柏崎刈羽原発が700年分の放射性物質を排出
「柏崎刈羽原発が700年分の放射性物質を排出」(世田谷通信)
2007年7月に起きた新潟県中越沖地震によって、耐震強度を偽装して建設されていた柏崎刈羽原発は大破して黒煙や水蒸気を大量に放出したが、東京電力は「環境や人体には影響がない」とコメントした。しかし市民団体による調査で、翌年春の原発周辺のサクラの花に大量の奇形が発見されたことや、付近の海で異常に巨大化した魚介類や奇形魚が増加した。こうした報告を受けて、物理学者で環境経済学者である槌田敦氏が試算したところ、柏崎刈羽原発は地震から2日の間に、通常の原発が1年間に放出する量である100万ベクレルの700倍にもあたる7億ベクレルもの放射性物質「ヨウ素」を放出していたことが分かった。槌田氏が「問題はこれだけ大量の放射性物質を出しながら、排気筒の放射線モニタには全然変化がなかったことです。これまで東京電力は、この放射線モニタを根拠に放射性物質は自然界のレベル以上は出していませんと主張していましたが、それが当てにならないことがはっきりしました。原発の排気筒から出る放射性物質は、大量の空気で薄められているだけなのです」と指摘した。(2010年4月6日)
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