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2010.03.19

ハイボールな夜

最近、昼間はポカポカしてても、夜になると中途半端に寒くなる日が続いてるから、何が困るって、飲むお酒の種類に悩んじゃう。もっと寒ければ焼酎のお湯割りの梅干し入りで温まるとこだし、もっと暖かくなればキンキンに冷やした「のどごし生」をキューっと飲むんだけど、どっちも合わない感じのビミョ~な気温だからだ。「それならニポン酒か赤ワインを室温で飲めばいいじゃん!」って言われそうだけど、あたしは、お水以外の飲み物は、「冷たい」か「熱い」じゃないとイヤなのだ。何でも白黒ハッキリしないと気分が悪いゼブラーマン的な性格のあたしは、お水以外のすべての飲み物は、「室温」とか「ぬるい」とかはダメなのだ!なのだったらなのなのだ!

だから、あたしは、ニポン酒なら冷蔵庫で冷やして飲むか熱燗で飲むかのどっちかで、「室温」とか「ぬる燗」とかはしない。赤ワインの場合も、2リットルの業務用のパックを冷蔵庫で冷やしてる上に、それを氷を入れたグラスについで飲んでる。「え~!赤ワインに氷を入れちゃうの?」って言われそうだけど、元阪神タイガースの川藤さんなんか、キンキンに冷やしたビールに、さらに氷を入れて飲んでるんだから、それと比べたら、あたしのほうがマシだろう。

それに、あたしの場合は、ちゃんとした理由がある。小さなグラスで飲むと、飲み干すたびにキッチンの冷蔵庫まで注ぎに行かなきゃなんないから、落ち着いて飲んでられない。それで、あたしは、缶チューハイを飲む時の一番大きなグラスを使ってるんだけど、これだと500ccも入るから、半分くらいまで飲んだころには、ぬるくなってきちゃう。だから、大きな氷を1つ入れて、そこに赤ワインを注いでるってワケだ。

もちろん、1本何千円もするような高級ワインなら、サスガにこんな飲み方はしないけど、あたしが愛飲してるのは2リットルで700円ほどの業務用だから、氷を入れようが何を入れようが恐いもんなしだ。で、あたしの飲み方に賛成の人も、反対の人も、賛成の反対の人もいるとは思うけど、誰でも自分の好きな飲み方をすればいいのだ!いいのだ!これでいいのだ!‥‥って、ヤタラとバカボンのパパを使っちゃった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、飲み物は「冷たい」か「熱い」が好きなんだけど、お茶とかコーヒーとかジュースの場合は、そんなに激しくコダワッてない。熱いお茶やコーヒーが飲んでるうちに冷めて来ても、冷たいアイスコーヒーやジュースが飲んでるうちにぬるくなって来ても、別にそんなに気にならない。あたしがコダワッてるのは、やっぱりお酒だ。冷たいお酒は飲み終わるまで冷たくないとイヤだし、熱いお酒は飲み終わるまで熱くないとイヤなのだ。だから、冷たいお酒なら、氷を入れないのはビールと冷酒だけ、あとはぜんぶ氷を入れる。

ビールの場合‥‥って言うか、あたしは「のどごし生」しか買えないけど、最初から冷蔵庫で冷やしてあるのは当然として、飲もうと思う15分から20分ほど前に、500を2本、フリーザーへ移しとく。そうすると、凍る寸前くらいにキンキンに冷えるから、まずは最初の1本を飲む。で、最初の1本は、ほとんど一気で飲んじゃうから、それほど時間は掛からないので、フリーザーに入れたままの2本目も凍ることはない。そして、2本目を取りに行った時に、3本目を冷蔵庫からフリーザーへ移しとく。2本目からは、少しゆっくり飲むことになるけど、フリーザーで凍る寸前まで冷やしてあるから、飲み終わるころになっても、まだ冷蔵庫で冷やしたほどの冷たさで、美味しく飲むことができる。

そして、冷酒の場合は、サスガにビールみたいにゴクゴク飲むことはできないので、あたしのコレクションしてるワンカップのコップを使う。ワンカップのお酒って、ニポン酒を飲まない人は「ワンカップ大関」くらいしか知らないだろうけど、大きな酒屋さんに行くと、ものすごくたくさんの種類がある。全国各地のいろんな酒蔵がワンカップを販売してて、値段はもちろん一升瓶で買うよりも割高になっちゃうけど、パンダの絵が描いてあるものとか、子ジカの絵が描いてあるものとか、とってもオシャレで可愛い容器が多い。

