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2010.06.10

キャミソール大臣の憂鬱

ハトポッポと小沢一郎を「政治とカネ」の問題を理由に辞めさせたあとだから、必要以上に「クリーン」て言葉を繰り返してスタートした菅内閣だったけど、発足したその日に、荒井聡国家戦略担当大臣の事務所費の問題が持ち上がり、それに続いて、川端達夫文部科学大臣と蓮舫行政刷新担当大臣の事務所費問題も浮上しちゃった。荒井大臣は、知人の自宅マンションを自分の事務所として登録してて、去年までの3年間だけでも4200万円以上の事務所費を計上してるんだけど、その部屋は知人男性が普通に暮らしてて、事務所として使われてた形跡がまったくない上に、その知人自身が「家賃や給料などは1円ももらっていない」ってハッキリと証言してる。

3年間で4200万円てことは、年間1400万円、1ヶ月あたり117万円もの経費が掛かってた計算になるけど、荒井大臣の説明は「新聞代や電話代や郵便の切手代」ってもので、家賃がタダなのに、新聞代や電話代だけで1ヶ月に117万円なんて、普通に考えたらアリエナイザーだ。そして、こうしたイイワケを聞いて、多くの人がデジャブーしちゃったと思うけど、アベシンゾーのお友達内閣の時の閣僚たちの事務所費問題とソックリだってことだ。アベシンゾーの時は、やっぱり家賃がタダの議員会館の部屋を事務所にしておきながら、何千万円もの事務所費を計上してた松岡利勝元農水大臣は、「ナントカ還元水」だって苦しいイイワケをして、最後には自殺した。

他にも、自分の実家を事務所として高額の事務所費を計上していたことが発覚し、顔をバンソーコーを貼って国民を唖然とさせた赤城徳彦元農水大臣、知り合いの麻雀店を事務所として登録してた久間章生元防衛大臣、松岡元大臣と同じく家賃が無料の議員会館に事務所を置き、毎年4000万円以上の事務所費を計上してた伊吹文明元財務大臣など、次から次へと発覚した閣僚の事務所費問題で、国民はウンザリだった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、政治家の事務所費問題なんて、今に始まったワケじゃないから、ほとんどの国民は「またか」って思うだけで、別に驚きはしないだろう。それに、今回の組閣は、辞任したハトポッポのアトガマの菅さんが大慌てて選んだ人事なんだから、細かく身体検査をしてる時間もなかったんだろう。だけど、いくら自民党の議員の多くがやってることだからって、架空の事務所を作って経費を計上してれば、突っつかれるのは与党のほうだ。自民党は野党なんだから、自分たちのことなんて棚の上で、さっそく追及して来るだろう。

現に、小沢一郎の問題の時も、自分も小沢一郎とまったくおんなじ方法で、政治資金で不動産を購入してた町村ちゃんが、口角泡を飛ばして国会で罵倒してたもんね。だから、こうした事務所費問題にしても、自分たちもおんなじことをやってるのに、そんなことお構いなしで攻撃して来るに決まってる。あたしたち国民から見れば、「お前らが言えた立場かよ!」ってことなんだけど、厚顔無恥な自民党議員は自覚がゼロだ。

ようするに、自民党の議員も民主党の議員もおんなじことをやってるけど、野党なら問題ないけど与党だと問題で、さらには閣僚の場合は大問題だ‥‥ってのが、この「架空の事務所費」ってことなんだろう。とにかく、実際には事務所でも何でもない場所なのに、あたかもそこを事務所として使ってたように装い、何千万円もの経費が掛かってたように装い、そのぶん、実際に事務所として使ってるほうの経費を低く申告してるってワケだ。

で、今回、問題になった荒井大臣の「架空の事務所」とされてる「荒井さとし政治活動後援会」の3年ぶんの領収書が公開されたんだけど、家賃もタダの知人のマンションなのに、4200万円ぶんもの領収書を集めなきゃなんなかったから必死だったのか、「備品・消耗品費」の中には、30冊もの少女マンガの領収書、パチンコの効果音を集めたCDの領収書、何千円ぶんものオモチャの領収書、マッサージ店の領収書を始め、どう考えても政治活動とは無関係なものがたくさん含まれてた。何よりも爆笑だったのが、何万円ぶんもの衣料品の領収書の中に、「キャミソール」って明記されてるものまで混じってたことだ。

‥‥そんなワケで、何でもすぐに妄想しちゃうあたしは、あのトボケた顔の荒井大臣が、実はワイシャツの下にセクシーなキャミソールを着てて、事務所で少女マンガを読んでるとこを思い浮かべちゃって、もうちょっとで貴重な昆布のおにぎりを噴き出しちゃうとこだった。最近は、ブラジャーをつけて会社に行ってる変態オヤジが市民権を得て来てるし、そうした人たちのために「男性用ブラジャー」まで売り出されるし、オードリーの春日も大切な仕事の日は女性用のショーツを穿いて仕事に行くそうだし、何が何だか分からない世の中だから、大臣がワイシャツの下にセクシーなキャミソールを着てる可能性だって、十分にアリエールだと思ったからだ。

