SF馬券とCM馬券
前回の「阪神ジュベナイルフィリーズ」は、あたしの好きな芦毛の馬が3頭もいたから、その3連複を買ったら偶然に当たっちゃったけど、「競馬はG1だけ」ってことにしてるあたし的には、ハッキリ言って、前回の「阪神ジュベナイルフィリーズ」も今回の「朝日杯フューチュリティステークス」も、知ってる馬がほとんどいない。だって、どっちのレースも今年デビューした2歳馬のレースで、みんな今回が初めてのG1チャレンジだから、G1しかやってないあたしにとっては、どの馬も、ほぼ初めて目にする名前ばかりなのだ。
あたしの予想は、馬や騎手の名前やお誕生日から発想した「コジツケ予想」と、直前に見た不思議な夢の内容からの「お告げ予想」がメインだから、馬の名前を知ってても知らなくても関係なさそうに思うだろうけど、やっぱり、楽しみのひとつとして競馬の予想をしてるから、知らない馬よりは知ってる馬の名前が並んでたほうが楽しい‥‥ってワケで、ミゴトに1頭も知らない「朝日フューチュリティステークス」は、こんな顔ぶれだ。
12月19日 中山11R
「朝日杯フューチュリティステークス」(G1)
2歳オープン 芝1600m
1枠1番 オースミイージー/渡辺薫彦
1枠2番 リベルタス/福永祐一
2枠3番 マイネルラクリマ/松岡正海
2枠4番 ブラウンワイルド/浜中俊
3枠5番 リアルインパクト/F.ベリー
3枠6番 タガノロックオン/田辺裕信
4枠7番 トキノゲンジ/安藤光彰
4枠8番 リフトザウイングス/C.ルメール
5枠9番 ロビンフット/後藤浩輝
5枠10番 サダムパテック/C.スミヨン
6枠11番 グランプリボス/M.デムーロ
6枠12番 シゲルソウサイ/幸英明
7枠13番 エーシンブラン/蛯名正義
7枠14番 マジカルポケット/安藤勝己
8枠15番 アドマイヤサガス/小牧太
8枠16番 タツミリュウ/江田照男
正確に言えば、6番のタガノロックオンは、こないだ1000万円馬券を出したってニュースを見たので、名前だけは覚えてるけど、他の馬はぜんぜん知らない今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、あたしは、これらの馬の前走も見てないし、結果も知らない。調べれば簡単に分かるし、スポーツ新聞の出馬表を見れば、それぞれの馬のデビュー戦からの全成績が分かるんだけど、そこまでしたら「普通の予想」になっちゃう。それに、あんまり個々のデータを知っちゃうと、余計な先入観が生まれちゃって、あたしの直感が働かなくなる。だから、そこまでは調べるつもりはない。あたしが調べるのは、その馬の血統とか、調教師の名前くらいまでだ。だけど、これらにしても、どんな馬の血統だからいいとか、どんな調教師に調教されたからいいとか、そうした競馬的なことじゃなくて、その馬のお父さんやお母さんの名前からのコジツケとか、調教師の名前からのコジツケとか、そういうオヤジギャグ的なネタを探すためだ。
だけど、そう言いつつも、コジツケのネタを探すために血統を調べた時に、聞いたこともない外国馬がお父さんだと「へえ」って思うだけなのに、お父さんがディープインパクトだったりすると「おおっ!」って思っちゃう自分がいる。そして、その馬に対して、頭のどこかで「ディープインパクトの子」っていう先入観を持ちつつ「コジツケ予想」を展開することになるから、少しずつダッフンしてっちゃう。そのため、前回の「阪神ジュベナイルフィリーズ」の時も、あたしは、こんなふうに書いた。
「で、普通に考えたら、ジャングルポケットの子供の1番アヴェンチュラと、ディープインパクトの子供の2頭、7番リトルダーリンと13番オースミマイカあたりがいいんじゃないか、とか、おはようからおやすみまで芦毛を見つめて35年のあたし的には、4番ホエールキャプチャ、11番レーヴディソール、18番ライステラスの3頭の芦毛に注目したい、とか、地方からの参戦の岡部誠騎手に期待して10番タガノラヴキセキ、とか、いろんな見方ができる。」