それで、あたしは、「今夜は冷酒を飲みたいな」って思った日は、何個が持ってるワンカップの容器を並べて、順番にお酒を注いでく。5合飲もうと思ったら、5個のワンカップのコップにお酒を注いで、口にラップをして冷蔵庫で冷やしとく。そして、飲もうと思う時間の15分から20分ほど前に、今度は1つだけフリーザーへ移しとく。こうすると、キンキンに冷えるから、チビチビと飲んでてもそんなに早くはぬるくならないし、もしもぬるくなった場合には、まだ残ってても冷蔵庫のとこへ行って、飲みかけのコップにラップをして、またフリーザーへ入れて、2番手として冷やしといたほうを持って来る。一方、寒い冬の夜に焼酎のお湯割りや熱燗を飲んでる時には、冷めてきたと思ったら、電子レンジで温め直してる。

そんなこんなで、今、あたしが何をメインに飲んでるのかって言うと、宝酒造のシークァーサーの缶チューハイだ。正確には、昔からある「タカラcanチューハイ」じゃなくて、「焼酎ハイボール」ってヤツだ。缶チューハイって、甘くてジュースみたいな味のものが多いから、それだけ飲むぶんにはいいんだけど、何か食べながらだと合わなくなっちゃう。お魚料理でも、お野菜の煮物でも、ジュースを飲みながらだと食べられないからだ。だけど、この宝酒造の「焼酎ハイボール」のシリーズは、ドライもレモンもライムもシークァーサーもすごく辛いし、こないだ新発売されたグレープフルーツもすごく辛い。何しろ「甘味料0」だし、「糖質80%オフ」だし、なぎら健壱さんがオススメしてるくらいだし(笑)

そして、あたしにとっての何よりのポイントは、いつも買いに行ってるお酒の量販店だと、すべての缶チューハイの中で、コレが一番安いのだ。500が1本130円台だから、自販機で缶コーヒーを買うのとほとんど変わらない。お店に並んでる数々の缶チューハイの中で、一番美味しいものが一番安くなってるから、こんなに嬉しいことはない。これは、キリンの「のどごし生」もおんなじで、お店に並んでる数々の第3のビールの中で、一番美味しい「のどごし生」が一番安くなってる。だから、あたしは、いつでも迷うことなく、缶チューハイは宝酒造の「焼酎ハイボール」、第3のビールはキリンの「のどごし生」を買い続けてる。

‥‥そんなワケで、この「焼酎ハイボール」って商品名からも分かるように、「缶チューハイ」の「チューハイ」ってのは、「焼酎ハイボール」を略した言葉だ。そして、この「ハイボール」ってのは、一般的に言えば、ウイスキーとかを炭酸で割ったもののことを指す。つまり、ウイスキーの代わりに焼酎を炭酸で割るから「焼酎ハイボール」ってワケだけど、あたしは、この「焼酎ハイボール」が苦手なのだ。「えっ?」って言われちゃいそうだけど、ようするに、焼酎を炭酸で割っただけの飲み物って、ボンヤリとした味しかしなくて、焼酎の味よりも炭酸ガスの匂いが気になっちゃって、あんまり好きじゃない。

だから、あたしは、宝酒造の「焼酎ハイボール」は大好きなんだけど、それは、シークァーサーとレモンとライムとグレープフルーツに関してのことで、炭酸で割っただけのドライはあんまり好きじゃない。ウイスキーの場合なら、お酒の味も香りもハッキリしてるから、炭酸で割ってハイボールにしても美味しいんだけど、もともと味や香りがシンプルな焼酎は、あたしはハイボールには向いてないと思ってる。

そう言えば、「アースシェイカー」のSharaさんは、いつもジャックダニエルのハイボールを飲んでるみたいで、ブログにもよく登場してるけど、最近は「男のちょい割る強ソーダ」っていう恐ろしいほどのオヤジギャグ風味の炭酸の画像がアップされてたから、これで割って飲んでるみたいだ。ちなみに、ジャックダニエルはアメリカのテネシー州で作られてるウイスキーで、テネシー州と言えば、メンフィスはブルースの街だし、ナッシュビルはカントリーミュージックの街だ。それなのに、ブルースでもカントリーミュージックでもなくロックギタリストのSharaさんがジャックダニエルを飲んでるのは、ロックのルーツがブルースだからなのか?それとも、ヴァン・ヘイレンの初代ベーシストのマイケル・アンソニーが、ジャックダニエルのボトルの形をしたベースを弾いてたからなのか?ハタマタ、ただ単に味が好きだからなのか?‥‥って、味が好きだからに決まってるよね(笑)

