夢のコンプリート
ずっと欲しかった靴をついに買ったどぉ~~~!!‥‥ってワケで、よゐこの濱口の「獲ったどぉ~!」みたいに、靴を高々と掲げて叫んじゃうほどの嬉しさバクハツだ。あたしは、黒のエナメルのピンヒールが大好きで、特に好きなのが、クリスチャン・ルブタン、マノロ・ブラニク、ブルーノ・マリの3足だ。一番好きなブランドは、ずっと前から言ってるようにジミー・チュウなんだけど、黒のエナメルのパンプスに関しては、この3足が大好きなのだ。全世界の女性の憧れ、赤いソールのルブタンは間違いなくナンバーワンだし、美しいだけじゃなくて品もあるブラニクは絶対に外せないし、トゥとヒールの尖り具合がSMチックなブルーノ・マリはあたしのツボだからだ。
で、前にも書いたけど、ルブタンとブラニクは、ずっと前に、お友達に頼んでハワイのアウトレットで買って来てもらって、ものすごく大切にしてる。ニポンで買うと、8万円から10万円くらいだけど、あたしは3万円台で手に入れることができた。それでも、あたしにとっては、それこそキヨミズの舞台からバンジージャンプしたほどのお買い物だったけど、当時は、まだ、母さんの病気が悪くなる前だったから、1年に1回のゼイタクみたいな感じで買うことができた‥‥ってワケで、今回、ついに、最後の1足、ブルーノ・マリの黒のエナメルのピンヒールを手に入れることができて、あたしは、理想の3足をコンプリートできたってワケだ。これは、15年来の夢だったから、こんなに嬉しいことはない。
ルブタンやブラニクと比べると、アウトレットに出ることが少ないブルーノ・マリだから、あたしは、何年も前から、いろんな知り合いに、「ブルーノ・マリの黒のエナメルの9cmヒール、サイズ37を3万円台で探してる」ってことを言いふれまわってた。そしたら、つい最近、都内のあるショップで、店頭に展示してた商品の入れ替えがあって、その中に、あたしの探してたのとドンピシャのものがあるって情報が入ったのだ。それで、あたしは飛んでって、現品を見せてもらったら、まさしく、あたしの欲しかった靴で、サイズもピッタリだった。片方のヒールに2mmくらいのキズがあったけど、29500円にしてくれるって言うから、あたしは、0.1秒のタメライもなく飛びついちゃった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、ふだんは、350グラムで90円のお豆腐と、400グラムで100円のお豆腐が並んでたら、どっちが得かケータイの電卓で計算してから買うようなあたしなのに、29500円の靴に関しては、電光石火の即決だった。だって、ニポンで普通に新品を買ったら、最低でも8万円以上だし、前に何度かハワイのアウトレットに出たって連絡があった時には、最低でも550ドル以上だったからだ。それなのに、いくら展示品とは言え、正規代理店からの信頼できる商品が29500円だなんて、こんなチャンスは一生に一度あるかないかだからだ。
その上、3足の憧れの靴のうち、すでに2足は持ってて、これが最後の1足なのだ。何かをコレクションしてる人なら分かると思うけど、「あと1つで全種類が集まる」って状態になると、その最後の1つを手に入れて全種類を揃えたいって欲望が、果てしなく強くなる。たとえば、100円のお菓子についてる「仮面ライダー」とか「エヴァンゲリオン」とかのカードをコレクションしてて、「あと1つで全種類が集まる」って状態の人は、その1枚がネットオークションに出てたりすると、500円とか1000円とか、お菓子の何倍ものお金を払ってでも手に入れようとする。これが、コレクターならではの心理だと思う。
もちろん、あたしの場合は、定価で買うこともできないのに、その何倍ものお金なんて払えるワケがない。それで、あたしは、ブルーノ・マリの激安を探し、探し求めてぇ~えええ、1人、1人さまよえぇ~ばああ、行けど切ない店ばぁかり、ああああ~~長崎屋~~で~も~~ダメぇだった~~♪‥‥ってワケで、こんなことなら、ブルーノ・マリの靴を探すよりも、ニポン中の原子力発電所を閉鎖してもらって、その代わりに、ブルーノ・サンマルチノの「人間発電所」でも設置してもらったほうが環境のためだと思ったり思わなかったり。ついでだから、スタン・ハンセンに「反戦運動」をやってもらったほうが世界のためだと思ったり思わなかったり。
