コーヒーはブラックで
あたしは、コーヒーをよく飲むんだけど、たいていはブラックで飲む。夏にアイスコーヒーを飲む場合には、少しだけお砂糖を入れる時もあるけど、基本的には、ホットもアイスもブラックが一番好きだし、「ふたりはプリキュア」でもキュアブラックのほうが好きだ‥‥って、プリキュアは関係ないけど、あたしが昔から疑問に思ってるのが、このコーヒーの「ブラック」っていうカテゴリーだ。だって、このブラックってのは、どう考えたって色のことなのに、お砂糖もミルクも何も入れないコーヒーのことをブラックって呼ぶからだ。
ミルクを入れたらコーヒーの色はブラックじゃなくなるけど、お砂糖を入れただけなら色は変わらない。たとえば、お砂糖を入れたコーヒーと入れてないコーヒーを2つ並べてたら、色はおんなじだから見ただけじゃ判別できない。それなのに、一方はブラックで一方はブラックじゃないだなんて、こんなにおかしなことはない。あたしの感覚だと、ミルクやクリーム類を入れて、明らかに色が変化したコーヒーならブラックとは呼べないけど、お砂糖を入れただけならブラックだと思う。
で、こんなモヤモヤ感を持ったまま、あたしは38年間も生きてきたワケだけど、今日、このモヤモヤ感が、ついに晴れたのだ。今日、一緒にパチンコに行ったパチ友と、車を運転しながらこの話をしたら、「それは日本だけだよ」って教えてくれたのだ。そのパチ友は、数年前まで大きな商社に勤めてて、英語が堪能なのでアメリカやイギリスに何度も出張してたんだけど、海外のカフェやレストランでは、お砂糖の有無に関わらず「ミルク類の入ってないコーヒー」のことをブラックって呼んでるそうだ。これなら、見た目の色に対応した呼び名だから、ぜんぜん問題ない。つまり、あたしの感覚がおかしかったんじゃなくて、ニポンでのブラックの位置づけのほうがおかしかった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、あたしの好みは、薄めにいれたブラックだ。インスタントでも、ドリップでいれる場合でも、大きいマグに薄めのブラックをたっぷりといれて飲む。だけど、ケーキとかの甘いお菓子を食べる時とか、甘い菓子パンを食べる時とかは、普通の濃さでいれる。コーヒーだけを飲む時と、おせんべとかの甘くないお菓子や甘くないパンを食べる時は、薄めのブラックにしてる。あとは、すごくタマに、濃くいれたコーヒーと温めた牛乳でカフェオレを作って飲んだりもするけど、牛乳自体をメッタに買わないから、こんなのは1年に2~3回だ。
あたしの場合、体がおかしいのか、神経が鈍感なのか、コーヒーを飲んでも普通に寝られる。夜遅くに、コーヒーを飲みながら「きっこの日記」を書いてて、つい、2~3杯くらい飲んじゃったとしても、日記を書き終えてお布団に入れば、コーヒーを飲んでない時とおんなじに、10分もしないで爆睡しちゃう。だから、あたしは、車の運転をしてる時にウトウトしてきた時に、缶コーヒーを飲んだりカフェイン入りのガムを噛んだりしても効き目がない。ただ、ミント系のガムや飴なら、スーッとするから多少は目が冴える‥‥ってワケで、こんな感じだから、あたしは、時間や状況に関係なく、お茶の気分の時はお茶を飲むし、コーヒーの気分の時はコーヒーを飲んでる。
でも、いくらカフェインが効かないからって言っても、コーヒーは刺激があるから、お腹が空いてる状態で何杯もガブガブと飲んでると、しまいには気持ち悪くなってくる。だから、お腹が空いてる時にコーヒーを飲みたくなったら、1杯だけにしとくとか、2杯目はいつもよりさらに薄めにいれるとか、自分なりに微調整してる。これが、あたしのコーヒーライフで、体調が悪くてずっと横になってる日とか以外は、最低でも1日に1杯はコーヒーを飲んでるし、多い日は5~6杯くらい飲んでると思う。もちろん、ほとんどがブラックだ。
