麻生首相が詭弁の釈明
「麻生首相が詭弁の釈明」(世田谷通信)
麻生太郎首相が、25日、「介護を必要としない高齢者は8割を超えている。こうした元気な高齢者をいかに使うか。この人たちは皆さんと違って働くことしか才能がない。80過ぎて遊びを覚えても遅い。60過ぎて80過ぎて手習いなんて遅い。働ける才能をもっと使い、その人たちが働けば、その人たちは納税者になるんだよ」などと発言し、野党などから厳しく批判されていることに対して、「私の意図が正しく伝わっていない。活力ある高齢者には社会参加してもらって働ける場を作る。それが明るい高齢化社会なんだという意味で言った」と釈明した。しかしこの釈明が、麻生首相自身の3年前の発言と大きく食い違っているのだ。麻生首相は外務相時代の2006年9月に自民党の中国ブロック大会において「65才以上の人のうち本当の意味での寝たきりは15%しかいない。あとの85%は周りが迷惑するくらい元気。こういう人は働くしか才能がないといえば語弊があるが、あんまり遊んだことがない。そういう人たちをうまくおだてて使うことが私のような会社経営者の才能だ」と発言しているのである。この発言には「明るい高齢化社会」などというニュアンスは微塵もなく「周りが迷惑するくらい元気」「うまくおだてて使う」など高齢者を侮辱した文言が並んでいる。また今回の発言と同じく、人間に対して「使う」という動詞を用いていることからも分かるように、麻生首相は高齢者を含んだ国民のことを「道具」のように思っているのであろう。3年前にこのような発言をしている以上、今回の麻生首相の釈明は完全に詭弁である。(2009年7月27日)
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