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2010.02.26

トヨタのバカボンに批判が集中

トヨタのバカボンが、大規模なリコール隠し疑惑の問題で、アメリカの下院公聴会に引きずり出されちゃったけど、ニポンの報道は、どこも右へならえで、バカボンが泣いてる場面なんかを繰り返し流しちゃって、見てるほうが恥ずかしくなるほどのバカ丸出し。新聞の見出しも「豊田社長、励ましの声に涙」だなんて、まるで「一杯のかけそば」みたいにウサン臭い三文芝居を炸裂させてる。その上、カンジンの下院公聴会の内容に関しても、好意的なコメントだけを編集してて、もう許されたかのような報道ばかりだ。挙句の果てには、単なる「ジャパンバッシング」だとか、トヨタを厳しく批判してる下院議員たちのことを「選挙のために自分をアピールしてるだけ」だなんて、あまりにも意図が見え見えの偏向報道だ。

あたしは、忙しくて、まだ「ニューヨークタイムズ」と「ワシントンポスト」を中心に数紙しか目を通してないけど、今回の公聴会に関するアメリカでの報道は、ニポンとは完全に正反対で、どの記事も極めて厳しい論調だ。どの記事も、バカボンが丁寧に謝罪したことや、その謝罪によって少しは消費者の怒りが鎮まっただろう‥‥ってことは書いてるけど、それは冒頭で触れてるだけで、基本的には「豊田氏の謝罪や釈明は不十分」だって書いてる。そして、「もしもトヨタが世界中のドライバーの信頼を取り戻すことを望んでいるのなら、この先には極めて困難な問題が山積している。まずは今回のリコール隠しについて真実を話して全貌を明らかにし、本当にこの問題を修正したと消費者に立証することが必要だろう」って結んでる。

それどころか、記事によっては、「犯罪者」「嘘つき」「インチキ」「非常に疑わしい」って凄い言葉が並んでるものもあって、完全にボロクソだ。どの記事も、後手後手に回ったトヨタの対応を厳しく批判してるし、リコールの決定が遅かったことに関しても、「トヨタは意図的にリコール隠しをしてた」っていうスタンスから切り込んでて、「多くの苦情があってから、初めてリコールを決定した」って書いてる。そして、バカボンは公聴会でこうした疑惑を否定したけど、口頭で否定しただけで何の資料も示さなかったとも伝えてる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、今回のトヨタの問題に関するニポンのマスコミの報道は、あまりにも都合よく編集されてると感じた。たとえば、日本テレビのニュースでは、「ワシントンポスト紙では、豊田社長の謝罪が理解され一定の効果があったと報じている」なんて言ってたけど、これは、マクラにも書いたように、記事の冒頭の部分の話で、このあとに厳しい批判が続いてるのに、ニポンのマスコミの報道では、批判の部分はぜんぶカットしちゃってる。ようするに、長い記事の中から、都合のいい部分だけをピックアップして報じてるってことだ。

ちなみに、欧米の新聞の記事の書き方って、何かを批判しようと思った場合には、まずは相手の良い部分に軽く触れてから、そのあとに徹底的に批判するってパターンが多い。何でかって言うと、最初から最後まで批判してるだけだと、読者に偏向的な記事だっていうイメージを持たれちゃうからだ。そのために、まずは相手を軽く持ち上げておいて、それから徹底的に批判するってのが常套手段で、一見、公平に見えるけど、実は、より批判の内容を際立たせるための手法でもある。ようするに、「スイカにお塩を掛けると甘みが増す」ってワケだ。それなのに、日本テレビのニュースでは、この「お塩」についてしか報道してなくて、カンジンの「スイカ」には触れてないんだから、あまりにも意図的だ。

たとえば、ニポンでは、まるで美談みたいに報じられちゃってるバカボンが泣いた場面についても、「日本では『泣く』ということが美徳のように見られているが、欧米社会では企業のトップや政治家が公の場で泣くということは、自分の感情をコントロールできない者であり、すでにリーダーとしての資質が欠けている」ってことになってる。つまり、あの恥ずかしい三文芝居は、ニポン国内には効果があったかもしれないけど、カンジンのアメリカの消費者に対しては、完全に逆効果だったってことになる。

