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2009.01.19

バカ親に苦しむ子供たち

「田中宇」って書いて「たなか さかい」って読むけど、こんなの普通じゃ絶対に読めない。調べなきゃ絶対に読めない。フロッピー麻生じゃなくても絶対に読めない。「宇宙」の「宙」のほうなら、「そら」って読み方をするパターンもあるけど、サスガに「宇」のほうは「う」しか知らないから、分かるワケがない。それで、あたしは、この人の名前を初めて目にした数年前から、去年くらいまで、ずっと「たなか う」って読んでた。もちろん、ホントに「たなか う」なんて読み方をすると思ってたワケはなく、「きっと、ヒロシとかマサルとかタカシとかって読むんだろう」って推測しつつも、わざわざ調べるのもメンドクサイから、そのままずっと「たなか う」って読んでた。それで、去年、この人の書いた何かの文章を読む機会があったんだけど、そこの名前に振り仮名がついてて、初めて「たなか さかい」って読むってことを知ったってワケだ。

「内田樹」って書いて「うちだ たつる」って読むけど、こんなの普通じゃ絶対に読めない。誰かに聞かなきゃ絶対に読めない。フロッピー麻生じゃなくても絶対に読めない。だけど、あたしは、「田中宇」を「たなか う」って読んでたように、「内田樹」を「うちだ じゅ」とか「うちだ き」って読んでたワケじゃない。「樹」は一文字で「いつき」って読むパターンを知ってたから、あたしは、この人の名前を初めて目にした数年前から、去年くらいまで、ずっと「うちだ いつき」って読んでた。その上、ナントカ女子大の先生だって言うから、あたしはテッキリ女性なんだと思ってた。そして、わざわざ調べるのもメンドクサイから、そのままずっと「うちだ いつき」って言う女性なんだと思ってたら、去年、この人を紹介してる何かの記事を読む機会があって、そこの名前に振り仮名がついてた上に、写真も載ってたから、初めて「うちだ たつる」って読むことと、男性だってことを知った今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしとおんなじに「田中宇」や「内田樹」が読めなかった人でも、柳田國男の弟子としてもオナジミの民族学者、「折口信夫」の名前くらいは読めるだろう‥‥って、あえて書いてるくらいだから、これはヒッカケ問題だ。折口信夫を知らなかった人は、たぶん、10人が10人とも「おりぐち のぶお」って読んじゃうだろう。で、正解は、「おりぐち しのぶ」だ。世の中の野次馬的なアホたちは、折口信夫がゲイだったってこととか、自分の弟子の男性をムリヤリに襲ったこととか、そうした部分にばかり好奇の目を向けるけど、そんなことは個性の1つであって、重要なのは「どんな仕事をしたのか」ってことだ。

ま、そんなことは置いといて、この「信夫」を「しのぶ」って読むのだって、あたしは知ってるから読めるんであって、ぜんぜん知らない一般人で「鈴木信夫」って人がいたら、やっぱり「すずき のぶお」って読むに決まってる。ようするに、これは、「浩次」って名前を「こうじ」と読むか「ひろつぐ」と読むか、みたいなもので、本人に聞かなきゃ分からないことだ。

だけど、「浩次」の場合、「こうじ」にしても「ひろつぐ」にしても、どっちかは分からないにしろ、この2種類の読み方は誰にでも分かるだろう。ようするに、読めないワケじゃなくて、「読めることは読めるけど、複数の読み方があるから、どれが正しいのかが分からない」ってことだ。だから、最初から読めない「田中宇」や「内田樹」のケースとは違って来る。そして、なんだか最近、こうした「最初から読めない名前」を子供につけるケースがすごく増えて来たように思う。

どうしてなのか知らないけど、ニポンの漢字の名前って、デタラメな読み方をさせてもいいって決まりになってる。それも、「夜露死苦」を「よろしく」って読ませるようなアテ字なら、まだ考えれば分かる場合もあるけど、まったくのデタラメもいいそうで、極端な話、「山」を「うみ」って読ませても、「猫」を「いぬ」って読ませてもいいらしい。こんなことがマカリ通っちゃったら、どんなに難しい漢字を読める漢字博士でも、絶対に解読不可能だろう。

