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2009.03.22

天使の囁き、悪魔の囁き

あたしが子供のころ、たぶん小学校の4年生か5年生の時だったと思うけど、自分の家で読んでた「りぼん」だったか、お友達の家で読んでた「明星」だったか、その辺の記憶もサダカじゃないんだけど、何かの雑誌の裏表紙に、いろんなインチキ商品の通販の広告が載ってた。今も似たようなものがあるけど、毎晩、寝る時に鼻を挟んどくと、ジョジョに奇妙に鼻が高くなるっていう洗濯バサミみたいなのとか、一重マブタを二重マブタにする魔法のナントカとか、そういったウサン臭い商品がチマチマと並んでて、その中に、寝てる間にテープレコーダーで英語のテープを流しとくと、知らないうちに英語がしゃべれるようになるっていう学習テープのセットがあった。

俗に言う「睡眠学習」ってやつで、カセットテープが数本と、テキストだか説明書だかの冊子がついてるだけで、具体的な値段は忘れちゃったけど、子供だったあたしが「えっ?」って驚くほどの高い値段だった。そして、いかにも「博士」って感じのメガネをかけたおじさんの写真がちっちゃく添えられてて、そのナントカ博士が開発したとかって書かれてた。大人になった今なら、こんなもんインチキに決まってるって0.1秒で分かるんだけど、まだ処女だったあたしは‥‥じゃなくて、まだウブだったあたしは、そのナントカ博士の写真とか、値段の高さとかに惑わされちゃって、ホントに効果があるんじゃないかって思ってた。寝てる間にそのテープを流すと、何か秘密のものすごい信号音とか電波みたいなのが出て、それが脳みそに直接働きかけて、それを何日か続けたら、何の努力もせずに、ある日突然、英語がペラペラとしゃべれるようになるんだと思ってた。

今でこそ、インチキ丸出しの霊感商法だとか、「あなたのオーラは黄色です」「あなたの守護霊はレイ・チャールズです」なんて噴飯モノのギャグを連発しちゃってるスピリチュアル詐欺だとかには、いっさい騙されなくなったあたしだけど、サスガに子供のころは、「大人がやってることだから」ってだけで、ちゃんとしたものだと思ってたフシもあった。子供にとっては、「大人」ってのは偉い人だったのだ。それが、まさか、漢字も読めないような大バカが総理大臣になれちゃうほど世の中にダメな大人があふれてたなんて、子供のころは、ホントに予想だにしなかった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、世の中のダメな大人の代表が、人を騙して金儲けをしてる詐欺師やペテン師たちだろう。だけど、今は、当選したトタンに自分の選挙公約をすべて忘れちゃう政治家しかり、民間企業とグルになって猛毒の事故米を食用として流通させちゃう農水省の官僚しかり、国家ぐるみの詐欺やペテンが横行してる時代だから、多少のウソには驚かなくなっちゃった。だから、身の周りで詐欺やペテンを見掛けても、憤慨するってよりも、「ふ~ん」って感じになっちゃった。だって、あまりにも幼稚で、ちょっと考えればインチキだってことがバレバレで、「こんなアホな詐欺に騙される人なんているの?」ってレベルのものばかりだからだ。

たとえば、競馬やロト6などの合法ギャンプルから、パチンコやパチスロなどの違法ギャンブルに至るまで、ギャンブルには必ずウサン臭い「攻略法」ってものが法外な値段で売られてる。だけど、こんなもん、誰が見たってインチキに決まってる。だって、こうしたギャンブルで確実に勝つことができる攻略法を発見したって言うんなら、こんなもんチマチマと売ってないで、自分でそのギャンブルをやって儲けりゃいいじゃん‥‥って思うからだ。

「ネットで儲ける方法」とかってインチキも数えきれないほどあって、どれも1万円から5万円くらいで資料みたいなのを売ってるけど、これだっておんなじだ。どれも「私は1ヶ月に500万円儲けました」とか「1000万円儲けました」とか書いてあるけど、そんなに儲かってんなら、こんなもんチマチマと売らずに、その方法とやらを自分で続けてりゃいいじゃん‥‥って思うからだ。

