柏崎刈羽原発でまた火災
「柏崎刈羽原発でまた火災」(世田谷通信)
東京電力の柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市)で、5日、午前9時ころ、昨年11月、12月に続いて、またも火災が起こった。火災が起こったのは放射線管理区域内である1号機の原子炉建屋の地下5階、緊急時に原子炉を冷やすポンプがある原子炉隔離時冷却系ポンプ室で、数人の作業員が点検作業の準備をしていたところ、作業に使う溶剤が発火して周りに燃え広がった。火災は約1時間半後に鎮火されたが、消火作業の際に下請け会社の男性作業員(39)が顔に軽いやけどを負った。同原発は中越沖地震(07年7月)の被災によって全7基が停止したままで、現在は復旧に向けて試験運転や地域住民への説明などを続けている。しかし昨年11月には7号機タービン建屋で火災が起こり、翌12月には6号機タービン建屋の地下で火災が起こり、これまでに7件もの火災が続いている上に、昨年12月には漏れた大量の放射性廃棄物が14年間も放置されていたことが発覚したばかりである。そのため地域の住民からは根強い反対の声が上がっている。政府と東京電力は住民らの反対の声を無視して運転再開へと動き続けているが、ずさんな管理によるこれらの事故が相次いでいる現状や、ドイツを始めとした先進国の多くが脱原発へ向かっていることを踏まえれば、原発そのものの抜本的な見直しも必要と言わざるをえないだろう。(2009年3月5日)
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