「カビ毒調査」が「中止」になったワケ
昨日の日記の続きとして、今日は「2点目」について書くけど、これは、完全にあたしの間違いだった。あたしは、最初、内閣府の「食品安全委員会」の平成19年度の調査において、16項目のうち、ナゼか12番目の「食品中に含まれるカビ毒(オクラトキシン、アフラトキシン、ゼアラレノン)の汚染実態調査」の項目だけが「中止」になってた不自然さについて取り上げた。そして、そのあとに、平成19年度の調査が「終了」してるっていうPDFファイルが見つかったので、あたしは、「実際には調査が終了してたのに、中止になったってことにしたんだ」って思って、そのような内容のことを書いた。
でも、これは完全にあたしの間違いで、あたしが見たPDFファイルは、その前年度の「平成18年度」のものだったのだ。ファイル自体に「平成19年」て書いてあったから、あたしはそのまま平成19年度のものだって思ったんだけど、この調査は「前年度の調査を翌年に行ない、翌年の日付で報告する」っていう方法になってた。だから、ファイル自体には「平成19年」て書いてあっても、それは「平成18年度のことを平成19年になってから調査した」ってことで、実際の年度と調査書の年度とに1年のズレが生じてる。それで、正しい年度のPDFファイルを見たら、「食品安全委員会」のホームページの記述と同様に、調査自体が行なわれてなかった。だから、あたしが2時間ほどアップした日記の内容によって、もしもどこかにご迷惑をおかけしていたら、ここに謝罪して訂正させていただきます。申し訳ありませんでした。
それで、今度は間違えないように、できる限り徹底的に調べてみたんだけど、あたしが不自然に感じてたこと、つまり、平成19年度の調査において、16項目のうち「食品中に含まれるカビ毒(オクラトキシン、アフラトキシン、ゼアラレノン)の汚染実態調査」だけが「中止」にされた理由ってのが、何となく見えて来た今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、今回の問題は果てしなく根が深いので、狭い視野で見てても何も解明されないと思う。とにかく、何よりも率先してやらなきゃならないハズの、これほど危険なカビ毒の調査が、何で「中止」になったのかってことを調べるためには、その政治的な背景から把握してかなきゃいけないと思う。それは、この調査が「中止」になったのは、史上最低の無責任大王、アベシンゾーの政権下だったってことだ。で、平成19年7月4日に、日本共産党の紙智子(かみ ともこ)参議院議員が、輸入飼料のアフラトキシン問題に関する質問主意書を提出してた。全文はリンクから読んでもらうとして、冒頭の部分だけ引用させてもらうと、こんな感じだ。
「二〇〇五年夏の米国における超大型ハリケーンカトリーナによる被害によって、米国産トウモロコシのカビ毒汚染、取り分け極めて強い発がん性を持っているアフラトキシンB1による汚染が広がっている。日本は、飼料用トウモロコシの九十四パーセントを米国に依存し、食用トウモロコシも米国からの輸入が多い。また、日本の牛乳は、国際基準を下回っているとはいえ、アフラトキシンB1が乳牛の体内で代謝・産生されたアフラトキシンM1(アフラトキシンB1の毒性の十分の一の毒性を持つ)に例外なく汚染されている。それだけに、このアフラトキシン対策は、国民の食の安全と安心の確立のために不可欠である。さらに、港湾で輸入飼料の荷揚げに従事している労働者が、アフラトキシンに被爆している点で、港湾労働者の健康をどう守るかという問題も極めて重要である。そこで、以下質問する。」
「紙智子議員の質問主意書」
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/166/syuh/s166066.htm
紙智子議員は、日本共産党の農林水産部会長をつとめてて、参院の農水委員会員でもあり、「食の安全、安心」について、長年、取り組んで来た。現在休止中のニュースサイト「HNN」でも何度も訴えて来たように、ニポンにおける輸入飼料による家畜の被害は甚大だ。今年の4月には、全国一の養豚県である鹿児島県の豚が、近年、ものすごい割合で、原因不明で死亡してるってことが報告されてる。2006年には、年間に約253万頭生まれたうち、22%にあたる約56万頭が死亡したって発表されてるのだ。5匹に1匹が原因不明で死んでるのに、残りの4匹は食用として出荷されてるのだ。
