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2008.11.22

キュアキッコ登場!

あたしは、東京と横浜を結ぶ電車の名前が「東横線」なのは、ものすごく納得できる。東京の「東」と横浜の「横」だし、読み方だって「とうよこ」なんだから、何ひとつ問題はない。だけど、おんなじ東京と横浜を結ぶ電車でも、「京浜急行」って名前は、激しく納得できない。だって、東京ってのは「東の京」って意味なワケで、上の「東」だけなら省略した形にもなるけど、下の「京」だけだと、これが「東京」の略なのか「西京」の略なのか「北京」の略なのか「南京」の略なのか分かんないからだ。そして、横浜にしても、上の「横」だからこそ省略した形になるけど、下の「浜」だけだと、これが「白浜」の略なのか「舞浜」の略なのか「浄土ヶ浜」の略なのか「九十九里浜」の略なのか分かんないからだ。たとえば、中国の北京から千葉県の九十九里浜までの急行電車があったとしたら、これだって「京浜急行」ってことになっちゃう。

そして、さらに納得できないのは、その読み方だ。「とうきょう」と「よこはま」なんだから、「京浜」て書いて「きょうはま」って読むんなら分かるけど、読み方まで変えちゃってる。「きょうはま」だと重箱読みになっちゃうから変更したって言うんなら、「きょう」のほうに合わせて「浜」も音読みにして「きょうひん」にするか、「はま」のほうに合わせて「京」も訓読みにして「みやこはま」にするかのどっちかだろう。ようするに、この「けいひん」て読み方は、「京」のほうに合わせて「浜」も音読みにした上に、「きょうひん」じゃ語呂が悪いからって、「京」を「けい」って読ませて、ムリにムリを重ねて作った固有名詞ってワケなのだ。

結局、これじゃあ、「東京」の名残りも「横浜」の名残りもないような名前になっちゃって、味もソッケもない上に、渋谷の「北の家族」でホッケの煮物も出てこやしない。バドミントンの「オグシオ」だって、それぞれの名字の上2文字を取って、そのままの読み方で読んでるから小椋久美子と潮田玲子のペアだって分かるワケで、小椋の「椋」と潮田の「田」を取って「椋田」て書いて、さらに音読みで「リョウデン」なんてふうにしたら、いったい何のことなんだかチンプンカンプンになっちゃうと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、「東横」は納得できても「京浜」は納得できないワケなんだけど、悔しいことに、現実的には、「東横」よりも「京浜」のほうが遥かにメジャーなワケだ。「東横」は、電車の「東横線」の他には、渋谷の駅のデパート、東急百貨店の「東横店」くらいしかないんだけど、「京浜」のほうは、ものすごくいっぱいある。何よりも有名なのが「京浜工業地帯」だし、道路でも、あたしもよく使う「第三京浜」がある。そして、「第三京浜」があるくらいなんだから、「第一京浜」も「第二京浜」もある。他にも、埋め立てて作った「京浜島」もあれば、「京浜運河」もあれば、「京浜港」もあれば、電車だって「京浜急行」の他に「京浜東北線」もある。

その上、耳で聞いた時の語感としても、「東横線」ていうと、型の古い電車がノロノロと走ってそうなイメージなのに対して、「京浜急行」っていうと、最進式のカッコイイ電車がピューンと走ってるイメージがある。これは、「線」と「急行」の違いだけじゃなくて、「東横」と「京浜」の音の違いによるとこが大きい。「東横」っていうと、平仮名で「とうよこ」って感じだけど、「京浜」の場合は、カタカナで「ケーヒン」て感じだから、これだけでもスピード感がある。だから、「線」と「急行」とを入れ替えて、「東横急行」と「京浜線」にしても、やっぱり「東横」のほうが古そうだし、「京浜」のほうが速そうに感じる。

でも、逆に、「とうよこ」には人間的な暖かみがあるのに対して、「ケーヒン」には機械的な冷たさしか感じない。だから、どっちがいいかってことじゃなくて、適材適所ってことなんだと思う。電車の名前なら、「東横線」よりも「京浜急行」のほうがカッコイイけど、デパートの名店街になると、逆になって来る。「東横のれん街」には、下町風情の味わいがあるけど、「京浜名店街」には、何か冷たい感じしかしない。だから、あたしの個人的な好みとはウラハラに、「東横」がマイナーで「京浜」がメジャーでもぜんぜん構わないんだけど‥‥って、この「ウラハラ」にしたって、「裏」と「原」だから「原宿の裏通り」ってすぐに分かるけど、もしも「裏宿」にしてたら、なんだか新宿の裏のゲロだらけの路地みたいなイメージになっちゃう。