もちろん、サスガに「山」を「うみ」なんて読ませるようなヘソ曲がりはいないと思うけど、実際に親が子供につけた名前で、「花」って書いて「フラワー」って読ませるものや、「騎士」って書いて「ナイト」って読ませるものや、「虹」ってかいて「イリス」って読ませるものもある。まあ、「花」を「フラワー」や「騎士」を「ナイト」なら分からなくもないけど、「虹」を「イリス」だなんて、誰も読めないだろう。ちなみに、「イリス」ってのは、ギリシャ神話に出て来る「虹の女神」の名前なので、表記と読みとがまったく無関係ってワケじゃない。だけど、あまりにもコジツケすぎるし、何よりも子供がかわいそうだ。

‥‥そんなワケで、あたしにゃとても読めない最近の子供の名前をザッと挙げてみるけど、男の子の名前だと、「陽生(ひろき)」「響笛(ひびき)」「大馬(たいし)」「翔胤(かいん)」「夢和途(むうと)」「妃夏(ひなた)」「七光美(なるみ)」などなど、女の子の名前だと、「初桜(ういら)」「莉暖(まな)」「湊羽(みう)」「姫流愛(きるあ)」「萌愛(もえ)」「一嬉(ひよ)」「心遙(こはる)」などなど、どれ1つとして読めやしない。

「ひろき」とか「もえ」とか、読めないだけで、耳で聞くぶんには普通の名前の子はまだマシだけど、読めない上に「むうと」だの「ういら」だの「きるあ」だのって、まるでポケモンみたいな名前をつけられちゃった子たちは、これからずっと学校でイジメられて、社会人になってからも名前を名のるたびに恥ずかしい思いをして、一生、重い十字架を背負って行かなきゃなんないんだよね。あーかわいそう。

普通の名前に変な漢字をアテられるだけなら、「誰からもちゃんと読んでもらえない」とか「いちいち読み方を教えなきゃなんない」ってだけだけど、読み方まで変だと、もうどうしようもない。たとえば、「姫流愛(きるあ)」とおんなじ系列で、「海月彰(かるあ)」とか「海聖亮(かしす)」なんて名前もあるけど、こういう名前をつける親って、元ヤンキーか元暴走族としか思えない。頭が悪いだけじゃなくて、センスも悪いからだ。だから、こうした名前を見ただけで、エリ足だけを伸ばして茶髪に染めさせられた気の毒な子供の姿が目に浮かぶ。

さらに酷いのは、「恋獅子(れんじし)」なんて名前をつけられた男の子もいるし、有名なとこでは、自民党の橋本聖子参議院議員の子供たちが気の毒だ。長女が「聖火(せいか)」、長男が「亘利翔(ギリシャ)」、次男が「朱李埜(トリノ)」って、いくら自分がオリンピック選手だったからって、子供は親のペットじゃないのに、こんなメチャクチャな名前をつけられて、あまりにもかわいそうだ。ずいぶん前に、自分の子供に「悪魔(あくま)」って名づけようとして、役所で受理してもらえなかったシャブ中のオヤジがいたけど、あたしに言わせりゃ、「悪魔」のほうが、まだ読めるだけマシだと思う。

でも、「悪魔」は役所で受理してもらえなかったけど、「悪」だけなら受理してもらえるのだ。ある医者が、自分の長男に「悪(たける)」、次男に「弁(さとす)」、三男に「京(なから)」って名づけたそうで、これらの名前はちゃんと受理されてる。それにしても、ちゃんとした教育を受けて来て、社会常識を持ってるであろう医者が、初めて授かった自分の息子に、こともあろうに「悪」なんて名前をつけるなんて、いったいどういうつもりなんだろう? 高卒のあたしの脳みそじゃ、逆立ちしても理解できない。

‥‥そんなワケで、法的に改名しない限り、親からつけられた名前は、一生ずっと名のってかなきゃならないワケで、健康保険証にも免許証にもパスポートにも、その名前が書かれる。病院や銀行に行けば、その名前で呼ばれる。だから、自分の名前が気に入ってる人はいいけど、変な名前をつけられちゃった人は、常に「公衆の面前で自分の変な名前を呼ばれちゃう」っていう恐怖と向かい合ってかなきゃならない。

ホントは、チャレンジしてみたいスポーツや、やってみたい仕事があったのに、自分の変な名前を多くの人に知られるのが嫌で、そうした夢を諦めた人もいるかもしれない。自分の名前が変なセイで、引きこもりになった人もいるかもしれない。そこまで行かなくても、自分の名前が原因で、消極的な性格になっちゃった人は多いと思う。

