ミサンガ作戦でGO!
皆さん、あけましておめでとうございまっくす♪‥‥ってワケで、今日から平成23年、西暦だと2011年のスタートだ。ついこないだ2000年になったと思ってたら、もう11年も経っちゃったワケで、20代後半だったあたしは、もう30代後半になっちゃった。つまり、これから先も、「ついこないだ2011年になったと思ってたら、もう10年も経って2020年になっちゃった」なんて日が来ることは確実なワケで、その時、あたしは40代後半なのだ。ああ、アンチエイジングの神よ、時を止めたまえ!‥‥なんてのも織り込みつつ、人間だけじゃなくて、どんなものでも時間が経てば老化してくる。
特に、毎日使う日用品は、老化‥‥って言うか、寿命がくるのが早い。たとえば、歯ブラシとか、食器を洗うスポンジとかは、使えば使っただけ劣化するから、定期的に新しいものと交換しなきゃなんない。で、通常は、歯ブラシの場合なら、ブラシの部分の腰が無くなって、ひらいてきちゃったら換え時だし、スポンジの場合も、弾力が無くなって、厚みが薄くなってきたら換え時だ。ようするに、「使いにくくなったら新しいものと交換する」ってだけの単純な話なんだけど、これが年末にかぶってくると、通常時と違って話がややこしくなってきちゃう。
たとえば、使ってる歯ブラシが完全に寿命を迎えてて。新しい歯ブラシも買って用意してあるのに、今が12月29日だって場合だ。これが、10月とか11月とかなら、そんなに悩まずに新しい歯ブラシをおろせるんだけど、あと3日で新しい年がくるって状況だと、どうしても、お元日に新しい歯ブラシをおろしたくなっちゃうのが人情ってもんだ。
それに、歯ブラシって、いくら寿命だって言っても、柄が折れちゃったりした場合は別だけど、ブラシの部分の腰が無くなっただけなら、まだ歯を磨くことはできる。それに、昨日までは普通に使ってたのに、今日から急に使えなくなるってもんでもない。だから、キッチリしたことが好きな性格のあたしは、大晦日までの3日間は古い歯ブラシを使って、お元日を迎えてから新しい歯ブラシをおろして、気持ちよく新しい年をスタートしたいと思っちゃう今日この頃、皆さん、今年も1年、よろしくお願いしまっくす♪
‥‥そんなワケで、食器を洗うスポンジは、100円ショップで5個入りのを買ってくれば、あたしみたいな1人暮らしなら、楽勝で1年は持つ。だから、金額的にも気にならないし、ワリと気軽に新しいものをおろすことができる。だけど、歯ブラシに関しては、そうも行かない。100円ショップにも歯ブラシは売ってるし、中には3本入りで100円なんてのもあるんだけど、歯磨きマニアのあたしは、歯ブラシだけは、ちゃんとしたメーカーのものを使うようにしてる。
以前、100円ショップの歯ブラシを買ってきて使ってみたら、硬さやブラシの形状が納得できなかった上に、作りが雑で気に入らなかったからだ。それに、ちゃんとしたメーカーの歯ブラシでも、安売りのドラッグストアに行けば150円前後で買えるから、金額的にそんなに変わらない。これなら、納得の行くものを使ったほうが気分がいい。
あたしの場合、朝起きて歯磨きして、朝ご飯を食べたら、また歯磨きする。そして、お昼ご飯をたべたら歯磨きして、晩ご飯を食べたあとは、お風呂で歯磨きする。それから、夜、お酒を飲んだりした時は当然だけど、寝るまでに何も飲んだり食べたりしなくても、寝る前に歯磨きする。だから、最低でも1日5回、多い時は7~8回は歯磨きしてるワケで、1本の歯ブラシだけを使ってたら、1ヶ月でダメになる。実際には、自宅用が2本、携帯用が1本で、この3本の歯ブラシをローテーションして使ってるから、2ヶ月くらいは持つけど、それでも、一般的な平均値よりは歯ブラシを消費してると思う。
