オムライスの夜明け
5月28日の午前8時過ぎ、ハトポッポはオバマに電話して、普天間飛行場に関するニポン側の政府案を示した。そして、オバマとの間で合意されて、午前9時に「日米共同声明」として発表された。だけど、この時点まで、連立を組むオムライス党のみずほたんは、文書の内容をいっさい知らされてなかった。本来なら、まずは連立3党で協議して、連立3党が合意したものを「政府案」として、次に移設候補地の住民たちの合意を得て、それからアメリカに提示するのが筋ってもんだろう。
だけど、皆さんご存知の通り、ハトポッポは、連立する政党の合意を得るどころか、連立する政党に文書の内容も明らかにしないまま、何よりも先にアメリカとだけ合意した。そして、テレビのニュースで「日米共同声明」が発表されたあとに、みずほたんを呼んで、初めて文書を見せて、これに署名するようにと説得を始めたのだ。これほどデタラメな話は前代未聞だろう。そして、みずほたんは、署名を拒否した。ナゼなら、その文書には「辺野古周辺」と明記されてたからだ。当然のことだろう。もちろん、これは、みずほたん1人の判断じゃなくて、オムライス党で協議した結果、全会一致で「辺野古の名前が明記されていたら署名を拒否する」っていう結論が出てたからだ。
政治家が国民の代表である以上、誰のために政治をするかと言えば、当然、国民のためだ。そして、沖縄の84%もの人たちが県内移設に反対してるんだから、その声をアメリカへ伝えるのがニポンの政権与党の仕事なのに、所信表明で「対等な日米関係」を明言したハズのハトポッポがやったことは、まったくの正反対。歴代の自民党の腰抜け総理大臣と同じく、アメリカ政府の飼い犬に成り下がり、自国民を売り渡したのだ。長年の自民党の売国政策に堪忍袋の緒が切れた国民が、やっとのことで政権交代を成し遂げたってのに、フタを開けてみたら、このザマだなんて、これじゃあ国民はやってられない今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、どんなに汚い手段を使っても「実現性のない形だけの日米合意」を取りつけたかったハトポッポは、みずほたんを罷免して、自分が代わりに署名した。まるで「水戸黄門」に出て来る悪代官だ。だけど、あたしは、官僚の言いなりになって自国民を裏切った最低最悪のハトポッポに怒るよりも、最後の最後まで信念を曲げずに、沖縄の人たちの代表として意志を貫いたみずほたんの姿勢に心を打たれた。ドイツもコイツも国民のことなんかホッタラカシで、自分の選挙のことしか考えてない腐り切った政治家だらけだから、掃き溜めに鶴を見た思いがした。
そしたら、たくさんの人から、みずほたんの姿勢に「感動した!」「久しぶりに本物の政治家を見た!」っていうメールが届いた。皆さんからのメールを読んでたら、あたしは感極まっちゃって、感動の涙が止まらなくなった。それで、みずほたんにメールした。あまりにも感極まってて、時間も考えずに早朝の5時前にケータイにメールしちゃって、送信を押してからハッ!っと思ったんだけど、あとのマツリダゴッホってワケで、もうメールは飛んでっちゃった。
件名 ありがとう!/きっこ
2010年05月29日 04:57:56
みずほさま、本当にありがとうございました!
あなたのことを好きで良かった!
あなたのことを信じていて良かった!
くだらない党内の勢力に負けてしまい、署名してしまうことだけを心配していました。
あなたは本物の政治家です。
あなたを大好きでいたことを誇りに思います。
「きっこの日記」の愛読者からも、今回のみずほさまの姿勢に対して、たくさんの「感動した!」「本物の政治家を見た!」というメールが届いています。
私は感動で涙が止まりません。
みずほさま、本当にありがとう!
何万回お礼を言っても足りません。
沖縄の友人たちからも、たくさんのメールが届いています。
みんな、みずほさまに感謝しています。
ありがとう!ありがとう!ありがとう!