たとえば、今までに挙げたみたいな「明らかに変な名前」じゃなくて、ごく一般的な名前であっても、自分の名前が気に入ってない人って多いと思う。たとえば、男性なのに女性と間違われるような名前だったり、その逆だったりってケースもある。それから、太ってる男性で「太(ふとし)」って名前もイヤだと思うし、逆に、ガリガリに痩せてるのに「太(ふとし)」って名前でも、からかわれる対象になっちゃうだろう。フィギュアスケートの「安藤美姫」は、そこそこ美人だから良かったけど、そこらの普通の女の子で「美しい姫と書いて美姫」なんてつけられちゃったら、常に「名前負けしてる」って気持ちで生きてかなきゃなんない。

これとおんなじで、アイドルやタレントと同姓同名ってパターンもある。「木村拓哉」って名前で苦労してる一般人の話を聞いたことあるし、あたしの知り合いには、それまでは何でもない「瞳ちゃん」だったのに、黒木さんて人と結婚して「黒木瞳」になっちゃったもんだから、どこへ行っても恥ずかしい思いをしてるって人もいる。だけど、こうしたケースだと、なかなか法的に改名することができない。ようするに、「改名するに足る理由に当たらない」って判断されちゃうのだ。

だけど、変な名前をつけられたケースだけじゃなくて、こうしたケースだって、本来なら悩まなくてもいいようなことで苦労してるんだから、あたしは、どんな名前の人でも、「成人になったら自分の好きな名前に自由に変更できる」っていう制度にすべきだと思ってる。そうすれば、頭のおかしい親から、どんなに変な名前をつけられても、20才までガマンすればいいワケで、残りの人生はヨケイな悩みを抱えずに気持ち良く生きて行けるってワケだ。

‥‥そんなワケで、ニポンでは、平安時代から江戸時代にかけての武士や貴族は、親が子供につけた「幼名」を名のるのは元服するまで、つまり、成人するまでだった。そして、当時の成人は12~16才だったから、現代で言えば中学生か高校生くらいまでだった。だから、どんなに変な名前をつけられても、12~16才までガマンすれば良かったってワケだ。そして、元服したら、正式な名前の「諱(いみな)」を授かるんだけど、この諱は、人前で口にしちゃいけない名前だった。そのために、人前で使うための「字(あざな)」って名前もつけられた。そして、この上に、「氏(うじ)」と「姓(せい)」がついてた。それで、「氏・姓・名字・字・諱」ってふうに並べたのが正式な名前だった。

たとえば、みんな知ってる「武田信玄」でも、これは現代ふうにした名前であって、正式には「源朝臣武田太郎晴信」って言う名前なのだ。これは、最初の「源」が氏で、「朝臣」が姓で、「武田」が名字で、「太郎」が字で、「晴信」が諱ってワケだ。じゃあ、カンジンの「信玄」はどこに行っちゃったの?‥‥ってことだけど、「信玄」は出家したあとに名のった「法名」であって、出家しない人にはつかない名前なのだ。だから、あたしたちが、欧米の人のフルネームを見て、セカンドネームだのナントカネームだのとヤタラとダラダラ長いことに驚くけど、あたしたちニポン人だって、似たような名前だったってワケだ。「武田信玄」の「信玄」なんてのは、まさに、西洋のクリスチャンネームみたいなもんだったのだ。

あたしたち現代のニポン人は、「山本スーザン久美子」とか「小山ジャネット愛子」みたいな特別のケースを除けば、ほとんどの人は「名字」と「名前」、言い換えれば、「姓」と「名」だけしかない。だけど、これにしても、江戸時代までは、「名字」と「姓」とは別の名前だったのだ。だから、江戸時代のままの流れが続いてたとしたら、現代人も、「麻生太郎」っていう簡単な名前じゃなくて、「踏襲頻繁麻生太郎未曾有」なんて名前になってた可能性もあるワケで、そしたら、自分の名前も読めないバカが、この国の総理大臣になってたってことになる(笑)

‥‥そんなワケで、あたしは、自分の名前が気に入ってるし、何よりも、母さんと父さんが2人で相談してつけてくれた名前なんだから、一生、大切にしてくつもりだ。だから、もちろん、改名なんかするワケないけど、ポケモンみたいな名前だの、アニメのキャラクターみたいな名前だのをつけられちゃった気の毒な子供たちのことを思うと、やっぱり、「成人になったら自分の好きな名前に自由に変更できる」っていう制度にすべきだと思う。そして、自分の子供をペットかオモチャか何かとカン違いしてるバカ親に苦しめられる子供が、1人でも救われるべきだと思ってる今日この頃なのだ。


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