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2009.10.28

人と人が支え合う社会

昨日のハトポッポの所信表明演説は、ホントに素晴らしかった‥‥ってだけじゃなくて、ホントに斬新だった。今までの自民党の傀儡(くぐつ)総理どもは、官僚が原案を練って事務方がマトメた原稿を棒読みしてただけだったけど、今回のハトポッポの所信表明は、「官僚主導の政治からの脱却」の第一歩にふさわしく、すべて自分たちで考えてマトメたもので、昨日も書いたけど、すごく具体的で分かりやすかった。たくさん届いてる読者からのメールも、みんな「素晴らしかった」「感動した」「とても良かった」っていう感想に加えて、「具体的で分かりやすかった」って書かれてる。今朝(27日)の「やじうまプラス」でも、デーブ・スペクターが「とても具体的で良かった」って絶賛してた。

だけど、民主党を批判してる人たちの中には、「具体的じゃなかった」って言ってる人たちもいる。それは、「具体的な数字が出てこなかった」からだそうだ。ようするに、「CO2の排出量を削減します」って言うだけじゃダメで、「CO2の排出量を2020年までに50%削減します」ってふうに「数字」を入れて言わないと具体的じゃないってことらしい。だけど、総理大臣の所信表明ってのは、これからの政権の方向性を国民に示すものなんだから、細かい数字を列挙する必要なんてない。ハトポッポは、現在のニポンが抱えてる数々の問題のひとつひとつに対して、キチンと方向性を明言したんだから、それで十分に「具体的」だ‥‥ってワケで、ここで、大赤字が続いてたプライマリー・バランスに関して、過去3人の自民党の総理大臣の所信表明演説の中の言葉を見てみよう。


アベシンゾー 「今後5年間に歳出改革を計画的に実施し、まずは2011年度に国と地方の基礎的な財政収支、プライマリー・バランスを確実に黒字化します」

フクダちゃん 「国と地方の基礎的財政収支の黒字化を2011年度には確実に達成する」

フロッピー麻生 「国と地方の基礎的財政収支を2011年までに黒字にする」


官僚が書いたものを棒読みしてるだけだから、3人ともおんなじことをノタマッてるワケだけど、3人もの総理大臣が、3年連続で所信表明に盛り込んで来た「2011年までに」っていう具体的な数字が、結局、まったく実現されてないってワケだ。こうした前例を見れば、「数字を掲げてないから具体的じゃない」なんてセリフは言えないと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、この3人の所信表明には、他にも具体的な数字がいくつも羅列してあって、たとえばアベシンゾーの所信表明には「2010年までにフリーターをピーク時の8割に減らす」なんてことも明言されてるけど、現状を見れば分かるように、まったく実現されてない。他にも「具体的に数字」を掲げてる公約に関しては、3人とも1つとして実現してない。要するに、自民党の総理大臣の所信表明に羅列してある「具体的な数字」なんてものは、すべて、できもしないことを言ってるだけなワケで、こんな無責任な大バカどもと比べること自体が、ちゃんと自分の言葉で所信表明演説をしたハトポッポに対して、ものすごく失礼だと思う。

今までの自民党の傀儡総理どもの所信表明は、各省庁から上がって来た通称「短冊(たんざく)」って呼ばれてた要望書の内容に沿って、事務方が作った原稿を棒読みしてただけだ。もちろん、これは、所信表明に限ったことじゃなくて、通常の国会での答弁も、すべて関係省庁の官僚が作ったものを棒読みしてただけだ。だから、フロッピー麻生みたいに、自分が手にしてる原稿の漢字すらマトモに読むことができずに、原稿を1枚飛ばして読んでも気づかないようなオッペケペーまで登場しちゃったワケだ。漢字も読めず、言葉の意味も分からず、書いてある内容も理解してないバカなんかに原稿を読ませるくらいなら、最初から関係省庁の担当官僚を国会に招致して答弁させたほうが、よっぽど合理的だったハズだ。

ま、ちゃんと原稿が読めたとか読めなかったとか、漢字が読めたとか読めなかったとか、こうした低次元の問題は、今までの自民党輩出の総理大臣があまりにも無知無教養だったからこそのネタでしかない。一国のトップの所信表明においては、本来は内容こそを話題にすべきであって、原稿なんて読めて当たり前、漢字なんて読めて当たり前の話だ。たとえば、今回のハトポッポの所信表明では、原稿に1ヶ所、漢字の間違いがあったそうだ。だけど、人並みの教養を持ち合わせてるハトポッポは、読みながら原稿の漢字の間違いに気づき、瞬時に訂正して正しく読み上げるっていう小ワザまで披露しちゃった。これは、決して「すごいこと」なんかじゃなくて、一国の総理大臣なら「当たり前のこと」なのだ。

