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2009.01.18

サザエさんな日

昨日、大事にしてた1個しかない大きなグラスを洗って、水分を飛ばしてから水切りカゴに入れようと思って、シンクの上で勢いよく振ったら、水道の蛇口にぶつけちゃって、木端微塵になっちゃった。よく、映画やドラマで、小道具のビール瓶を割るシーンがあるけど、アレみたいに、手に持ってた部分だけがキレイに残って、上半分だけが砕け散っちゃった。だから、運よくケガはしなかったけど、もしもケガして流血してたら、それはそれで、「真紅のシンク」なんていうオヤジギャグのネタにしてたと思う。まあ、ケガしなかったことが何よりなんだけど、1年以上も愛用してたグラスだったから、割っちゃったことはやっぱりショックだった。そして、現実問題としても、唯一の大きなグラスだったから、すごく困ることになった。

あたしは、最近、インスタントよりもドリップでコーヒーをいれることが多いんだけど、1杯だけをドリップでいれるのって、ガス料金だけじゃなくて、何よりもペーパーがもったいない。それで、あたしは、朝とかにコーヒーを飲もうと思ったら、2杯ぶんのコーヒーをいれることにしてる。マグカップと大きなグラスを並べて、ドリッパーを移動しながら、マグカップ、グラス、マグカップ、グラス‥‥ってお湯を入れてコーヒーを落としてく。そして、マグカップのほうはその場で飲んで、グラスのほうはラップをして冷蔵庫に入れといて、夜になってから、お風呂あがりにアイスコーヒーとして飲んだりしてる。

で、あたしは、この時に使ってたグラスを割っちゃったワケだ。他にもいくつかグラスは持ってるけど、どれも口の大きさが小さくて、ドリッパーが乗らない。あたしの持ってるグラスの中で、唯一、ドリッパーがちゃんと乗るのが、この大きなグラスだったのだ。もちろん、マグカップなら何個か持ってるから、マグカップを2個並べてコーヒーをいれてもいいんだけど、あとからアイスコーヒーとして飲むことを考えると、最初からグラスに作っておいたほうが手間が省ける。それに、このグラスだと、大きくて容量に余裕があるから、氷を入れたり牛乳を入れたりもできて、ものすごく重宝してた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、前にも書いたと思うけど、「マグカップ」ってのは和製のインチキ英語で、正しくは「マグ」って言う。「マグ」だけであのカップのことを指すワケで、それに「カップ」をつけちゃうと、「馬に乗馬した」みたいになっちゃう。これは、韓国の鍋料理のことをニポンで「チゲ鍋」って言うのもおんなじだ。韓国語では「チゲ」が「鍋」って意味なんだから、「キムチチゲ」って言えば「キムチ鍋」のこと、「豆腐チゲ」って言えば「豆腐鍋」のことで、「チゲ鍋」なんて言ったら「鍋鍋」って意味になっちゃう。

だから、あたしが「マグカップ」って書いてるのは、あくまでも、「マグカップって呼び方が一般的になってるニポンで、いくら正しい呼び方とは言え、マグなんて言葉を連発すると、なんかカッコつけてる嫌なヤツみたいな感じになっちゃうから、それを回避するため」って理由なのだ‥‥って、イチイチこんなことまで書かなきゃならないのは、ロクに過去ログも読んでないクセに重箱の隅をつつくのが好きな人たちが、まるで鬼の首でもとったかのように「きっこさん、マグカップって和製英語ですよ?そんなことも知らなかったんですか?」ってメールがきちゃうからだ。あーメンドクサイ。

で、「メンドクサイ対策」も終わったから、ここからいよいよ本題に入るけど、あたしは、あんまり食器を持ってない‥‥って言うか、必要最小限の食器しか持ってない。3人家族なら3人ぶんの食器、5人家族なら5人ぶんの食器が必要だけど、たいていの場合は、お客様のことを考えて、家族の人数ぶん以上の食器を揃えてたり、場合によっては「お客様用」なんていう特別な食器を用意してる家庭もある。だけど、食器にはぜんぜん興味がない上に、ムダなものを持つことが嫌いなあたしは、必要最小限の食器しか持ってない。あたしの家族は母さんだけだから、「母さんと2人で食べる」ってことしか想定してなくて、お茶碗も、お椀も、ラーメンの丼も、すべて2個ずつしか持ってない。

