつ、次のニポンGP、その次の中国GP、そして最後のブラジルGPと、残り3戦になっちゃったけど、あたし的には、このままハミルトンに勝たせるのは釈由美子だから、全力をあげてマッサを応援しつつ、それなりにバリチェロも応援しようと思う今日この頃なのだ。
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