だから、あたしは、東京と横浜を「東横」っていうように、名前の上のほうをとった形のほうが好きで、三軒茶屋のことを「三茶」って呼ぶのも気に入ってる。これは、「さんげんぢゃや」が「さんちゃ」になってるから、省略したことによって「ぢゃ」が「ちゃ」に変わっちゃってるけど、これは「東京」の「京」を「けい」って読ませる「京浜」とは違って、ニポン語の文法に基づく正しい変更だ。「茶」は、もともとが「ちゃ」なワケで、「茶屋」だって「ちゃや」って読む。そして、その前に「三軒」て言葉がついたことによって「ぢゃ」って濁ってたワケだから、単独の「茶」に戻ったら、読み方も「ちゃ」に戻るのが正しい方式だ。それに、濁ったまま「さんぢゃ」って言っちゃうと、東京だと「三社祭り」の「さんじゃ」のことだと思っちゃう人が多いから、すごく紛らわしいのだ。

‥‥そんなワケで、あたしは、こうした地元の話題を取り上げる時に、いつも悩むんだけど、それは、他府県の人たちにどれくらい知られてるのか‥‥ってことなのだ。たとえば、渋谷とか新宿とか六本木とか原宿って言えば、他府県の人でも8割か9割くらいの人たちは名前くらい聞いたことがあると思うから、何の説明もなしに「昨日、渋谷を通った時に~」なんて書くことができる。だけど、これが、三軒茶屋とか下北沢とかになって来ると、あたしは、いったいどれくらいの認知度なのか、ぜんぜん分かんないのだ。

渋谷と世田谷で育ったあたし的には、三軒茶屋とか下北沢は、ものすごく有名な街だと思ってた。特に下北沢は、いろんなファッション誌やテレビでも紹介されてるから、渋谷を10としたら、下北沢は7か8くらいの知名度があると思ってた。だけど、前に、水戸から上京して来た男の子に、「シモキタの○○で~」って話したら、どうも会話が噛み合わなかった。それで、途中で分かったんだけど、その相手は、あたしが青森県の下北半島の話をしてるんだと思ってたんだって。それも、「下北沢は知ってたけどシモキタって略すことを知らなかった」ってんじゃなくて、「下北沢」自体を知らなかったって言ってた。

あたしの感覚だと、渋谷を10としたら、下北沢は代官山とおんなじくらいの7か8で、それよりちょっと落ちるのが、三軒茶屋や池尻大橋の6か7‥‥って感じだった。これは、他府県の人10人に聞いたら、何人くらいが「聞いたことのある街の名前」って思うかってことだから、当然のことながら、年齢層によっても違って来ると思う。他府県のお年寄りばかりに聞けば、下北沢を知ってる人なんて10人のうち1人か2人くらいしかいないと思うし、逆に、ファッションや流行に敏感な若い世代に聞けば、10人全員が下北沢を知ってると思ってた。それで、その平均値として、「7か8くらい」って思ってたワケだ。それなのに、お年寄りとかならともかく、ヘアメークを目指して東京に出て来た若い男の子が下北沢を知らなかったから、あたしは意外だったのだ。

下北沢には、「大麻堂」もあるし、小池栄子の実家のパチンコ屋さんもあるのに‥‥なんて、プチ情報を織り込みつつも、あたしは、こうした中途半端に有名な地名を日記に取り上げる場合に、どのくらい説明すべきなのか、いつも悩んじゃう。何の説明もなしに、この日記を読んでる人が全員知ってるものだと決めつけて、「こないだ、サンチャからシモキタに行く途中で~」なんて書いたら、きっと何人かの人は、あたしが青森県の下北半島へ行ったのかと思っちゃうからだ。

‥‥そんなワケで、この「三軒茶屋」と「下北沢」を結ぶ短い道路の名前が、「茶沢(ちゃざわ)通り」だ。バスは通ってるけど、片側1車線の狭くて混んでる道路で、どこにも車を停めることができないから、すごく不便な道路だ。ちなみに、あたしの場合は、お家に帰るのに、三茶まで出て246を右折するなんてアホなことはしない。こんなルートを通ってたら、あまりにも混んでて、深夜でもない限り、いつまで経ってもお家に着かないからだ。あたしは、茶沢通りの途中で淡島通りを右折して、環七に突き当たってもそのまま直進して、ぶつかった細い路地を左折して、そのままニョロニョロと裏道を抜けて、釣り堀のとこを‥‥って、こんなこと書いても、それこそ地元のマニアにしか分かんないよね(笑)

そんなことじゃなくて、問題なのは、この「茶沢通り」の「茶沢」って名前だ。「三軒茶屋」と「下北沢」とを結んでるんだから、「東横」の方式で行けば「三下」ってことになるし、「京浜」の方式で行けば「屋沢」ってことになる。でも、そのどっちでもなくて、「三軒茶屋」の3文字目の「茶」と、「下北沢」の最後の「沢」を合わせて「茶沢」だなんて、あまりにも統一性がない。でも、あたしは思うんだけど、この名前をつける時に、絶対に「三下」とか「屋沢」とかも候補に上がってるハズだ。そして、「三下」じゃヤクザの下っ端みたいだし、「屋沢」じゃ矢沢永吉のバッタモンみたいだから、いろんな組み合わせをしてみた上で、言いやすさとか語呂とかを考えて、最終的に「茶沢」に決めたんだと思う。

