麻生首相の沖縄入りに住民から不満の声
「麻生首相の沖縄入りに住民から不満の声」(世田谷通信)
麻生太郎首相は、7日、首相就任後初めて沖縄県を訪れ、那覇市内のホテルで仲井真弘多沖縄県知事と会談した。麻生首相は米軍の普天間飛行場移設問題に関して「早めに解決に取り組みたい」と述べたが、仲井真知事の「住民の声を聞き、もう少し(滑走路を)沖へ出すなどの検討をして欲しい」という提言に対しては回答を避けたため、麻生首相の「解決」という言葉は、沖縄県民のための解決ではなく米国に対する解決であるということが明確になった。この日の麻生首相の滞在時間は、正午に那覇空港に到着してから、午後6時過ぎに発つまでのわずか6時間だったが、すべての滞在時間を観光と自民党支持者との懇談会で過ごし、問題になっている辺野古の普天間飛行場移設予定地や泡瀬干潟などの視察はいっさい行なわれなかった。また前日の6日に普天間基地でジェット燃料が約3000リットル流出し、排水路や地中などへ流れ込んでいた問題に関しても、沖縄防衛局を通じて麻生首相に伝えられていたが、麻生首相はコメントを出さず、視察や対応もとらなかった。これに対して地元の住民からは不満の声が相次ぎ、名護市で商店を営む60代の女性は「何にも見ない、何にもしないで帰って行ったよ。いったい何しに来たんですか」、名護市から那覇市へ抗議に来ていた50代の男性は「辺野古の現場も視察せずに何が分かるんですか」と怒りをあらわにした。(2009年3月8日)
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