海外メディアから見たニポンの政治
「国民の信を問わずに何人の首相を交代させられるか」という、日本のガマン強い有権者への「忍耐力テスト」における最新の失敗作、それが、麻生太郎というリーダーです。彼は、ちょうど10ヶ月間、政権を握っていますが、2005年から4人目にあたる、有権者の信を問うていない首相です。彼の前任の福田康夫も、その前任の安倍晋三も、国民からまったく支持されず、最低の支持率の中、無責任に政権を丸投げしました。
麻生氏は、日本の政治において、最悪の失言と暴言で大失態を繰り返したことだけで名を残しました。世界でもっとも高い年金受給者率を誇る国でありながら、麻生氏はお年寄りたちを侮辱し続け、怒らせて来ました。昨年は、社会保障費の問題に関して、「たらたら飲んで、食べて、何もしない人のぶんの金(医療費)を何で私が払うんだ」と、とても一国の首相とは思えぬような不満を口にしました。
麻生氏の暴言は、まるで「じゅうたん爆撃」のように、ありとあらゆる人たちを攻撃し続けました。お年寄り、少数民族、太った人、ホームレス、彼の政敵、そして、すべての医者が、彼の暴言の餌食になりました。また、麻生氏は、「じゅうたん爆撃」だけでなく、「ピンポイント爆撃」もしました。それが、民主党をナチスに喩えるという信じられない暴言でしたが、こうした攻撃の数々は、すべて麻生氏自身が自爆するという情けない結果に終わりました。
‥‥ってワケで、これが何かって言うと、東京都議選のあとに、イギリスの「インディペンデント紙」に掲載された「Japanese take their revenge for PM's insults」、ニポン語にすると「首相に侮辱され続けて来た日本国民の復讐」ってタイトルの記事の一部だ。あまりにも面白い記事なので、もうちょっと紹介しようと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、この記事は、次のように続く。
日本は、第二次世界大戦以来の経済危機に瀕しているのに、麻生氏のビッグマウスは、自民党の過去の政策の失敗だと説明するだけで、根本的な構造改革に着手することができませんでした。日本は、2008年の末に、過去35年間でもっとも大きな「四半期の経済の収縮」を受けました。これは、ヨーロッパの2倍以上、アメリカの3倍以上も速い「経済の収縮」です。その上、加速する老齢化と、国内総生産の180%にも及ぶ膨大な公共負債、これらの問題を「腐敗の臭気」と呼んだ政治解説者がいました。
しかし、自民党は、これらの山積する問題に対して、まったくの無力であり、日本の衰退を食い止めることはできません。それは、国民のことよりも、派閥間の争いを優先しているからです。このような政党に政権を任せている国民は、舵のない船に乗って大海原を漂流しているようなものです。自民党は「景気のテコ入れ」と称して公共事業の前倒しを繰り返して来ましたが、その結果、日本は700兆円もの借金を背負うことになったのです。それでも道路と鉄道の公共事業に大きな予算を割り当て続ける自民党の政策は、もはや完全に破綻しています。
こうした自民党の矢表に立たされている麻生氏ですが、彼にもう少し分別があり、謙虚に振る舞い、そして、リーダーとしての指導力を発揮していたら、有権者も多少の失言は大目に見ていたでしょう。しかし、麻生氏には、謙虚に振る舞うという姿勢も、リーダーとしての指導力も、そのどちらも完全に欠落していました。自身の発言のブレなどを問われると、不機嫌になって怒り出すか、苦しまぎれに言い訳をするかのどちらかで、まともにコミュニケーションをとることすらできませんでした。
国民は不況で苦しい生活を余儀なくされているというのに、麻生氏は苦しんでいる国民をバカにするかのように、美食家としてのライフスタイルを謳歌して来ました。麻生氏の就任早々、報道機関は、彼が高級ホテルのレストランやバーで、毎晩のように贅沢に過ごしていると報じました。ある雑誌が公表したデータによると、麻生氏が2005年から2007年までに使った飲食費は8000万円を超え、お気に入りの高級バーだけでも1500万円以上も使っていたのです。