それなのに、今までは、漢字が読めたとか読めなかったとかが話題になったり、果ては新聞やテレビまでがそんなことをニュースとして報道するなんていう異常事態が続いてた。これは、国会議員どころか、そこらの会社の新入社員としても通用しないほど学力の低い人間が、次々と自民党の総裁に選ばれ、そんな大バカが、この国の総理大臣をつとめて来たからだ。そして、これは、今までの官僚主導の政治では、総理大臣なんて誰でも良かったからだ。官僚の言う通りに動く操り人形なら、簡単な漢字も読めないほどのバカでも、「秋葉原のヲタクに人気があるから」なんて理由で、総理大臣に選ばれちゃうのだ。そして、こうして選ばれた総理大臣だからこそ、すべては官僚の言うがままってワケで、自分の盟友であるハトポッポ弟を切り捨ててまで、「日本郵政」の西川善文なんていう恥知らずの強欲ジジイを助けちゃうワケだ。これほど国民をバカにした話はないワケだけど、これが自民党のクオリティーなんだから仕方ない。

‥‥そんなワケで、総理大臣の所信表明でも、国会の答弁でも、すべて官僚の作った原稿を棒読みして来た操り人形、自民党政権が、この国に何をもたらしたのかって言うと、フランク・ザッパに言っちゃえば、あたしたち庶民の生活をメチャクチャにしてくれたってことだ。この国は、モリ政権から麻生政権までのわずか10年間で、世界第2位のGDPを誇りながらも、800兆円を超える天文学的な借金を抱えることになった上に、先進国の中でワースト1の自殺大国になっちゃったワケだ。これは、多くの国民が、官僚主導による「見せかけだけの好景気」に踊らされて来た結果だ。

ゾウリムシよりも知能が低いモリヨシローっていう縄文式土器が、何の手立てもできずに丸投げしちゃったニポンに、鳴り物入りで登場したのが、演技力バツグンのコイズミだった。コイズミに課せられた課題は、どん底だったニポンの景気を回復することで、多くの国民がコイズミのリーダーシップに期待した。この時は、まだ、コイズミが希代のペテン師だなんてことに気づいてなかったからだ。だからこそ、コイズミが連呼した「痛みをともなう改革」って言葉も、批判を浴びるどころか、社会的弱者にも受け入れられたのだ。

だけど、「コイズミ改革」の真の姿は、大企業に対する税金や制限などの数々の緩和政策と、社会的弱者であるお年寄りや障害者、生活保護家庭や母子家庭、中小企業や個人商店などに対する徹底的な切り捨て政策、つまり、大企業とお金持ちだけが得をする改革だったワケだ。その結果、GDPは21兆円も増えたのに、サラリーマンの所得は4兆円も減り、自殺者の数は急増した。たくさんのサラリーマンがリストラされ、たくさんの中小企業や個人商店が潰れ、あたしたち庶民は、ぜんぜん好景気なんて実感してないのに、コイズミはGDPの増加だけを大上段に掲げて、「景気は回復した!」「いざなみ景気だ!」って連呼してた。これが、今から7年前の2002年のことだ。

フロッピー麻生が、今の子供たちに大きな借金を背負わせてまで断行したバラマキの1つが、エコカー減税だったりエコ家電のポイント制だったりするワケだけど、これにしたって、結局は自動車メーカーと家電メーカーっていう大企業を儲けさせるための政策でしかない。そして、自動車メーカーと家電メーカーの売り上げが伸びれば、GDPは増加するワケで、あたしたち庶民は不景気のまんまなのに、世の中はジョジョに奇妙に景気が回復して来たみたいな雰囲気になって来る。これが、今までの自民党政権ていう官僚主導の政治が続けて来たレトリックなのだ。