ま、荒井大臣の個人的な趣味はいいとしても、そのキャミソールを自分の事務所の「備品・消耗品費」で買うのは、政治家としてどうなのか?‥‥って思う。だけど、少女マンガやパチンコのCD、オモチャやキャミソールなどが事務所の経費として処理されてることを記者から指摘された荒井大臣は、こうノタマッたのだ。


「(こうした物を経費で処理したことが)適切かどうかとなると、少し反省しないといけないと思う。ただ、そういったものに使うのを(法律が)禁じているわけではない」


近年マレに見るほどの素晴らしいアジのヒラキナオリだ。だけど、荒井大臣の言ってることもモットモで、法律で禁止されてないのなら、これ以上はツッコミを入れることはできない。自分の知人の住んでるマンションを架空の事務所にして、何千万円もの経費が掛かってたことにして嘘の収支報告書を提出しても、少女マンガやキャミソールまでもが「事務所経費」として法律で認められてるのなら、もう何も言えなくなる。バレた時には、そこらからカタッパシに領収書を集めて来て、ナンでもカンでも「備品・消耗品費」てことにしちゃえばいいってワケだ。

‥‥そんなワケで、荒井大臣に続いては、川端達夫大臣と蓮舫大臣の事務所費問題も浮上しちゃった。川端大臣も荒井大臣とおんなじで、後援企業の幹部の自宅や秘書の自宅を架空の事務所にして、合計で6600万円もの事務所費を計上してた。蓮舫大臣は、自分の自宅を事務所にしてて、自宅の住宅ローンを税金で払ってるんじゃないかって疑惑を持たれてる。で、この2人も、口をそろえて「何も問題はない」って言ってて、荒井大臣と一緒に領収書を公開した。

だけど、皆さん、もう覚えてないと思うけど、この川端大臣て、去年の政権交代直後の9月末に、政治資金でキャバクラやニューハーフパブに通ってたことがバレてる人なんだよね。もうちょっと詳しく書くと、川端大臣は、赤坂のクラブや新宿のキャバクラやニューハーフのショーパブなど6店に14回も通ってて、合計で114万円もの遊興費を自身の政治資金収支報告書に計上してたんだよね。

他にも、参院議長だった江田五月は、浅草のキャバクラなどに27回も通ってて、合計で237万円ものお金を政治資金で支払ってるし、経済産業大臣だった直嶋正行も、クラブやキャバクラに8回通って146万円、官房副長官だった松野頼久は3回通って51万円、衆院議院運営委員長だった松本剛明は2回通って34万円、だけど、誰ひとり、まったく問題にならなかった。ようするに、ソープランドだとか風俗店だとかはサスガにマズイけど、キャバクラやニューハーフパブなら、どんなに見え見えでも「政治的な情報交換の場として使用した」っていう大嘘が通用しちゃうからだ。そのため、これらの遊興費について指摘された川端大臣は、「すべて法に基づいて適切に処理しており、まったく問題ない」っていうお約束のセリフで済ませちゃった。

江田五月が通ってたとされる浅草のキャバクラなんて、曜日によって、ホステスさんたちが下着の上にワイシャツ1枚で接客する「ワイシャツのみでお出迎え」の日、ナースのコスプレで接客する「ナースのお仕事」の日、チャイナドレスで接客する「浅草中華街」の日とかってイベントがあるお店なのに、こんなとこを「政治的な情報交換の場として使用した」なんてアリエナイザーだろう。

ちなみに、江田五月の秘書は「キャバクラに行きたいという後援者がいたので、情報交換という形で行った。江田議長は一切参加していない」って釈明した。だけど、江田五月の当時の政治資金収支報告書を見ると、飲食費として計上されてるうちの9割がキャバラクラ関係になってる。国民の税金から支払われてる政党助成金を使って、こんなにヒンパンにキャバクラへ通ってたのに、江田五月本人は一度も行ってないだなんて言われても、「はい、そうですね」とはウナヅキにくい。だって、あたしが江田五月の立場なら、あたしの秘書が、国民からいただいた大切な政治資金を使ってヒンパンにキャバクラへ通ってたワケで、こんなの絶対に許せないからだ。

‥‥そんなワケで、いくら「法的には問題がない」って言われても、あたしたちの税金から支払われてる政党助成金が、少女マンガやキャミソール、キャバクラやニューハーフパブに使われてるのかと思うと、あまりにも情けなくて税金を払うのがバカバカしくなって来る。ま、「団体・企業献金の全面禁止」と「天下りの全面禁止」を公約に掲げてる「みんなの党」の渡辺喜美が、天下り先の企業を始めとした複数の企業から、総額で5億4000万円を超える巨額の迂回献金を受け取ってた事実とか、江田憲司が内閣機密費をバラ撒いてた事実を知ると、キャバクラなんて可愛いほうだと思えてきちゃうけど、それでも、政権与党の議員たちが、こんな税金の使い方をしてるうちは、菅さんは口が裂けても「増税」なんて言えないと思う今日この頃なのだ。


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