私は生涯あなたを支持します!
きっこ
コーフンして書いたメールって、あとから読むと恥ずかしいもので、何よりも「!」が多くて恥ずかしい。だけど、みずほたんは、忙しい合間を縫って返信してくださったので、そのメールを紹介する上で、あえて恥をしのんであたしのメールも紹介したってワケだ。そして、みずほたんからの返信が、これだ。
件名 福島みずほです
2010年06月01日 17:48:31
きっこさん、素敵な涙が出るようなメール、ありがとうございます。
感激しました。
辺野古に基地建設をすることに加担することは、どんなことがあってもできないという思いでした。
署名をすれば、それは、人々への裏切りであり、約束違反です。
裏切り者として、一生生きていくことなどできません。
これからも、多くの人と手をつないで、問題を解決するため全力を尽くします。
ありがとう!
‥‥そんなワケで、このメールを読めば分かるように、みずほたんは、沖縄の人たちを裏切ることなどできないから、最後まで署名に応じなかったのだ。署名しなければ、自分が罷免されることも、オムライス党が連立から離脱せざるをえなくなることも分かった上で、それでも、沖縄の人たちの代弁者として、最後まで「民意の側に立った政治」を貫いたのだ。
これは、ハトポッポのように、昨日今日、沖縄の問題を勉強し始めた一夜漬けの政治家とは違って、何年も前から何度も何度も沖縄へ足を運び、現場の人たちの声を聞き続けて来たみずほたんだからこその素直な行動だ。沖縄の人たちの苦しみや悲しみ、何十年も苦しんで来たオジィやオバァの思いを肌で感じてるからこそ、こうした人たちを裏切ることなどできなかったのだ。
ちなみに、ハトポッポは、去年10月の所信表明演説の中で、こんなことを言ってる。
「在日米軍再編につきましては、安全保障上の観点も踏まえつつ、過去の日米合意などの経緯も慎重に検証した上で、沖縄の方々が背負ってこられた負担、苦しみや悲しみに十分に思いをいたし、地元の皆さまの思いをしっかりと受け止めながら、真剣に取り組んでまいります。」
そして、こんなことも言ってる。
「政治には弱い立場の人々、少数の人々の視点が尊重されなければならない。そのことだけは、私の友愛政治の原点として、ここに宣言させていただきます。」
だけど、ハトポッポは、「過去の日米合意などの経緯」などロードマップすら読まず、「沖縄の方々が背負ってこられた負担、苦しみや悲しみ」など完全に無視した上に、「安全保障上の観点」に至っては周りから吹き込まれたデタラメを鵜呑みにして、1年の半分しか沖縄にいない海兵隊を「抑止力」などと言い出す始末。そして、自分が「友愛政治の原点」として宣言した「弱い立場の人々、少数の人々の視点」を踏みにじったのだ。
沖縄の人たちにしてみれば、長年、自民党に虐げられて来た上に、期待してた民主党にまで裏切られたんだから、これほど悲しいことはないだろう。それも、総理大臣が「最低でも県外」とまで約束してくれて、期待を持たせるだけ持たせた挙句に裏切られたんだから、これほど残酷なことは他にないだろう。
こんな状況で、オムライス党のみずほたんまでもが辺野古移設案に署名しちゃったら、沖縄の人たちの悲しみは絶望に変わる。もう誰も信じられない。この国は沖縄を見捨てたんだ。絶対にそう思うだろう。だから、みずほたんは、たとえ罷免されようとも、野党になろうとも、最後まで意志を貫いたのだ。人によっては、「とりあえず署名して閣内に残ったほうがいい」っていう意見もあっただろう。閣内に残れば、他の法案だって通しやすいし、選挙にも有利だ。だけど、それじゃ、民主党や自民党の政治家と何も変わらない。