‥‥そんなワケで、この記事は、このあとも続くんだけど、こんなふうに海外で報じられる総理大臣て、ホントにニポンの恥だと思う。ま、中学生レベルの漢字もマトモに読めない時点で、すでに恥とか何とか言う以前の問題なんだけど、ニポンの新聞で、ここまで正確にフロッピー麻生や自民党のことを記事にしてる媒体が1つでもあるだろうか?‥‥ってことこそが、これほど国民をバカにした政党なんかに、何十年も政権を握らせて来た原因の1つなんだと思った。たった1紙でも、歯に衣着せずに正しいことを書いてくれる新聞があったなら、もっと早く国民は気づいてたと思う。とにかく、この「インディペンデント紙」に限らず、海外のメディアは、ニポン政府からの圧力を受けてないから、ニポンの政治に関する記事は、見たまま、感じたままのことをキチンと文章にしてる。
たとえば、「ニューヨークタイムズ紙」の「Facing Party Rift, Japan’s Premier Calls Election」、ニポン語にすると「自民党の崩壊に直面した首相がヤケクソ選挙に打って出た」って感じの記事がある。これも、「インディペンデント紙」の記事と一緒で、都議選のすぐあとにリリースされたものだけど、「自民党は都議選での惨敗が示したように、54年間の政権に終止符を打つでしょう。」とか、「自民党は長年政権の座にいましたが、最近の時代の変化には順応できませんでした。」とか、「麻生首相の打ち出した解散総選挙は、自爆であり玉砕です。」とか、8月30日の衆院選での自民党の惨敗が、すでに決定事項であるかのように書かれてる。
中川秀直元幹事長の「麻生さんを総裁にしたままで選挙を行なうのは集団自殺するようなものだ」って発言とか、山本一太の「麻生首相は都議選の結果と国政は関係ないと言っていたが、都議選の惨敗が麻生首相を解散へ追い込んだ」って発言とかも紹介されてるし、自民党内から「麻生おろし」の大合唱が起こってることも書かれてる。
他にも、「ワシントンポスト紙」の「Japan's Beleaguered Aso Calls Election That Could Bring Historic Shift」、ニポン語にすると「追い詰められた日本の麻生首相が歴史的転換をもたらす選挙に打って出た」って感じの記事なんか、このタイトルからして、すでに政権交代が行なわれることを示唆してるけど、その内容もすごい。何しろ、ノッケから、こんなふうに書かれてるのだ。
日本の麻生首相は、来月に総選挙を行なうと、月曜日に発言しました。しかし、麻生首相が政治の上で奇跡でも起こさない限り、日本の良識ある有権者は、麻生首相と自民党を政権の座から引きずり下ろすでしょう。でも、これまで9ヶ月間の麻生首相のブレまくった発言や失言の数々を見れば、麻生首相が政治の上で奇跡を起こすことなど無理に決まっています。そして、日本の有権者は、長年凍りついたままだった「日本の政治」という氷に、歴史的な亀裂を入れることに成功するのです。
‥‥ってふうに、自民党の独裁政治にニポンの有権者が「NO!」を突きつけることが、まるでベルリンの壁を崩壊させるみたいなノリで書かれてる。それも、ほぼ決定事項みたいに書かれてる。そして、この先は、こんなふうに続いてる。
1950年代の半ばから、自民党は、わずかな期間を除いて、長年、一党独裁を続けて来ました。そのお陰で、日本は世界第2位の経済大国へと成長しましたが、その後、自民党は、国の成長よりも自分たちが権力を握り続けることに政治的な焦点を合わせて来ました。麻生首相も、彼の前任の福田前首相や安倍元首相も、国民の生活に切迫した重要な問題の数々をことごとく無視し続けて来ました。日本は、どの先進国よりも、少子化と老齢化の問題が進んでいます。しかし、このままでは近い将来に破滅的な労働者不足が予見されているのにも関わらず、これらの首相たちは、何の具体策も行なって来ませんでした。また、政府の行なった公的支援策も、日本の輸出主導型経済の貧弱さによって無駄に終わり、日本は主要国の中で最低の経済数値を出したのです。
