« 重大発表です! | トップページ | 千葉地検が森田健作氏の捜査へ »

2009.04.15

井の中の「in the World」

アメリカのファッション誌「ヴァニティ・フェア」が、13日、読者投票で選んだ「The Most Beautiful Woman in the World (世界一の美女)」を発表して、アンジェリーナ・ジョリーがその栄冠に輝いたんだけど、この結果が、いろいろと波紋を呼んでる。あたしは、アンジーが大好きだし、何よりもあたし自身が「世田谷のアンジェリーナ・ジョリー」を名乗ってるくらいだから、アンジーが選ばれたことは自分のことのように嬉しい。だけど、深呼吸して、落ち着いてからちゃんと考えてみた場合に、「世界一の美女」にアンジーが選ばれるなんて、やっぱりおかしい。だって、アンジーよりも美女はたくさんいるからだ。

そして、何よりも波紋を呼んでるのが、この読者投票の全体的な結果なのだ。この投票は、19人の美女がエントリーされてて、そのうちの誰かに投票するって形だったんだけど、全員にそれなりにポイントが入ってて、その中でもアンジーが頭ひとつ抜き出てた‥‥ってのなら、多くの人が納得しただろう。だけど、この異常な数字を見て欲しい。


1位 アンジェリーナ・ジョリー(女優) 58%
2位 ジゼル・ブンチェン(モデル) 9%
3位 ハル・ベリー(女優) 4%
4位 ジェニファー・コネリー(女優) 3%
4位 ペネロペ・クルス(女優) 3%
4位 スカーレット・ヨハンソン(女優) 3%
4位 クイーン・ラニア(ヨルダン王妃) 3%
4位 バー・ラファエリ(モデル) 3%
9位 ビヨンセ(歌手) 2%
9位 ケイト・ブランシェット(女優) 2%
9位 カトリーヌ・ドヌーヴ(女優) 2%
9位 フリーダ・ピント(女優) 2%
9位 ナタリア・ボディアノヴァ(モデル) 2%
9位 チャン・ツィイー(女優) 2%
15位 エル・マクファーソン(モデル) 1%
16位 カーラ・ブルーニ(モデル) 1%未満
16位 ケイト・モス(モデル) 1%未満
16位 グウィネス・パルトロー(女優) 1%未満
16位 ケリー・ワシントン(女優) 1%未満

http://www.vanityfair.com/online/style/2009/03/who-is-the-most-beautiful-woman-alive.html


もう、どこからお箸をつけようか迷っちゃうほどツッコミドコロがマウンテンな今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、まずは、一番のツッコミドコロの「明らかに組織票と思われる恥ずかしい1位」だろう。これほどのメンツが揃ってて、1位のアンジーだけが全投票数の58%も独占してて、2位以下は全員1ケタだなんて、こんなデタラメ、誰がどう見たって、恥も外聞もないアホどもの組織票としか思えない。ついこないだ、スペインの「20minutos(ミヌートス)」のホームページで開催されてた「世界で最も美しい女性政治家」を選ぶとかってインターネット投票でも、フジテレビの「とくダネ!」の笠井信輔アナを始めとした民放各局のワイドショーのアナウンサーが、テレビの視聴者に投票を促すような放送を繰り返した結果、「美人すぎる市議」とか言われてる八戸市議の藤川優里が1位になっちゃった。

たとえば、「今、こんなインターネット投票をやってるんですよ。皆さんも、このサイトにアクセスして、エントリーされている各国の女性政治家の中から、一番美しいと思った人に投票してみたらいかがでしょうか?」とかって感じなら、何も問題はなかった。だけど、日本テレビの「スッキリ!」だの、TBSの「朝ズバ!」だの、こうした話題に目がないアホワイドショーがこぞって取り上げて、藤川優里に投票するようにって感じで視聴者を煽りまくったのだ。