結局、こういうのって、昔から雑誌の広告にある「身につけただけで幸運を呼ぶブレスレット」なんかとおんなじノリなんだよね。札束を持った変な男や女のヤラセ写真が載ってて、「このブレスレットが届いたその日に宝クジが当たりました!」なんて書いてある。アホか?それなら、こんなもんチマチマと売ってないで、お前がこのブレスレットをつけてりゃいいじゃん‥‥って思うからだ。

やってることは一緒だけど、細かくジャンルを分けるとすると、ギャンブルの攻略法とかネットで儲ける方法とかは、フランク・ザッパに言えば「詐欺」の部類に入る。そして、幸運のブレスレットとかは、霊感商法やスピリチュアル商法とおんなじジャンルの「ペテン」の部類に入る。ま、やってることは一緒なんだけど、相手の心理のどの部分をどんなふうに刺激したり騙したりするかってことで、こうしたジャンル分けができる。

だけど、こうした「明らかにインチキ」ってのとは違って、「睡眠学習」に関しては、子供のころのあたしは、何か科学的な根拠があるような気がしてた。これは、ケータイに貼るシールとおんなじことで、あの「バリ5」っていうシールにしたって、銅板で作られてたから、何らかの科学的な効果があるんだと思って、多くの人たちが騙されたんだと思う。変な呪文みたいなのが書いてある普通のシールだったら、何十万人もの人たちが騙されるようなことはなかっただろう。鼻クリップにしたって、「鼻中隔(鼻の穴と穴を仕切る壁)を刺激してナンタラカンタラ」ってそれらしいノーガキが書いてあったから、非科学的で怪しげな商品じゃなくて、ちゃんと科学的な根拠のある商品だと思って、多くの人たちが騙されたんだと思う。

ようするに、新興宗教だの霊感商法だのオーラの泉だの、インチキ丸出しのバカバカしい非科学的なペテンには引っ掛からないマトモな人たちでも、こうした「科学的な根拠がありそうなもの」には、ついつい引っ掛かっちゃうってワケだ。だけど、ホントに寝てる間にテープを流してるだけで、何の努力もしないで英語をしゃべれるようになるんなら、こうした「睡眠学習」にはちゃんとした効果があるワケで、それなら、もっと世の中に普及してなきゃおかしい。英語に限らず、他の国の言葉はもちろんのこと、数学や物理から歴史や哲学に至るまで、あらゆる学問のジャンルのテープが売り出されてなきゃおかしいワケだし、さらに言えば、何かの資格を取るための専門の勉強なんかは、もっと「睡眠学習」のテープが普及してなきゃおかしい。

だけど、現実には、こんなもん、どこに行っても売ってない。買えるのは、怪しげな通販ショップだけだ。そして、この「睡眠学習」のテープと並んで売られてるのは、飲んだだけで痩せられるドリンクだの、塗っただけでバストが大きくなるクリームだの、掛けてるだけで視力が良くなるメガネだの、あまりにもウサン臭い商品ばかりなのだ。この状況を見ただけでも、「睡眠学習」なんて何の効果もないペテンだってことが良く分かる。

‥‥そんなワケで、あたしは、この「睡眠学習」ってものに対しては、完全にマユツバだと思ってて、「何の努力もしないで、寝てる間にテープを聞いてるだけで、英語がしゃべれるようになるワケないじゃん」て思ってた。だけど、今日、あたしの長年のこの考えを根幹からくつがえすような出来事があったのだ。

あたしは、ゆうべから今朝まで、ほぼ徹夜のお仕事をしてた。それで、そのまま用事を済ませに行って、お昼ころに帰って来た時には、もうフラフラの状態だった。だけど、翌日の日曜日は、午前中から普通の時間帯のお仕事なので、変な時間に寝ちゃうとリズムが狂っちゃう。それで、ムリして夜まで起きてて、夜になってから寝ようと思ってた。それで、コーヒーをいれて、テレビをつけて、ソファーにゴロッとしてたんだけど、やっぱり、知らず知らずのうちに眠っちゃった。

あたしの見る夢には、何種類ものメニューがあって、その時の疲れ具合とか、いろんな状況とかによっても、自分の意思によっても、見る夢を変えることができる。だから、楽しい夢が始まった時には、そのまま見てるんだけど、あんまりその日の気分じゃない夢が始まった時には、精神力で夢のチャンネルを替える。ただ、テレビみたく、チャンネルを替えた瞬間に別の番組に変わるんじゃなくて、ジョジョに奇妙に変わってくのだ。たとえば、Aの夢を見てて、Bの夢にチャンネルを替えると、パッと切り替わるんじゃなくて、Aの夢の中にBの夢の登場人物やシチュエーションなんかが少しずつ合流して来て、2つの夢が合体したみたいな状況になって、そこからだんだんにBの夢だけになってくって感じなのだ。

