六ヶ所村施設でまた放射能事故
「六ヶ所村施設でまた放射能事故」(世田谷通信)
使用済み核燃料再処理工場(青森県六ヶ所村)で、21日、試運転中に高レベル放射性廃液が漏れる事故が起こった。日本原燃によると、事故があったのはガラス固化を行なっていた建屋内の外部と隔離された小部屋で、配管の下の受け皿に約20リットルの廃液が溜まっているのが発見された。調べたところ、配管先端のステンレス製のふたの金具がゆるみ、そこから高レベル放射性廃液が漏れていたことが分かった。昨年12月、ガラス溶融炉をかき混ぜるための金属棒が原因不明の変形事故を起こしたが、この事故による炉内の損傷を調べるために、原料供給器を取り外しその配管にふたをしていた。今回の高レベル放射性廃液は、この配管のふたがゆるんでいて漏れたもので、事故の調査がさらなる事故へと発展したということになる。2007年11月に始まったガラス固化試験は、これまでに別のトラブルで三度中断され、昨年11月の試運転完了時期を今年2月に延期したばかりだった。多くの住民が不安の声をあげている中、半ば強引に続けられてきた試運転だが、これほど頻繁に事故が続くと、計画そのものを根本的に見直すべきだろう。昨年12月には、監督官庁の経済産業省原子力安全・保安院の原子力事故故障対策室も、「原燃の原因分析を待つしかないが、こう何度もトラブルが起きると、どうなんだ、と思う」と事業そのものに対する否定的なコメントを出している。(2009年1月23日)
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