わくわく原子力ランド
ハトポッポの「原子力は地球温暖化に対して優等生なので推進する」っていうクルクルパー宣言によって、一気に活気づいちゃったハトポッポの選挙地盤の室蘭市と経済産業省の資源エネルギー庁だけど、人類が生み出した史上最悪の大量殺人兵器である原発を推進してくためには、まずは子供たちの洗脳からってことになったみたいだ。ハトポッポが、あたしたちの血税を1億5200万円もムダづかいして文部科学省に作らせたトンデモ洗脳本は、小学生用の「わくわく原子力ランド」と中学生用の「チャレンジ!原子力ワールド」って言うんだけど、これらのタイトルは、誰もが分かるように、「わくわく原子力ランド」はTBSの「わくわく動物ランド」の丸パクリで、「チャレンジ!原子力ワールド」はフジテレビの「なるほど!ザ・ワールド」の丸パクリだ。
ま、そんなこたーどうでもいいんだけど、いくら自分の選挙地盤の室蘭市の主産業が「原子炉の製造」だからって、子供たちまで洗脳しての原発推進にとどまらず、ハトポッポ自らが「原発のセールスマン」になって、近隣諸国の首脳へ「ニポンの原発を買って欲しい」っていう親書を送りまくってるなんて、まさに前代未聞のオッペケペーだろう。4月1日には、ベトナムのグエン・タン・ズン首相から、ハトポッポが2月に送った親書の返事が来て、「ニポンの原発を購入することに前向きだ」的なことが書かれてたって浮かれてたけど、お前は他にやることがないのか!
そのまんま東が宮崎のマンゴーや地鶏を宣伝してる程度なら、テレビの視聴者の失笑を買うくらいで済む話だけど、こともあろうに、一国の総理大臣が、国内に山積してる問題をアト回しにして、こんな時に原発のセールスに奔走してるなんて、国民を軽く見るのも保土ヶ谷バイパスだ。すでに自分の運命が普天間飛行場の移設先を発表する5月末だって覚悟してるから、今のうちに選挙地盤への根回しを最優先してるんだろうけど、ここまでアカラサマにやられちゃうと、あたしは世田谷区の中心で「原発を林立させるために政権交代を支持したワケじゃない!」って叫びたくなっちゃう今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、ハトポッポのなりふりかまわぬ原発推進は、あまりにもツッコミドコロがマウンテンなので、どこからお箸をつけようか迷っちゃうけど、まずは、子供たちを洗脳するために作られたトンデモ本から、いじってこうと思う。で、小学生用の「わくわく原子力ランド」も、中学生用の「チャレンジ!原子力ワールド」も、書いてあることはおんなじで、表記や表現が対象年齢に合わせてるだけなので、ここでは「わくわく原子力ランド」のほうだけを紹介する。現物はPDFで見ることができるので、ジックリと読んでみたい人はコチラをどうぞ。
で、現物を読むのがメンドクサイヤ人のために‥‥って、一応、説明しとくと、今までは「メンドクサイ人」って書いて「めんどくさいひと」って読んでもらってたんだけど、この表記が、ナニゲに「サイヤ人」を連想しちゃうので、今日からは「メンドクサイヤ人」て書いて「めんどくさいやじん」て読んでもらうことにした。で、そんなメンドクサイヤ人のためにザクッと解説すると、全体的には「電気のこと」や「発電のこと」を普通に教えてるみたいな形を取りつつ、最後まで読むと「原発は素晴らしい!」「原発こそが地球のための発電だ!」って思い込むように周到に編集されてる洗脳本だ。
たとえば、それぞれの発電に対して、一応は「長所」と「短所」を平等に取り上げてるような体裁を取りつつも、火力発電は「電気を作る時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素が出ます」「大量の燃料が必要です」「燃料となる天然ガス、石炭、石油は資源の量に限りがあります」って短所を強調してるのに対して、原発は「少ない量の燃料で大きなエネルギーが出ます」「電気を作る時に二酸化炭素を出しません」「使った燃料をリサイクルできます」って「火力発電と比較した長所」を挙げて、暗に「火力発電は悪いもの、原発は素晴らしいもの」ってイメージを漂わせてる。
