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2009.02.11

ロンリーキャベツパーティー

定期的にいろんなものを送ってくださる人が、しばらく前に、また日用品の詰め合わせを送ってくださった。いつもホントに助かってるんだけど、今回は、いろんなものの中に、半分に切ったキャベツが入ってた。とっても大きくて立派なキャベツだったので、半分コにしてくれたんだと思う。


 等分のキャベツに今日と明日が出来  いのうえかつこ


なんて俳句があるけど、普通は、1個のキャベツを半分にして今日のぶんと明日のぶんにするとこだけど、その半分をあたしにお裾分けしてくださったのだ。Y子さん、いつもありがとうございます♪‥‥ってワケで、ゆうべは、1人でキャベツパーティーをすることにした。

キャベツって、春先のは「巻き」がゆるくて、持った感じも軽いし、存在感が薄い。葉っぱ自体もやわらかいから、生で食べるのには向いてるけど、すぐになくなっちゃう。それに比べて、今の寒い時期のキャベツは、「寒玉」なんて呼ばれてて、「巻き」がシッカリしてる。だから、おんなじ大きさのキャベツでも、春先のものの2倍近い重さがある。ようするに、それだけ中身が詰まってるってワケで、1個のキャベツが2倍に使えるってワケだ。

だけど、キャベツって、実際には夏が旬で、俳句の季語でも夏に分類されてる。俳句では、ただ単に「キャベツ」って言うと夏で、春のキャベツは「春キャベツ」って言わなきゃならない。だから、単に「キャベツ」って言ってる俳句は、どれも夏の景を詠んだもので、どの句も説明されなくても夏を感じると思う。


 雷の下キャベツ抱きて走り出す  石田波郷

 抱へたるキャベツが海の香を放つ  岩淵喜代子

 キャベツ畑に合宿よりの逃亡者  今井聖

 河童絶えし村よりキャベツ蹴り上げる  松本勇二

 キャベツ両断雨土砂降りの日曜日  菖蒲あや


‥‥それにしても、いくら立春を過ぎたとは言え、まだまだ寒いこの時期に、こんな真夏の俳句を紹介しちゃうなんて、あたしのなかなかのチャレンジャーだと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、ゆうべ、この半分のキャベツをぜんぶお料理したんだけど、キャベツって、あんまり主役にはなりにくいお野菜だ。ダイコンなら、「おでん」でも主役の1つだし、「風呂吹き大根」なんてお料理もある。ジャガイモなら、丸ごとアルミホイルで包んで焼いて、バターを乗せれば「ジャガバター」になるし、サツマイモなら「焼き芋」がある。ゴボウなら「キンピラゴボウ」があるし、ニンジンなら沖縄の家庭料理の「ニンジンシリシリ」があるし‥‥ってふうに、それぞれのお野菜が主役になったお料理がある。だけど、キャベツの場合は、千切りにしてトンカツの横に添えたり、短冊に切って焼きそばの中に入れたりって、どうしても主役じゃなくて脇役のイメージが強い。

たとえば、カレー屋さんの「いんでいら」とか、ファーストフードの「ケンタッキーフライドチキン」とかで売ってる「キャベツのコールスロー」にしても、キャベツを主役にした一品であることは事実だけど、この「キャベツのコールスロー」ってメニューそのものが、カレーのお供だったり、フライドチキンのお供だったりって、すでに脇役なのだ。「キャベツのコールスロー」をメインディシュとして食べる人はいない。

そして、キャベツって名前をカンムリにした唯一のメインディッシュである「ロールキャベツ」にしても、アレって、外側を巻くのにキャベツを使ってるってだけで、メインは中身のお肉とかなのだ。「ロールキャベツ」におけるキャベツの立場って、所詮は、天ぷらにおける「衣」であり、餃子における「皮」であり、カレーパンにおける「パン」なのだ。もちろん、キャベツ自体にもスープが染みてて美味しいけど、中に具が入ってる以上、まわりを包んでるキャベツのほうは、やっぱりメインとは言えなくなる。中身を何も入れずに、中心までぜんぶキャベツだけを巻いてあるんなら「キャベツを主役にしたメインディシュ」って呼べるけど、残念ながら、そんな「ロールキャベツ」はない。