で、今日は、ゲーセンの夢が始まった。あたしの夢の世界には、現実には存在しないゲーセンやパチンコ屋さんがあるんだけど、何度も何度も見てるから、店内のゲーム機の配置とか、どこに両替機があるとか、店員さんさとか、いつも遊びに来てる常連さんとか、すべてが決まってる。だから、久しぶりにこのゲーセンの夢が始まると、ホントに「久しぶりにここに来た」って気持ちになっちゃう。それで、今日も、「久しぶりだな~」って思って、何のゲームをやろうか、店内を見て回った。だけど、あたしは、ゲームよりもパチンコを打ちたかったのだ。

あたしは、今年になってから、まだ一度もパチンコを打ちに行ってないから、ゲームなんていう非生産的なもので貴重な時間をムダにするよりも、楽しみつつお金も稼げるパチンコを打ちたかった。夢なんだから、どっちにしたって無意味なのに、こんなふうに考えちゃうのは、ふだんのあたしの性格や考え方が夢の世界にまで影響してるからだ。それで、夢の中で「ゲームよりもパチンコがいいな」って思ったら、ここで、夢のチャンネルが替わった。いつものゲーセンなのに、奥のブロックへ行ったら、いつもは懐かしいタイプのゲーム機が並んでる場所なのに、そこには、パチンコ台が並んでたのだ。この時点では、部屋の大きさからインテリア、店員さんに至るまで、すべてがゲーセンのままで、ただ、ゲーム機の代わりにパチンコ台が並んでるだけだった。だけど、ここから夢のストーリーが進んでくうちに、ジョジョに奇妙に変化してって、ハッと気づいた時には、いつもの夢のパチンコ屋さんに変わってるってワケだ。

‥‥そんなワケで、夢の中でパチンコを打ち始めたワケだけど、ナニゲにあたしが座った先頭台は、「ゴジラVSティラノザウルス」っていう現実にはない機種で、この台を見た瞬間に、あたしは、完全に忘れてたことを一瞬で思い出したのだ。このパチンコ台って、あたしがアイデアを出して開発されたものだったのだ。もちろん、夢の中の話だけど、しばらく前に、やっぱりパチンコの夢を見て、その時に、どんな流れなのか忘れちゃったけど、あたしがパチンコの新台のアイデアを出すことになって、架空の怪獣であるゴジラと実際ににいた恐竜であるT-REXとが戦うっていうパチンコ台を作ってもらったのだ。

だけど、この夢は、目が覚めた時には、完全に忘れちゃってた。でも、こうして何日かして、またパチンコの夢を見た時に、そこにこの台が置かれてたんだから、あたしは忘れてても、あたしの夢の世界には、ちゃんと記憶されてたのだ。これって、ものすごく不思議な気分がする。それで、今日の夢では、あたしが、この台を打ち始めると、あたしのアイデアを聞きながら台を開発してくれたパチンコメーカーの担当者の人がやって来て、この台の問題点をいくつか挙げ始めた。

たとえば、ゴジラは放射能を吐くけど、T-REXには「噛みつく」っていう攻撃しかないから、あまりにも力の差がありすぎる‥‥ってこととか、役モノのT-REXがリアルさに欠ける‥‥ってこととか、T-REXのスーパーリーチから大当たりした時のラウンド中に流れるT-REXの「Get it on」が迫力に欠けるから、ヘビメタバージョンを作ったらどうか‥‥ってこととか、いろいろと改善したほうがいい点を挙げて来たのだ。で、この時点で分かったんだけど、今回、あたしが打ってる台は、プロトタイプだったってワケだ。

それで、あたしは、担当者と話をしながら打ち続けて、より良い台にするために、この台の長所や短所をチェキしてた。そしたら、その担当者のケータイに誰かから電話が掛かって来たんだけど、電話で話し始めた担当者は、「ええっ!?」とか「ホントですか!?」とか言い出して、顔色も変わっちゃった。それで、あたしに、「きっこさん、大変です! 東京マラソンを狙った大規模なテロの予告がありました!」って伝えたのだ。それで、あたしは、「はあ?」って思いながらも、こうしたメチャクチャな展開にも、それなりに対応してっちゃうのが夢の世界なワケで、何度か担当者とやりとりしてるうちに、あたしたち2人は、「パチンコメーカーの開発者と新台のアイデア提供者」を装った「国際対テロ組織の優秀なエージェント」だったってことを思い出した‥‥っていうか、「そうなんだ‥‥」って納得させられた。

