ヘビーリスナーからの進言
あたしが一番よく聴いてるラジオは、いつも書いてるように、TOKYO FMだ。車を運転しながらも聴くし、お家でお風呂に入ってる時にも聴いてる。で、4月と言えば、テレビとおんなじにラジオも改編期なので、人気のある番組はそのまま継続したり、人気がイマイチな番組は新番組になったり、番組はそのままでパーソナリティーだけが交代したりって、いろいろと模様替えが行なわれる。
そんな中で、あたしが「おおっ!」って思ったのは、平日の深夜0時からの「JET STREAM」のパーソナリティーが、伊武雅刀さんから大沢たかおさんに交代したことだった。「JET STREAM」と言えば、2006年6月19日の日記、「ジェットストリームな夜」でも書いたけど、今から40年以上も前の1967年から続いて来た長寿番組で、「ミスターロンリー」のインストをBGMにして、城達也さんの「遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時、遥か雲海の上を音もなく流れ去る気流は、たゆみない宇宙の営みを告げています‥‥」っていう名調子でオナジミだ。
あたしは、城達也さんの放送をリアルタイムでは聴いてないけど、「スネークマンショウ」で伊武雅刀さんがやったパロディが大好きだったから、7年前に伊武雅刀さんが4代目のパーソナリティーに選ばれた時には、「マジですか?」って思った。だって、城達也さんの名調子を下ネタのギャグにしちゃった伊武雅刀さんを本物の「JET STREAM」に起用するなんて、とシャレの分かんない人たちからブーイングが起こると思ったからだ。
それに、まったく違う声質の人がやるのならともかく、似た声質の人がやると、山田康雄さんが急逝したあとに栗田貫一さんが「ルパン三世」の声を継いだみたく、ナニゲに違和感を覚えちゃうからだ。もちろん大山のぶ代さんから水田わさびさんに変わった「ドラえもん」の声みたいに、あまりにも違い過ぎるのも体が拒絶しちゃうけど、山田康雄さんと栗田貫一さんのように、「すごく似てるのにちょっと違う」ってのも、ミョ~に気になっちゃう今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、伊武雅刀さんの「JET STREAM」は、あたしの心配をヨソに、すごくいい雰囲気を醸し出してて、多くのリスナーに受け入れられた。あたし的にも、普通のことを話してるのに、「頭の中でエッチなことを想像しながら話してんじゃないの?」って思わせる伊武雅刀さんのナレーションが、ものすごくツボで、深夜にお風呂に入る時は、いつも聴いてた。そして、そんな伊武雅刀さんから、7年ぶりに交代したのが、4月からの大沢たかおさんだった。
大沢たかおさんは、当然のことながら、城達也さんや伊武雅刀さんのモノマネをすることもなく、自分なりのスタイルで、ごく普通に、恒礼の「遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時‥‥」ってのを読み上げた。伊武雅刀さんは、城達也さんのイメージを踏襲してなのか、息つぎをするとこまで城達也さんとおんなじに読んでたけど、大沢たかおさんの場合は、あくまでも「自分の間(ま)」で淡々と読んでて、それがとっても新鮮だった。やさしい声質とあいまって、伊武雅刀さんとはまた違った「深夜のイメージ」を生み出してる。
そんなこんなで、この「JET STREAM」を始め、TOKYO FMでは多くの人気番組でパーソナリティーの交代があったんだけど、土曜日の午後3時からの「TOYOTA SOUND IN MY LIFE」も、それまでの川瀬良子さんから、鈴木万由香(まゆこ)さんへとバトンタッチした。鈴木万由香さんは、「守乃ブナ」って名前で活躍してて、あたしの好きだった「Daily Planet」の中のコーナーを始め、いろんな番組に出てた人だ。で、4月4日の土曜日から、リニューアルしてスタートした「TOYOTA SOUND IN MY LIFE」だったんだけど、わずか3回目の放送の18日に、大事件が起っちゃった。