つまり、この「ロールキャベツ」ってお料理は、テレビ番組における「黄金伝説」みたいなもんなのだ。テレビ朝日の「黄金伝説」は、最初は「ココリコ黄金伝説」ってタイトルで、それから「ココリコA級伝説」ってタイトルに変わったりしつつも、現在は「いきなり!黄金伝説」ってタイトルになって続いてる。じゃあ、ココリコはどうしたのかって言えば、今でも司会をやってる。ようするに、「ココリコ」のカンムリ番組でありながらも、実際に活躍してて視聴率を持ってるのは「よゐこ」の濱口優なので、いてもいなくてもどうでもいいココリコは、タイトルから外されたってワケだ。

あたしは、「ロールキャベツ」におけるキャベツの位置って、「ココリコ黄金伝説」におけるココリコの位置とおんなじに感じるのだ。つまり、真ん中に「濱口優」っていう具が入っててこその「ココリコ黄金伝説」であって、いくらタイトルに「ココリコ」ってついてても、所詮は主役とは言えないのだ‥‥って、こんなことばっか書いてると、またまた今日も8000文字コースになっちゃうから、この辺でサクサクと本編に突入しちゃうけど、そんな脇役としてのキャベツを使って、あたしは、楽しいフルコースを作ることにしたってワケだ。

‥‥そんなワケで、あたしは、半分でも十分に大きい「寒玉」のキャベツをサバき始めた。お魚の場合なら「サバく」でいいけど、普通、お野菜の場合は「サバく」とは言わない。だけど、あたしの方式は、いかにも「サバく」って感じだったのだ。あたしは、最初に、ロールキャベツ用に外側の大きな葉っぱを3枚取って、それから、上、中、下の3つに大きく切った。これは、キャベツの部位によって、お料理が変わるからだ。一番上の芯のない部分は千切りにするし、一番下の太い芯があるとこはお味噌汁の具やロールキャベツの具にするし、真ん中の部分はお漬け物や炒め物にする。で、こんなふうな切り分け方だから、いかにも「サバく」って言葉がピッタリだと思ったってワケだ。

それで、あたしは、まずは大きな葉っぱ3枚を軽くレンジして、しんなりさせて、ロールキャベツの準備を始めた。ホントは、お味噌汁用にニボシのダシをとったり、お漬け物用のボールを用意したりって、他のお料理も並行して作業してた。だけど、あたしの作業をそのまま書くと、何が何だか分からなくなっちゃうから、一品ずつ、フランク・ザッパに書いてこうと思う。

で、まずは「ロールキャベツ」だけど、あたしはお肉は食べないから、今回はサバの水煮の缶詰を使うことにした。キャベツの他の葉っぱの太い芯の部分を切って集めて、それを細かく刻んで、ニンジンがあったから、それも細かく刻んで、軽く茹でてザルで水気を切っとく。そして、それとサバの水煮をほぐして混ぜ合わせて、塩コショウで薄く味をつけたら、軽く片栗粉を振って混ぜ、レンジでしんなりさせたキャベツで包んでヨウジでとめる。これをコンソメスープで煮込んで行けば完成だ。ロールキャベツって、普通はトマトで煮込むことが多いけど、あたしはコンソメで煮込むほうが好きなのだ。

だけど、コンソメのブイヨンの中には、ビーフとかチキンとかのエキスが入ってるから、お肉を食べないあたし的には、今、在庫してるぶんを使い終わったら、もうコンソメを使うことができなくなる。う~ん、複雑‥‥とか言ってみつつ、ロールキャベツをコトコトと煮込みながら、お次は大好物の「キャベツのお漬け物」だ。これは、真ん中の部分を使って。3cm×3cmくらいの短冊に切るんだけど、ものすごくテキトーでいい。ザクザクと切ったキャベツを洗ったら、大きなボールに入れて、パラパラをお塩を振って、全体にお塩がまわるように混ぜ合わせて、しばらくホッタラカシにしとく。で、実際は、この間に他のお料理に取りかかるんだけど、ここではお漬け物のことだけ先に書く。