でも、これは「お揃いの食器」って意味で、バラバラなら多少は持ってる。たとえば、コーヒーカップにしても、お揃いのは1セットしかないけど、単体のコーヒーカップやマグカップなら、5~6個はある。これは、プレゼントでもらったり、何かのシールを集めてもらったりしたものだ。だから、タマに2人以上のお友達が遊びに来た時には、全員にバラバラのカップでコーヒーを出す。そんな感じだ。

だから、「必要最小限」とか言いつつも、多少は食器を持ってるあたしだから、正確に言えば、「お揃いの食器は必要最小限しか持ってない」ってことになる。それに、「食器にはぜんぜん興味がない」って言っても、それはご飯を食べたりするための食器に興味がないってことで、お酒を飲むための焼き物には興味がある。特に「ぐい呑み」は好きなので、1個3000円から5000円くらいのものをいくつか持ってて、すごく大切にしてる。ようするに、ふだん使う食器には興味がないってことだ。だから、お皿や深鉢なんかは、ぜんぜん揃ってなくて、みんなバラバラだ。

で、特にバラバラなのがグラスなんだけど、これは、最初から1個だけ買って来た場合だけじゃなくて、2個買って来たのに1個を割っちゃったってパターンも多い。逆に言えば、あたしはよくグラスを割っちゃうから、気に入ったグラスの場合、いつか割っちゃうことを考えて、予備として2個買って来るってケースもある。もちろん、何千円もするようなグラスを2個も買うことなんてできないから、あたしが2個買うのは、100円ショップの100円のグラスの時だけだけど。

それで、今回、割っちゃったグラスも、100円ショップで買って来たものだから、金額的には痛くなかった。だけど、いくら100円のグラスとは言え、もう1年以上、たぶん2年近く愛用して来たものだし、あたしの持ってるグラスの中で一番使用頻度が高かったから、ものすごく愛着がわいてたのだ。その上、こうしたメンタルな部分を抜きにしても、「コーヒーを2杯いれる時に使える唯一のグラス」っていう現実的な問題もあったから、あたしは、おんなじようなグラスが早急に必要になった。

‥‥そんなワケで、あたしは、100円ショップへと欽ちゃん走り‥‥しようと思ったんだけど、欽ちゃん走りで行ける近所の100円ショップは、お店が狭いこともあって、あんまりいろんな種類のグラスがない。それで、ものすごく久しぶりに、ちょっと離れたとこにある大型店に行ってミルコ・クロコップにした。ちょっと離れてるって言っても、原チャリで行けば5分ほどの距離だから、あたしは、原チャリを停めてる自転車置き場へ向かった。そしたら、あたしの原チャリのシートの上で、ハナコが日向ぼっこをしてた。

ちょうど日差しがナナメに降り注いでて、一番ハシッコに停めてたあたしの原チャリのとこだけにお日様が当たってて、ハナコは気持ち良さそうにスフィンクスのポーズで目を細めてたのだ。それで、キッコ・マランドロとしては、せっかく日向ぼっこしてるハナコ・モレーノスをシートからおろすのがかわいそうだったから、一緒に連れてくことにした。


「行くぜ、ハッチン! 地獄行き超特急だぜ!」

ブオ~ン!ブオ~ン!


