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2011.01.19

同姓同名のサジ加減

「木村拓哉」と言えばスマップのメンバーだけど、日ハム→広島カープ→ジャイアンツと活躍して、去年、若くして急逝したのは「木村拓也」だ。「岩崎宏美」と言えば歌手だけど、「岩崎ひろみ」は女優だし、「浅野温子」も女優だけど、「あさのあつこ(浅野敦子)」は作家だ。そして、「前田亜季」も女優だけど、「前田亜紀」はMAXの元メンバーだ。「三浦知良」はサッカー選手だけど、「三浦和義」はロス疑惑だし、「浜田麻里」はロックシンガーだけど、「濱田マリ」は元モダンチョキズで「あしたまにあーな」だ。おんなじお笑い芸人でも、「宮川大助」は「大助・花子」で、「宮川大輔」は「あかーーーーん!」だ。さらに言えば、「前田健」は元祖「エアあやや」だけど、「真栄田賢」は「スリムクラブ」のロッド・スチュアートみたいなほうだ‥‥ってなワケで、タレントやスポーツ選手などの有名人でも、同姓同名の人ってケッコーいるんだけど、サスガに漢字までおんなじ人ってのはメッタにいない。漢字までおんなじ同姓同名でパッと浮かぶのは、俳優の「田村亮」とロンドンブーツの「田村亮」だけど、俳優の「田村亮」ってのは芸名で、本名は「田村幸照(ゆきてる)」だから、ホントの意味での同姓同名とは言えない。

他にも、あまり知られてないとこでは、ラッシャー板前の本名が「鈴木浩」で、パパイヤ鈴木の本名も「鈴木寛」なんだけど、これも漢字が違うし、ちょっと変わったとこでは、マンガ「湘南爆走族」の主人公の「江口洋助」役でデビューしたのが、俳優の「江口洋介」ってケースもある。「江口洋介」は本名なので、オーディションの時には、この名前も選ばれる一因になったって言われてる。だけど、これにしても、漢字は違うし、何よりも片方は実在しない架空の人物だ。だから、有名人同士で漢字まで一緒の同姓同名はメッタにいないってことになる。

だけど、片方が有名人で、もう片方が一般人だとしたら、それこそ、数え切れないほどいると思う。たとえば、スマップの「木村拓哉」と漢字までおんなじ同姓同名の一般人てのもテレビに出てたのを見たことがあるし、「岩崎宏美」にしても、「浅野温子」にしても、「三浦和義」にしても、ニポン中を探せば漢字まで一緒の人が何人かはいると思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、「漢字まで一緒の同姓同名の人ってニポンにどれくらいいるんだろう?」と思って、ネットでいろいろと調べてみたら、やっぱり便利な世の中になったもんで、あたしの疑問を解くのにピッタリな「同姓同名辞典」てのを見つけちゃった。このサイトでは、「全国」と「都道府県別」に分けて、漢字で同姓同名の人を人数順にランキングしてる。だから、一目瞭然なんだけど、このサイトにも弱点があった。

それは、このサイトは全国の電話帳のデータを元にして作られてるから、電話帳に登録してる人だけの統計なのだ。つまり、ほとんどが「世帯主の名前」ってワケで、その家族の名前までは調べてないのだ。だから、必然的に、男性の名前が9割以上を占めてて、女性に関してはほとんど分からない。そして、もう1つの弱点は、これは漢字が一致する同姓同名をランキングしてるから、「読み」に関しては無視されてるのだ。「渡部」と書いても「わたなべ」と「わたべ」、「正一」と書いても「しょういち」と「まさかず」‥‥みたいに、苗字も名前も複数の読み方があるケースであっても、すべて同姓同名としてカウントされてる。

でも、そこまで細かいことは言わずに、まずは「全国」で一番多い同姓同名を見てみたら、「田中実」さんだった。まあ、いかにも多そうな名前だけど、これが驚いたことに、全国に2620人もいたのだ。東京だけでも261人もの「田中実」さんがいたんだけど、さっきも書いたように、これは、あくまでも、電話帳に登録されてる名前だけのトータルなのだ。おんなじ「田中実」でも、電話帳に登録してない人もいるだろうし、電話帳には「田中一郎」って登録されてて、その人の子供が「田中実」ってケースもあるだろう。だから、実際には、2620人よりも多くの「田中実」さんがニポン中にいるってワケだ。