10分くらい放置しとくと、気持ちシンナリして、ボールの底にキャベツから出た水分がたまる。そしたら、その水分は捨てずに、そこにショウガの千切りを加えて全体に混ぜて、次にカツオのダシの素の顆粒か粉末をパラパラと軽くかけて、最後にタカノツメの輪切りを加えて、もう一度、全体を混ぜ合わせたら、またしばらく放置しとく。そして、さらにシンナリしたら、これを手でギューって握って、軽くモミモミしたら、ビニール袋に入れて、ボールの中のお汁も入れて、口を結んで、お皿に乗せる。で、何かで重しをして、冷蔵庫に入れとく。これで、1時間くらいすると美味しくなる。ホントは、ダシ用の昆布を細く切って入れるんだけど、無い場合は、カツオのダシの素を使うのだ。

それから、続いては、キャベツの上の部分をぜんぶ千切りにして、「キャベツのコールスロー」を作る。これは、塩味でも美味しいんだけど、今回はお漬け物が塩味だから、こっちはマヨネーズ味にした。ようするに、千切りにしたキャベツを軽く塩モミして、それをマヨネーズで和えればいいだけの話で、お好みで黒コショウを振ったり、キュウリの輪切りやコーンの缶詰を加えれば、見た目もゴージャスになる。あたしは、ニンジンの千切りとチクワの輪切りを加えちゃった。

そして、お次は、あまりにも野性的な「味噌キャベツ」だ。これは、やわらか過ぎず堅過ぎずのキャベツの真ん中あたりの部分を4~5cm角くらいに切っただけのものに、ピリ辛のお味噌をつけて食べるってだけのもので、あまりにも簡単なんだけど、あたしは大好きだ。合わせ味噌か赤味噌をスプーンに2杯くらいとって、そこにお好みの量のトウバンジャンを入れて、お砂糖、ニポン酒かミリン、白ゴマを入れて、混ぜるだけだ。ニポン酒かミリンは、お味噌をやわらかくしてキャベツにつけやすくする意味もあるから、自分でつけやすい感じのやわらかさを目指すだけだ。

ホントは、あと、キャベツとシャケ缶を炒めて塩コショウとお醤油で味つけしたのも作りたかったんだけど、ここまででヘトヘトになっちゃったので、最後にキャベツのお味噌汁を作って終わりにした。そして、前菜に「キャベツのお漬け物」、スープに「キャベツのお味噌汁」、サラダに「キャベツのコールスロー」、メインディシュに「ロールキャベツ」、デザートに「味噌キャベツ」っていう恐るべきフルコースが完成したんだ。テーブルいっぱいにキャベツ料理を並べて、ワインの代わりに焼酎のお湯割りのキャベツ入り‥‥じゃなくて、これだけはいつもの通りに「梅干し入り」にしたんだけど、とにかく、いつも脇役のキャベツに主役を張ってもらったキャベツパーティーの準備が整った。

‥‥そんなワケで、いくらキャベツ料理を並べても、たった1人のパーティーは寂しいので、リモコンでポチッとテレビをつけた。そしたら、何て番組か知らないけど、ちょうどタカアンドトシが出てて、太りまくってるタカが、健康のために1週間、毎日お野菜だけを食べ続けるって企画をやってた。それが、1日目は3食ともすべてタマネギだけ、2日目は3食ともすべてピーマンだけ‥‥ってふうに、1日に1種類のお野菜しか使えないのだ。だから、お野菜が嫌いなタカの前には、いろんなプロの料理人が作ったものすごい「タマネギのフルコース」だの「トマトのフルコース」だのが次々と運ばれて来て、あたしの「キャベツのフルコース」がカスんじゃったよ、トホホ‥‥とか言いつつも、久しぶりに作ったキャベツ料理は、どれもサイコーに美味しくて、これで、ますます、あたしの美人度もアップしたと思う今日この頃なのだ(笑)


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