挙句の果てに、風力発電の短所の「風がないと発電できません」とか、太陽光発電の短所の「夜は発電できません」とかって、お前はネットの北朝鮮掲示板に湧いてる揚げ足取りのウジ虫か?‥‥って言いたくなる。そりゃあその通りだけど、こんなことを言うなら、原発だって「ウランがないと発電できません」って書くべきなのに、原発のとこには「燃料となるウランの量にはかぎりがあります」って書いてあって、そこからウランの効率を高めるプルサーマル賛美のページへ誘導する念の入れよう。水力発電の短所の「新たなダムを作る場所を確保しずらくなっています」ってのにしたって、こんなことを言うなら、ダムの何百倍も地元住民が反対してるのに、それを無視して工事を強行してる原発は何だって言うんだろう。
そして、原発の長所として挙げられてる「電気を作る時に二酸化炭素を出しません」てのは、ハトポッポが「原子力は地球温暖化に対して優等生」ってノタマッた最大の要因になってるポイントだけど、これこそがペテンの極みなのだ。この文章には、ハッキリと「電気を作る時に」って書いてあるけど、実際にもその通りで、原発は電気を作る過程ではCO2を排出しない。だけど、原発の燃料であるウランを製造する過程では大量のCO2を排出する。その上、原発はコージェネレーション(廃熱利用)もほとんど行なわれてないため、原発で電気を作り出すまでの全行程を見ると、天然ガス発電と同じくらいのCO2、バイオマス火力発電の7倍ものCO2を排出してるのだ。
もちろん、現行の火力発電と比べれば、原発のほうがCO2の排出量は少ないから、火力発電を原発に切り替えれば、ある程度はCO2の排出量を減らすことはできる。でも、原発だって、天然ガス発電と同レベルで、水力発電よりも多量のCO2を排出し続けることは事実なんだから、あたかも原発に切り替えればCO2の排出量がゼロになるってふうに子供たちを騙すのは卑劣すぎる。ホントに原発を理解してもらおうと思ってるなら、こんなコソクな詐欺みたいなやり方はしないで、「原発もこれだけ多量のCO2を排出しますが、現在の火力発電よりは少なくなります。」ってキチンと事実を書くべきだろう。
‥‥そんなワケで、あまりにもペテンだらけの「わくわく原子力ランド」だけど、あたしが何よりも呆れ果てたのは、原発の安全性に関する大ウソだ。この本の後半の「事故の教訓から学ぶ」ってとこで、これまで起こった大きな原発事故として、「スリーマイル島」と「チェルノブイリ」と「茨城県のJOCウラン加工施設」の事故の概要が書かれてるんだけど、これがまた酷いものだ。
たとえば、「スリーマイル島」の事故なんて、「放射性物質の放出量はわずかで、健康には問題のないひくいレベルでした。」なんて平然と書かれてる上に、原発自体には何の問題もなく、あくまでも人的ミスによる放射性物質の漏洩事故だってことにされてる。確かに、事故の当初は人的ミスって言われてたけど、あとから調査したら、圧力容器に亀裂が見つかり、一歩間違えばチェルノブイリ並みの大事故になってたって言われてるのに、そんなことはヒトコトモ書かれてない。つまり、事故について書いていながらも、正しい情報を公開しないで、「原発推進」に都合のいい部分だけを書き、「人的ミスだけ防げば原発は安全だ」ってことをアピールしてるのだ。
そして、「チェルノブイリ」に関しても、当然のことながら、こうした悪質な誘導が行なわれてる。何しろ、被害についての表記が、「31人の死者が発生し、また、放射線による病気で多くの人々が苦しみました。」っていう一行なのだ。これを真に受けた子供は、「世界最大の原発事故でも31人しか死ななかったのか」って思うだろう。だけど、この「31人」てのは、事故で直接亡くなった人の数で、これにしたって、ソ連(当時)の発表では「33人」になってる。そして、何よりも恐ろしい「事故後の死亡者」に関しては、推定で4万人、IAEA(国際原子力機関)の公式見解でも「推定4000人」て発表されてるのに、この「わくわく原子力ランド」では、「放射線による病気で多くの人々が苦しみました。」のヒトコトで片づけちゃってるんだから酷すぎる。それも、未だに苦しんでる人たちがたくさんいるのに、「苦しみました」って過去形だし。
ニポン政府は、広島と長崎の原爆の犠牲者については、爆撃で亡くなった人たちだけじゃなく、爆撃後に被曝が原因で亡くなった人も統計に含めるって公式見解を出してる。それなら、この「チェルノブイリ」の原発事故に関する記述だって、IAEAの公式見解に沿って「推定4000人の人たちが犠牲になった」って書くべきだろう。それを「31人の死者が発生し、また、放射線による病気で多くの人々が苦しみました。」だなんて、あまりにも意図が見え見えだ。そして、こうした原発事故の意図的な過小報告を並べたあとに登場するのが、開いた口からエクトプラズムが出て来て幽体離脱しちゃうほどの大ウソだ。