‥‥そんなワケで、昨日のハトポッポの所信表明で、あたしが何よりも感動したのが、コイズミと竹中平蔵の売国奴コンビが推し進めて来た「市場原理主義」から、国民1人1人がホントに幸せを実感できる社会への方向転換を明言してくれたことだ。数え切れないほどの人たちが日々の生活に困窮してるのに、大企業だけを優遇して、「GDPが何%増えたから景気が回復した」だなんて言って、政権与党が自分たちの政策を自画自賛する‥‥なんていう今までの「一部の人たちだけのための政治」から、あたしたち国民1人1人の生活の水準を底上げしてくれる「全国民のための政治」へと大きく方向転換してくれるって約束してくれた以下の部分だ。


「市場における自由な経済活動が、社会の活力を生み出し、国民生活を豊かにするのは自明のことです。しかし、市場にすべてを任せ、強い者だけが生き残ればよいという発想や、国民の暮らしを犠牲にしても経済合理性を追求するという発想が、もはや成り立たないことも明らかです。私は、「人間のための経済」への転換を提唱したいと思います。それは、経済合理性や経済成長率に偏った評価軸で経済をとらえるのをやめようということです。経済面での自由な競争は促しつつも、雇用や人材育成といった面でのセーフティーネットを整備し、食品の安全や治安の確保、消費者の視点を重視するといった、国民の暮らしの豊かさに力点を置いた経済、そして社会へ転換させなければなりません。」


さっきも書いたけど、ニポンは、GDPは世界第2位の経済大国なのに、先進国の中でも、民主主義国の中でも、自殺率は世界1位だ。そして、国民1人1人が「自分のことを幸福だと思ってるか?」っていう「幸福率」では、世界90位だ。これも、もちろん、先進国の中では最低で、ニポンより下位には、飢餓に苦しむアフリカの国々や、インフラも整備されてない途上国の名前が連なってるだけだ。こんな結果になったのも、これまでの政権が、中小企業が潰れても大企業が儲かる政策、社会的弱者が自殺してもお金持ちが儲かる政策、ようするに「GDP絶対主義」を続けて来たからだ。

だからこそ、あたしは、ハトポッポの「経済合理性や経済成長率に偏った評価軸で経済をとらえるのをやめようということです」「国民の暮らしの豊かさに力点を置いた経済、そして社会へ転換させなければなりません」って言葉に激しく感動したし、ようやく、人の心を持った政治家が総理大臣になってくれたんだって感激したのだ。他にも、ハトポッポは、何度も「支え合い」って言葉を使ったけど、社会的弱者に手を差し伸べるような政治、人と人とが支え合う社会を目指すって明言してくれたことが、ホントに嬉しかった。


「私もまた、この夏の選挙戦では、日本列島を北から南まで訪ね、多くの国民の皆様の期待と悲痛な叫びを耳にしてきました。青森県に遊説にまいった際、大勢の方々と握手させていただいた中で、私の手を離そうとしない一人のおばあさんがいらっしゃいました。息子さんが職に就けず、自らの命を断つしか道がなかった、その悲しみを、そのおばあさんは私に対して切々と訴えられたのです。毎年3万人以上の方々の命が、絶望の中で断たれているのに、私も含め、政治にはその実感が乏しかったのではないか。おばあさんのその手の感触、その目の中の悲しみ、私には忘れることができませんし、断じて忘れてはならない。社会の中に自らのささやかな居場所すら見つけることができず、命を断つ人が後を絶たない。しかも政治も行政もそのことに全く鈍感になっている。そのことの異常を正し、支え合いという日本の伝統を現代にふさわしい形で立て直すことが、私の第一の任務です。」


‥‥そんなワケで、この青森のおばあさんのクダリでは、自民党の心無い議員から「そんなものどこにでもいるよ!」っていう最低なヤジが飛んだけど、せっかくハトポッポがこんなに素晴らしい演説をしてるんだから、自民党の負け犬どもは、せめてモリヨシローみたいに熟睡してて欲しかった。とにかく、ハトポッポは、昨日の所信表明で何度も使った「支え合い」って言葉の通りに、自民党政権が冷酷に切り捨てた生活保護家庭の「母子加算」をさっそく復活させてくれた。そして、「後期高齢者医療制度」や「障害者自立支援法」なんかも、次々と廃止にしてくれるって言ってるから、これだけでも政権交代した意味があると思う。そして、最後になるけど、何度か風刺漫画を紹介させていただいた壱花花(いちはなはな)さんも、ハトポッポがさっそく「母子加算」を復活させたことについて、とっても素晴らしいエントリーを書いてるので、感動でウルウルしたい人は、彼女のブログの24日のエントリー、「泣ける名作」を読んで欲しいと思う今日この頃なのだ。


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