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2008.11.01

水の中の世界

あたしの水槽は、ブクブクと循環濾過器を併用してるんだけど、ブクブクのほうは、小型の安モノを使ってるからなのか、これまでに1回だけモーターがダメになって、買い変えてる。最初に買った時は、ブクブクの本体と、モーターと、フィルターの予備も買ったので、モーターだけの値段は忘れちゃったけど、たぶん1000円くらいだったと思う。それで、2年くらい使ってたら、モーターの力が弱くなって来て、空気が出たり出なかったりするようになった。なんか、モーターの中の空気を送り出すとこの弁かなんかが詰まってるみたいな感じで、空気が出なくなった時には、管を外して、モーターの空気が出る穴を口でチュパチュパと吸うと、また、プププププ‥‥って空気が出るようになるから、パッと管をさしてた。

で、この方式で復活させると、最初のころは丸1日くらい空気が出てるんだけど、1日、半日、6時間、3時間‥‥ってふうに、ジョジョに奇妙に空気の出てる時間が短くなって来て、しまいにはぜんぜんダメになった。それで、あたしは、モーターを分解してみることにして、プラスのドライバーでネジを外してみたんだけど、まるで中国のケータイみたいに少ししか部品が入ってない上に、どうして空気を送り出してんだから、システム自体が理解できなかった。仕方ないから、口でフーフー吹いて、ホコリを飛ばして、また組み立ててみたんだけど、もちろん、動くワケはない。

それで、意を決してモーターを買いに行ったら、一番安いのは800円だった。だから、あたしは、ソッコーで買った。これが、あたしの金銭感覚の不思議なとこで、「1000円もするから」と思って、毎日必死にチュパチュパ吸ってたのに、800円だって分かったトタンに、「な~んだ」ってことになっちゃったのだ。そして、その800円のモーターも、2年くらい使ってたら、また、おんなじ症状が出るようになって来た。水中にあるブクブクのほうが汚れて詰まってるんなら、モーターに負担をかけるってことも考えられるけど、あたしはマメにお掃除してるから、やっぱりモーター自体の寿命なんだと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、この2台目のモーターの調子が悪くなったのが、今年の7月の終わりころだった。それで、最初は、チュパチュパ吸いながら騙し騙し使ってたんだけど、1ヶ月もしないうちに、あたしのブクブクゲリオン弐号機は、完全に沈黙しちゃった。動かなくなったモーターに向かって、「あんたバカァ?」って言ってみたんだけど、もちろん無反応。だけど、あたしには、精神的な余裕があった。それは、まだ循環濾過器が動いてたってことと、イザとなれば800円で買ってくればいいやって思ってたからだ。

だけど、それまで15年も普通に動いてた洗濯機が、突然、動かなくなったトタンに、ナゼだか冷蔵庫やトースターも連鎖的に動かなくなってくみたいに、ブクブクのモーターが動かなくなったと思ったら、今度は循環濾過器がおかしくなり始めたのだ。これは、最初のブクブクを買ったあとに、水槽の中を常にキレイにしとくために買ったもので、もう4年くらい前だから値段は忘れちゃったけど、ドンキホーテで、30分以上も悩んだことを覚えてるから、そうとう高かったハズだ。たぶん、3000円から5000円の間だと思う。何しろ、水槽の上部に大きな濾過器を乗せて、そこにポンプで汲み上げたお水を流す大がかりなシステムだからだ。

だから、すごく大切にしてて、水槽をお掃除するたびに磨いてた。モーターの部分は、時々ネジを外して、中にホコリが溜まってたらキレイにしてた。だけど、専用のフィルターは高いから、東急ハンズでフィルター用の大きなスポンジを買って来て、自分でカットして作った。専用のフィルターは1枚で500円くらいもするけど、自分で作れば1枚あたり100円以下になる。

あたしがお魚だったとしたら、海や川で暮らしてるんならいいけど、狭い水槽の中で飼われてたら、何が一番イヤかって考えたら、それは、「自分や仲間のウンコが混じったお水の中にいること」だった。だから、お魚を飼う上での最低限のこととして、「常にキレイなお水にしておくこと」ってのは、あたしの一番のコダワリだった。だけど、現実的には、2~3日置きにお水を入れ替え続けるのは大変だし、何よりも、お魚たちにストレスをかけちゃう。だから、この循環濾過器ってものが、ものすごく必要だったのだ。だから、あたしは、すごく高かったけどムリして買ったし、とっても大切にしてた。