で、ダッフンした話をクルリンパと元に戻すと、ウイスキーを炭酸で割ったものを「ハイボール」って呼んでるのは、実は、ニポンだけなのだ。お酒には、皆さんご存知のように、「醸造酒」と「蒸留酒」がある。「醸造酒」は、穀物や果物などの原料を酵母菌で発酵させて作るお酒で、ニポン酒やビールやワインとかだ。そして、「蒸留酒」のほうは、「醸造酒」をさらに蒸留させて作るお酒なので、度数が高くなる。ウイスキー、ブランデー、ウォッカ、ジン、テキーラ、ラム、焼酎、泡盛などを始めとして、世界中にたくさんの「蒸留酒」がある。

それで、この度数の高い「蒸留酒」を炭酸やトニックウォーター、ジュース類、お水やお湯など、アルコールの入ってないもので割ったものが、すべて「ハイボール」なのだ。つまり、ウイスキーの水割りだって「ハイボール」だし、あたしの好きな焼酎のお湯割りの梅干し入りだって「ハイボール」ってことになる。矢沢永吉でオナジミの「ウイスキーコーク」だって「ハイボール」だし、焼酎をホッピーや黒ホッピーで割っても「ハイボール」なのだ。

だけど、ニポンでは、ナゼだか、ウイスキーを炭酸で割ったものだけを「ハイボール」って呼ぶようになっちゃって、本来は「ハイボール」の1つである焼酎の炭酸割りのことは「焼酎ハイボール」って呼ばなきゃならなくなった。「焼酎ハイボール」って、ホントは「馬に乗馬」なんだよね‥‥ってワケで、ここから、ものすごく根本的な部分に踏み込むけど、そもそも何で「度数の高い蒸留酒を何かで割ったもの」を「ハイボール」って呼ぶようになったのか?‥‥ってことだ。

「ハイボール」って言葉は、そのまんま「高い位置にあるボール」って意味なんだけど、これが何かって言えば、今から170年以上も前の1837年、ニポンは江戸時代の後期の天保年間なんだけど、イギリスでは鉄道を蒸気機関車が走ってた。で、この年に、イギリスの「グレートウェスタン鉄道」に、「ボール信号機」ってのが導入された。高い柱の上から大きな赤いボールがワイヤーで吊るしてあって、柱の下のハンドルをクルクル回すと、そのボールの位置を上下に動かせるようになってた。赤いボールが高い位置にある「ハイボール」が「GO」で、低い位置にある「ローボール」が「STOP」だった。それで、鉄道員たちの間では、仕事が終わったあとにお酒を飲みに行く時にも、「飲み屋へGO!」って意味で「ハイボール」って言葉を使うようになった。つまり、もともとは業界用語だったってワケだ。

そして、いつの間にか、「お酒を飲みに行く」って意味から、ジョジョに奇妙に「お酒そのもの」を指す言葉へと変わってった。当時は、度数の高い「蒸留酒」を何かで割って飲むのが一般的だったから、こうした飲み方や飲み物のことを「ハイボール」って呼ぶようになったのだ。そして、みんなで海辺へ行きましたとさ。めでたし、めでたし‥‥ってワケにも行かず、こうした200年近くも昔に生まれた言葉には、マイドのことながら諸説ある。