あたしが7番リトルダーリンをイチオシにしたのは、もちろん、コジツケ予想によるものだけど、それでも、19通り買った馬券のうち18通りまでをリトルダーリンに絡めたのは、心のどこかに「ディープインパクトの子」っていう暗示があったからなんじゃないかと思ってる。そして、残りの100円で買った芦毛3頭の3連複が当たったから結果オーライだったけど、予想としては完敗だったことになる。
そして、今回の「朝日杯」も、偶然なのか、必然なのか、奇しくもおんなじ状況になった。ディープインパクトの子供が2番リベルタスと5番リアルインパクトの2頭で、ジャングルポケットの子供が14番のマジカルポケットなのだ。だけど、芦毛はと言えば、13番エーシンブランの1頭だけだ。つまり、ジャングルポケットの子供が1頭とディープインパクトの子供が2頭っていう「前フリ」に当たる部分はおんなじでも、「オチ」になる芦毛が1頭しかいないってワケだ。だから、いつものように、ここから「コジツケ予想」を始めなきゃなんない。
‥‥そんなワケで、「コジツケ予想」を始める前に、ちょっとだけ競馬っぽいことを書かせてもらうと、今回も2歳馬限定のG1だから、「阪神ジュベナイルフィリーズ」からアパパネやブエナビスタ、ウオッカやテイエムプリキュアが輩出されたように、「朝日杯」からもドリームジャーニーやローズキングダムが輩出されてるのだ。だから、こないだの「阪神ジュベナイルフィリーズ」で1着になったレーヴディソールとともに、今回の「朝日杯」で1着になった馬にも、これから注目してきたい。
ゴジラ松井にしても、今から20年前の星陵高校時代の、2打席連続のホームランや5打席連続の敬遠を見てた上に、その後のジャイアンツ時代も見てたからこそ、現在、メジャーリーグで活躍してる松井を見て何倍も楽しめるワケだ。だから、競走馬の場合も、できればデビュー戦から見ておきたいし、最低でも初G1からは見ておきたい‥‥ってワケで、今回の出走馬の中では、ジャングルポケットの子供とディープインパクトの子供だけじゃなくて、他にも注目したい血統の馬がいる。
それは、フジキセキの子供2頭、10番サダムパテックと15番アドマイヤサガス、そして、サクラバクシンオーの子供の11番グランプリボスだ。何でかって言うと、フジキセキは1994年の第46回の「朝日杯」で1着になってるので、2頭の子供のどっちかが勝てば親子制覇ってことになるからだ。そして、グランプリボスに関しては、1200と1400じゃほとんど負け知らずだったのに、1600になるとパッとしなかった生粋のスプリンター、サクラバクシンオーの子供だから、お父さんの雪辱を晴らして1600で勝ってほしいっていう思いがある。
あとは、血統とは関係なく、どうしても気になっちゃうのが、12番のシゲルソウサイだ。いろんなレースで、シゲルシャチョウとかシゲルキョクチョウとかって馬の名前を目にしてきたけど、これは、神戸にある「光証券株式会社」の代表取締役会長、森中蕃(しげる)さんの馬で、下はシゲルヒラシャインやシゲルペイペイから、上はシゲルホンブチョウやシゲルカンサヤク、シゲルセンムやシゲルリジチョウに至るまで、総勢40頭のシゲル軍団がいる。「オリ裏情報局」さんが登録馬の一覧をマトメてるので、とっても面白いから、ぜひ覗いてみてほしい。
ちなみに、この森中蕃さんていう馬主さんは、2006年には浅間山や赤城山などの「山シリーズ」の馬名、2007年には家康や謙信などの「歴史上の人物シリーズ」の馬名ってふうに、何かひとつのテーマを決めて馬名をつけることで有名なんだけど、2008年からは社長や本部長などの「役職シリーズ」が始まったのだ。そして、今回の「朝日灰」では、満を持しての「総裁」の登場だ。仮にも総裁なんだから、当然、社長や相談役よりも上なワケで、言うなれば、総勢40頭のシゲル軍団の頂点に君臨する馬ってことになる。だから、今日、土曜日の小倉の「つわぶき賞}では、残念ながらシゲルジュウヤクは11位に沈んじゃったけど、今回のシゲルソウサイは、何かやってくれるんじゃないかと思ってる。