で、今回のトヨタの問題に関して、ニポンのマスコミが決して報じないアメリカでの報道をもうちょっと具体的に書くと、「トヨタはアメリカの代理店との交渉を有利にするために、急発進の原因をフロアマットだけだとして、フロアマットさえ交換すれば安全になるという嘘をついた恐ろしいプレゼンテーションを行なった」なんて書き方をしてるものもある。他にも、「豊田氏の無責任な経営では会社は無秩序になってしまう」とか、「このような対応ではトヨタは最低でも5000億円以上の損害賠償を支払うことになるだろう」とか、ケッコー厳しいことが書かれてるし、何よりもニポンの報道と大きく違うのが、下院公聴会に呼ばれたことに対するニュアンスだ。

ニポンでは、まるで問題の沈静化と謝罪のためにバカボンが渡米したみたいに報じられてるけど、アメリカの新聞では、完全に「犯罪者」として扱われてる。それも、「2001年から34人もの人を殺した犯罪者」ってことになってる。今回、バカボンが呼び出された下院公聴会ってのは、政府の監視委員会が公開するもので、去年のリーマンショックの時には、リーマン・ブラザーズのCEOなんかが呼び出されたことでもオナジミだ。そして、何人もの守銭奴が、世界規模の金融危機を引き起こした元凶として、全世界に向けて吊るし上げられた。

トヨタのバカボンも、こんな場所に呼び出されたんだから、アメリカの人たちから見れば、大犯罪を犯して法廷に呼び出された「犯罪者」って見方をされてる。そして、その「犯罪者」が、公衆の面前でポロポロと泣いちゃって、自分の感情もコントロールできない欠陥者っていうイメージを広めちゃったんだから、言うなれば、「殺人欠陥車を作った欠陥者」ってワケで、今回のバカボンの失態は、トヨタにとって大きなマイナスだろう。

アメリカでの報道をもう少し具体的に紹介すると、トヨタのレクサスに家族を乗せて運転してたら、アクセルが戻らなくなって、時速100マイルで暴走して、あやうく死ぬとこだったっていう女性の証言まで掲載されてる。その女性は、トヨタのディーラーに故障の状況を伝えて苦情を言ったら、対応したトヨタの担当者から笑い飛ばされたそうだ。その女性は、その時のトヨタ側の対応について、こうコメントしてる。


「私たちはトヨタの担当者から嘘つき呼ばわりされました。あまりの侮辱に私たち家族は怒り狂いました」


もちろん、あたしは、アメリカの肩を持つつもりはないから、アメリカの報道がすべて真実で、ニポンの報道がすべてデタラメだとは思ってない。アメリカにはアメリカの事情や都合があるワケで、こうした証言まで新聞に掲載してるのは、アメリカの自動車メーカーをスポンサーに持つ媒体として、「反トヨタ」や「反日」のスタンスで記事を書く必要があるからだと思う。だけど、ニポンのマスコミは、実際に問題が起こってるアメリカでの、こうした具体的な内容はいっさい報道せずに、こともあろうに、小学生も騙せないような身内を集めての三文芝居なんかを美談みたいに垂れ流してるんだから、なんだかなぁ~って思っちゃう。

‥‥そんなワケで、おんなじ問題について報じてるのに、ニポンのマスコミと海外のマスコミとでは、どうしてこんなにも報道内容が正反対になっちゃうんだろう? 最近では、国母選手の服装の問題で、現地のカナダを始め、海外ではどこもヒトコトも触れてないのに、ニポンのマスコミだけがヒステリックに大騒ぎしてた。開催国のカナダや、他の国の人たちから「不謹慎だ!」ってクレームでも来たのなら仕方ないけど、誰も何も言ってないのに、あんなどうでもいいことで勝手に大騒ぎしちゃって、騒いでるマスコミのほうが「ニポンの恥」そのものだと思った。