それで、普通よりも多めに歯ブラシを使ってるっぽいあたしは、ある程度はマトメ買いしてる。そんなに大量には買えないけど、好きなメーカーの好きな歯ブラシが安くなってるのを見つけたら、5本くらいは買ってくる。だから、あたしの家には、常に新しい歯ブラシが何本かはキープしてあって、いつでもおろすことができる‥‥って状況で、去年の12月の頭のこと、10月の半ばにおろした2本の歯ブラシが、そろそろヘタリ始めてきた。あと1ヶ月は持たないけど、半月くらいなら持ちそうな感じだった。それで、そのまま使い続けてたら、12月20日くらいに限界っぽくなっちゃった。
‥‥そんなワケで、あたしは、悩み始めた。あと10日ほどで新しい年になるんだから、新しい歯ブラシはお元日におろしたい。でも、今の歯ブラシの状態を見ると、あと2~3日ならともかく、あと10日も持たせるなんて、財津一郎じゃなくてもヒジョ~にキビシ~ッ!‥‥って感じだった。その上、洗面コーナーの鏡貼りの扉を開ければ、そこには買い置きしてある新品の歯ブラシが何本もある。わざわざ買いに行かなきゃいけないなら、「この歯ブラシを何とか持たせよう!」って気持ちも強くなるけど、目の前に新品が何本もあると思うと、何も意地になって持たせる必要もないって気持ちもジンワリと染み出てきちゃう。
それで、あたしは、歯を磨くたびに悩んでたんだけど、2~3日後に、ハンドバッグを代えるために中身を移動してて、携帯用の歯ブラシを発見した。お仕事をしてる時は、出先で歯磨きすることも多かったんだけど、今はお仕事をお休みしてるから、バッグに入れて持ち歩いてた歯ブラシの存在を忘れてたのだ。携帯用って言っても、柄の部分が分割できるタイプとかじゃなくて、自宅で使ってる歯ブラシとおんなじものを小型の歯磨きと一緒に防水ケースに入れてるだけだ。
この歯ブラシは、去年の6月ころにおろしたものだけど、右手の指が動かなくなった7月から、ほとんど使ってなかったから、まだまだ使える状態だった。それで、あたしは、大晦日まで、この歯ブラシを使って、新年を迎えたら、新しい歯ブラシをおろすことにした。そして、お元日の今日、新しい歯ブラシを2本おろして、大晦日までがんばってくれた歯ブラシは、元の携帯用のケースに戻した。やっぱり、新しい年を迎えた朝に、新しい歯ブラシをおろして使うってのは気持ちがいいもんで、あたしは、とっても清々しい気分で1年をスタートさせることができた。
‥‥そんなワケで、新しい歯ブラシで歯磨きして、身も心もシャキ!っと引き締まったあたしは、母さんと一緒に近所の神社へ初詣に行って、帰ってきてからお雑煮を作り、母さんが炊いた黒豆を食べて、母さんにお年玉をあげて、猫たちにもニボシのお年玉をあげて、夕方まで母さんとのんびり過ごした。そして、母さんが帰ってから、寝不足だったから少し仮眠して、夜の8時ころにお風呂に入ったんだけど、ここで大変なことが起こっちゃったのだ。
あたしは、背中を洗うのに、専用のタワシを使ってる。長さが30cmくらいで、ラップの芯を2まわりくらい太くした感じのタワシで、両側に紐がついてて、その紐を持って背中を洗えるようになってる。タワシって言っても、体を洗うためのものだから、亀の子ダワシよりは柔らかくて、とっても気持ちいい。体を洗えるだけじゃなくて、皮膚の血行も良くなるから結構なグッズだ‥‥なんて、新年早々のオヤジギャグも散りばめつつ、このタワシのいいとこは、芯が太い針金になってて、そこから放射線状にタワシの毛が生えてるから、洗いたい部分の形に合わせて曲げることができるって点だ。
ただの棒状のタワシだったら、30cmの長さがあっても、体を擦れるのはその一部だけになっちゃう。だけど、このタワシは曲がるから、体のラインに合わせてカーブさせてから使うと、30cmの長さぜんぶで体を擦ることができて、ものすごく気持ちいい。それに、カーブさせてから背中を洗えば、カーブしてる内側の部分が背中に当たるから、タワシの全面にセッケンをつけなくても、背中に当たる部分にだけセッケンをつければ済む。つまり、セッケンの節約にもつながるってスンポーだ。