‥‥そんなワケで、気になった馬をザッと挙げてみたので、そろそろカンジンの「コジツケ予想」を始めようと思うんだけど、今回は、ものすごく単純なのだ。昨日の日記にも書いたように、あたしの予想は、「エヴァンげりオン予想」にしろ、通常の「コジツケ予想」にしろ、あとから検証すると、すべてはゼーレのシナリオに支配されてることが分かる。どう見たって偶然に当たったとしか思えない前回の「阪神ジュベナイルフィリーズ」にしても、あとから検証すると、石川喬司先生の代名詞である「馬家」ってネーミングを200年も前に式亭三馬が使ってたワケで、ここから「3頭の芦毛」が見えてくる。
他にも、事前にしろ事後にしろ、石川先生からいただいたメールの中に「正解」があったっていうケースが何度もあった。つまり、すべては、「競馬ゲリオン」におけるゼーレである石川先生のシナリオ通りに進んでるってワケで、下手にアレコレと考えるよりも、石川先生からいただいたメールを分析したほうが「正解」に辿り着ける可能性が高くなるってワケだ。
で、今回、あたしは、昨日の日記、「浮世床の馬家」を書いたふと、すぐに石川先生にメールして、「先生の代名詞である馬家について書きましたので、お時間のある時にでも読んでいただけると幸いです」的なことをお伝えした。そしたら、先生はすぐに読んでくださって、今日、お返事をくださったんだけど、メールの中に次の一文があった。
「文中、「競馬仲間の手塚治虫と星新一」とあるのは「SF仲間」のうっかり間違いだと思います。」
そうなのだ。あたしは、ついウッカリと「競馬仲間」って書いちゃったけど、石川先生と一緒に競馬に夢中になってた「競馬仲間」は、寺山修司さんや虫明亜呂無(むしあけ あろむ)さんたちで、手塚治虫さんや星新一さんは、石川先生の「SF仲間」だった。今から50年近く前、『SFマガジン』の編集長だった福島正実さんが音頭を取り、石川先生を始め、星新一さんや小松左京さん、半村良さんたちが集まって「日本SF作家クラブ」が設立された。そして、設立されてすぐに参加したのが手塚治虫さんだ。だから、あたしの書いた「競馬仲間」は間違いなので、急いで「SF仲間」に書き直した。でも、手塚治虫さんと星新一さんが「馬家」の命名者だっていうエピソードは間違いないようで、今日のメールで詳しいイキサツを教えてくださった。
「(手塚治虫さんと星新一さんと)熱海に旅行したとき三人部屋で観ていたテレビに、三遊亭円生が豆腐を一口食べて「おっ、バカウマ!」と相好をくずすCMが流れたとたん、二人そろって私を指差し、「おっ、ウマバカ!」と笑ったのが、<馬家伝説>の始まりで、英字紙に私の短編が掲載されたときの肩書きにも「BAKA」と書かれたことがあります。手塚さんの自伝『ボクは漫画家』には「石川さんの博識は馬のエキスを飲んでいるから」と書かれています。」
つまり、競馬をやらない手塚治虫さんと星新一さんだからこそ、石川先生に向かって「おっ、ウマバカ!」と笑ったワケで、もしも3人が「競馬仲間」だったとしたら、「馬家伝説」は生まれなかったことになる‥‥ってワケで、あたしは、今回のゼーレのシナリオが、この流れなんじゃないかと思った。つまり、「馬家」の名づけ親の手塚治虫さんと星新一さんのことをあたしが「競馬仲間」と書いてしまい、それを石川先生が「SF仲間」の間違いだと指摘してくださったっていう流れだ。だから、ストレートに考えれば、今回の「朝日杯」のキーワードは、ズバリ「SF」ってことになる。
‥‥そんなワケで、「SF」は「サイエンス・フィクション」の頭文字なので、直訳すれば「科学的な創作」って意味になるけど、そう考えると、あたしの「コジツケ予想」も「SF」って呼んでも良さそうな気がしてくる‥‥ってのは冗談だけど、今回の出走馬の中で「S」か「F」のイニシャルの馬を探すと、10番サダムパテックと12番シゲルソウサイの2頭だけが「S」のイニシャルで、「F」の馬は1頭も見当たらない。一方、騎手のほうを見ると、2番リベルタスの福永祐一騎手と5番リアルインパクトのF.ベリー騎手だけが「F」のイニシャルで、「S」の騎手は1人も見当たらない。