こうした事態を踏まえて、紙智子議員は、質問主意書を提出したってワケだ。アフラトキシンB1に汚染されたものは、人間の食用としては輸入が規制されてるけど、家畜の飼料としては野放しの状態だ。そして、その飼料で育てられてる乳牛の体内では、猛毒のアフラトキシンB1が、10分の1程度の毒性のアフラトキシンM1へと変化して、それが搾った牛乳の中に入ってる。紙智子議員の質問の骨子は、今、国内に流通してるほとんどの国産の牛乳が、このアフラトキシンM1に汚染されてるから、これらの問題に対して、何らかの対策をすべきだってことだ。
だけど、この消費者の目線としては極めて当然の質問に対して、当時の総理大臣のアベシンゾーは、驚くべき回答をしてるのだ‥‥って言うか、ニポン語もマトモにしゃべれない幼稚園児のアベシンゾーだから、どうせ農水省が作った「ふりがな付き」の原稿を棒読みしただけだろうけど、その内容は無責任の極みとしか言いようがない。
何しろ、「牛乳がアフラトキシンM1に汚染される原因は、牛がアフラトキシンB1に汚染された飼料を摂取した結果、牛の体内でアフラトキシンB1が代謝され、生成されたアフラトキシンM1が乳中に移行することによるものと承知している。」 って、自らが現状を認識してるとしながらも、「水際での検査は必要ないと考えている」「実態調査を行う考えはない」「定期的な牛乳のアフラトキシンM1汚染検査をする考えはない」の3連発で、紙智子議員の訴えをことごとく踏みにじってるからだ。
「アベシンゾーの答弁書」
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/syuisyo/166/touh/t166066.htm
‥‥そんなワケで、紙智子議員が「アメリカからの飼料の輸入を全面的に禁止しろ」って言ったのなら、アメリカにオチョボってるアベシンゾーが反対するのは理解できる。だけど、紙智子議員は、現状を知るために、「検査」や「調査」の必要性を訴えてたワケだ。それなのに、その「検査」や「調査」すらも断固としてさせないってのは、果たしてこれが国民の命を預かる総理大臣の態度だろうか? もっとも、自分でも総理大臣のウツワじゃないって自覚したから、この2ヶ月後に政権をホッポリ投げちゃったんだろうけど。
で、この紙智子議員とアベシンゾーとのやりとりを見れば、内閣府の「食品安全委員会」の平成19年度の調査の16項目のうち、12番目の「食品中に含まれるカビ毒(オクラトキシン、アフラトキシン、ゼアラレノン)の汚染実態調査」だけが「中止」になった背景が見えて来たと思う。そう、国民の健康にもっとも大きな被害を出してるカビ毒の問題を掘り下げちゃうと、アメリカからの膨大な汚染飼料の輸入に問題が波及しちゃうからだ。自国民の生活よりもアメリカの利益、沖縄県民よりも在沖アメリカ兵のための政治を続けて来た売国政府にとっては、国民の健康なんかどうでもいいのだ。何よりも大切なのは、いかにしてアメリカにゴマを擂り続けるかってことだけなのだ。
さらに言えば、この前年の平成18年にも、この翌年の平成20年にも実施されてる「食品中に含まれるカビ毒の汚染実態調査」が、アベシンゾーが総理大臣だった平成19年にだけ、突如として「中止」になってるってことだ。これは、紙智子議員の質問主意書にあるように、アメリカでは2005年の超大型ハリケーン、カトリーナによる被害で、大量のトウモロコシが猛毒のアフラトキシンB1に汚染されたこが原因だろう。当然、人間の食用としては輸入できないけど、家畜の飼料としてなら輸入できる。それで、政府は、アメリカにゴマを擂るために、この猛毒のトウモロコシを山ほど輸入したってワケだ。だから、その翌年に「食品中に含まれるカビ毒の汚染実態調査」なんかしちゃったら、ものすごい数値が出ちゃう。そのため、アベシンゾーは、大慌てで調査を「中止」させたってワケだ。
‥‥そんなワケで、政府がインペイしたがってるカビ毒の問題だけど、あたしがリトル調べてみただけでも、この国の食品は危険なものだらけだってことが分かった。特に、九州を始めとした西日本では、牛も豚もニワトリも、そのほとんどがアメリカからの輸入飼料で育てられてて、1割から3割にも及ぶ個体が原因不明で死亡し続けてるのに、その原因究明の調査もしないまま、生き残った個体を食用として出荷し続けてたことも分かった。そして、それもこれも、コイズミの「規制緩和」と、アベシンゾーの「カビ毒蔓延政策」によるものだと分かった今日この頃なのだ。
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