大迷惑な自民党パフォーマンス
26日から行なってる「豚インフルエンザに対する政府の対応」に関するアンケートだけど、丸1日が経過した27日深夜の時点で、こんな数字が出てる。
【豚インフルに対する政府の対応は?】
1.適切だと思う 926票(10%)
2.過剰だと思う 5819票(67%)
3.不十分だと思う 1090票(12%)
4.何とも言えない 794票(9%)
http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/2009/05/post-d263.html
まずは、ご協力くださった皆さん、ありがとうございました♪‥‥ってことで、合計で1万票には達してないけど、8629票もの回答が得られてるから、そうとう民意に近い結果だと思う。細かいことまで言えば、「この点に関しては適切だと思うけど、あの点に関しては過剰だと思う」って人や、「この点に関しては過剰だと思うけど、あの点に関しては不十分だと思う」って人が多いと思う。だから、「過剰だと思う」に1票を投じた数多くの人たちの中にも、何から何まですべてが過剰だと思った人ばかりじゃなくて、「全体的には過剰だと思うけど、弱毒性だって分かってからの対応は不十分だと思う」って趣旨のメールをくださった人もいた。ま、こうしたアンケートは、精密な選択肢を作ることはできないから、フランク・ザッパな形になっちゃうことは仕方ないことで、それでも、できる限り、公正になるように作ってみたつもりだ。
で、今回のアンケートを実施した理由は、ニポンの政府の対応があまりにも諸外国とカケ離れてたことと、あたしが個人的に、今のニポンの政府の危機管理能力に不安を感じてるからだ。いくら「初めてのケース」だったとは言え、「初めてのケース」だったのはどこの国でもおんなじワケで、それなのに、ニポンの国民だけがパニックになったのは、どう考えても、今回の政府の対応に問題があったからだと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、アンケートの選択肢だけを見れば、「過剰だと思う」と「不十分だと思う」は反対に位置する回答みたいに見える。だけど、マクラに書いたように、「全体的には過剰だと思うけど、弱毒性だって分かってからの対応は不十分だと思う」って趣旨のメールをくださった人が「過剰だと思う」に投票したように、この人とおんなじふうに感じてても、「弱毒性だって分かってからの対応は不十分だと思う」って部分に重きを置いて「不十分だと思う」のほうに投票した人もいるだろう。つまり、「過剰だと思う」と「不十分だと思う」は紙一重ってワケだ。
だって、もっと大きな「適切だったか、適切じゃなかったか」って選択肢にしてたら、今回、「過剰だと思う」に投票した人も「不十分だと思う」に投票した人も、みんな「適切じゃなかった」に投票してるからだ。結局のところ、全体の8割もの人たちが、今回の政府の対応を「適切じゃなかった」って感じてるワケで、これは、諸外国と比較しても異常な数字だ。今回、多くの先進国のマスコミが、ニポン人の異常な対応を揶揄するような記事を書いたけど、あたしたち国民としては、すべて政府の発表や指示に従って行動してただけで、それを「ニポン人は神経質すぎる民族だ」なんて書かれたのは心外だ。どうせなら、「ニポンの政府は異常だ」って書いて欲しかった‥‥ってワケで、ここで、1通のメールをご紹介する。
お名前:iku
