オバマ氏が大統領に当確!
アイルランドに、「パディーパワーPLC(Paddy Power PLC)」っていう大きなブックメーカーがある。念のために言っとくけど、「ブックメーカー」ってのは、本を作ってるワケじゃなくて、俗に言う「賭け屋」だ。サッカーの試合でどっちが勝つとか、ゴルフで誰が優勝するとか、世界中のいろんなことを賭けの対象にしてる商売なんだけど、一番多いのがコスタリカで、大小合わせて20近いブックメーカーがある。もちろん、これは、コスタリカで賭けごとが盛んだってことだけじゃなくて、法律でブックメーカーを禁じてる国の企業が、こうした国に自社のブックメーカーを作ってるケースが多い。
そして、世界にはたくさんのブックメーカーがあるワケだから、どこもがおんなじことをやってるんじゃなくて、それぞれに特色がある。サッカーの試合をメインにしてるとこから、ヘンテコなネタばかりを専門にしてるとこまで、いろんなブックメーカーがあって、ほとんどが全世界に対応してる。つまり、インターネットさえあれば、あたしたちも世界中の賭けごとに参加できるワケだし、今はニポン語に対応してるサイトも増えて来た。支払いや払い戻しもネット上でできるので、ニポン人でも遊んでる人が多いそうだ。
で、この「パディーパワーPLC」ってのは、アイルランドにあった3つのブックメーカーが、1988年に合併してできたもので、アイルランドでは最大手、ヨーロッパでも3番目に大きいとこだ。アイルランドとロンドンの証券取引所にも上場してるから、それなりに信用のあるブックメーカーなんだと思う。ただ、いろんなブックメーカーを比較してるサイトの評価によれば、5点満点で「3.5点」なので、真ん中くらいの評価だった。5点のブックメーカーもたくさんあったから、「パディーパワーPLC」は、手続きがメンドクサイのか、配当が良くないのか、何がいけないのかは知らないけど、飛び抜けてイイってことでもない今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、何でこんなマクラを書いたのかって言うと、ニポン時間の昨日、16日から、この「パディーパワーPLC」のサイトのトップページに、面白い画像が表示されてるからだ。実際に見てもらえれば分かるように、腕組みをして笑顔で立つオバマ氏の後ろには、ホワイトハウスに家具を運び込む引っ越し屋さんがいて、「CONGRATULATIONS」っていう飾りまでかあって、大きな「PRESIDENT OBAMA」の文字が!‥‥ってことで、大統領選て、まだ3週間も先だったハズなのに、「えっ?もうオバマがアメリカの大統領になっちゃったの?」ってワケだ。で、驚いてその横を見ると、ことなことが書いてある。
Obama Payout!
Perhaps it was the fluffing of the economic crisis, but for whatever reason, the race to be Next US President is slipping away from John McCain. We're certain Senator Obama will become President Obama so we're paying out over €1,000,000 on him to win the election. Applies to bets placed before Thursday 3.30am. We're still offering odds on the US election. If you're convinced he will win, why not give our Handicap Betting your vote?
オバマに賭けた人たちに配当金を支払いました!
