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2009.08.31

まったく機能していない国民審査制度

「まったく機能していない国民審査制度」(世田谷通信)

30日の衆院選と同時に行なわれた「最高裁判所裁判官国民審査」だが、今回も審査の対象になった9人の裁判官全員が信任されるという結果になった。この国民審査は、最高裁の裁判官に任命されてから初めての衆院選の時にその信任を問うものだが、有権者に対してまったく告知されておらず、該当者の名前が羅列してある投票用紙を渡されるだけなので、何も書かずに投票箱に入れる有権者が後を絶たない。不信任にするには過半数以上の不信任票が必要であり、まったく告知をしていないのに50%以上の投票者が不信任の投票をすることはありえない。この制度が始まった1949年から今年で60年も経つが、不信任になった裁判官は1人もいない。またこれまでの最高不信任率もわずか15%であり、実際に裁判官の職を罷免できる50%には遠く及ばない。今回は、司法試験を受けたこともない無資格者でありながら最高裁の裁判官をつとめていて、アメリカのイラク戦争を支持し自衛隊のイラク派遣を認めた竹内行夫裁判官が審査の対象になっていたため、多くの市民団体が「竹内行夫にバッテンを!」という運動を展開して告知をしていたが、それでも50%以上という事実上不可能な不支持率に阻まれ、罷免に追い込むことはできなかった。これで無資格者の竹内行夫裁判官は、国民の信任を受けたことになり、今後10年間は最高裁の裁判官をつとめることができてしまうのだ。この制度は、有権者にまったく告知されないことだけでなく、不信任には「×」をつけるが、何もつけなければすべて「信任」になってしまうという投票システム自体に問題があるという意見も多く、早期の見直しが求められている。(2009年8月31日)


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