「日本では、このような事故を教訓に、原子力施設での事故をふせぐしくみを見直し、前よりも安全を確保するしくみとなっています。運転員の訓練をふやし、また、万一、運転員のミスが起きても安全機能がはたらくようなしくみ、つまり、事故が起きないように、また起こったとしても人体や環境に悪影響をおよぼさないよう、何重にも対策が取られています。」
おいおいおいおいおーーーーい!全国の原発で毎週のように事故が連発してて、その多くが同様の人的ミスで、過去の事故なんて1ピコグラムも教訓になってないのに、よくもまあ、こんな大ウソを子供たちに吹き込もうとしてるもんだ!たとえば、2日前の3月30日にも、中国電力の島根原発で、定期検査で実施したことになってた機器の交換や点検が、実際には実施されてなかったってことが発覚した。それも、分かっただけでも「123件」もあった上に、中には1974年の運転開始から30年以上も、ただの一度も点検してなかったものまであった。それなのに、それらの項目を点検したことにして、記録簿にウソを書いてたってんだから、呆れ果ててモノも言えない。
たとえば、何百もある点検項目の中で、たった1項目だけ、たった1回だけ、ウッカリと忘れちゃったとしても、それが重要な項目だったら、大変な事故につながるケースだってあるだろう。それなのに、この島根原発のケースは、こうした「ウッカリミス」じゃなくて、故意に手抜きしてたってんだから考えられない。それも、点検しなくてもいいような項目だけじゃなくて、大きな事故が起こった時に炉心に水を注入する「緊急炉心冷却システム」に関する機器の点検も「点検したこと」にしてたのだ。ようするに、自動車で言えばブレーキみたいなもので、車検に出したのに整備士が手抜きしてブレーキを点検しなかったってこととおんなじだ。
あたしたちが乗ってる自動車だって、最低でも1年に1回くらいは点検しないと事故の原因になるのに、危険極まりない原発の定期点検を重要項目も含めて100項目以上もホッタラカシにしてたなんて、トンデモナイとはこのことだ。そして、こんなことが現場でマカリ通ってるのに、「日本では、このような事故を教訓に、原子力施設での事故をふせぐしくみを見直し、前よりも安全を確保するしくみとなっています。」だなんて、よくも子供たちに言えたもんだ。どうしても原発を推進したいなら、政府は、子供たちを洗脳する前に、まずは原発に関わる人たちの教育から始めるべきなんじゃないの?
‥‥そんなワケで、あまりにもウソだらけの「わくわく原子力ランド」だけど、何よりの大ウソが、「事故さえ起こさなきゃ原発は安全だ」って論調に終始してて、原発が垂れ流し続けてる放射性物質やその被害について、まったく触れてないことだ。あたしは何度も指摘して来たけど、全国の原発の周辺では、植物や昆虫、魚介類などの奇形や異常が相次いで報告されてるし、佐賀県の玄海原発みたいに、原発周辺の地域に住む人たちだけが全国の10倍以上も白血病の発症率が高いとこもある。そして、ドイツでは、原発の垂れ流す放射性物質と周辺住民の白血病やガンの発症との因果関係を政府が公式に認めてるのに、ニポンでは、これほどたくさんの報告がされてるのに、政府も電力会社も口をそろえて、シラジラしく「原発は無関係」って言い続けてる。
2008年7月25日の日記、「桜の花が泣いている」では、柏崎刈羽原発の周辺のサクラに大量の奇形や異常が発見されたっていう「サクラ調査ネットワーク」の報告を紹介したけど、あれは、2007年の新潟県中越沖地震によって、手抜き工事をしてた柏崎刈羽原発が大破して、大量の放射性物質を垂れ流した翌年のことだから、ようするに、事故による結果だ。だけど、こうした漏洩事故を起こしてない各地の原発でも、サクラの異常は次々と報告されてる。
たとえば、鹿児島県の川内原発では、「鹿児島さくら花びら調査隊」が毎年調査を続けてるけど、この報告を見てもらえば分かるように、とても尋常じゃない状況になってる。それも、通常はほとんど見られない「雄しべの花弁化」が異常発生してるのだ。これは、全国各地の原発の周辺のサクラだけに見られる異常で、本来はサクラの花の中には「おしべ」があるのに、その「おしべ」が花びらになっちゃって、花の中にもうひとつ花があるような姿になっちゃうものだ。本来は5枚の花びらが、4枚になったり6枚になったりってのは、原発とは関係ないサクラにも数パーセントは見られるんだけど、この「雄しべの花弁化」は、原発周辺のサクラにだけ大量に発生してる。
