雑巾がけの旅
「K-1グランプリ」って言えば格闘技だし、「M-1グランプリ」って言えば漫才だけど、これらの名称のモトになってるのは、もちろん、モータースポーの最高峰、「F-1グランプリ」だ。とにかく、このナントカグランプリってのは、次から次に作られてて、最近だと、B級グルメを競う「B-1グランプリ」なんてのもできた。車のドリフトを競う「D-1グランプリ」なんてのもあるし、ヤマハが主催してるマリンジェットのレース、「S-1グランプリ」とか、麻雀好きの声優が集まって麻雀の腕を競う「J-1グランプリ」とか、ゴルフのドライバーショットの飛距離を競う「L-1グランプリ」とか、いろんなのがある。ちなみに、この「L-1グランプリ」の「L」ってのは、「Long Distance」の「L」だそうだ。
他にも、マイナーなとこだと、コピーライターがコピーを競う「C-1グランプリ」とか、名古屋の企業が競う「N-1グランプリ」なんてのもあって、ニポン中を探せば、AからZまで、すべてのグランプリがありそうな気がする。でも、元祖の「F-1グランプリ」が大好きなあたしとしては、やっぱり、スピードを競うレースとかに、この「グランプリ」って名前を使って欲しいと思う。漫才だのお料理だのに使われると、何か「F-1グランプリ」のことをバカにされてるような気がしちゃう。たとえば、「漫才グランプリ」とかって名前ならいいんだけど、「F-1」をパロって「M-1」とかされてる部分に腹が立つ。
ま、そんなこんなもありつつ、AからZまで、すべてのグランプリがあるとすれば、その最後のグランプリは「Z-1グランプリ」ってワケで、実は、これも実際にある。それも、あたしの理想通りに、スピードを競うグランプリなのだ。「Z-1グランプリ」って名前で、スピードを競うとなれば、ナニゲにすごくカッコイイ感じがしちゃうけど、この「Z」が何の頭文字なのかって言うと、聞いてビックル一気飲み! 「雑巾(ぞうきん)」の「Z」なのだ! そう、この「Z-1グランプリ」ってのは、雑巾がけのタイムを競うグランプリで、四国は愛媛県の宇和島で開催されてる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、「雑巾がけ」と「宇和島」っていう2つのキーワードで「ハッ!」っと気づいた人もいるかと思うけど、これは、稲垣早希ちゃんの「四国一周ブログ旅」で、数え切れないほどのマニアの方々をハァハァさせちゃった例のコスプレ、アスカの真っ赤なプラグスーツでの雑巾がけに挑んだ場所、そう、「宇和 米博物館」だ。正確に言えば「宇和島市」じゃなくて「西予市」にあるそうなんだけど、「宇和 米博物館」ていう名前から、愛媛にも四国にも一度も行ったことのないあたしには、どうしても「宇和島」って地名が浮かんじゃう。ここは、古い小学校を利用して造られたお米の博物館だから、当時の全長109メートルの廊下もそのままで、この長い廊下を雑巾がけで一気に進み、何秒でゴールできるかっていうタイムトライアル、それが「Z-1グランプリ」なのだ!
早希ちゃんは1人でタイムトライアルしてたけど、この「Z-1グランプリ」では、2人ずつレースを行なう。これは、廊下の幅の問題もあるんだろうけど、2人で勝負するから、まるで車のゼロヨンみたいな感じだ。前に、アメリカのドラッグレースのことを書いたことがあるけど、あたしはゼロヨンが大好きだから、たとえ雑巾がけのレースだとしても、なかなか興味深い。だって、109メートルもある廊下なのに、去年の優勝者は「18秒29」っていうミラクルなタイムなのだ。これは、宇和高校の広瀬洋一君(当時18才)が出したタイムで、それまでの最高記録の「18秒38」を塗り替えて、現在のレコードになってる。
コレって、100メートルを普通に走っても一般人には速い部類のタイムなのに、109メートルを雑巾がけで「18秒29」だなんて、まるでお尻からジェット噴射でもしたんじゃないかって思っちゃう。だって、早希ちゃんのタイムは「3分15秒」だったし、その前にチャレンジしてた小学生の男の子でも、1分か2分か掛かってたからだ。これを考えたら、この「18秒29」ってタイムが、どれほどスゴイのかってことが分かると思う。ちなみに、「Z-1グランプリ」は、ちゃんと申し込みをして、夏に何度か行なわれる予選に出て、勝ち抜いた人たちが10月の決勝戦で戦うんだけど、ふだんの日に行っても、早希ちゃんみたいにタイムを計ってくれて、認定証がもらえるのだ。だから、今までに、早希ちゃんの他にも、いろんなタレントさんがチャレンジしてる。
有名なとこでは、3年くらい前に「鉄腕DASH!」でチャレンジしたTOKIOの国分太一と長瀬智也だ。国分太一は「2分9秒」、長瀬智也は「2分57秒」だったから、早希ちゃんの「3分15秒」は、そんなに酷い記録じゃないってことだ。だけど、明石家さんまが「1分18秒」、桂小枝が「2分7秒」、ナイナイの矢部浩之が「1分41秒」、テツ アンド トモのテツが「1分ちょうど」っていう記録を見ると、早希ちゃんが酷いとか酷くないとかって言う前に、国分太一と長瀬智也が情けないような気がして来る。あとは、体操選手の池谷幸雄が「25秒」、愛媛マンダリンパイレーツの安達哲郎が「24秒」ってタイムを出してるから、やっぱりスポーツ選手はケタ違いに速いみたいだ。