で、あたしがこんなことを書いてたら、あたしと別行動してた迷探偵キッコナンが戻って来て、この「茶沢」の秘密を教えてくれた。あたしは、「三軒茶屋」と「下北沢」ってふうに考えてたから、東横方式にも京浜方式にも当てはまらなかったんだけど、キッコナンが言うには、これは「三軒茶屋」を省略した「三茶」と「下北沢」との合体なんだそうだ。それなら、「茶沢」は、「三茶」の「茶」と「下北沢」の「沢」との京浜方式ってことになる。サスガ、頭脳は子供でもベッドでは大人、迷探偵キッコナンだ。漢字が読めなくても一国の総理、迷惑人間アスホールとはレベルが違う(笑)

‥‥そんなワケで、これで一件コンプリートだと思ったのもトコノマ、ついに、迷探偵キッコナンに、強力なライバルが現われちゃった。それは、知性の青き泉、キュアキッコだ‥‥って、「キュアアクア」と「キュアキッコ」ってぜんぜん掛かってないんだけど、プリキュアの中だと、どうしても水無月かれんちゃんがタイプなので、ものすごくムリヤリ感がマンマンだけど、文句がある人は、あとで職員室に来るように!

とにかく、頭脳が子供のキッコナンに対して、ビックルノメール学園の生徒会長の宇奈月きっこは、容姿端麗にして頭脳明晰、お家は大富豪だし、お父さんはピアニスト、お母さんはヴァイオリニストってワケで、キュアキッコに変身すると、さらなる力を発揮しちゃう。何でも行き当たりバッタリに動物的なカンだけで対処するキッコナンとは正反対で、どんな謎でも沈着冷静に分析してく。そして、そんなキュアキッコが、キッコナンの解いた謎に「待った!」をかけたのだった。


キュアキッコ 「ちょっと、キッコナンさん。あなたの謎解きは片手落ちよ!」

キッコナン 「え?どこが?」

キュアキッコ 「あなたは、三軒茶屋を省略した『三茶』と『下北沢』との京浜方式で『茶沢』が生まれたとおっしゃいましたわよね?」

キッコナン 「ええ」

キュアキッコ 「あなたは、重要なことを忘れているわ」

キッコナン 「いったい何なの?」

キュアキッコ 「それは、下北沢も『下北』という省略した呼び方が一般的だということよ」

キッコナン 「え?」

キュアキッコ 「つまり、三軒茶屋を『三茶』と省略するのなら、下北沢も『下北』と省略しなければ、決った法則にのっとったことにはならないということよ」

キッコナン 「‥‥?」

キュアキッコ 「三軒茶屋を『三茶』と省略するのなら、下北沢も『下北』と省略して、三茶の『茶』と下北の『北』とで『茶北』とするのが、本当の京浜方式ということなのよ」

キッコナン 「じゃあ、『茶沢』っていうのは‥‥」

キュアキッコ 「そう、何の法則にものっとらずに、単なる語呂だけで名づけた、極めていい加減な名称ということなのよ」

キッコナン 「ホントにそうなのかな?」

キュアキッコ 「もちろんよ。だって、『茶沢』の場合は、「ちゃさわ」じゃなくて「ちゃざわ」と濁っているでしょ?」

キッコナン 「ええ」

キュアキッコ 「東横方式でも京浜方式でも、名称を構成する2つの漢字は、2つの地名を代表する文字であって、意味の上ではそれぞれが独立してなければいけないの。だから、『茶沢』の場合なら、あくまでも『茶&沢』ということじゃなきゃいけないのよ。前に『茶』をつけたことによって、後ろの『沢』の読みが「ざわ」になってしまうと、これはもう『茶&沢』ではなくて、『茶沢』という1つの固有名詞になってしまうの。つまり、2つの地点を結んでいるという何よりも重要な大前提が消滅してしまうのよ」

キッコナン 「ごめーん。あたしのオツムじゃ難しくて理解できないよ‥‥」

キュアキッコ 「分かりやすく説明すると、たとえば、『三本』て書いてあった場合に、『さんほん』という読みなら、これは『三&本』ということで、『三沢』と『本厚木』とを結ぶ道路の名前としても使えるのよ。だけど、これが『さんぼん』という読みになると、もう『三&本』ではなくなってしまい、棒状のものが3つあることを指す『三本』という1つの言葉になってしまうということなのよ」

キッコナン 「シュー‥‥‥‥ボム!」


‥‥そんなワケで、完全に思考のキャパを超えてしまったキッコナンは、脳みそがプチ爆発してしまい、両方の耳からは黒い煙が立ち上っていた。これは、キュアキッコの必殺ワザ、理論を通り越して屁理屈と紙一重の「プリキュアキッコトルネード」を正面から受けてしまったからだ。大きなダメージを受けてしまったキッコナンは、「登別カルルス」のお風呂に3時間以上は入らないと脳みそが回復しないため、ストレッチャーに乗せられて、小さなきっこたちに押されて、バスルームへと向かって行った今日この頃なのだ。


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「知性の青き泉、キュアキッコ」

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