それなのに、嗚呼それなのに、それなのに‥‥って、お元日から五七五の俳句調で嘆いちゃったけど、長年、愛用してきた、この背中用のタワシが、今日、いつものように背中を洗い終わってから、セッケンを流して、水分を切ってから定位置のフックに掛けるためにビュンと振って水を飛ばした瞬間、ちょうど真ん中からポキッて折れちゃったのだ!折れた面を見ると、太い2本の針金が捩れてて、そこからタワシの毛が放射線状に生えてたんだけど、その針金が長年の使用で金属疲労を起こしてたみたいで、完全に寿命だった。その上、2つになっちゃったタワシを「小型タワシ」として使おうと思ったのに、切断面からタワシの毛がボロボロと取れちゃうので、リサイクルすることもできない。
思い起こせば、このタワシは、あたしが事務所から独立した年だから、26歳の時に買ったものだ。この時、あたしは、婦人科の病気で東洋医学の病院に通院してて、処方された漢方薬を買うために、病院の隣りの薬局にも行ってた。ここは、漢方薬をメインにした薬局だったから、スペースの一部の購買コーナーにも、「野草茶」だの「沖縄黒糖」だのが並んでたんだけど、その中に、「血行を良くするタワシ」として売られてた。それで、片手で持って使う小型のものは500円くらいだったんだけど、この背中用の大きなものは2000円もした。
もちろん、あたしには手が出ない。だけど、何度見ても、「これで背中を洗ったら気持ちいいだろうな~」って思えて、その薬局に行くたびに眺めてた。そして、半年くらい眺めてたんだけど、独立してから、初めて単発じゃなくてレギュラーのお仕事がいただけた時に、「自分へのベホイミ」として買ったのだ。そして、その日の夜、初めて使ってみたら、期待してた以上の気持ちよさで、あたしは大満足だった。
それまでは、柄のついた普通の背中用のボディーブラシを使ってた。だけど、これって、背中を洗うぶんには何も問題ないんだけど、ブラシが柔らかいから気持ちよくない。そして、ブラシの硬めのものも探して試してみたんだけど、強い力で擦ることができないから、たいして気持ちよくなかった。だけど、このタワシは、両端の紐を両手で持ってゴシゴシと擦ることができるから、とにかく最高に気持ちいいのだ。
‥‥そんなワケで、理想の背中用タワシと巡り会えたあたしは、それから毎日、このタワシで背中を洗ってきた。そして、5年くらい過ぎた時に、大きな100円ショップで、これとおんなじ形のタワシを見つけた。触った感じだと、あたしのよりも毛が硬かったけど、ちゃんと体を洗うためのものだって書いてあったから、あたしは買ってきた。だって、2000円もしたものが100円で買えるなんて、これは買っとくしかないと思ったからだ。
だけど、100円ショップで買ってきたタワシを使ってみたら、硬くて硬くて背中がヒリヒリしちゃってダメだった。それで、100円ショップのタワシは、両端の紐を結んで楕円形にして、普通のタワシとして使うことにして、あたしの背中は、それまでの2000円のタワシで洗うことにした。そして、それから今日まで、来る日も来る日もあたしの背中を洗い続けてきたタワシが、とうとう寿命を迎えちゃったのだ。
普通に使うタワシなら、洗う対象が硬いものだから、タワシの毛のほうが磨り減ってきて寿命を迎えるけど、このタワシは、あたしの背中だけを洗い続けてきたから、12年間もほぼ毎日使い続けてきたのに、毛はほとんど磨り減ってなかった。だけど、芯の針金が寿命を迎えちゃったワケで、ナニゲに悔いが残る。言うなれば、カセットが壊れたラジカセみたいなもんで、まだラジオは聴けるのに、カンジンのカセットテープが聴けなくなっちゃった‥‥って、ちょっと違うか?(笑)