‥‥そんなワケで、あまりにも楽しそうな雑巾がけだけど、こうしたタレントさんたちのタイムを見ると、あたしの場合、どんなにがんばっても2分を切るのがいいとこで、奇跡が起こっても1分を切ることはできないと思う。だから、「Z-1グランプリ」には出られないけど、いつか愛媛に行った時には、通常のタイムトライアルにチャレンジさせてもらって、自分のタイムを知りたいと思う。もちろん、雑巾がけをするためだけに愛媛まで行くなんてできないから、何かの用事のついでにだけど。たとえば、母さんを道後温泉に連れてって、そのついでに「宇和 米博物館」に行って雑巾がけをして、それから高知の足摺岬へ行って「ホエールウォッチング」をして‥‥って、これじゃあ早希ちゃんとおんなじか(笑)
でも、早希ちゃんの「四国一周ブログ旅」を観てたオカゲで、あたしは、「愛媛と言えば宇和島」って感じになった。あたしは俳句が趣味だから、今までは「愛媛と言えば松山」って感じだった。だけど、「四国一周ブログ旅」の愛媛での通過ポイントが、「千と千尋の神隠し」の「油屋」のモデルにもなった「道後温泉」と、この「宇和 米博物館」だったから、今は「松山」と「宇和島」が浮かぶようになった。それにしても、「道後温泉」での早希ちゃんの入浴シーンと、「宇和 米博物館」での早希ちゃんのプラグスーツでの雑巾がけのシーンは、両方ともマニアの方々にはたまんない名シーンだったと思う。だからこそ、先週の総集編でもタップリと編集してたんだろうけどね。
とにかく、この「四国一周ブログ旅」の効果で、四国の県や市の知名度が上がったことだけは確かだと思う。西に住んでる人たちが関東や東北や北陸の県に疎いように、東に住んでる人たちは、四国や九州や中国地方の県に疎い。ニポンの地理はワリと得意なあたしでも、四国の4県の名前と場所くらいは分かるけど、県庁所在地までは自信がなかった。だって、四国って、高知県の県庁所在地が高知市で、徳島県の県庁所在地が徳島市なのに、愛媛県の県庁所在地は愛媛市じゃなくて松山市だし、香川県の県庁所在地は香川市じゃなくて高松市だからだ。
さっきも書いたけど、あたしは俳句が趣味だから、愛媛県の県庁所在地が松山市だってとこまでは分かるんだけど、いっつも最後の香川県の県庁所在地が分からなくなっちゃう。それは、高知市の「高」と松山市の「松」を合体ロボさせた高松市なんていう紛らわしい名前だからだ。それで、「他の県の県庁所在地の名前から1文字ずつとって組み合わせた名前」ってふうに覚えてるだけだから、いっつも「松山市の松と徳島市の島とで松島市だったかな?」とか、「高知市の高と松山市の山とで高山市だったかな?」とか、いろんな組み合わせを考えてるうちに、ワケが分からなくなっちゃうのだ。
だけど、今回の「四国一周ブログ旅」のオカゲで、そんなに悩まなくても、ワリとすぐに「香川県の県庁所在地は高松市」って出て来るようになった。その上、高松から小豆島に渡るフェリーの運賃が670円だってことも知ったし、小豆島には「二十四の瞳」の像があるってことも知った。あと、釜揚げの讃岐うどんにバターを入れて食べるのが美味しいってことも知った。この食べ方が気に入った早希ちゃんは、旅の最中にも何度か食べてたけど、お家に帰って来てからも、うどんを買いだめしてて、いつもこの食べ方をしてるってブログに書いてた。だから、ソートー美味しいんだろう。
ウロ覚えだけど、アツアツの釜揚げうどんを丼に入れて、そこにネギと天カスを入れて、キャラメル2~3個ぶんくらいのバターをヒトカケ乗せて、最後にお醤油を掛けて、バターを溶かしながら食べるみたいだ。炊き立てのご飯をお茶碗によそって、真ん中にバターを埋めて、上からお醤油を掛けて、バターを溶かしながら食べてもメッチャ美味しいから、この讃岐うどんの食べ方も、きっと美味しいと思う。ただ、ふだん質素な食生活をしてるっぽい早希ちゃんの場合は、カップ麺やコンビニのおにぎりを食べても「美味しい!」「美味しい!」って感動しちゃうから、あんまりアテにはできないけど(笑)
でも、旅の最後にサイコロで「6」を出して、大金を手にした早希ちゃんは、前々回の予告で豪華なホテルに泊まってたみたいだったから、きっと、ホントに美味しい料理をタップリと食べたんだと思う。その様子は、明日の放送で分かるハズだけど、やっばり、あたしは、泣いてる早希ちゃんよりも笑ってる早希ちゃんを観たいから、明日の放送が楽しみだ。それに、明日は、マニアの方々がお待ちかねの入浴シーンもあるみたいだし、つらい顔をしたゴールじゃなくて、笑顔でのゴールになればって思ってる。
‥‥そんなワケで、関西ローカルの毎日放送の「ロケみつ」は、この早希ちゃんの「ブログ旅」だけで持ってる番組だから、今回の「四国一周ブログ旅」が終わったら、当然、第3弾の旅がスタートする‥‥つーか、もうスタートしてる。でも、放送のほうは、いつものようにゴール前の総集編が先週だったから、明日の放送か来週の放送でようやく四国をゴールして、その次の週から第3弾の旅が放送される。ま、待ちきれないファンは、すでにこんな予告編まで作っちゃってるけど、これほど、放送されてなて地域の人たちまでが楽しみにしてるローカル番組って、他にないと思う。だから、第3弾の旅も、東京のあたしにとっては未知の世界の中国か九州だったらいいと思ってる。だけど、予算が少ない上に過酷なネタが好きな「ロケみつ」のことだから、もしかしたら「淡路島を雑巾がけで一周」なんていう企画かもしれないと思ってる今日この頃なのだ(笑)
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