‥‥そんなワケで、ニポンの同姓同名は、1位の「田中実」さんが2620人、2位の「鈴木茂」さんが2470人、3位の「鈴木実」さんが2301人、4位の「佐藤清」さんが2272人、5位の「高橋清」さんが2248人‥‥ってふうに、上位100位くらいまでは、「鈴木」「佐藤」「田中」「高橋」「小林」っていうようなニポンに多い名字と、「実」「清」「茂」「正」「勇」っていうような漢字1文字の名前の組み合わせが続いてる。そして、100位を過ぎたあたりから、「鈴木幸雄」さんとか「佐藤正雄」さんとか「鈴木健一」さんとか、漢字2文字の名前だけど、苗字との組み合わせ的に、いかにもたくさんいそうな名前が登場し始める。

そして、このランキングは、1ページに上位20000位まで掲載されてるんだけど、10000位のあたりでも「田中保雄」さんとか「伊藤政夫」さん、最後の20000位のあたりでも「山本明夫」さんとか「清水康男」さんていう、こんな言い方したら失礼だけど、極めて平凡な名前が並んでた。あたしは、20000位もランキングしてるんだから、平凡な名前は最初の数百人くらいで、最後のほうは、もっと変わった名前が並んでるもんだと思ってたのに、これほどまでに平凡な名前があったってことに驚いた。

だけど、苗字だけのランキングを見ると、こっちは上位10000位までなんだけど、最初こそ「佐藤」「鈴木」「高橋」‥‥っていうオナジミの苗字が並んでても、300位を過ぎたあたりから、「甲斐」とか「星」とか「出口」とか、あんまり周りにはいない感じの苗字がチラホラと現われ始める。そして、1000位を超えると、「神」「脇」「新」なんてのも現われ始めて、ジョジョに奇妙にナジミのない苗字が増えてくる。5000位を超えると、「真栄城」「田名網」「多田羅」なんてのも登場してきて、最後の10000位のあたりになると、「片野坂」「御代田」「細」「神近」「綿」なんていう、あたしがこれまでの人生で1人も出会ってない苗字が並んでる。だけど、これらの苗字にしても、全国では175人もカウントされてるんだから、それぞれの「片野坂」さんや「細」さんに何人もの家族がいるって想定すれば、もっと人数は増えるワケだ。

だいたいからして、これは、ぜんぶで13万もの苗字がランキングされてる中の最初の1ページなのだ。最初のページの終わりあたりでさえ、こんなに珍しい苗字が並んでるんだから、最後のページなんて見ると、「糴川万」「縣八十」「纐願箕」「纐瀬偉」「肆矢与」「舁三柳」「舩津己」‥‥って、なんて読むのかも分からない苗字が目白押しな上に、これらの苗字は、すべて登録件数が「1件」なのだ。つまり、もしも電話帳に登録した人以外におんなじ苗字の人がいなかったとしたら、ニポン中で、この人の家族数人だけしか、この苗字の人はいないってことになる。

‥‥そんなワケで、あたしが何よりも驚いたのは、ニポンに13万以上もの苗字があったってことだ。苗字の数なんて、今まで、ちゃんと考えたり調べたりしたことがなかったから、ただ単に漠然と思ってただけだけど、あたしは、1000種類もないと思ってた。700とか800とか、きっとそのくらいだと思ってた。だから、1万種類あったとしても驚いたのに、よりによって13万種類以上もあっただなんて、まさしくビックル一気飲みだ。

で、あたしの想像なんだけど、変わった苗字の人って、下の名前はワリと平凡なものを好むんじゃないかと思った。たとえば、変わった苗字の代表みたいな「小比類巻(こひるいまき)」にしても、女性シンガーは「小比類巻かほる」だし、K-1選手は「小比類巻貴之(たかゆき)」だし、極めて普通の名前だ。間違っても「星愛姫(てぃあら)」だの「楼舞珠(ろまんす)」だの「笑来星(えめらるだす)」だのっていう「DQNネーム」はつけられてない。逆に言えば、こうした「DQNネーム」は、「高橋」とか「渡辺」とかの平凡に苗字の親のほうがつけたがるもんだと思う。

だから、あたしのこの推測が正しければ、ランキングの下のほうにある珍しい苗字、「真栄城」「田名網」「多田羅」「片野坂」「御代田」‥‥っていう人たちは、自分の子供に「実」とか「茂」とか「正」とかって名前をつけてる可能性が高い。これは、苗字が珍しいってだけじゃなくて、苗字が漢字3文字だから、バランスとして名前は1文字にしたいっていう意味もある。そして、そう考えれば、確かに苗字は珍しいけど、だからこそ平凡な名前をつけて、結果、「真栄城 実」って人が何人もいたり、「田名網 茂」って人が何人もいたりするんじゃないのか?‥‥って思った。つまり、こんなに珍しい苗字の人でも、同姓同名の人がいる可能性があるってことだ。