結局は、皮肉なことに、ハトポッポが所信表明演説でノタマッた「友愛政治の原点」を実践したみずほたんが罷免され、沖縄の人たちを裏切ったハトポッポも辞任へと追い込まれた。どうせ辞任するのなら、どうして沖縄の人たちの代表としてアメリカに「NO!」を突きつけて辞任しなかったのか。こんな腰抜けのペテン師に期待してたなんて、あまりにも情けなくて怒る気にもなれない。
‥‥そんなワケで、ここで、みずほたんが罷免されてすぐの5月29日から行なってたアンケートの結果を発表したいと思う。「普天間基地の問題で鳩山首相は福島大臣を罷免しました。あなたは、どちらの姿勢を政治家として評価しますか?」って設問に対して、総数20099票のうち、「1.鳩山由紀夫首相」が3546票で17%、「2.福島みずほ大臣」が10709票で53%、「3.どちらとも言えない」が5844票で29%だった。ご協力くださった皆さん、どうもありがとうございました♪
統計学的には、通常、1000から2000くらいの回答があれば、ある程度の正確性が得られるそうなので、2万以上もの回答がある今回のアンケート結果は、これをそのまま全国民の意識と見てもいいと思う。そして、そう考えれば、過半数以上の国民が、罷免されたみずほたんのほうを評価してるワケで、その結果、オムライス党の支持率は、1.5%から4.5%へと3倍も跳ね上がり、公明党の4.4%を上回った。この数字を全国の有権者数に置き換えれば、現在の3倍の得票数を得られるワケだ。
そして、沖縄県内の支持率では、オムライス党が10.2%でトップに躍り出て、2位が自民党の9.8%になった。一方、29%でトップだった民主党は、ハトポッポが沖縄の民意を踏みにじった上に、みずほたんを罷免したことで、一気に8.6%まで急落して、3位になった。ま、沖縄は当事者の地域なんだから、こうした数字が出るのも当たり前だけど、全国的に見てもオムライス党の支持率が3倍になったってことは、沖縄以外の地域の人たちも、普天間飛行場の問題に関心を持ってるってことだし、今回、沖縄の人たちを裏切ったハトポッポと、最後まで筋を通したみずほたんのことをちゃんと見てたってことになる。
‥‥そんなワケで、去年の10月にみずほたんが入閣した時に、あたしは、「みずほ大臣、入閣おめでとうございます! バラのジャケットと黒のスカート、とっても上品でステキでした♪ でも、消費者対策・食品安全・男女共同参画・少子化対策担当大臣だなんて、4つも大変ですね! がんばってくださいね!」ってメールを送った。そしたら、「いつもありがとう。4つ以外にも、自殺や外国人、障害者など10の共生政策も担当します。」っていう返信が届いた。あたしは、この返信を読んだ時に、「みずほたんに沖縄の問題などに口出しさせないように、ワザといろんな仕事を担当させたんじゃないか?」って疑った。
そして、罷免された今、ようやく分かったことは、官房長官だった平野が中心になって、みすほたんが沖縄の問題に口出しできないように、徹底的に妨害してたっていう事実だ。誰よりも沖縄の人たちのことを心配してたみずほたんは、大臣になってからも何度も沖縄へ行こうとしたんだけど、そのたびに平野から止められて、行かせてもらえなかったそうだ。4月の県民大会の時にも、みずほたんは行こうとしたのに、平野に厳しく止められて、仕方なくオムライス党の幹部たちだけが出席する形になった。
「閣僚の1人が政府案に反対する市民の集会に参加するのは困る」っていう平野の言いぶんは、一見、筋が通ってるように見える。だけど、これは、「現行案に戻したい」っていう平野が書いたシナリオに沿ったもので、この時点でのハトポッポは、まだ「最低でも県外」って思ってた。だからこそ、ハトポッポは、「辺野古の海を埋め立てるのは自然に対する冒涜だ」って発言したのだ。つまり、この時点までは、ハトポッポも「県外移設」に前向きで、みずほたんとは意見が一致してたのに、どうしても辺野古案に戻したかった平野が、ハトポッポにはデタラメな「抑止力論」を吹き込み、みずほたんの沖縄行きを妨害し、自分はハトポッポに内緒で徳之島の町長にアポを取り、すべて自分の書いたシナリオ通りに進めたってワケだ。