ま、そんなこんなもありつつ、あたしの場合は、誰かが決めたお決まりのコレクターズアイテムじゃなくて、あたしが勝手に決めてた3足なワケだけど、それでも、ルブタンとブラニクを手に入れてから、もう10年近くも経ってたから、今回は、「ずっと欲しかったブルーノ・マリを手に入れられた」っていう嬉しさだけじゃなくて、コンプリート感もヒシヒシと味わってる。とにかく、ここ7~8年、自分のために1万円以上のものを買ったことなんて一度もなかったから、そうした意味でも、とっても嬉しい。自分のために3万円も使えるなんて、去年までのあたしには考えられなかったことで、それだけ母さんの具合が良くなって来た、それだけ生活が安定して来たってことの表われだから、単純に「嬉しい」ってだけじゃなくて、感慨深い‥‥とか言いつつも、クレジットカードで3回払いにしたんだけどね(笑)
パチンコで稼いだお金を貯めてるパチンコ専用口座には、今のとこ10万円弱くらい貯まってるから、3万円くらいなら余裕で払える。だけど、あたしの場合、現金で払うよりも、カードを使ったほうがお得なのだ。あたしのメインのクレジットカードは、ガソリンスタンドの提携カードだから、カードを利用した金額に応じて、ガソリンが割引になる。だから、現金を持ってても、カードで払えるものはなるべくカードで払っておいて、そのぶんの現金を引き落とし用の口座に入れといたほうが、あとから得をする。特に、あたしの場合は、パンダにはハイオクを入れてるから、レギュラーよりも50%も割引率が高くなる。だけど、一気に3万円も引き落としになると、急な冠婚葬祭とか、何かあった時に困っちゃうから、3回払いなら金利がつかないから、念のために3回払いにしてみたってワケだ。
‥‥そんなワケで、あたしは、いつでも「お金がない」「お金がない」って言ってるっぽい雰囲気があるかもしれないけど、ハッキリ言って、今は、多少はお金がある。何年か前には、母さんの入院費が1ヶ月に50~80万円も掛かってて、その大半が保険の効かない差額ベッド代だったから、あたしは、朝から晩までカケモチでお仕事をしてた。昼間の本職の他に、夜は水商売のバイトもしてて、その間には自宅で内職もしてて、1日の睡眠時間は2~3時間だった。これを1日も休まずに365日続けてたから、年間の労働時間は7000時間を超えてて、普通の人の3倍も働いてた。
それでも、ガスを止められたり水道を止められたりしてたのは、母さんの入院費と自分の生活費とで、月に100万円近くものお金が必要だったからだ。でも、母さんの手術が成功して、術後のリハビリも順調に進み、医療ヘルパー代が月に数万円だけになった今は、そんなにムリして働かなくても、普通の人の2倍程度の労働で、何とか暮らせるようになった。1日の睡眠時間も6時間くらいはとれるようになったし、今までは考えられなかった「自分のための休日」も、月に1日くらいはとれるようになった。
そして、ここ数年のあたしの何よりの収入源だったパチンコも、今までみたいにガツガツと打ちに行かなくても、気が向いた時にチョコっと楽しんで、儲けたお金は貯金するっていう穏やかなスタイルになった。だから、今は、本職のヘアメークの収入だけで、家賃も光熱費も何とか払えてる。ただ、長年続けて来た節約グセだけは、そう簡単にはやめられないから、今でも、1食100円以内に収めてるし、お昼はおにぎりとお茶を持ってってるし、外食はいっさいしない。あたしのメインのオカズのメザシも、1パック100円以下の時にしか買わないから、120円の時はスルーしてる。エアコンも絶対に使わないし、お洗濯にはお風呂の残り湯を使ってるし、トイレットペーパーは一番安いのを買ってるし、新聞や雑誌類はいっさい買わない。あたしが買ってるのは、月に2回、210円の「テレビブロス」だけだ。
