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2009.04.17

夢のフライパン

今日、ついに、フライパンを買った。いつものスーパーに行ったら、通常は1200円くらいで売られてたフライパンが、在庫処分の半額セールで600円になってたからだ。あたしには、いろんな「俺様ルール」があるんだけど、その中のひとつに、「お鍋は一生モノ、フライパンは消耗品」てルールがある。お鍋って、いいものを買って大切に使えば、一生は大ゲサとしても、10年や20年は楽勝で使えるし、現に、今、あたしが愛用してるアルミの寸胴と平鍋は、あたしが幼稚園か小学校低学年の時に父さんが買って来たものだから、もう30年近くも経ってる。おばあちゃんや母さんが大切に使って来て、それをあたしが譲り受けたものだ。

だけど、フライパンは、どんなに大切に使っても、2~3年でコーティングが落ちて来て、炒め物が貼りつくようになっちゃう。コーティングを傷めないように、ちゃんとゴムのフライ返しを使ったりして、洗う時もゴシゴシと洗わずに、濡らしたキッチンペーパーで拭くだけにしてても、絶対に2~3年でコーティングが落ちて来て、部分的に焦げつくようになってきちゃう。たとえば、1万円もする平野レミの「レミパン」だって、アマゾンのレビューを読むと、多くの人が「大切に使ってたのに1年半でコーティング効果がなくなった」とかって書いてある。

だから、あたしは、フライパンに関しては、「消耗品」て考えることにしてる。5000円も1万円もする高級なフライパンだって、1000円前後のフライパンだって、コーティングが落ちちゃえば一緒だからだ。それに、5000円のフライパンなら10年は使える、1万円のフライパンなら20年は使える‥‥ってことなら、あたしも考える。だけど、1万円もする「レミパン」が1年半から2年しか使えないんなら、1000円前後のフライパンと何も変わらない。あたしが今日まで使ってたフライパンは、やっぱりスーパーの在庫処分セールで、390円か490円で買って来たものなんだけど、2年以上は使ってた。それで、しばらく前から、左半分の一部のコーティングがダメになって来てたから、できるだけ右半分を使って炒め物をしてた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、まだ騙し騙し使うことはできたんだけど、今日、たまたま在庫処分セールをやってたから、このチャンスに、あたしは、清水の舞台からパラシュートを背負って飛び降りてみたってワケだ。だって、あたしの今までの経験からすると、フライパンて、一部のコーティングがダメになってからは、ダメな部分がワリと早く広がって行くからだ。前々回のフライパンの時に、これで大失敗をしてるのだ。

前々回のフライパンの時は、まだあたしはヘナチョコベジタリアンじゃなくて、時々はお肉やタマゴも食べてた。それで、この時、あたしは、目玉焼きを乗せた焼きそばがメチャクチャ食べたかった。焼きそばの上に目玉焼きを乗せて、お箸で黄身を崩して、黄身がトロ~ッて掛かったとこの焼きそばを白身と一緒にお箸で持ち上げて、それをパクッと食べる。紅ショウガがアクセントになってて、もう、何とも言えない味覚のパラダイスだ。だけど、お金を節約してたあたしは、「食べたいな~」って思いながら、ずっとガマンしてた。

それで、焼きそばに思いを馳せながら、1週間ほどが過ぎたころ、内職のお金がいつもよりちょっと多く入金されてたことに気づいた。ものすごくがんばってたから、いつもより2割くらい多く入金されてたのだ。それで、あたしは、自分の夢を叶えることにした。すぐに銀行へ欽ちゃん走りして、振り込まれてた内職のお金をぜんぶ下ろして、いつもとおんなじ金額は母さんのための口座に預金して、2割ほど増えてたぶんを自分のお財布に入れた。そして、今度は、スーパーへと欽ちゃん走りした。

あたしは、3袋入りの焼きそばと、6個入りのタマゴと、モヤシと、チクワと、紅ショウガを買って来て、夢にまで見た焼きそばを作り始めた。それで、あたしは、フライパンのコーティングがダメになり始めてたことは分かってたんだけど、フライパンを使うのが久しぶりだったことと、最後に作ったのが焦げつきにくい「もやし炒め」だったことと、焼きそばが食べられる嬉しさでそこまで気が回らなかったこととで、何も考えずに普通に作り始めちゃった。そしたら、焼きそばをほぐそうとしても、袋から出した四角い形のまま、フライパンにベッタリと貼りついちゃって、ぜんぜん動かない。