それなのに、ブクブクのモーターが動かなくなって1ヶ月くらいしたら、この循環濾過器のポンプのモーターが、キュルキュルキュル‥‥って鳴り出したのだ。最初は、タマに鳴ってたんだけど、しばらくすると鳴り止むから、そのままにしてた。だけど、何日かすると、だんだんと長く鳴り続けるようになって、ナニゲにヤバそうな雰囲気になって来た。でも、ブクブクのモーターが壊れてるから、濾過器まで止めるワケには行かなくて、そのまま使い続けてた。そしたら、異音がし始めてから2週間くらいで、この濾過器のポンプのモーターも、完全に沈黙しちゃった。

‥‥そんなワケで、濾過器のポンプのモーターも、ネジを外して分解してみたんだけど、真ん中に大きな電磁石みたいなのがあって、それ以上、分解することは、あたしの知識じゃムリだった。だいたいからして、単純なブクブクのモーターも直せないのに、こんな本格的なモーターなんか直せるワケがない。あたしの場合は、機械のことが分かってて分解してるんじゃなくて、「分解すれば何とかなるかも?」って思って分解してるだけなのだ。

たとえば、ネジをゆるめてカバーを外してみて、中の部品も外してみて、何となく直したような気分になったら、また元通りに組み立てる。で、スイッチを入れてみると、不思議なことに動くようになってる‥‥って感じなのだ。だから、昔のテレビの画面がザーッてなった時に、おばあちゃんがテレビの上をドンッて叩くと、またパッと映るようになるみたいなレベルであって、科学的な根拠はゼロなのだ。

だから、このモーターを分解したのだって、「バラして組み立ててみて動くようになったらラッキー」ってだけのことであって、構造を理解してたり修理の知識があってのことじゃない。だけど、何の努力もせずに、「壊れたから新しいものを買う」ってのは、あたしの主義に合わない。だから、何かが壊れた場合には、修理する能力がなくても、一応は分解してみる。そして、そのまま組み立てても動かなければ、新しいものを買う「理由」ができるってワケだ。

普通の人なら、この「壊れたこと」が、すでに新しいものを買うための十分な「理由」なんだけど、あたしの場合は、この「直らないことが分かってても分解してみる」っていうムダな儀式を経ないと、あたしの中の小さいきっこたちが納得してくれないのだ。そして、分解してみて、組み立ててみて、それでも動かなかったんだけど、サスガに値段の高い循環濾過器を買うだけの余裕はなかったから、あたしは、とりあえず、毎日、お水を入れ替えることにした。

夜、バケツに1杯、水道のお水を汲んでおいて、ひと晩置いて、カルキを抜く。そして、水槽のお水をバケツ1杯ぶん、ペコペコポンプで汲み出す。これは、100円ショップで買って来た石油用のペコペコポンプの先に、目の細かいネットを輪ゴムで留めて、底の砂利を吸い込まないようにした。これで、水槽の底のほうのお水を汲み上げると、底に沈んでるフンとかも取れると思ったからだ。そして、バケツ1杯ぶんのお水を汲み出したら、前の晩から汲み置きしといたお水をお魚たちが驚かないように、小さなヒシャクで少しずつ入れる。これを毎日毎日やってたんだけど、1ヶ月くらいで、精神的にも肉体的にも限界になって来た。

‥‥そんなワケで、あたしは、せめてブクブクだけでも復活させようと思って、800円のモーターを買いに行った。そしたら、その金魚屋さんは、潰れてた。金魚屋さんのおばちゃんは、コイズミ改革で商売が厳しくなったって言ってたけど、あたしの知らないうちに、とうとうお店を畳んじゃったのだ。2件隣りの花屋さんに聞いてみたら、今年の春にお店を畳んだそうで、中小企業向けの融資を受けても、それを返済してく体力も気力もなくなったから、残念だけどこうするしかなかったそうだ。そして、その花屋さんも、今年いっぱいでお店を畳むって言ってた。今さらながら、アメリカのために庶民の生活をメチャクチャにしたコイズミは、ホントに罪が重いって実感した。

で、あたしは、盗んだバイク‥‥じゃなくて、自分のバイクで走り出す~行先も~分からぬまま~暗い政治の闇の中へ~えええ~♪ 家ではメダカが待っている~このままじゃ~酸欠だ~どこに行けばあるのか~モーターは~♪‥‥ってワケで、とりあえず、駒沢通りを進んでみた。環八のドンキホーテは、遠くて原チャリじゃ行けないから、どこかに金魚屋さんがないかと思って、目的地もないのに走ってみた。

だけど、こんなことしてても時間とガソリンのムダだから、駒沢公園のとこに原チャリを停めて、この近くにブクブクのモーターを売ってそうなとこがなかったか、必死に思い出してみた。そしたら、駒沢通りから246に出る道沿いに、たしか「釣具のポイント」があったことを思い出した。釣具屋さんなら、あるかもしれない。それで、記憶を頼りに向かってみたら、あたしを出迎えてくれたのは、満面の笑みを浮かべた、さかなクンのノボリだった(笑)