大好きなお菓子も、基本的には1日100円て決めてるけど、実際には、1週間に2~3回、100円のお菓子を買うだけで、できるだけガマンしてる。そのぶん、お酒にはお金を使ってるけど、それでも、2リットルで750円の業務用の焼酎を買って来て、それを1ヶ月かけてチビチビと飲んでるくらいだし、タマにゼイタクして、キリンの「のどごし生」とか、宝焼酎のシークァーサーの缶チューハイの500のヤツを150円で買うけど、それも月に3~4回程度だ。コーヒーは、500グラムで330円の安売りのレギュラーを買って来て、それを1ヶ月ぶんにしてるし、タバコは、パチンコ屋さんの貯玉で交換してるから、ここ数年、お金を払って買ったことなんて数回しかない。パンストは、メーカーに知り合いがいるから、いつもタダでもらってるし、コスメだけは、ある程度の出費があるけど、ココだけの話、自分用に買ったものも、お仕事で使うものとイッショクタにして、経費として計上してる。
‥‥そんなワケで、とにかく、あたしは、自分の欲しいものを買うくらいなら、それをガマンして、そのぶんを貯金して、母さんと温泉旅行に行くための資金にしたいと思ってる。だから、36才にもなって笑われちゃうかもしれないけど、今でも、1万円どころか、1000円どころか、100円のものを買う時でも、あたしはすごく悩む。ここ7~8年で、生きてくために必要のないもの、自分の趣味で買ったゼイタク品て言うと、一番高かったものが6800円のスカートで、次が4599円の「ドラクエ9」だった。だから、今回のブルーノ・マリの靴は、あたしにとって、ホントに久しぶりのゼイタクだった。だけど、繰り返しになっちゃうけど、こんなお買い物ができたのも、母さんが元気になってくれたからこそで、あたしは、長年の夢だった靴を買えたことで、あらためて、母さんが元気になってくれたことを実感することができたのだ‥‥って、ここで終われば、ちょっと「いいはなシーサー」なんだけど、長さが売り物の「きっこの日記」だから、もうちょっと続きがある。
あたしのマンションの郵便受けは、1階のエントランスのとこにズラーッと並んでるから、いろんなチラシを入れられる。こないだなんか、「ハクビシンを退治します」なんていうパンチ力のあるチラシまで入れられてた。それで、あたしは、何日かに1回、そうしたチラシをマトメて捨てるんだけど、今日、溜まってたチラシを捨てようと思ったら、チラシの間から1枚のハガキが落ちた。何日か前に届いたみたいだけど、大量のチラシで気づかなかったのだ。で、何のハガキかと思ったら、区役所からのハガキだった。それで、ナニゴトかと思って、ノリヅケされたハガキをペロ~ッてめくってみたら、もう完全に忘れてた「定額給付金」のハガキだった。
そう、フロッピー麻生が、都議選と衆院選のワイロのためにバラマキをした「定額給付金」だ。あたしは、あのバカの国民を見下ろした態度にムカついたから、こんなもん、もらう気はなかった。それで、ずっと前に届いた封書はホッタラカシにしてたんだけど、このハガキを見たら、「定額給付金の申請は10月13日までです」ってことが書いてあった。つまり、9月末までに申請をしてない人たちに、区役所がこのハガキを送ったみたいなのだ。で、選挙の前には、こんなもん受け取るとワイロを受け取るのとおんなじだから、激しく反発してたあたしだけど、すでに自民党はボロ負けして、政権与党の座を引きずり降ろされたワケだし、フロッピー麻生に至っては、その無能さが全世界に知れ渡っちゃったワケだから、今なら、大喜びでもらうことができる。
‥‥そんなワケで、あたしは、さっそく、「定額給付金」の申請書を送ることにした。ブルーノ・マリの靴の支払いは3回払いにしたから、約1万円ずつ引き落とされる。そこで、「定額給付金」の12000円が振り込まれれば、1回ぶんはこれで払えるから、あたしが払うのは2回で済むってワケだ。さらに、細かいことを言えば、あたしは、結果的に、約18000円で憧れの靴を買えたってことになる。ニポンでの店頭価格は8万円以上もするから、だいたい80%OFFで買えたことになる。これは、ホントに素晴らしいことで、普通じゃ絶対にアリエナイザーだ。だから、あたしは、早くブルーノ・マリをはきたくて、ティッシュペーパーで「てるてる坊主」を作って、カーテンレールにぶらさげてみた今日この頃なのだ♪
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