過去3年間において、日本の有権者の信を問わずに、自民党内の実力者が選んだ「国民から嫌われている3人の首相」の中の1人、それが麻生首相です。麻生首相の前任の2人は、1年も持たずに、突然、無責任に政権を丸投げしました。そして、3人目の麻生首相は、見るも無残な支持率(現在は約20%)が、自民党内に「麻生おろし」の大合唱を巻き起こしました。麻生首相は、小泉純一郎元首相から「無能だ」と指摘されました。
次の衆院選では、民主党が勝利し、2年もの政治的膠着状態を打破することになるでしょう。次期首相候補である民主党の鳩山由紀夫代表は、スタンフォード大学で博士号を取得した有能な政治家で、最近の世論調査では、壊滅的に支持率が低下している麻生首相とは対照的に、多くの支持を集めています。
‥‥そんなワケで、他の新聞も見てみると、イギリスの「タイムズ紙」の「Taro Aso calls snap election for Japan」、ニポン語にすると「麻生太郎が突然、選挙を宣言」って感じの記事には、「麻生首相は敗北を覚悟して選挙の日時を発表しました。この選挙によって、日本の政治は、戦後初めて最大の転換期を迎えるでしょう。」「都議選で自民党が屈辱的な敗北を味わったことを受け、麻生首相は彼の身内から集団自殺だと糾弾されている総選挙を8月30日に行なうと発表しました。」って、やっぱり、次の選挙で政権交代が起こることを示唆してるし、その上、それを歓迎するような論調で書かれてる。
また、「インディペンデント紙」の「Japan needs a breath of political fresh air」、ニポン語にすると「日本には政治的に新鮮な空気の入れ替えが必要だ」って感じの社説は、このタイトルを見れば分かるように、政権交代の必要性を書きまくってる。まず、「都議選で大敗した自民党の麻生首相は、彼の権限で来月に総選挙を行なうと発表しました。しかし、世論調査の結果は、民主党の圧倒的な勝利を示しています。」ってふうに書き出してる。そして、自民党が、官僚や大企業とベッタリ癒着した政治を行なって来たことや、そのために、国民の生活に密着したインフラ整備や介護に対する予算まで削り続けて来たことなどを列挙した上で、こんなふうに結んでる。
「政権交代が実現しても、それ自体が国の抱えている諸問題を一気に解決することにはならないでしょう。しかし、それは、問題解決への第一歩なのです。日本が新しいスタートを切るためには、自民党という古い太陽は沈まなければならないのです。」
‥‥そんなワケで、あたしは英語しか読めないから、今回、紹介したのは、アメリカとイギリスの新聞の記事だけだけど、フランスの新聞も、ドイツの新聞も、イタリアの新聞も、スペインの新聞も、それぞれの国の言葉が読める人に聞くと、どの国もおんなじような論調で書かれてるそうだ。ようするに、ほとんどの先進国が、8月30日の衆院選でニポンが政権交代を実現させるって信じてるワケだし、それを「良いこと」として歓迎してるってワケだ。そして、あたしたちニポンの有権者に対して、選挙では良識ある判断をするように望んでるってワケだ。だから、万が一でも、政権交代が実現されなかった場合には、あたしたちニポン国民全員が、ブッシュを再選させた時のアメリカ人みたいに、全世界から笑い者になるだろう。こないだのイタリアのサミットでは、フロッピー麻生だけが各国の首脳からシカトされてたけど、今度は、あたしたちニポン国民全員が、全世界からシカトされることになる。何しろ、世界中の議会制民主主義国の中で、一度も政権交代を経験してないのは、このニポンだけだからだ。ニポン以外のすべての議会制民主主義国は、政権交代を繰り返しながら、どちらの政党も「国民のための政治」「国民に支持される政治」を目指すように変化して来た。だけど、このニポンだけは、自民党の一党独裁が続いたことによって、政官財の癒着っていう、国民そっちのけの腐敗政権が出来上がっちゃったのだ。だから、今こそ、「インディペンデント紙」の社説にあるように、自民党っていう「古い太陽」には沈んでもらって、まずは新しいスタートを切ることこそが、ニポンがホントの意味で国際社会の一員になる第一歩だと思う今日この頃なのだ。
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