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2008.09.21

汚染米問題に挑むキッコナン

今度は、愛知県内の数百の小中学校の給食に、5年も前から合計で45万食ぶんも使用されてたことが判明して、その次の日には、千葉県や長野県の学校給食にも使われてたことや、漢方薬や医薬品にも使われてたことが判明して、とどまることを知らない汚染米問題だけど、ここに来て、とうとうこの問題の核心をつく重要証言が飛び出した。それは、「三笠フーズ」の元従業員による証言なんだけど、去年の秋ころから、自社工場のキャパを超える大量の事故米を購入したり、事故米のストックが多くなりすぎると、農林水産省の大阪農政事務所の消費流通課の職員から電話が掛かって来て、こんな忠告をされてたと言う。


「そんなに買わなくてもよいのでは」

「少し買い控えてください」


この元従業員は、「工場の処理能力以上の買い付けをしていたので、農水省の本省に不自然だと感づかれてしまうため、大阪農政事務所の職員が忠告してくれたと思った」って趣旨のことを言ってる。そして、今年の6月に、決定的な電話があった。


「本省が(お宅の業務内容に)関心を持っているので、しばらくは行動を慎んでください」


この電話を受けた元従業員は、すぐに冬木社長に報告して、対策を講じたそうだ。百歩譲って、「そんなに買わなくてもよいのでは」とか「少し買い控えてください」とかの忠告なら、まだ何とか言い逃れもできるだろう。だけど、「本省が関心を持っているので、しばらくは行動を慎んでください」ってのは、どんなイイワケも通用しない。

これは、完全に「三笠フーズ」と「大阪農政事務所」とが癒着してた証拠であり、今回の問題の元凶が農水省だったっていう事実を裏付ける証言だと言える。さらには、冬木社長に直接伝えるんじゃなくて、一従業員に伝えてたってことは、「三笠フーズ」が会社ぐるみで不正転売をしてたってことを「大阪農政事務所」の担当職員も十分に承知してたってことになると思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、「三笠フーズ」と「大阪農政事務所」との癒着を匂わせる事実は、今までは、2005年から6年にかけて、冬木社長が、大阪農政事務所の消費流通課の当時の課長を大阪市内の居酒屋などで2回に渡り接待したってことしか明らかにされてなかった。その金額は、わずか数千円であり、とても接待なんていうレベルじゃなかったし、当時の課長も、一応は「ごちそうになったことは立場上まずかったと思うが、便宜は図っていない」って言ってた。

だけど、あたしは、もっと根本的な部分で、「おかしい」って感じてることがあった。それは、過去5年間に、96回もの立入検査を行なっていながら、まったく不正転売を見抜けなかったってことだ。もちろん、検査に行く前に、わざわざ電話して検査日を伝えてたんだから、何万回検査したって見抜けるワケなんかないんだけど、逆に言えば、何でわざわざ電話で検査日を知らせてたのかってことだ。普通に考えれば、「三笠フーズ」が不正転売をしてたことを初めから知ってたからこそ、それを本省や世間にバレさせないために、チクイチ電話で検査日を知らせてたって考えるのが自然だろう。そして、そう考えれば、今回発覚した元従業員の証言とも一致する。そして、この謎を解くために、頭脳は子供でもベッドでは大人、迷探偵キッコナンに登場してもらったら、キッコナンは、開口一番、こう言った。


「何よりもおかしいのは、大阪農政事務所が、なぜ、こんな異常なほどの回数の立入検査を行なってたのかってことなのよ。だって、大阪農政事務所と三笠フーズとが癒着してたと仮定して、不正を隠すために検査日をわざわざ事前に知らせてたっていうのなら、その前提として、検査の回数自体をもっと少なくするのが普通でしょ?」


う~ん、そりゃそうだ。つまりは、本省の目を欺くために、あえてたくさん検査してたってことなのか?


「違うわよ。この謎を解くカビは‥‥じゃなくて、解くカギは、実際に検査が行われた日付を調べれば見えてくるわ」


そして、キッコナンの言うように、実際に「三笠フーズ」に立入検査が行われた日付を調べてみたら、そこには、通常じゃ考えられない不思議な事実があったのだ。通常、農水省の立入検査ってのは、1日だけで行なわれる。あのミートホープにしたって、不二家にしたって、不正の事実が発覚してからの厳しい立入検査なのに、たった1日で終えてる。それなのに、「三笠フーズ」に対して行なわれて来た立入検査は、2日連続の検査だの、中には4日連続の検査だのって、通常じゃ考えられない、あまりにもおかしな形のものが点在してるのだ。