この日のゲストは、「エレファントカシマシ」のボーカルの宮本浩次さんだったんだけど、エレファントカシマシの新作アルバム「昇れる太陽」について、鈴木万由香さんが、「今回のアルバムは、聴くたびに印象が変わっていて、オードブルもサイドディッシュもないフルコース、メイン!メイン!メイン!みたいな、パッと聴いた感じは、うわっ!食べにくい!っていうような、でも実際に飲み込んでみると、こんなに美味しいものはないという感じで‥‥」って感想を述べた。だけど、宮本浩次さんは、この「うわっ!食べにくい!」って部分がカチンと来ちゃったみたいで、「失礼なヤツだ!(食べにくいのなら)食うな!ゲロで吐き出せ!」って言って、それから口数が少なくなっちゃった。
それで、空気を読んだ鈴木万由香さんは、何とかシャレで流そうとして、「ケンカ売られてます?」って言ったら、ここで完全に宮本浩次さんがブチ切れちゃって、「ケンカじゃねえだろ?おめえが売ってるんだ!このバカ!」って怒鳴り、生放送は最悪の雰囲気に‥‥。42才の宮本浩次さんと42才の鈴木万由香さんによる「大人のケンカ」が、TOKYO FMをキーステーションにして、全国のFMからニポン中に流れちゃった瞬間だった。
‥‥そんなワケで、宮本浩次さんも鈴木万由香さんも、2人ともいい人だし、2人ともちゃんとした大人だから、宮本浩次さんはオフィシャルサイトで、鈴木万由香さんは自身のブログで、それぞれがすぐに謝罪文を出した。
「お詫び」
この度、弊社所属アーティスト エレファントカシマシ宮本浩次が
4/18(土)TOKYO FM「TOYOTA SOUND IN MY LIFE」にゲスト出演した際、
DJ鈴木万由香さんとの会話の中で不適切な発言により、
リスナー及び番組関係者に不快な思いをさせてしまったことを心よりお詫び申し上げます。
弊社としては、今後このようなことを起こさないよう細心の注意を払ってマネージメント業務を行っていく所存でございます。
今後ともエレファントカシマシを応援いただけますよう何卒宜しくお願い申し上げます。
株式会社 フェイスミュージックエンタテインメント
http://www.elephantkashimashi.com/
「お詫び」
4月18日、FM番組にてエレファントカシマシの宮本浩次さんとご一緒させて頂きました。その放送内容に関して、多くの方々をお騒がせしてしまったことを心苦しく思っています。申し訳ありません。
あれからずっと考え続けています。どこでボタンを掛け違ったのか。
私はエレファントカシマシが好きです。ニューアルバムを何度も聴いて、一人でも多くの人に届けたいと思いました。「エレファントカシマシの新譜、いいです。とにかく聴いてみてほしい」という気持ちでいっぱいでした。そのためには、ただ「いい」と連呼していてもダメだ。宮本さんとも本気で向き合わなければ…、と。しかし今思い返してみれば、その力みが何かを歪めてしまったのかもしれません。
ひとことで云うならば、私の心の弱さです。
宮本さん、そしてリスナーのみなさまに心からお詫び致します。また沢山の方にご心配いただきまして、とても感謝しています。ありがとうございます。
これからも目をそらすことなく、皆様からの助言を参考に頑張っていきたいと思っています。
鈴木万由香
http://www.morinobuna.com/blog/2009/04/21.html
‥‥そんなワケで、細かいことを言うと、鈴木万由香さんが自分の言葉で謝罪してるのに対して、宮本浩次さんのほうは事務所が代わりに謝罪してるワケだから、もしかすると、本人はまだ怒ってるのかもしれないし、実際のとこはイマイチよく分からない。ただ、今回のことは、どちらにも悪気がないことだけは明白だ。鈴木万由香さんが書いてるように、原因は鈴木万由香さんの「少しでもアルバムの良さをリスナーに伝えたい」って気持ちが走り過ぎちゃったことだと思うし、その結果、会話が「ボタンの掛け違い」になっちゃったんだと思う。だから、宮本浩次さんも、きっと鈴木万由香さんの気持ちを分かってくれると思う。そして、鈴木万由香さんにとっては大変なスタートになっちゃったけど、TOKYO FMのヘビーリスナーとしては、これにメゲズに、今回のことをステップにして、これからの放送に活かして行って欲しいと思う今日この頃なのだ。
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