« ニキビのできない生活 | トップページ | 麻生首相がまた問題発言 »

2008.12.10

フィレオフィッシュがナマズになる日

テレビや新聞では、マグロの漁獲制限のニュースがハンザツに‥‥じゃなくて、ヒンパンに報じられてるけど、ちっぽけなサクが1000円も2000円もするようなマグロなんか、庶民にとっては最初から手も足も出ないシロモノだ。赤身なのにシロモノってのもギャグみたいな話だけど、マグロが漁獲制限されて、1000円のサクが2000円になろうが、2000円のサクが5000円になろうが、あたしたち庶民には関係ない。つーか、あたしがずっと前から訴え続けてるように、マグロの多くは、人体に危険な量を遥かに超えた大量のメチル水銀を含んでて、ニポン以外の多くの国では「食べたら極めて危険な魚」として規制されてる。

何度も書いて来たことを繰り返すのはメンドクサイから、詳しいことは今年の1月25日の日記、「お寿司屋さんからマグロが消える日」を読んでもらうとして、ここではサラッとだけ触れるけど、世界で流通してる食用魚には、その身に含有してるメチル水銀の量に対する「国際安全基準値」ってもんが決まってる。そして、すべてのお魚の中で、もっともメチル水銀の含有量が多いのがマグロで、その中でも多いのが最高級のクロマグロなのだ。

これは、食物連鎖によってメチル水銀の量が蓄積されてくから、大きなお魚になればなるほど増えるワケで、イギリスでは5年も前に、政府が国民に「マグロは危険なので、大人は週に1回しか食べてはいけない。16才以下の子供は絶対に食べてはいけない」って広報してる。でも、イギリスなんてユルユルなほうで、カナダ、アイルランド、オーストラリアでは、大人も子供もすべての国民に「マグロは危険なので絶対に食べるな」って広報してるのだ。これは、もちろん、マグロの身に含まれてるメチル水銀の量が、「国際安全基準値」を大幅に超えてるからだけど、水産業界とベッタリ癒着してるニポンの政府は、この「国際安全基準値」を完全に無視して、検査すらせずに、危険極まりないマグロを当り前のようにノーチェックで全国に流通させてる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、これほど危険な食品が、日常的に全国に流通してるだけでもシャレにならないのに、こんなものが高級品として高値で取り引きされてるなんて、ミゾウユウの食の危機‥‥じゃなくて、ミゾウの食の危機だと思う。何しろ、「マグロを原料にしたキャットフードばかりを与えてた猫が、水俣病に似た神経障害を起こして歩けなくなって、検査をしたら体内から基準値を大幅に超えたメチル水銀が検出された」ってこととか、「妊娠中の女性、赤ちゃんに授乳中の女性は、マグロを食べないように」ってこととかも、厚生労働省はコッソリと発表してるんだよ。

他の国は、新聞やテレビで大々的に発表して、国民にマグロを食べないように積極的に呼びかけてるのに、ニポンでは、厚生労働省のホームページの奥の奥の誰も見ないようなとこにちっちゃく書いてるだけなんだから、サスガ、政官業の癒着国家は「国民よりも企業」って構図がズバババーンと分かりやすいよね。ま、危険な上に値段が高くて、庶民には手も足も出ないマグロなんかよりも、あたし的には、身近な白身魚のフライのほうが心配だ。だって、11月の終わりころに、のり弁のオカズの定番の「白身フライ」の原料、スケトウダラが、欧米の需要増や漁獲制限で値段が跳ね上がってるからって、水産大手の「マルハニチロ」が、スケトウダラの代替魚として、ベトナム産の淡水魚「バサ」の輸入を大幅に拡大したって報道があったからだ。

Basa1この「バサ」ってお魚は、霞ヶ浦に大量発生してるチャネルキャットフィッシュをさらに巨大にしたみたいな感じの大型ナマズで、大きなものは体長1.5メートル、体重250キロにも成長する。ベトナムのメコン川にいるお魚で、養殖もされてる。「頭脳警察」のパンタさんに言わせれば、メコンデルタにいるのはカッパだけなんだけど、実際には、カッパよりも巨大なナマズがいたってワケだ。