‥‥そんなワケで、普天間飛行場の問題が、考えられる中で最悪の結末を迎えちゃったのは、官房長官だった平野、防衛大臣だった北澤、外務大臣だった岡田、沖縄担当大臣だった前原の4人が、それぞれのオモワクから、それぞれ好き勝手なことをペラペラとしゃべり続けたことが最大の原因だ。だから、この問題の失敗でハトポッポは辞任したけど、本来なら、同罪であるこの4人も一緒に辞任しなきゃおかしかったのだ。つまり、新しい代表に選ばれた菅さんが、この問題に対して反省してるのなら、沖縄の人たちに対して「申し訳ない」と思ってるのなら、当然のこととして、この4人は組閣から外すだろう。逆に、このうちの1人でも閣僚に迎えたら、ハトポッポと同様に沖縄を軽視してるってことになる。だから、菅さんは、心して閣僚を選んで欲しいと思う‥‥ってことで、あたしは、これからも、国民の代表として信頼できるみずほたんのことを支持し、オムライス党を支持してくから、民主党のことはケース・バイ・ケースでドライに対応してくけど、最後に、どのテレビ局も全編を放送しなかった5月28日の罷免後のみずほたんの記者会見の要旨を掲載するので、国民の側に立った本物の政治家の言葉を読んで欲しいと思う今日この頃なのだ。
「福島瑞穂社民党党首の28日の記者会見要旨」
社民党と私は、沖縄を裏切ることはできない。数々の犠牲を払ってきた沖縄の人たちに、これ以上の負担を押しつけることに加担するわけにはいかない。だから署名しなかった。日米共同声明と閣議決定に「辺野古」を書き込んでいる状況で署名はできない。辺野古に基地を造らせないと沖縄の人々、国民に約束してきた。私は言葉に責任を持つ政治をしていきたい。その言葉に従ってサインしなかった。
今回の鳩山由紀夫首相の決定には、3つの大義上の問題がある。1つは沖縄と日本国民の連帯だ。沖縄が新たに基地を造らないで欲しいと異議申し立てをしている。国民はしっかり応えるべきだ。辺野古の基地はこの連帯を踏みにじるものだ。2つ目は、国民と政府との信頼だ。首相が辺野古には造らせないと約束して来たのなら、その約束を実現すべきだ。国民、沖縄への約束を反故にするなら、国民と政府との信頼関係は破壊される。3つ目は日米関係だ。地元の賛成がなく、反対の中で強行することは、日米関係も破壊する。日米共同声明、閣議決定は、これらの3つの大義を踏みにじるものだ。
鳩山首相は、辺野古の海を埋め立てるのは自然への冒涜だと言った。その思いでこの内閣はがんばって来たはずだ。私を罷免することは、沖縄を切り捨て、国民を裏切ることだ。
社民党が連立を離脱するかどうかについては、30日に全国幹事長会議を開き、十分議論して決めていきたい。社民党はボトムアップの政党だ。いろんな人たちの意見を聞いて決めたい。
基本政策閣僚委員会後の鳩山首相との会談では、閣議決定に賛成してもらえないかという話があった。しかし、以前に社民党に示された閣議決定案よりも、さらに悪くなっていた。日米両政府は「キャンプ・シュワブ辺野古崎地区および水域に設置する」と明記されていた。これでは賛成できないとはっきり申し上げた。
今回の閣議決定案は、政府の本性が出ている。中身はより悪くなっている。共同声明を忠実に再現した閣議決定案だ。埋め立ては冒涜とまで言いながら、辺野古に始まって最終的に辺野古に戻ったことに激しく失望している。辺野古に海上基地を造ることは実現できない計画だ。決定したとしても実現させない。辺野古に絶対に基地を造らせないために、社民党は県民や国民と手を取り合ってがんばる。
以上
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