それで、コーティングがダメになりかけてたことにハッと気づいたあたしは、急いで火を止めて、ビショビショに濡らしたフキンの上にフライパンの底をジュッ!っとつけて冷やしてみたり、フライ返しで浮かそうとしてみたり、いろいろやったんだけど、何とか焼きそばが取れた時には、半分くらいがボロボロの状態になってた。それでもメゲズに、また調理を開始したんだけど、「これでもか!」「これでもか!」のイキオイで麺が貼りついちゃって、最後に粉のソースを入れて混ぜたら、さらに焦げついちゃって、見るも無残な「ソバ飯」状態。

もちろん、このフライパンに焦げついた物体をすべて落として、それから目玉焼きを作るなんて気力は、この時のあたしには残ってなかった。そして、あたしは、見るからにまずそうなボロボロの焼きそばをお皿に移して、悲しい気持ちで食べ始めた。中国の詩人の杜甫(とほ)は、「国破れて山河あり」って詠んだけど、この時のトホホなあたしは、さしずめ「夢破れてソバ飯あり」って気分だった。そして、ムリしてぜんぶ食べたら、胸焼けして気持ち悪くなっちゃったから、この物体のことを「胸焼きそば」って命名した。

それで、あたしは、次の日、フライパンを買いに行ったってワケだ。焼きそばや具材はまだ残ってたから、今度こそ夢に見た目玉焼き乗せを完成させようと思って、意を決しての行動だった。だから、いつものスーパーで普通に売られてたフライパンの中で、一番安かった800円くらいのを買ったって記憶してる。もう、何軒も回って安いものを探すような気分じゃなかったのだ。だけど、これで、あたしは、完璧な焼きそばを作ることができて、目玉焼きも乗せることができて、黄身をお箸で崩しながら食べるっていう夢を叶えることができたのだ。そして、みんなで海辺へ行きましたとさ。めでたし、めでたし。

‥‥そんなワケで、久しぶりにこのフレーズが出たとこで、この時のフライパンが2~3年くらい持って、次の在庫処分セールで買ったフライパンも2年以上は使えたから、今日買って来たフライパンも、たぶん2年以上は使えると思う。前々回のが800円、前回のが4~500円、今回のが600円だから、平均して5~600円て感じで、1年あたり250~300円程度、1日あたり1円以下ってことになる。これなら、消耗品として、十分に許容できる範囲だろう。

でも、こうした使い方をしてると、誰よりも「もったいない」の精神が強いあたしとしては、どんどんフライパンが増えてっちゃうのだ。だって、フライパンに穴が開いたとかなら仕方なく捨てるけど、見た目は何も問題なくて、ただ単に「コーティングが落ちて焦げつくようになった」ってだけじゃ、どうしても捨てられないのだ。それに、炒め物はダメでも、揚げ物とか煮物には使うことができるから、捨てるには忍びない。あと、ベランダに干してる下着を盗みに来る変質者をぶん殴る時にも使えるし(笑)

とは言え、あたしは、揚げ物は作らない。大量の油を使うのがもったいないのと、キッチンに匂いがつくのがイヤなのと、周りにハネた油をお掃除するのがメンドクサイからだ。そして、煮物はお鍋で作るし、下着はベランダには干さない。だから、実際は、コーティングが落ちちゃったフライパンには、出番はない。だけど、捨てるのが忍びなくて、キッチンのシンクの下のとこに、重ねて仕舞ってある。そして、今日も、また1つ、上に重なったってワケだ。

よく、包装紙とかリボンとかお菓子の箱とか缶とかを大切に取っておくおばあちゃんがいるけど、ああいうものの場合は、「いつか何かに使うだろう」って思って取っておくワケで、包装紙やリボンなら誰かに何かをプレゼントする時、お菓子の箱や缶なら何かを仕舞う時って、ある程度の用途が想定されてる。だけど、そうした用途が年に数回しかないのに対して、包装紙や箱はどんどん集まって来るから、需要と供給とのバランスが完全に崩壊してるワケで、結果、溜まる一方になっちゃうワケだ。