とにかく、あたしは、12年間も愛用してきたタワシがジ・エンドになっちゃったことに対して、「12年間も使ったんだから完全に2000円のモトは取った」って気持ちよりも、大切な相棒を失ったみたいな悲しい気持ちになった。そして、新年早々ちょっぴりセンチメートルになりつつ、お風呂から上がって、年賀状や年賀メールをチェキしたり、書ける範囲で返信を書いたり、いろいろと用事を済ませてから、あまりにも寒いので、早めに湯たんぽの用意をしとこうと思って、ヤカンを火に掛けた。あとは、ヤカンが「ピーッ!」って鳴ったら、キッチンへ行くだけだ。
それなのに、嗚呼それなのに、それなのに‥‥って、またまた五七五の俳句調で嘆いちゃったけど、5分後、キッチンから聞こえてきたのは、いつもの「ピーッ!」って音じゃなくて、「プシュプシュジュワーッ!」っていう聞き慣れない音だった。それで、急いでキッチンへ行ってみたら、ヤカンの口からお湯が吹き出してて、ガスの五徳のとこから湯気が立ち上ってた。慌ててガスを止めてヤカンを見たら、口のとこの「ピーッ!」って鳴るフタがバカになっちゃってて、完全に寿命を迎えてた。
もちろん、「ピーッ!」って鳴らなくなっただけで、ヤカンとしてはまだまだ使えるけど、このヤカンは、背中用のタワシよりもずっと前、専門学校を卒業してヘアメークの事務所に就職した20歳の時に買ったものだ。他に、もっと安いヤカンもいろいろあったんだけど、可愛いデザインと黄色い色が気に入って、無理して買ったものだ。そして、それから18年、今じゃ下のほうの色は剥げてるし、焦げ目も目立つようになったけど、ずっと大切に使ってきた。早朝から深夜まで働いて、クタクタになって帰ってきて、お茶を飲もうと思ってヤカンを火に掛けたまま、ウトウトとしちゃった時、いつも元気よく「ピーッ!」って鳴って、あたしを起こしてくれた。1人暮らしを続けてると、ヤカンが呼ぶ音も誰かに呼ばれてるみたいに感じられて、ホッとするってことを知った。
そんなヤカンなのに、とうとう音が鳴らなくなっちゃった。口の部分のフタを留めてる金具が割れちゃってるから、あたしじゃ直せないし、修理してもらうよりも、新しいヤカンを買ったほうが早いと思う。ま、しばらくはこのまま使うけど、12年間も愛用してきた背中用のタワシと、18年間も愛用してきたヤカンが、新しい年になったお元日に揃って寿命を迎えちゃうなんて、あたしは、何とも言えない気分になった。だって、ナニゲに不吉な予兆っぽいからだ。
‥‥そんなワケで、新しい歯ブラシをお元日におろすために、1ヶ月近くもアレコレと悩んでた自分がアホらしく思えちゃうくらい、長年愛用してきたタワシとヤカンの寿命はショックだった。そして、何よりも、不吉な予兆っぽい感じが、新年早々たまんない。だけど、大晦日の日記にも書いたように、何でも自分に都合よく解釈しちゃうのがあたしの得意技だから、今日の出来事も、思いっきり都合よく解釈することにした。名づけて「ミサンガ作戦」だ。そう、サッカー選手とかが手首や足首に結んでて、切れた時に夢が叶うっていうアレだ。一般的な人間は、普段は非科学的なことを否定して生きてるのに、身のまわりのものとかが、突然、壊れたりすると、何か嫌な予感がしたりする。それが、長年使ってきた愛用品なら、なおさらだ。だけど、科学的に考えてみれば、長年愛用してきたからこそ壊れたのだ。だから、いつかは絶対に起こる現象が起こっただけの話で、それを「不吉な予兆」と見るか「幸運の報せ」と見るかは、本人の気持ちひとつなのだ‥‥ってワケで、もちろん、あたしは、この「2つの愛用品の寿命」を「中山金杯」と「京都金杯」のダブル的中の予兆ってことにしちゃった今日この頃なのだ(笑)
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