そんな「バサ」だけど、天下の「マルハニチロ」でも、サスガに250キロもある巨大なナマズをそのまま輸入するワケはなく、現地の工場でおんなじ形の切り身に加工して、それを冷凍にしてから輸入してる。だから、あたしたちは、どこかで買ったお弁当とか、どこかのファミレスとかで、子供たちは学校の給食とかで、ナマズとは知らずに「白身フライ」として食べてるワケだ。ちなみに、オトトシの2006年から「バサ」の輸入を始めた「マルハニチロ」では、去年の2007年には約240トンの輸入だったけど、最近のスケトウダラの不足を見込んで、来年は3.5倍の約850トンをドバッと輸入するそうだ。

だから、今年まではタラの身を使ってたコンビニの「白身フライのサンドイッチ」が、まったくおんなじ外見と値段で、来年からはコッソリと「バサ」に変わってるって可能性がヒジョーに高い。でも、あたしたちがシシャモだと思って食べてるお魚だって、全国に流通してる9割以上が「カペリン」なんだし、ずっと国産だと思って食べてたウナギのほとんどが「魚秀」が偽装した中国産だったんだし、そんなのに比べたら、まったく問題はない。だって、「スケトウダラのフライ」って言って「バサ」を売ったら詐欺だけど、最初から「白身魚のフライ」って言ってるんだから、「バサ」だろうが「ブルーギル」だろうが「ヘラブナ」だろうが、身の色さえ白きゃ何でもいいワケだ。

‥‥そんなワケで、ロクに調べもしないでテキトーなことを報道するのが十八番のニポンのマスコミは、スケトウダラの価格高騰の原因を「欧米の需要増や漁獲制限」て言ってたけど、それは根本的な原因じゃない。常に科学的な見地から社会問題と向き合ってる知性の青き泉、キュアキッコとしては、ちゃんと「サイエンス誌」の重要なレポートをチェキしてたってワケで、それは、11月25日付で発表された「No Recovery for Atlantic Cod Population (大西洋のタラの数は回復不能)」ってレポートだ。

全文を訳してたら長くなっちゃうので、ヨウサイを知りたい人は‥‥じゃなくて、ショウサイを知りたい人は原文を読んでもらうとして、あたしはサクッと要点だけ書くけど、大西洋のタラの個体数は激減してて、20年以内に絶滅しちゃうっていうレポートだ。「絶滅」って言うと、その種がすべていなくなることだから、ちょっとニュアンスが違くなっちゃうけど、少なくとも大西洋のタラがゼロになるってことは、他の地域のタラも似たような運命をたどるんだと思う。

で、この報告は、最新の調査と研究で判明したこととして書かれてて、カナダのダルハウジー大学の漁業生物学者、ジェフリー・ハッチングス博士は、「これは私が今までに海の魚の個体数について聞いた報告の中で最もショッキングなものだ」って言ってる。カナダでのタラ漁は、ものすごく大きな事業として成り立ってたんだけど、1900年代後半の50年間、乱獲を続けたことによって、1990年には崩壊したそうだ。それで、それから何年か禁漁になって、ようやく個体数が回復して来たから、また漁が始まったんだけど、実は思ったほど回復してなくて、10年以上も不漁の時期が続いてるそうだ。そして、海洋生物学者のダグラス・スワイン博士とジスライン・シュイナード博士が、カナダのガルフ諸島の漁場を調査したところ、「このまま漁を続けてると20年以内にタラは絶滅する」って結論に達したってことだ。

Cod1「このまま漁を続けてると20年以内にタラは絶滅する」なんて言われタラ‥‥って、シャレてる場合じゃないけど、漁を続けてれば絶滅するってのは、あたしのオツムでも理解できる。でも、あたしのオツムじゃ理解できない上に、あまりにも恐ろしいのが、「今すぐに完全に禁漁にしたとしても、あと38年でタラは絶滅する」って言ってるのだ。スワイン博士とシュイナード博士によると、人間による漁とは別に、成長した大人のタラが、近年、すごく高い確率で死に続けてるそうで、その原因はまだ分からないそうだ。

