2000日を迎えた平和の座り込み
「2000日を迎えた平和の座り込み」(世田谷通信)
沖縄県名護市辺野古で、ジュゴンの餌場である海を埋め立てて米軍の普天間飛行場を移設しようとしている日米両政府の計画に反対して、住民らが続けて来た平和の座り込みが、9日、2000日を迎えた。しかし2000日というのは正式な座り込みが始まってからの日数で、それまでにも地元住民による座り込みは8年間(2639日)も続けられて来たため、合計では13年もの間、座り込みを続けて来たことになる。もともと、この普天間飛行場の移設計画に対しては、辺野古の住民の9割が反対しているため、辺野古地区の役員らでつくる最高決定機関である行政委員会が、1999年、沖縄県に対して「陸上案と埋め立て案のいずれにも反対」との決議結果を明示していた。しかし政府は、辺野古の行政委員会を買収した上、昨年4月、額賀福志郎防衛庁長官(当時)と島袋吉和名護市長とが、過去の辺野古の行政委員会の決議を「もう10年も前の決議なのだから効力はない」という支離滅裂な理由で反故にして、住民らの声を無視して埋め立て案に合意してしまった。そして当時の自公政権が「建設ありき」で形だけのアセスメント調査などを強行し始めたため、住民らは座り込みによって「反対」の意志を示すしか道がなくなったのである。この問題に関して、前原誠司国交相は「国外移設、県外移設を念頭においた見直し」を明言しているが、鳩山由紀夫首相はオバマ大統領の来日を視野に入れて流動的な発言にとどめている。一方、辺野古では、10日正午から座り込み2000日を記念した市民集会が行なわれる。(2009年10月10日)
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