麻生首相、サミットで成果ゼロ
「麻生首相、サミットで成果ゼロ」(世田谷通信)
麻生太郎首相が最後の花道として臨んだイタリア・ラクイラの主要国首脳会議(サミット)だったが、もっとも重要視していた日米首脳会談は、アメリカのオバマ大統領が他国の首脳らとの会談を優先したため、麻生首相との会談は実現しなかった。現地時間の8日夜、ワーキング・ディナーの際に、食前に10分、食後に15分、合計で約25分の立ち話ができただけで、麻生首相側はこれを「日米首脳会議」として報告したが、オバマ大統領側は「単なる立ち話をしただけ」と報告し、アメリカでもそのように報道されている。麻生首相は、オバマ大統領との会談が叶わなかった失点を取り返すため、9日午前の日露会談に臨んだが、ロシアのメドベージェフ大統領は、麻生首相が5月20日の参院予算委員会で「北方四島はロシアによる不法占拠」と発言したことに対して激怒しており、約1時間の会談が実現したものの、まったく進展はなかった。これは事実上のゼロ回答であり、麻生首相は今回のサミットで何の成果も上げられなかったことになる。また、イタリアの全国紙である「ラ・レプッブリカ紙」や「コリエーレ・デラ・セラ紙」などは、今回のサミットを一面で大きく扱っているが、政治的なことはオバマ大統領一色、ゴシップ的なことはサルコジ大統領一色で、日本の麻生首相は名前すら紹介されていなかった。各国の首脳や報道陣も、日本の麻生首相は近いうちに消えて行くものだと認識しているようである。(2009年7月10日)
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