まあ、「原因は分からない」って言っても、どうせ海洋汚染とか地球温暖化とかが原因に決まってて、その海洋汚染とか地球温暖化とかの原因は「人間」なんだから、漁を続けるにしてもやめるにしても、どっちにしろ、あたしたち人間がタラを絶滅させちゃうってことになる。つまり、「ザ・手遅れ」ってことで、今さらだけど、恐るべし!人類という地球の病原菌!‥‥ってワケだ。

‥‥そんなワケで、念のために書いとくけど、「どうせ海洋汚染とか地球温暖化とかが原因に決まってる」ってのは、あくまでも、あたしの個人的な意見で、スワイン博士は、「原因は分からない」としながらも、「もしかしたらアザラシによる捕食がタラの減少の原因かもしれない」って仮説を立ててる。ま、タラの立場になってみれば、人間に巨大な網で一網打尽にされて、氷漬けにされて、タイのサムットプラカーン県に送られて、そこの工場で白身のフィレだけのフィッシュブロックにされて、コンテナに乗せられて、千葉県の船橋市に運ばれて、そこのデルマール株式会社の工場で「フィッシュポーション」に加工されて、それがニポン全国のマクドナルドに送られて、カラッと揚げられて、パンに乗せられて、タルタルソースをかけられて、フィレオフィッシュになって、あたしたち人間に食べられるのも、海の中を泳いでるとこをアザラシにパクッと食べられるのも、どっちだっておんなじことだろう。

だけど、ひとつだけ言えることは、自然界の生き物は、人間ほどバカじゃないってことだ。他のすべての生き物がそうであるように、アザラシにしたって、自分たちの大切な食糧であるタラを絶滅させるほど食べ尽くすハズがない。人間以外のすべての生き物は、食べ物の絶対量や環境に合わせて子孫の数を調節して、減り過ぎたり増え過ぎたりしないようにしてるんだから、アザラシにしても、このままタラを食べ続けてたらヤバイってことくらい本能で理解して、自然と自分たちの個体数を調節するハズだ。

だから、きっとすごく偉いんであろうスワイン博士には申し訳ないけど、お茶の水博士と水道橋博士をリスペクトしてるあたし的には、「アザラシが原因でタラが絶滅することはアリエナイザー」だと言っておきたい。ついでに、「ハブラシが原因で虫歯菌が絶滅することはアリエール」だとも言っておくし、「バラマキが原因で自民党が絶滅することはアリエール」だとも言っておこう。とにかく、いろんな博士が登場したけど、最初に出て来たハッチングス博士は、今回の調査報告を受けて、こんなふうにマトメてる。


「これまで多くの生物学者が『漁師が漁をやめればその魚の個体数は増える』という仮説をまるで伝統のように口にして来たが、今回の最新のタラの調査報告は、この仮説が間違っていたということを私たちに気づかせてくれる良い例になったと思う」


‥‥そんなワケで、コンビニ弁当の白身フライがタラから巨大ナマズに変わろうとも、ファミレスの白身フライがタラから巨大ナマズに変わろうとも、カタクナにタラの身を使い続けてるマクドナルドのフィレオフィッシュだけど、このまま行くと、あと20年で、原料のタラが絶滅しちゃうワケだ。そうなれば、もう、葛城ミサトのように、なりふりかまってられなくなって、マクドナルドだって、巨大ナマズの「バサ」を使うしかなくなっちゃう。どんなに素晴らしい企業理念を持ってたとしても、絶滅した原料を使うことはできないからだ。でも、そうなれば、「北米→タイ→ニポン」っていう、激しくフードマイレージが掛かりまくってる現在の原料ルートが、「ベトナム→ニポン」にグッと短縮されるワケで、運搬によって発生するCO2は大幅に削減されるワケだから、今のフィレオフィッシュより多少バサバサした食感になったとしても、それは「バサ」ってことで、地球のためにガマンして欲しいと思う今日この頃なのだ。


★ 今日も最後まで読んでくれてありがと~♪
★ 1日1回、応援のクリックをお願いしま~す!
   ↓   ↓
■人気blogランキング■

|

« ニキビのできない生活 | トップページ | 麻生首相がまた問題発言 »