コメント:きっこさんこんばんは。いつも楽しく拝見しています。今回の豚インフル騒ぎに巻き込まれ、辟易しているところです。子どもの通う学校で感染者が出て、学校名がマスコミに出たことから、あまりにひどいバッシングに日本人として悲しくなりました。何万の人がいろんな理由で動き回っている現状では、ご存知のとおり検疫はただのパフォーマンスでしかなく無力でした。すでに国内には公表数よりかなり多い感染者がおられることでしょう。これほどバッシングされるなら、検査せず黙って寝て治したほうが得ですし。掲示板に、せっかく受験して入った学校だけど、危機管理できず生徒を守れないような学校には子どもを通わせられないから転校させる、その際には学校側にしかるべき補償を要求したいとまで煽ってあり、あまりに過敏すぎる反応に、驚きを隠せません。これも政府やマスコミの対応がまずいからではないでしょうか。鳥が入ってきたら、もう完全に犯罪者扱いになること必至ですね。バッシングを恐れて検査をしないで蔓延させる人も出てくるかもしれません。何かが間違っています。
‥‥そんなワケで、ikuさんの書かれてる通り、今回の国を挙げてのバカバカしい検疫ゴッコは、自民党の選挙向けパフォーマンスに過ぎず、何の意味もないことだった。だって、今回の豚インフルエンザは、2月の時点でメキシコに何人もの感染者が出てたんだから、2ヶ月以上も過ぎた4月の終わりから急に検疫なんか始めたって何の意味もないことは、マスゾエちゃん自身が誰よりも分かってたハズだ。それでも、総選挙を前にして、ナンでもカンでも宣伝に使いたいと思ってる自民党だから、北朝鮮のミサイルや核実験も、降って湧いたような豚インフルエンザ騒ぎも、カタッパシからパフォーマンスに利用して来た。
その証拠に、今、早朝から深夜まで垂れ流してる豚インフルエンザのCM、カンジンのメッセージは女性や男性のプロのナレーターが原稿を読んでるのに、意味もなくフロッピー麻生が前後に登場して、耳障りなダミ声で「冷静な対応を」とかってノタマッてる。何でフロッピー麻生の顔なんか見せる意味があるの? 政府からの広報なら、フロッピー麻生なんか出さないで、ぜんぶプロのナレーターで十分じゃん。そのほうが制作費も安く済むし、見るほうだって気分が悪くならずに済む。結局、「愛・地球博」のCMにコイズミが出てたのとおんなじで、税金を使って自民党の宣伝をしてるだけなんだよね。だいたいからして、国民に向かって「冷静な対応を」だなんて、国民を冷静じゃなくしたのは、お前んとこのマスゾエちゃんだろが?
で、さっきのメールをくださったikuさんが紹介してくれたんだけど、今回の検疫が自民党の選挙向けパフォーマンスだったっていう動かぬ証拠があるので、取り上げようと思う。順を追って説明すると、25日の予算委員会において、民主党の参議院議員、鈴木寛さんが、今回の検疫が自民党のパフォーマンスだったってことを指摘するために、国立感染症研究所主任研究官の森兼啓太さんと、実際に羽田空港で検疫官をやってる医師の木村盛世さんを参考人として呼んでた。で、森兼さんも木村さんも出席を快諾してたのに、ギリギリになって、厚生労働省が圧力をかけて、この2人を出席させなかったのだ。
木村さんは、自分が実際に検疫官をやった経験から、「水際作戦は無意味」「検疫が政治的パフォーマンスに利用されている」ってことを指摘して来た人だ。だから、こんな人を国会に呼ばれちゃったら、マスゾエちゃんとしても、フロッピー麻生としても、せっかく選挙のために検疫パフォーマンスを繰り広げて国民を騙して来たってのに、みんな水の泡になっちゃう。それで、必死になって圧力をかけたのだ。これぞ、政官癒着のナイス・コンビネーションてワケで、サスガ、「官僚の官僚による官僚のための政治」をライフワークにしてる自民党らしいやり方だ。で、ikuさんが紹介してくださった「木村盛世さんのブログ」には、25日付の「臭いものには蓋をする隠ぺい気質」ってタイトルのエントリーで、こんなふうに書かれてる。