それは、おそらく、経済危機に対する対応に失敗したからだと思いますが、どんな理由であれ、アメリカの大統領レースから、ジョン・マケインは静かに去って行きました。我々は、オバマが大統領になることを確信したため、オバマの当選に賭けた人たちに、100万ユーロ(約1億3700万円)の配当金を支払いました。でも、我々は、まだこの賭けを続けています。これでもまだマケインが勝つと思っている人がいるのなら、このハンディキャップのある賭けに乗ってみませんか?(きっこ訳)
‥‥ちなみに、原文の「1,000,000」の前の部分が文字化けしてたら、それは「ユーロ」のマークなので、サラッと流して欲しい。それにしても、「Obama Payout!」って、なんて訳せばいいんだろう? 直訳すれば「オバマ支払い!」だけど、いくら何でもこれじゃあ分かんないから、なるたけ短くて適切な表現を考えてみたんだけど、どうしても思いつかなくて、「オバマに賭けた人たちに配当金を支払いました!」っていうセンスのカケラもない長い文章になっちゃった。ま、所詮は「きっこ訳」ってことでカンベンしてもらうとして、とにかく、アイルランドでは最大手、ヨーロッパでも3番目に大きい上場企業のブックメーカーが、「オバマが大統領になる!」って判断したってことだ。
そこらの人たちが、居酒屋さんで生ビールでも飲みながら、やれ「オバマが勝つ!」だの、やれ「マケインが勝つ!」だのって言ってるぶんには、何の問題もないし、たとえ自分の予想がハズレても、何のデメリットもない。だから、実際の勝率を無視した希望的観測で言うこともできるし、「オバマもマケインも大統領にはなれない。必ずタモリが大統領になる!」なんて無責任なことも言える。
だけど、今回、オバマの当確を出した「パディーパワーPLC」は、そこらの人が無責任に言ってるのとはワケが違って、1億3700万円もの配当金を支払った上に、まだ賭けを続行してるのだ。つまり、もしも大統領選でマケインが勝つようなことにでもなったら、今までマケインに賭けてた人たちへ多額の配当金を支払うだけじゃなく、これからマケインに賭ける人たちにも配当金を支払わなくちゃならないのだ。そして、当然のことながら、今回支払った1億3700万円も返って来ない。つまり、これほどのリスクを背負っても、結果が分かる3週間も前に「当確」と「配当金」を出せるほどの、確固たる裏づけがあるってことなのだ。
ちなみに、こうした賭けは、状況によって配当金が変化する。たとえば、今回、オバマに賭けて配当金を手にした人たちにしても、賭けた時期によって、その配当金は様々だ。今から3年前、オバマがまったく注目されてなかった時に賭けた人は、51倍の配当がついて、賭けた50ユーロ(約6850円)が、2550ユーロ(約35万円)になった。だけど、オバマが有力視されるようになるにつれて、配当金はどんどん下がって行って、ここ2~3ヶ月は、1.5倍から2倍程度になってた。それでも、競馬や競艇なんかとおんなじように、勝率が高くなって配当が下がれば、そのぶん大金を賭ける人たちも出て来るワケで、今回も、配当が1.5倍の時に、10万ユーロ(約1370万円)を賭けた人が、15万ユーロ(約2055万円)を手にしてる。
わずか1.5倍の配当でも、賭け金が大きいから、685万円もの儲けがあったワケで、51倍もの高配当を当てた人よりも、遥かに儲かってる。ただ、こうしたギャンブルは、楽しみ方も人それぞれで、3年前に50ユーロを賭けた人は、お金を儲けることよりも、ギャンブルを楽しんでたんだと思う。だから、こんな大穴を当てられて、きって大喜びしてるだろうし、周りの人たちに自慢しながら、ビールでもおごってるかもしれない。そして、10万ユーロ賭けた人は、ギャンブルっていうよりも、ひとつの投資みたいな形で、このゲームを利用したんだと思う。
‥‥そんなワケで、今からでもマケインに賭ければ、5倍の配当がついてるから、ヘタな株なんかやるよりも、よっぽど堅実だし面白いと思う。株の場合は、一夜明けたら紙クズになっちう可能性もあるけど、この賭けなら、少なくとも3週間は紙クズにならないからだ。そして、ニポンでは、一度座った総理大臣のイスに未練が出てきちゃったフロッピー麻生が、最初の宣言とはウラハラに、ナンだカンと引き延ばしをしてくれてるオカゲで、アメリカの大統領がハッキリと決まったあとに、解散総選挙が行なわれることになった。つまり、アメリカで「民主党」のオバマが大勝利したあとに、ニポンでも選挙が行なわれるってワケで、メディアに影響されやすいニポンの有権者の中には、ついつい「民主党」に投票しちゃう人たちも100万ユーロ‥‥じゃなくて、100万人くらい出て来そうな気がする今日この頃なのだ(笑)
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