あまりにも複雑なので、ザクッと説明すると、とあるパチンコ屋さんの中で、開発中のプロトタイプの台を打ってるあたしは、実は、テロから国民を守るという任務をしょってて、あたしが打ってるパチンコ台は、テロ組織が都内の複数の場所に仕掛けた時限爆弾を作動させなくするための対抗装置だったのだ。

まずは、あたしのアイデアで開発されたパチンコ台の説明をするけど、この台は、ゴジラとT-REXが対決するスーパーリーチに発展すると、ゴジラが勝つ確率のほうが遥かに高くて、それだとハズレになっちゃう。だけど、10回のうち1~2回はT-REXが勝って、大当たりになる。そして、T-REXが一度は負けて、そこから役モノがピカッと光って、T-REX復活してゴジラを倒すと、大当たりの上に確変が確定になる。で、こうしたパチンコの動作の種類によって、特殊な信号が発信されるようになってて、その信号が、テロリストの仕掛けた時限爆弾を止めるっていう、サスガに「夢だけのことある」って感じの設定なのだ。

で、あたしに与えられた使命は、30分以内に、「疑似連4回+ゼブラ柄のT-REXとゴジラの戦い」っていう、出れば大当たりが確定だけど、何万分の1っていう激しく厳しいものだった。でも、あたしがこれを出さなかったら、東京マラソンを狙った大規模なテロが行なわれて、東京は大パニックになっちゃうのだ。それで、あたしは、必死で打ち続けてるんだけど、やっと疑似連が出ても3回までだし、赤いT-REXは出てもゼブラ柄のT-REXは出ない。それなのに、10分、20分と、時間だけはどんどん過ぎてって、隣りの担当者の顔色も青くなって来た。

それで、こうした流れだと、普通なら、タイムリミットのギリギリの「もうダメだ!」って時に、疑似連が4回続いて、ゼブラ柄のT-REXが登場して、ゴジラを倒して、東京も救われる‥‥ってことになるんだけど、今日の夢は、ヤタラとリアルで、担当者が青い顔をして「きっこさん!あと3分しかありません!」て言った瞬間に、あたしは「もうダメだ!」って思っちゃって、「わ~~~っ!」って叫びながら、目を覚ましちゃったのだ。そして、「ああ、夢だったんだ‥‥」って思ったトタン、あたしの目に入ったのは、つけっぱなしのテレビから流れてた東京マラソンに関する特番だった。東京マラソンを開催するために、コースを確保したり、テロを想定して警備を強化したりと、多くの人たちが苦労して来た歴史とかを紹介してて、あとから調べたら、フジテレビの「東京マラソン物語~そして街はひとつになった~」っていう番組だった。

‥‥そんなワケで、マラソンにはぜんぜん興味がないし、翌日の日曜日に東京マラソンが開催されることも知らなかったあたしが、いつもの楽しいパチンコの夢を見てたら、突然、東京マラソンを狙ったテロの話になっちゃって、あたしは、それを阻止するエージェントになっちゃったワケで、これは、どう考えても、寝てる間に、耳から入って来たテレビの音声が作用した結果だと思った。今まで飽きるほど見て来たいろんな夢のパターンから推測しても、あたしの興味のないことは夢には出て来ないワケで、テレビの音声があたしの夢に作用したって考えなかったら、どうしてもツジツマが合わない。だから、寝てる間に何かの音声を流し続けてると、英語がしゃべれるようになるかどうかはともかくとしても、多少は何らかの影響があるってことなのだ。たとえば、片思いの相手が寝てたら、その耳元で愛の言葉を囁き続ければ、目が覚めた時にはあたしのことを好きになってるかもしれないし、大嫌いなやつが寝てたら、その耳元で恐い言葉を囁き続ければ、悪夢を見せて苦しめてやることができるかもしれない。だから、これから、自分じゃなくて、誰かに対してこの実験をしてみようと思う今日この頃なのだ。


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