たとえば、西部開拓時代のアメリカで、蒸気機関車を停車させて水を補給する時に、長い竿の先にボールをつけたものを高く掲げて「STOP」の合図をした。そして、水を補給が終わるまでの時間、乗客を待たせるのが申し訳ないから、サービスでウイスキーの炭酸割りが振る舞われた‥‥って説。それから、これまた当時のアメリカの鉄道なんだけど、イギリスの「グレートウェスタン鉄道」とおんなじ「ボール信号機」が使われてて、次の駅の駅員さんは、機関車が来るまでウイスキーをストレートでチビチビと飲みながら、双眼鏡で手前の駅の「ボール信号機」を見てた。そしたら、下にあったボールが高い位置に変わったから、そろそろ機関車が来ると思って、飲みかけのウイスキーを炭酸で割って一気に飲み干した‥‥って説。そして、またまた当時のアメリカの鉄道なんだけど、機関車が予定よりも遅れてた時に、線路の脇の小屋にいる鉄道員が長い竿の先にボールをつけたものを高く掲げて「スピードアップ」の指示をしたことから、素早く作って素早く飲むことができるウイスキーの炭酸割りのことを「ハイボール」って呼ぶようになった‥‥って説。

だけど、頭脳は子供でもベッドでは大人、迷探偵キッコナンに掛かれば、これらの説は信憑性が薄すぎる。だって、何よりもおかしいと思うのが、3つの説が、どれも「ウイスキーの炭酸割り」だからだ。最初に書いたように、「ウイスキーの炭酸割り」のことだけを「ハイボール」って呼ぶのはニポンだけの話で、他の国では「ウイスキー」とも「炭酸」とも限定してないからだ。そして、もっと厳しくツッコミを入れさせてもらえば、蒸気機関車を停車させて水を補給するってのは、それなりの長距離を走る場合だけど、アメリカの鉄道がそれなりの長距離を走るようになったのは、1840年代後半から1850年代前半あたりだからだ。つまり、イギリスの「グレートウェスタン鉄道」の「ボール信号機」の説のほうが早いことになる。それに、乗客の中には、子供や体質的にお酒が飲めない人だっているだろうに、どうして「お茶」じゃなくて「お酒」を振る舞うのか?普通、こういう場合は、誰もが飲めるソフトドリンクを振る舞うもんだと思う。

そして、2つめの説に至っては、あまりにもムリがありすぎる。だって、当時のアメリカの鉄道は、駅から駅までの距離がものすごく離れてたんだから、いくら見晴らしのいい当時のアメリカだとは言え、激しく遠い駅の「ボール信号機」のボールの上下を双眼鏡なんかで見て分かるワケがないからだ。百歩ゆずって、双眼鏡で見えたとしても、駅員の仕事は機関車が停車してる間だけなんだから、飲みかけのウイスキーを炭酸で割って一気に飲み干さなくても、飲みかけのまま置いといて、機関車が出発してから続きを飲めばいいじゃん。

それから、3つめの説にしても、あまりにもおかしい。だって、「素早く作って素早く飲むことができる」ってだけの理由なら、何も「ウイスキーの炭酸割り」じゃなくても、「ウイスキーの水割り」でもおんなじだからだ。そして、「ウイスキーの水割り」だけじゃなくて、どんな蒸留酒をどんなもので割っても、作るスピードも飲みやすさもたいして変わらないだろう。つまり、遅れてる機関車に対して、長い竿の先にボールをつけたものを高く掲げて「スピードアップ」の指示をしたってことがホントだったとしても、そこから「素早く作って素早く飲むことができる」って意味で指すお酒の種類が「ウイスキーの炭酸割り」じゃなきゃならない必然性がないってワケだ。

‥‥そんなワケで、あたしが何よりもウサン臭く感じたのは、イギリスの説のほうが「グレートウェスタン鉄道」だってキチンと鉄道の名前を明確にしてたり、「ボール信号機」を導入したのが「1837年」だって年度も明確にしてるのに対して、アメリカの説のほうは、鉄道の名前も年度も明らかにしてないからだ。それなのに、イギリスの説のほうでは「お酒の総称」的なフランク・ザッパな把握になってる部分に関してだけ、アメリカの説のほうは「ウイスキーの炭酸割り」だなんてピンポイントでご指名しちゃってる。だから、ウガッた見方をすれば、これらのアメリカの説は、「ウイスキーの炭酸割りのことをハイボールって呼ぶようになった説を考えよう」ってことからスタートした「アトヅケ説」に感じちゃうのだ。でも、どんな説から生まれたとしても、そんなこと関係なしに、自分の好きな蒸留酒を自分の好きな割り方で飲めば、それがその人の「ハイボール」ってワケで、それぞれの夜を楽しく過ごして欲しい。そして、「ハイボール」の作り方が分からない人は、コチラで和服姿の小雪姐さんから教えてもらって欲しいと思う今日この頃なのだ♪


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