ま、国母選手の問題なんかどうでもいいけど、何よりも迷惑なのが、政治に関する報道だ。たとえば、普天間基地の問題に関して、ニポンのマスコミは「アメリカが怒ってる!」って連呼してるけど、去年の12月10日の日記、「海外の報道は正反対」でツッコミを入れたように、アメリカを始めとした海外メディアでは、次のように報じてる。


「ニポンの新政権が、アメリカとの「より対等な関係」を作ろうと動き出したため、オバマ大統領を始めとしたアメリカ政府の関係者たちは、ニポンの新政権に対して「我々は我慢強く待ちましょう」と約束した。」


これは、ハトポッポの論文の時もおんなじだった。ハトポッポの論文は、何ひとつ問題なんかなかったのに、自民党と癒着してる三流アメリカ人が、論文の言葉尻を取ったデタラメな記事を書き、それを自民党と癒着してるニポンの新聞が大ゲサに報じて、あたかも全米が怒ってるかのごとく垂れ流し続けた。だけど、実際には、「アメリカが怒ってる!」って連呼してたのにニポンのマスコミだけで、アメリカの新聞はノープラモデルだった。ようするに、「読売新聞」や「三流軽薄新聞(サンケイ新聞)」の自作自演だったワケで、あまりにもお粗末な世論操作だった。

そして、「読売新聞」や「三流軽薄新聞」の自作自演て、自民党と東京地検特捜部が大恥をかいた小沢一郎の問題もおんなじだ。ニポンのマスコミは、小沢一郎のことをまるで犯罪者のように報道し続けてるけど、これまた、今年の1月21日の日記、「海外メディアは検察を批判」でツッコミを入れたように、アメリカを始めとした海外メディアでは、次のように報じてる。


「検察は、小沢氏の資金調達の調査をするために、彼の側近3人を逮捕した。検察は、小沢氏にダメージを与えるためのストーリーを外部にリークしてメディアを利用している。これは「恥さらしな行為」であり、日本の政治の実権が、政治家ではなく官僚に握られているという民主党の主張を証明している。」


これは、「障害者団体向け郵便不正事件」もおんなじだ。とにかく、選挙の前に民主党に打撃を与えることが地検の目的なんだから、捜査も取り調べもすべてが「民主党の議員の指示で官僚が不正を働いた」っていう地検の創作したシナリオに沿って行なわれた。そして、寝耳に水の濡れ衣を着せられちゃった元厚生労働省局長の村木厚子さんは、小沢一郎の秘書だった石川知裕議員とおんなじに、最初から一貫して「潔白」だって言い続けてるのに、不当に逮捕されて、不当に拘束されて、不当な取り調べを受けた。

そして、昨日の公判の証人尋問で、元係長の上村勉さんは、「検察官は私が本当のことを言ってもまったく聞いてくれず、調書も取らなかった」「私は村木さんと話したこともないのに、どうしても私と村木さんをつなげたい検察は、供述調書を勝手に作文した」「不正は私が単独でやった。仕事が山積みで、目の前の仕事を早く片づけたかったからだ」って主旨の証言をした。これで、この事件も、小沢一郎の問題とおんなじに、地検によるデッチアゲの「国策捜査」だったってことが白日のもとに晒されたワケだけど、当時、民主党の石井一議員が口添えをしてたって断定的に報じてたマスコミ各社は、いったいぜんたい、どう責任を取るつもりなんだろう?

‥‥そんなワケで、一世を風靡した「欧米か!」ってツッコミも、懐かしさをテーマにしたカップ焼きそばのCMでしか使えなくなり、これに続くギャグが見つからずに人気が停滞してるタカ アンド トシだけど、こと報道に関しては、ニポンのマスコミだけが閉鎖的で前時代的な偏向ぶりを続けてるんだから、これからは、トンチンカンなボケをしたタカに対して、トシは「ニポンか!」ってツッコミを入れて欲しいと思う。さらに言えば、「ニポンのマスコミか!」って言って欲しいし、できることなら「サンケイ新聞か!」っていうツッコミを炸裂させて欲しいと思ってる今日この頃なのだ(笑)


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