「本日参議院の予算委員会に政府参考人としてよばれました。鈴木寛民主党参議院議員の「新型インフルエンザ対策」についての質問に答えるためです。国会議員から出席を求められた場合それに対して応じるのが国家公務員の職務です。ところが、こともあろうに厚労省健康局長はこの案件を握りつぶしたのです。(中略)彼らたちの大切なのは自分の進退であり国民の安全ではないのです。」
‥‥そんなワケで、木村盛世さんだけじゃなくて、大臣に対するアドバイザーの立場だった森兼啓太さんも、「ぜひ参考人として出席して本当のことを話したい」って言ってたのに、この2人の出席は、厚労省の圧力によって、直前に白紙に戻されたってワケだ。そして、未だに無意味な検疫パフォーマンスや学級閉鎖パフォーマンスが繰り広げられてて、ikuさんのお子さんのように、言われなき村八分状態にされてる子供やご家族が数え切れないほどいるってのに、フロッピー麻生は涼しい顔して「冷静な対応を」と来たもんだ。自分で火をつけて、自分で油を注いで、自分で大火事にして、真実を告発しようとしてる関係者は口封じをして、それで逃げ惑ってる国民に向かって「冷静な対応を」ってんだから、マッチポンプとは、まさにこのことだろう‥‥ってワケで、続いて、もう1通、メールをご紹介する。
お名前:子育て親父
コメント:今回のインフルエンザが強毒性か弱毒性か不明の段階ではもっと危機感が欲しかったと思いますが、弱毒性と判明した後の対応は明らかに過剰です。政府はいつもどおり馬鹿の一つ覚えのように”冷静な対応を”と呼びかけるだけでしたが、自治体の方が冷静だったようです。また実際の対応は自治体任せで政府のやったことといえば、国内からもWHOからも無意味だと指摘され続けた”機内検疫”だけなのでは。豚インフルから新型インフルへと呼び名が変わったのはアメリカからの要請だったと、この日記で知ったのですが、日本で変更された後の(多分)CNNでアメリカのCDC(疾病センター)の中継画面でたまたま事務所のモニターが見えたのですが、なんと"SWINE FLU"と表示されていました。もしやアメリカでの報道は”SWINE FLU”のままなのでは?
‥‥そうなんだよね。フェーズなんたらがどうしたから「新型インフルエンザ」に呼び名が変わったなんてゴモットモなこと言ってるバカもいるけど、そんなのはマスコミの偏向報道を鵜呑みにしてるオメデタイ人たちだけで、アメリカでもヨーロッパでも、未だに「SWINE FLU」、ようするに、「豚インフルエンザ」って呼んでるし、テレビも新聞も「SWINE FLU」で統一してて、わざわざ「新型インフルエンザ」だなんて分かりにくい呼び名にしてるのは、世界中で、このニポンだけなんだよね。
で、何よりもおかしいと思うのが、米農務長官のトム・ビルサックが、「今回の問題でもっとも重要なことは『豚インフルエンザ』という名称を使わないようにすることだ。『豚肉を食べても感染しない』というメッセージを世界に発信することが何よりも優先される」ってノタマッて、それを受けて、ニポンではソッコーで呼び名を変えたってのに、言い出しっぺのアメリカが、未だに「豚インフルエンザ」って言い続けてることなんだよね。
‥‥そんなワケで、この秘密が、今回のウイルスが発生したメキシコの養豚場にあるワケだ。4月29日の日記、「自民党はアメリカのセールスマン」にも書いたけど、今回、新型のウイルスが発生しちゃったのは、メキシコのベラクルス州にある巨大な養豚場で、ここは、アメリカのバージニア州スミスフィールドに本社がある豚肉加工会社の最大手、「スミスフィールド・フーズ社」の養豚場だ。4月29日の日記で紹介した写真を見れば分かるように、糞尿垂れ流しでギューギュー詰めの劣悪な環境で豚が飼育されてて、原因不明の病気で死んだ豚の死骸も、そこらに山積みにされてる。