馬のイニシャルが「S」で、その馬に乗る騎手のイニシャルが「F」だったりすれば「これだ!」ってことになるんだけど、「S」の馬と「F」の騎手とがバラバラなので、手応えとしてはイマイチだ。でも、この4頭は、偶然にも、さっき気になる馬として挙げた中の4頭だし、「F」の騎手2人は、両方ともディープインパクトの子供に騎乗するっていう偶然も重なってる。だから、このまま素直に考えれば、2頭の「S」の馬のどっちかが1着になり、2人の「F」の騎手が乗る馬のどっちかが2着になる‥‥っていう形が想像できる。
1着、10番サダムパテック、2着、2番リベルタス
1着、10番サダムパテック、2着、5番リアルインパクト
1着、12番シゲルソウサイ、2着、2番リベルタス
1着、12番シゲルソウサイ、2着、5番リアルインパクト
4頭も選んでも、そのうちの2頭が1着、残りの2頭が2着っていう前後の並びが決まってるから、買う馬券は馬単4通りで済む。これが、石川先生のメールから発想した「SF馬券」だ。そして、石川先生からのメールに出てくる、もうひとつのキーワードが、あたしは「CM」じゃないかと睨んだ。何しろ、そこで円生師匠のCMが流れなかったら、「馬家」というニックネームは生まれなかったかもしれないからだ。それで、「CM」ってキーワードを頭に置きながら出馬表を見てみると、この部分に目がとまった。
4枠8番 リフトザウイングス/C.ルメール
5枠9番 ロビンフット/後藤浩輝
5枠10番 サダムパテック/C.スミヨン
6枠11番 グランプリボス/M.デムーロ
そう、C.ルメール、C.スミヨン、M.デムーロの3人の外国人騎手だ。そして、「3人」と言えば、石川先生のメールの「三人部屋で観ていたテレビに、三遊亭円生が豆腐を~」って部分がシンクロしてくる。「三人部屋」と「三遊亭」の相乗効果で、なかなかのコジツケ度が開花してる。そして、この3人の騎手を選んでも、「SF馬券」と同様に「CM馬券」も前後の並びが決まってるから、買う馬券は馬単2通りで済む。
1着、8番リフトザウイングス、2着、11番グランプリボス
1着、10番サダムパテック、2着、11番グランプリボス
こっちでも、11番グランプリボスは、サクラバクシンオーの子供として、最初に気になる馬の中に挙げてるから、ここまで出てきた中で、挙げてなかったのは8番リフトザウイングスだけってことになる。最初に気になる馬を何頭か挙げて、あとから「コジツケ予想」で6頭を選んだら、そのうちの5頭が最初に挙げた馬と重複してるってことは、今回のコジツケとあたしの直感とがイイ感じに重なり合ってるってことになる。特に、「SF馬券」にも「CM馬券」にもシンクロした10番サダムパテックは、ソートー「来てる」と思う。
‥‥そんなワケで、のんびりと予想してたら、土曜日のうちにアップしようと思ってた日記が、日曜日の朝になっちゃった。それで、日曜日の朝の今、インターネットの競馬サイトを見たら、ナナナナナント! あたしが「来てる」と思った10番サダムパテックは、ダントツの1番人気だった!それも、単勝が1.8倍なんていうガチガチの1番人気だった‥‥ってワケで、せっかく「コジツケ予想」から導き出した馬なのに、これじゃあ何も考えずにスポーツ紙の印の通りに馬券を買うのとあんまり変わらなくてつまんないけど、予想の結果は結果なので、あたしは、この「SF馬券」と「CM馬券」の6通りの馬単をメインにする。そして、10番サダムパテックがガチガチの1番人気だったから、あんまり手を広げすぎないようにマトメようと思う今日このころなのだ。
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