あたしが景気良くウイリーで発進させると、ハッチンは振り落とされまいと、あたしの体に爪を立ててしがみついた。こうして、「キッコとハッチン」のワイルドでラテン系な旅がスタートしたってワケだ‥‥なんてのも織り込みつつ、実際には、ハナコにはどいてもらって、あたしは1人で行って来た。で、久しぶりに100円ショップの大型店に行ってみたら、ずいぶんと模様替えをしてた。一番の違いは、100円以外のものがすごく増えてたことだ。

100円ショップって、最初は100円のものしか置いてなかった。お店に並んでるすべての商品が100円だったから、値札なんてついてなくて、何をカゴに入れても、5個なら500円、10個なら1000円てふうに計算すれば良かった。でも、何年かしたら、200円とか300円のものも置くようになった。グラスのコーナーなら、ほとんどのグラスが100円なんだけど、1つ上の棚とかに、ちょっと高級そうな感じのグラスが並んでて、そうしたものには200円とか300円とかの値札が貼られてるようになった。

で、今回、久しぶりに行ってみたら、もっと高いものも並んでたのだ。500円とか700円なんか当たり前で、中には1000円以上するものまで並んでた。ま、こっちとしても、100円ですぐに壊れちゃうスリッパよりは、300円でも1年くらい使えるスリッパのほうがいいワケで、おんなじものでも値段によってランクがあれば、選択の幅が広がるってワケだ。でも、商品によっては、100円のものが置いてないコーナーもあって、なかなかのセチガラサも感じちゃった。

‥‥そんなワケで、あたしは、さっそくグラスを選ぶことにしたんだけど、あたし的な絶対条件として、「100円だってこと」と「口が大きくてドリッパーが乗ること」と「大きくて最低でも450ccは入ること」の3点が、小さいきっこたちの脳内国会で閣議決定されてた。だから、この条件に合ったものを探したら、やっぱ「100円だってこと」って部分でのハードルが高くて、2種類しか該当するものがなかった。200円のグラスなら、デザイン的にもステキなものがあったんだけど、こうした棚の前に立つと、あたしって、「200円のグラスを買うくらいなら、100円のグラスを2個買ったほうが得だ」っていう思考回路が発動しちゃうのだ。

それで、100円のグラスで条件に合うのは、台座が小さくて上に行くに従ってラッパ状にひらいて行く背の高いグラスと、全体的に波打った曲線になってるドッシリした感じのグラスだった。正直、どっちもあたしの趣味じゃなかったけど、このどっちかを選ぶしかないワケで、こうなって来ると、ここからが長いのがあたしの長所&短所ってワケだ。両方のグラスを手に持って、目の高さにしてみたり、照明のほうに向けて透かしてみたり、持った感じの手触りを確かめてみたりと、最低でも10分くらいは悩んじゃう。

そして、ようやくどっちにするかが決まったら、今度は、いくつも並んでるおんなじグラスの中から、一番良さそうなのを選び始めるから、さらに時間が掛かっちゃう。安モノのグラスって、おんなじものでも、底のガラスが不均等になってたりするから、ちゃんと選ばないとダメなのだ。こんなことなら、最初から1種類のグラスしかなくて、それが最後の1個になってたほうが、よっぽど悩まないで済むんだけど、これが世の常ってもんだし、あたしの貧乏性のなせるワザってワケだ。

結局、あたしは、ナンダカンダで15分くらい掛けて、やっとのことで1つのグラスをカゴに入れた。安定性は悪そうだけど、スラッとした背の高いほうのグラスに決めたのだ。そして、この「安定性は悪そうだけど」って部分で、これから先の展開を予想しちゃった人は、すでに「きっこの日記」の愛読者ってワケで、このまま最後のオチまで一気に読み進んで欲しい。

‥‥そんなワケで、あたしは、200円のグラスならデザインも気に入ったものがあったのに、ちゃんと小さいきっこたちの閣議決定に従って100円のグラスを選んだんだから、急きょ、「それならあと100円だけ自分の欲しいものを買ってもいい法案」を脳内の臨時国会に提出して、小さいきっこたちに「数の暴力」を使わせて、強行採決しちゃったワケだ。そして、広い店内を眺めてまわったんだけど、いくら脳内国会で可決したからって、自民党とおんなじズルい方法での可決だから、国民の声はまったく反映されてない。だから、自民党の議員ほどツラの皮が厚くないあたしは、どうしても後ろめたい気持ちになっちゃう。