で、ニポンの「住友商事」が、この「スミスフィールド・フーズ社」と独占代理店契約を結んでて、メキシコ産の豚肉の9割を輸入してるのだ。つまり、アメリカとしては、表向きは全世界に向けて「今回の問題でもっとも重要なことは『豚インフルエンザ』という名称を使わないようにすることだ。『豚肉を食べても感染しない』というメッセージを世界に発信することが何よりも優先される」ってノタマッたけど、実際には、自国の最大手企業の9割の豚肉を輸出してるニポンにだけ、このメッセージが届けば良かったってことなのだ。そして、ニポン政府は、狂牛病の時とおんなじに、ニポン国民の健康のことよりも、アメリカのゴキゲンを取ることと自国の大企業を守ることを最優先して、すぐに「新型インフルエンザ」に名前を変えて、「豚肉を食べても安全だキャンペーン」を実施したってワケだ。
今回の豚インフルエンザの場合は、狂牛病とは違って、豚肉を食べたからって感染するワケじゃないし、仮にウイルスが付着した豚肉だったとしても、加熱すればウイルスは死滅する。だから、アメリカの主張も、それを受けてのニポン政府の対応も、別に間違っちゃない。豚肉業界の風評被害を懸念して、政府が安全性をアピールするのもおかしな話じゃない。だけど、アメリカやニポンの大企業を守ることを何よりも優先して、カンジンの国民のことは完全にアト回し。その上、まったく意味のない空港での検疫なんかを「水際作戦」だなんて声高に叫んで、「感染の疑いがある」ってだけの人たちを大ゲサに隔離しまくり、その都度、マスゾエちゃんの緊急記者会見だ臨時ニュースだと選挙向けのパフォーマンスを繰り返した。
そして、その結果、ikuさんのお子さんのように、言われなきバッシングを受ける子供たちが数え切れないほど生まれ、ご家族も含めて今だに苦しみ続けてる。政府は、豚インフルエンザを生み出した元凶である日米の大企業を風評被害から守りながら、その一方では、国民を風評被害で苦しめてるのだ。そして、その風評を流したのが、マスゾエちゃんであり、フロッピー麻生なのだ。木村盛世さんが訴え続けてるように、今回の「水際作戦」なんてものは何の意味もない「政治的パフォーマンス」でしかなく、「麻生内閣は国民のためにがんばってますよ」ってことをアピールするための茶番劇だった。
そして、その過剰なパフォーマンスによって、実際よりも遥かに恐ろしい病気だと刷り込まれちゃった国民は、諸外国の何倍も神経質に反応した挙句、たくさんの子供たちがバイ菌扱いされ、村八分にされ、今もなお苦しみ続けてるのだ。それなのに、このパニックの原因を作ったフロッピー麻生が、耳障りなダミ声で「冷静な対応を」とか抜かしながら、まだこの問題を選挙向けのパフォーマンスに利用してるんだから、開いた口から今週のビックリドッキリメカがゾロゾロと出てきちゃうよ、まったく。
‥‥そんなワケで、自民党によるこうした「政治的パフォーマンス」を糾弾するために、民主党の鈴木寛さんが参考人として呼んだ国立感染症研究所の森兼啓太さんと検疫官の木村盛世さんは、厚労省の上層部からの圧力によって、口封じをさせられた。この事実1つを見ても、自民党が「何のために政治をやってるのか」ってことは一目瞭然であり、国民のことなんて1ピコグラムも考えてないことは明白だろう。すべては官僚と大企業のための政治であり、国民に莫大な借金を背負わせてまで組んだ14兆円の追加補正予算のうち、3分の1にあたる4兆円が省庁や天下り団体にバラ撒かれる事実を見ても、自民党は「国民を利用してるだけ」だってことがよく分かる。ま、これだけ国民がいろんな問題で困ってる時に、党首討論で「国民の最大関心事は西松問題」だなんてズレまくったことをノタマッて、テレビの前の全国民からツッコミを入れられちゃったフロッピー麻生なんかには、もうマトモな国民だけじゃなくて、自民党の支持者すら何も期待してないと思う今日この頃なのだ。
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