中でも、フジテレビの「とくダネ!」の笠井信輔アナは、「このニュースがスポーツ紙で取り上げられたら、藤川優里さんが4位から2位に上がりました!」って言って、投票サイトの名前を書いたフリップを出して、「参加したい人はこちらです!」って、暗に「藤川優里への投票」を促してた。そして、その甲斐あって、この放送の数時間後には、藤川優里が大量の票を得て、一気にトップへと躍り出た。

まあ、こんなもん、半分はお遊びみたいな投票だから、千葉県知事選で有権者を騙してまで票集めに奔走した森田健作よりは遥かにマシだけど、それでも、こうしたアホな煽りをしたテレビ局や、それに乗せられて投票した一部のアホな国民のセイで、ニポンていう国自体が、大多数の無関係な国民までもが、スペインを始めとした他国から「最低な国」「最低な国民」て思われたことは間違いないだろう。いくら民放の低俗なワイドショーとは言え、仮にも局アナが、公共の電波を使って、自国の候補者に投票を促すなんていうモラルのカケラもない放送を垂れ流すとは、ホント、ニポン人の1人として、これほど恥ずかしいことはない。

‥‥そんなワケで、今回のアンジェリーナ・ジョリーにしたって、いくら何でも、この数字はヤリスギだろう。どうせ、インターネットの掲示板か何かで呼び掛けでもしたんだろうけど、この異常な数字は、投票自体がマトモに行なわれなかったことの証明でしかない。現に、アンジェリーナ・ジョリーの1位を伝えてる「ヴァニティ・フェア」の13日の記事には、数人の読者から、以下のようなシンラツなコメントが寄せられてる。


「アンジーは確かに美人だけど、彼女よりゴージャスなエヴァ・グリーンがリストにいたら、アンジーは2位になってただろうね」

「この投票はジョークじゃないの? コン・リーがリストに入ってないじゃん」

「ヘルペスに感染したみたいな彼女のクチビルはキモすぎるよ!」


3番目のは、ニポンの大バカ掲示板‥‥じゃなくて、大型掲示板の書き込み並みに幼稚だけど、1番目と2番目のは、自分の好きな女優がエントリーされてなかったことに対して文句を言ってるワケで、これに関しては、あたしも同意見だ。エヴァ・グリーンやコン・リーはともかくとして、「この19人を挙げるのなら、何であの人が入ってないの?」って女性がたくさんいる‥‥つーか、それ以前に、「何でこの人がエントリーされてんの?」って人がいる。

まず、真っ先に目につくのが、ヨルダンのラニア王妃だ。確かに、ラニア王妃は若くて美人だし、八戸市議の藤川優里みたく、「世界一美しい王妃」なんて呼ばれてるけど、だからって、この19人の中に並べるのは、すごく違和感もあるし、ある意味、失礼なんじゃないかって思う。そして、次に目につくのが、ナニゲに浮きまくってるカトリーヌ・ドヌーヴだ。どうして、このメンツの中に、65才のカトリーヌ・ドヌーヴが混じってるワケ?

カトリーヌ・ドヌーヴは、絶世の美女だったけど、これは、あくまでも「元美女」であって、現時点での美女じゃない。もちろん、今だって、「60才以上の美人コンテスト」とかなら、きっと優勝するだろう。だけど、いくら何でも、現役の若くて美しい女優やスーパーモデルたちと一緒に並べて読者に投票させるなんて、ちょっとおかしいと思う。さらには、いくら支持率2%と1%の「ドングリの背くらべ」だとは言っても、65才のカトリーヌ・ドヌーヴに負けちゃった現役のスーパーモデル、エル・マクファーソンやカーラ・ブルーニやケイト・モスの立場は?って思う。

だいたいからして、こんなのもアリなら、あたしの大好きなブリジット・バルドーを始め、数えきれないほどの「元美女」がいるワケで、何でカトリーヌ・ドヌーヴだけが混じってるのかが理解できない。もっと言わせてもらえば、カトリーヌ・ドヌーヴよりも、映画「8人の女たち」でカトリーヌ・ドヌーヴと共演したメイド役のエマニュエル・ベアールのほうが遥かに美しいんだから、カトリーヌ・ドヌーヴをエントリーさせるなら、エマニュエル・ベアールもエントリーさせなきゃおかしいだろう。