釣具メーカーのダイワのノボリだったんだけど、お魚のことで困ってる時に、誰よりもお魚のことに詳しいさかなクンの笑顔を見たら、あたしは、ホッとすることができた。だけど、「釣具のポイント」には、電池で動かす携帯用のモーターしかなかった。釣り場までエサを生かして行ったり、釣ったお魚を生かして持って帰って来るためのもので、モーターの大きさはあたしのとおんなじくらいなんだけど、単1電池を2本とかで動かす上に、値段も高かった。

それで、お店のお兄さんに聞いてみたら、「向かいのスーパーにペット用品のコーナーがあるから、そこにあると思う」とのことだった。あたしは、お礼を言って、向かいのスーパーに行ってみた。それで、2階のペット用品のコーナーに行ったら、ほとんどが猫と犬のペットフードばかりで、お魚コーナーは小さな棚が1つだけだった。でも、そこには、あたしが探してたブクブクのモーターが、大、中、小って並んでて、小は1100円だった。

800円よりは300円も高かったけど、ここまで来たら、もうここで買うしかない。それで、あたしは、その1100円のモーターを手に取ったんだけど、ふと見たら、1番下の段に、順環濾過器用のモーターがあった。箱の写真を見ると、あたしのモーターと良く似てる。あたしは、濾過器のほうは、濾過器ごとぜんぶ買い替えなきゃならないと思ってたから、モーターだけが別売りしてたことに驚いて、すぐに値段を見た。そしたら、3150円だった。あまりの高さにビビッたけど、ブクブク用のモーターだって、一番大きなものは2500円もする。そして、こっちの濾過器用のは、お水を吸い上げるパイプとかもセットになってるから、これくらいの値段は妥当なんだろう。

それで、あたしは、どうせいつかは買わなきゃなんないんだから、思いきって一緒に買おうと思った。ただ、箱の写真が、あたしのとはビミョ~に違ってたから、もしも合わなかったら困ると思って、箱から出して確認してみることにした。それで、悪いとは思ったんだけど、箱のフタの部分を留めてたセロテープを剥がして、中身を出してみた。そしたら、全体的な形とか大きさとかは似てるんだけど、何となくパイプの差し込み口が細いみたいな感じがした。でも、小さな袋に、アダプターみたいな輪っかが入ってて、説明書を見たら、規格の違うものにはアダプターを使うようにって書かれてた。それで、あたしは、ブクブク用のモーターと一緒に、こっちも買う決心をした。

お仕事の道具以外で、こんなに高いお買い物をするのはヒサビサなので、レジに行くまで後ろ髪を引かれてたんだけど、自分のためじゃなくてお魚たちのためだって思って、何とか自分を納得させた。だけど、レジに商品を置いて、バッグからお財布を出した瞬間に、「お金、持ってたっけ?」って気づいて、慌ててお財布の中を見たら、1000円札が3枚と、あとは小銭しかなかった。でも、カードが使えたから、カードで支払って、次の日に、カードの引き落とし用の口座に、パチンコ用の口座から5000円を移した。

お家に帰って来て、お魚たちをバケツに移して、水槽をピカピカにした。底の砂利もキレイに洗って、石は古い歯ブラシで磨いてコケを落として、伸びてた水草もちょうどいい長さにカットした。そして、汲み置きしといたお水を入れて、新しい濾過器のモーターをセットしようとしたら、やっぱりパイプの径が合わなかった。それで、付属のアダプターをはめたら、バッチリつながった。この時点で、あたしはクタクタで、お腹もペコペコだったんだけど、ここまで来たら、最後までがんばるしかない。

それで、あたしは、もうひとふんばりと思い、新しいブクブクのモーターもセットして、完璧な水槽にしてから、お魚たちを入れた。いつものことだけど、大掃除したあとは、みんなしばらく落ち着かなくて、ウロウロしてる。でも、これで、お魚たちは常にキレイなお水の中で生活できるし、あたしも毎日の水替えから解放されてラクになった。

‥‥そんなワケで、あたしは、お金も使っちゃったし、クタクタになっちゃったけど、キレイになった水槽の中を泳ぐ黒メダカとクチボソを見てたら、とっても幸せな気持ちになれた。そして、お風呂から出てから、テレビもパソコンもつけずに、ラジオも音楽も聴かずに、ただ水槽のお魚たちを眺めながら、お酒を飲んだ。何時間も眺めてたら、あたしも一緒に泳いでるような気持ちがして来て、何とも言えない不思議な酔い心地になった。最近は簡単に「癒し」なんて言葉を口にする人が多いけど、あたしは、自分を癒すためにお魚を飼ってるんじゃなくて、純粋に水の中の世界、お魚たちの世界に憧れてるんだってことに気づいた今日この頃なのだ。


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