そこで、あたしがとった行動とは、「長く使える日用品の中で欲しいものを1つ買う」って作戦だった。オモチャだのアクセサリーだのを買っちゃうと、どうしても「ムダ遣い感」が浮き彫りにされちゃって、あたしの後ろめたい気持ちが増幅されちゃう。そこで、ふだん使う日用品を買うことによって、その後ろめたさを払拭するって作戦なのだ。でも、単なる日用品を買っても、今度はあたしが楽しくない。それも、実際には必要ないものを買うワケだから、何のメリットもない。つまり、オモチャじゃない日用品なのに、あたしがワクワクして楽しめるものを探さなきゃなんないワケで、これはなかなか楽しい店内大冒険がスタートしたってワケだ。

そして、小1時間も店内をウロウロしたあたしが、ついに辿り着いたのが、「球状の氷を作るアイストレー」だった。グラスに1個しか入らないほどの大きなボール状の氷が、このトレーで一度に3個作れる。これなら、グラスを買ったことにも関連してるし、何よりも、大きなボール状の氷が作れるなんて、想像しただけでもワクワクしちゃう。それに、今は、2リットルのペットボトルをタテ半分に切って、舟みたいな形にしたのに、お水を入れて氷を作ってる。それをアイスピックで割って使ってるのだ。だから、アイストレーを買うことは、「すでにあるものをさらに買う」っていうムダ遣いとも違う。

‥‥そんなワケで、100円のグラスと100円のアイストレーを買ったキッコ・マランドロは、意気揚々と帰路についたってワケで、出発時と同様にワクワク気分のラテン系なノリで、瀬田の交差点の真ん中でマックスターンを披露しつつ、空に向けてマシンガンを撃ちまくりつつ、ウイリーだけで帰って来た。ウイリーで走れば前輪が減らないからだ‥‥なんてのも散りばめつつ、サスガに、お家に着いたら疲れちゃったので、コーヒーをいれて一服することにした。

で、まずは、買って来たグラスとアイストレーをキレイに洗って、アイストレーにお水を入れて、フリーザーに入れた。ホントにボールみたいな氷ができるのか、すごくワクワクしちゃう。それから、お湯を沸かしつつ、シンクの上に渡したマナ板の上に、マグカップと買ってきたグラスを並べた。そして、マグカップの上にドリッパーを乗せて、ペーパーをセットして、コーヒーを2杯ぶん入れた。2杯ぶんて言っても、コーヒーカップよりも大きなマグカップと大きなグラスなので、いつも計量スプーンで2.5杯にしてる。

それから、冷蔵庫に賞味期限が近づいてる牛乳が少しだけ残ってたので、今飲むぶんのほうだけ、カフェオレにしようと思った。マグカップに3分の1くらい牛乳を入れて、それを電子レンジで温めて、そこに濃い目のコーヒーを落とせば、美味しいカフェオレができる。それで、あたしは、マグカップに牛乳を入れるために、マグカップの上のドリッパーを一時的にグラスの上に移動した。背の高い安定感の悪いグラスだけど、ちゃんと平らなマナ板の上に置いてあるから、大丈夫だと思ったのだ。

‥‥そんなワケで、ここまではすべてパーフェクトだったあたしなのに、次の瞬間、カッコ良かったキッコ・マランドロから、おっちょこちょいのサザエさんへと変身しちゃったのだ。マグカップに牛乳を入れて、電子レンジのほうへ行こうとクルッと後ろを振り向いた瞬間、着てたローゲージのニットの脇腹のあたりが、シンクの上から飛び出してたマナ板の角に引っかかり、マナ板がズレて、ドリッパーを乗せたグラスがグラッと大きく傾いた。あたしは、左手にマグカップを持ってたから、慌てて右手でマナ板を押さえようとしたんだけど、それが手前にズレたとこを押さえちゃったもんだから、マナ板がテコの原理になっちゃって、ドリッパーとグラスが上に飛び上がっちゃった。で、あたしは、反射的に空中のグラスをキャッチすることには成功したんだけど、左手に持ってたマグカップを横向きにしちゃったので、そこらじゅうに牛乳とコーヒーの粉をぶちまけちゃって、もうメチャクチャ。そして、ボーゼンと立ち尽くしてたら、しばらくして、ヤカンがピーッ!と鳴った今日この頃なのだ(笑)


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