だから、あたしは、ちょっと心配だった。あたしは、お酒も飲むしタバコも吸うから、それだけでも体に悪いのに、その上、ほぼ毎日、コーヒーを飲んでるなんて、ニポンの法律で許されてる「体に悪いもの」をぜんぶマトメて摂取してるようなもんだと思ってた。たとえば、コーヒーでも、お砂糖やミルクを入れて飲んでれば、刺激も緩和されるだろうし栄養にもなる。だけど、あたしの場合は、コーヒーを100杯飲んだとしたら、99杯はブラックだから、どう考えても体に悪そうな気がしてた。
‥‥そんなワケで、ここ最近のあたしは、朝、コーヒーを飲んで、お昼にもコーヒーを飲んだような日は、夜にコーヒーを飲みたくなっても、「今日は朝もお昼もコーヒーを飲んだから、夜はお茶にしとこう」ってふうに、自分なりにセーブするようにしてた。これは、体のことだけじゃなくて、節約の意味もある。いくら、500gで300円の激安のコーヒーでも、そんなに飲んでたらもったいないからだ。もちろん、お茶だってタダじゃないけど、気分の問題だ。
だけど、ゆうべの深夜、ナニゲにNHKをつけたら、何かの番組の再放送みたいなのをやってて、そこで、どっかの大学の博士みたいな人が、「コーヒーを飲むと肝臓ガンや糖尿病になるリスクが大幅に減少する」って話をしてたのだ。そう言えば、ずいぶん前に、どこかのネットのニュースで、コーヒーを飲むとガンのリスクが減るっていう、どっかの大学の研究結果みたいなのを読んだことがあった。あたしは、そんなことコロッと忘れてたけど、この番組を見て思い出した。
それで、ちょっと真剣に観始めたんだけど、まず初めに、コーヒーをまったく飲まない人と、1日に1杯飲む人とを比較したケースだと、肝臓ガンや糖尿病の発生のリスクが、コーヒーを飲む人は飲まない人の半分になるって言ってた。それから、男女で比較した場合には、男性のほうが女性よりもコーヒーの効き目があるって言ってた。そして、最後に、1日に飲むコーヒーは、1杯より2杯、2杯より3倍と、できるだけたくさん飲んだほうが効果がある。5~6杯は飲んだほうがいいって言ってた。これは、10万人もの人たちを10年間に渡って追跡調査した結果だって言ってたから、それなりに信憑性があると思った。
そして、これだけでも嬉しい話なのに、あたしにとって何よりも嬉しかったのが、「コーヒーはブラックじゃないと意味がない」っていう説明だった。その博士によると、コーヒーにお砂糖やミルクが入ってると、せっかくの効き目がゼロになっちゃうそうだ。効き目が弱くなるんじゃなくて、ゼロになっちゃうのだ。つまり、せっかくコーヒーを毎日飲んでても、ブラックじゃなきゃ意味がないってワケで、あたしは、知らないうちに、体にいい飲み方をしてたってことになる。
それから、念のために書いとくけど、注意点としては、妊婦さんと心臓病のある人、高血圧の人はコーヒーを飲まないほうがいいとも言ってた。肝臓ガンのリスクは減っても、それ以上に体によくないそうで、ようするに、コーヒーも使いようってワケだ。
‥‥そんなワケで、妊娠もしてないし、心臓は毛が生えてるほど丈夫だし、血圧はどっちかって言えば低いほうのあたしとしては、今までずっとブラックコーヒーを飲んできたことが、確実に「いい方向」に作用してたってワケだ。さらに言えば、あたしは、お酒も飲むしタバコも吸うから、お酒もタバコもやらない人よりは肝臓ガンになるリスクが高い。だけど、ずっとブラックコーヒーを飲んできたことで、知らず知らずのうちにリスクを軽減してたのだ。高いお金を払ってインチキ健康食品とかを買ってる人たちもいるんだから、そういう人たちと比べたら、何も考えずに1杯10円以下のコーヒーを飲んでただけで、無意識のうちにリスクを軽減してたあたしは、まさにスーパーラッキーだと思った今日この頃なのだ。
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