その上、その報告書の内容が、これまたおかしいのだ。たとえば、4日連続の立入検査なら、1日目は「○○の検査」、2日目は「XXの検査」、3日目は「△△の検査」ってふうに、報告書の内容がそれぞれ違うのが普通だろう。それなのに、大阪農政事務所の検査報告書は、1日目から4日目までがまったくおんなじもので、何のために4日も検査したのか、その理由がまったく分からないのだ‥‥つーか、どう見ても1日で済む検査に、なぜか4日もかけてるのだ。それで、あたしは、またまた迷探偵キッコナンに聞いてみた。


「それはね、冬木社長が、大阪農政事務所の立入検査の担当者たちを接待してたって考えるのが自然よね。ようするに、表向きは数日間の立入検査をしてたってことにして、実際は、泊まりがけでゴルフに行ったり温泉に行ったりしてたってことよ。国交省の地方事務所の検査担当者と、その地域の建設業者も、昔からこれとおんなじことをしてるわ」


つまり、立入検査にかこつけて、実際には高額の接待を受けてたってこと?


「じゃなかったら、この異常な回数と形態を説明できないわ」


キッコナンが言うと説得力があるけど、ホントなのかな?


「捜査当局が、未だに冬木社長や黒幕の宮崎一雄顧問の身柄が拘束しないで、証拠をどんどん隠滅させてる事実を見れば、こんな推理は当然よ」


え? どういうことなの?


「こないだ、三笠フーズの汚染米偽装用の会社、辰之巳と辰之巳米穀が、5年も前から自民党の大阪支部に献金してたことが発覚したでしょ? オマケに、その献金先の支部長の坪井まき氏は、冬木社長と20年以上も前から知り合いだったってことも発覚したでしょ?」


だから?


「こういう大犯罪はね、とても一企業だけの力でできるもんじゃないのよ。耐震偽装問題の時だって、結果はトカゲのシッポ切りで終わっちゃったけど、国交省の官僚たちやアベシンゾーの安晋会が裏でつながってたことは周知の事実でしょ? つまり、政官業の癒着なくしては、こうした国家ぐるみの大犯罪なんてできないってことよ」


じゃあ、三笠フーズと農水省の大阪農政事務所が癒着してて、そこに自民党の大阪支部も関与してたってこと?


「当たり前じゃない。だからこそ、捜査当局は、未だに冬木社長や宮崎一雄の身柄を拘束することができないのよ。自民党からの圧力でね。今、すべてが明らかになれば、農水省はもちろんのこと、一番困るのは、選挙を目前に控えた自民党なんだから」


それなら、フクダちゃんが、農水省の白須敏朗事務次官を更迭させたり、太田セイウチ大臣を辞任させたりしたのは?


「当然、この問題をウヤムヤにするための自民党の選挙対策よ」


じゃあ、野党はどうすればいいの?


「とにかく、野党が何よりも先にやらなきゃならないのは、農水省の大阪農政事務所が行なってた三笠フーズへの立入検査の実態について、徹底的に調査することね。書類上だけでもおかしなことだらけなんだから、実際に立入検査を担当した職員や、当時の三笠フーズの従業員たちに聞き取り調査をして、癒着の実態を明らかにすることね」


でも、野党だって選挙の準備で忙しくて、国民のことなんか構ってるヒマなんかないんじゃないの?


「他の野党のことは知らないけど、常にあたしたちの立場に立って、社会的弱者のためにがんばってくれてるオムライス党のみずほたんや保坂展人さんなら、きっと立ち上がってくれるハズよ」


‥‥そんなワケで、迷探偵キッコナンの妄想推理はともかくとしても、すべての情報を持っていながら、決してすべてを公開しようとせずに、国民の顔色をうかがいながらチョコチョコと小出しにしてる政府は、この全国的な食品テロ問題までも、年金問題とおんなじにゴマカスつもりがマンマンだ。三笠フーズの元従業員が、大阪農政事務所から「本省が関心を持っているので、しばらくは行動を慎んでください」って電話を受けたってハッキリと証言してるんだから、普通なら、ソッコーで大阪農政事務所を捜査するように警察を動かすハズだろう。それなのに、実際には、まったくの正反対で、農水省と一緒になって火消しに奔走する始末。何しろ、この問題の全容が解明されちゃったら、自民党は自分の首を絞めることになっちゃうからだ。だからこそ、耐震偽装問題の時と同様に、民間の企業だけに責任を押し付けて、トカゲのシッポ切りをして、自分たちは逃げ切ろうとしてるんだろう。こうなって来ると、自民党が政権与党であるうちは、こうした国家ぐるみの大犯罪は、いっこうに無くならないばかりか、ますます増長し続けてく一方だと思う今日この頃なのだ。


K146
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