佐賀県の玄海原発でも、NPO法人「たんぽぽとりで」が調査を続けてるけど、この報告を見れば分かるように、サクラの花の異常だけじゃなく、テントウムシの異常まで見つかってる。もちろん、これらは、原発が海と大気中へ垂れ流し続けてる放射性物質による環境汚染を危惧してる人たちによる手弁当の調査で、本来は政府がやるべきことを市民がやってるワケだ。そして、こうした市民団体の調査に対して、政府側の人間、原発側の人間が何をしてるのかって言うと、調査させないようにサクラの木を伐り倒してるのだ。静岡県の浜岡原発でも、強引にプルサーマルをスタートさせるために、原発の近くのサクラの木を伐り倒して、市民団体の調査を妨害した。
原発が垂れ流してる放射性物質が、政府が言うように「環境にも人体にもまったく影響ない量」だって言うのなら、何でサクラの木を伐り倒して調査させないようにするんだろう。これこそが、周辺の動植物に悪影響を与えてるって電力会社や政府自身が認めてることになるんじゃないのか。そして、この浜岡原発の周辺では、サクラどころか、カンツバキまで「雄しべの花弁化」が異常発生してるのだ。植え込みや道路沿いのカンツバキを見ると、何十個のうちの1個とかいうレベルじゃなくて、ほとんどの花が軒並み「雄しべの花弁化」になってて、尋常じゃないことが分かる。
‥‥そんなワケで、3月11日の日記、「原発の真実」に、玄海原発の周辺だけ白血病の発症率が全国平均の10倍以上もあるってことを書いたら、福岡市の女性のYさんからメールをいただいた。とても興味深い内容だったので、1人でも多くの人に読んで欲しくて、掲載の許可をいただいた。Yさん、どうもありがとうございました♪‥‥ってことで、Yさんからのメールを紹介して終わりにしようと思う今日この頃なのだ。
件名:原発の真実・・・
お名前:Y・H
コメント:きっこさん、こんにちは。いつも楽しみに読んでます。
私は玄海原子力発電所の近くの福岡市に48年住んでます。きっこさんの日記の「原発の真実」を読んでとっても恐ろしくなりました。
今から30年くらい前のことです、玄海の原発の近くでは水温が暖かいせいか巨大な魚が釣れると聞いて、魚を釣りに行ってました。夜中11時頃に福岡を車で出発、まだ西九州道がなかったので玄海町にはとばして行っても2時間くらいかかります。なぜ夜中かというと原発の付近は立ち入り禁止なのです。
原発の明かりを頼りに20mくらいの崖をすべり降りて、コンクリで固めた岸壁から見回りがない時間を狙って釣りを開始。
すると素人の私でも大きなスズキやクロやチヌが釣れるんです。もちろんアジなんかは入れ食い状態だから、最初から大物狙いです。そこで釣った魚をクーラーボックスに入れるんですが大きすぎて入らないこともありました。私はそこで釣りの楽しさを知ったのですが、釣った後の夜中の崖登りは20歳の女の私にはきつく、それから3回くらいしか行けませんでした。
それからたまにそこで釣った魚をもらって食べてたわけです。ホントにたまにだからいいですが・・・そこで一番頻繁に釣りに行ってた人(男性)は10年前に小さな子供を残し癌で亡くなりました。原因は定かではないですが、今頃になって怖くなってしまいました。私は子供がいないのでまだいいんです。しかし子供を産んでたらどうなっていたか?私自身は普通に健康で、30代で卵巣をひとつとった以外は問題ないのですが、不妊症でした。そして白血病といえば、確かに周りに多いですね。身近によく聞く病気です。でもけっこうな高齢になってから発症する病気だと思っていたのに、玄海原発の周辺では若い白血病患者が増えていると知り恐ろしくなりました。
玄海原発ではプルサーマルも始まりました。これこそ一番怖いことです。ある集会で地元の中学生の女の子が「私は子供を産んでもいいんですか?」と質問、大人は誰もその質問に答えられなかったそうです。私も九電の電気を使ってるから過激に文句は言えない立場ですが、事故の被害が尋常じゃない規模になるプルサーマルには絶対反対です。
これからもこの問題、大いに日記に取り上げてください。それから、猫とパチンコと麻雀も好きなので、この話題も楽しみにしてます。
Y・H
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