‥‥そんなワケで、あたしは、この19人て、それぞれのジャンルから選ばれた人たちなのかな?って思った。つまり、「美しい王妃」ってジャンルからラニア王妃が選ばれて、「還暦以上の美女」のジャンルからカトリーヌ・ドヌーヴが選ばれて、「美人歌手」のジャンルからビヨンセが選ばれて‥‥ってふうに選んだのかな?って思った。そう考えれば、ほとんどが女優とスーパーモデルとは言え、美しさよりも話題性とかで選ばれてるっぽい雰囲気の女性が多い。

たとえば、モデルとしてよりもレオナルド・ディカプリオの彼女としてのほうが有名なバー・ラファエリとか、アカデミー賞でスポットの当たった「スラムドッグ・ミリオネア」のヒロイン、フリーダ・ピントとか、確かに2人とも人並み以上の美女だけど、もっと美しいモデルや女優がマウンテンなことを考えれば、こうした話題性こそが、エントリーのカギになってるとしか思えない。

ようするに、話題性が先行したラインナップになってて、ホントの美女はあんまりエントリーされてない感じなのだ。一例を挙げれば、バー・ラファエリやフリーダ・ピントよりも遥かに美しい上に、歌手としても女優としても優れてるヴァネッサ・パラディがエントリーされてない。それに、ハル・ベリーがエントリーされるんなら、ニコール・キッドマンを始めとした一般的なキレイドコロはどうした?ってことになる。

ちなみに、あたしは、ニコール・キッドマンなんかよりも、ハル・ベリーのほうがずっと好きだ。それも、アフリカ系アメリカ人として、初めてアカデミー主演女優賞を受賞した「チョコレート」でのシリアスなハル・ベリーよりも、ラジー賞を受賞した「キャットウーマン」の時のハル・ベリーのほうが好きだ。映画自体は爆笑モノの最低さだったけど、キャットウーマンに変身する前の彼女が、内山理名ちゃんをホーフツとさせるほどの「パッとしてないのに可愛い女の子」で、もう、あたしのツボの内角高めにストライクだった。

だから、この「ハル・ベリーがエントリーされるんなら、ニコール・キッドマンを始めとした一般的なキレイドコロはどうした?」ってのは、あくまでも一般的な声を代弁してみたワケで、あたしの個人的な趣味からの言葉じゃない。ま、そんなこたー置いといても、この19人のエントリーも異常なら、全投票者の6割もがアンジェリーナ・ジョリーに投票してるって結果も異常なワケで、まるで、サンケイや読売の世論調査みたいに、インチキの匂いがプンプンして来る。

‥‥そんなワケで、念のために書いとくと、今回の「The Most Beautiful Woman in the World」にエントリーされた19人は、「ヴァニティ・フェア」に登場したことのある女性の中から選ばれたそうだ。つまり、どんな美女であっても、「ヴァニティ・フェア」の誌面に登場したことのない女優やモデルは、エントリーの対象外だったワケだ。それならそれでいいけど、だったら「The Most Beautiful Woman in the World」じゃなくて、「The Most Beautiful Woman in Vanity Fair」にしなきゃダメじゃん‥‥って思った。ま、ニポンを代表する「美女ウォッチャー」のあたしとしては、ニポン女性が1人もエントリーされてない時点で、すでにこんなのは「in the World」じゃないと思ってるけど、まるで野球の「WBC」みたいに、「世界」を謳いながらも参加国がショボすぎると思った今日この頃なのだ。


★今日も最後まで読んでくれてありがとう♪
★よかったら応援のクリックをポチッとお願いしま~す!
  ↓
人気ブログランキングへ

|

« 重大発表です! | トップページ | 千葉地検が森田健作氏の捜査へ »