それでも、包装紙や箱なら、ワリと気軽に捨てることができるし、庭があるお家なら燃やしちゃうこともできる。それに比べて、使えなくなったフライパンてのは、燃えないゴミとして出すのも気が引けるくらいの存在感で、ヘタしたら粗大ゴミみたく別料金を払わなきゃなんないっぽい雰囲気もする。だから、あたしが使えなくなったフライパンを捨てられないのは、「もったいない」の精神だけじゃなくて、ゴミとして出すことに気が引けてる部分もあるからだ。

‥‥そんなワケで、多少は使い道のある包装紙や箱と違って、完全に使い道のない「使えなくなったフライパン」は、文字通り「無用の長物」でしかない。ちなみに、この「無用の長物」の「長物」ってのは、別に「長い物」って意味じゃなくて、仏教用語で「余分な物」を指す「長物(じょうもつ)」が語源だ。だから、丸いフライパンのことを「無用の長物」って言っても問題ないし、フロッピー麻生や安倍晋三のことを「無用の長物」って言っても問題ない。とにかく、「あっても何の役にも立たないどころか、逆にジャマになるもの」って意味だから、何にでも使えるってワケだ。

でも、いくら使えなくなったとは言え、あたしの愛用して来たフライパンをフロッピー麻生や安倍晋三みたいなクルクルパーとイッショクタにするのは不本意だから、このフライパンたちに、何とか新たな用途を授けてあげたいって思った。それで、いろいろと考えた結果、「楽器」にするのはどうかと思ったのだ。朝、なかなか起きないダンナの寝床に行って、奥さんがフライパンをお玉でカンカン叩く‥‥って図があるから、そこから発想を進めたら、ドラムのシンバルとして使えそうな気がして来たのだ。

フライパンには、うまい具合に持ち手がついてるから、シンバル用のスタンドに伏せた形に取り付けて、それをドラムのスティックで叩く。使えなくなったフライパンは3つもあるから、さぞかしゴージャスなドラムセットになるだろう。音的には、きっと、シンバルってよりもカウベルに近い感じだと思うから、グランド・ファンクの「We're An American Band」のイントロのとこのカコカコ鳴ってる音とかに使えそうだ。せっかくだから、フロッピー麻生と安倍晋三と中川昭一の三バカトリオにバンドを組んでもらって、「We're An American Band」の替え歌で「We're Japanese Stupid」ってのを歌ってもらおうかな? お得意のデタラメ英語で(笑)

ま、そんなこたーどうでもいいんだけど、使えなくなったフライパンをカウベルの代わりにするってのは、それならカウベルでいいワケで、何もわざわざフライパンを使う必然性がない。やっぱり、フライパンの形状を活かした楽器にしなきゃ意味が半減しちゃう。そこで、あたしが思いついたのが、スチールドラムだ。普通のスチールドラムは、いらなくなったドラム缶をトンカチで叩いて、複雑な音階を作るワケだけど、一番最初にやることは、ドラム缶の底の平らな面をお椀みたいに凹ませることだ。

で、このスチールドラムの曲面を見ると、ナニゲにフライパンに似てる。だから、フライパンで作れば、最初の大変そうな過程をパスできるってワケで、すぐに音階作りに入れるってワケだ。ちなみに、スチールドラムを知らない人のためにリンクしとくけど、コレが演奏してるとこで、コレが作ってるとこだ。こんな捨てちゃうようなドラム缶が、これほどまでに美しい音を奏でる楽器になっちゃうなんて、これこそが究極のリサイクルだと思う。

‥‥そんなワケで、あたしは、まだ最初の思いつきの段階だけど、使えなくなったフライパンをトンカチで叩いて、音階を作って、小型のスチールドラムに生まれ変わらせてみようって思ってる。ただ、こんなにうるさそうな作業を夜中にやるワケにも行かないから、昼間、自宅にいる時に、ちょっとずつやってかなきゃならないワケで、さらには、見よう見まねでチャレンジするワケだし、その上、ドラム缶の何倍も堅そうなフライパンなんだから、どれくらい掛かるか見当もつかない。でも、昨日まで「無用の長物」だったフライパンが、素晴らしい楽器として第二の人生を歩み始めるかもしれないと思ったら、それだけで気分がワクワクして来た今日この頃なのだ♪


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