そして、「細」とか「綿」とかの1文字の苗字なら、今度は逆に、「新一郎」とか「健太郎」とかの3文字の名前をつける人が多いかもしれないので、こっちのパターンでも同姓同名の人がいるかもしれない。こんなふうに考えてみると、それこそ今どきの「DQNネーム」でもつけない限りは、メッタに出会わない珍しい苗字だったとしても、下の名前さえ一般的であれば、ニポンのどこかに同姓同名の人がいる可能性があるってことになる。

‥‥そんなワケで、この「同姓同名辞典」には、苗字だけなら13万種類以上が掲載されてるけど、実際に電話帳に登録されてる人の名前は、ナナナナナント! 1300万人以上も掲載されてる。もちろん、あたしは、これをぜんぶ見たワケじゃないけど、部分的にザクザクと確認した感じだと、ワリと珍しい名前の人でも、ケッコーな人数の同姓同名がいるってことが分かった。

たとえば、「伊藤一郎」さんとか「伊藤二郎」さん、「伊藤三郎」さんくらいまでは、どう考えたって同姓同名がいるに決まってるし、「伊藤五郎」さんとかだって何人かはいるだろう。だけど、この「同姓同名辞典」で調べてみたら、「伊藤七郎」さんが全国に131人もいたのだ。そして、そのままランキングを見てったら、少し先には、「高橋喜代治」さんていう名前があって、この人も全国に100人もいたのだ。これは、たぶん、「きよはる」って読む人と「きよじ」って読む人の合計だろうから、性格には同姓同名じゃないかもしれないけど、それでも、「きよはる」なら「清治」とか「清春」とかいろんな表記があるし、「きよじ」にしても複数の表記がある中で、一字一句おんなじ表記の名前の人が、全国に少なくとも100人もいたなんて、なかなかの衝撃だ。

だって、「田中実」さんが2620人いたり、「鈴木茂」さんが2470人いたりするのは分かるけど、「伊藤七郎」さんや「高橋喜代治」さんでも100人以上いるってことは、たいていの名前の人は同姓同名が何人もいるって考えられるからだ。あたしにしても、そこそこ一般的な苗字で、そこそこ一般的な名前だから、たぶんニポン中に1人か2人くらいはいるかも?‥‥って思ってたけど、こんな状況なら、あたしの同姓同名だって、きっと2~30人くらいはいるかもしれない。最近、話題になってる「タイガーマスク」の「伊達直人」にしても、全国にはホントに「伊達直人」って名前の人が10人くらいはいるかもしれない。

「もしかしたら、1人か2人くらいはいるかも?」って思ってたのと、「10人も20人もいる」ってのは大きな違いで、頭の中で想像しただけで、ナニゲに生々しく感じてくる。だって、まったく知らない人なのに、あたしとおんなじ名前の人が全国に何十人も散らばってて、それぞれがお互いの存在すら知らずに日々を生活してるだなんて、何とも言えない不思議な感覚だ。できることなら、一度でいいから、全員集合して小規模なイベントでも開催したいくらいだ。

‥‥そんなワケで、あたしは、「同姓同名」のことを考えるたびに、いつも思うのが、マンガの「デスノート」のことだ。有名だから説明は不要だと思うけど、このマンガでは、「デスノート」っていうノートに殺したい相手の名前を書き込むと、自分は何もしなくても、その相手が死ぬことになってる。それで、あたしは、「同姓同名の人がいたら無関係なのに死んじゃうのかな?」って思ってたんだけど、マンガを読んでみたら、その辺はちゃんとツジツマ合わせができてて、「名前を書き組む時に相手の顔を思い浮かべないと効果がない」っていう決まりになってた。それで、あたしは、その時は納得したんだけど、今回、あまりにも同姓同名が多いってことを知って、このツジツマ合わせが怪しく思えてきた。

今回、「同姓同名辞典」を見てみたら、ニポンで一番多い「田中実」さんの2620人を筆頭に、2位の「鈴木茂」さん、3位の「鈴木実」さん‥‥って、11位の「佐藤勇」さんまでが2000人以上もいるし、そのあとは、129位の「中村進」さんまでが1000人以上もいる。そして、655位の「木村豊」さんまでが500人以上だ。こうした状況を踏まえた上で考察してみると、名前がおんなじだけじゃなくて、顔もウリふたつの人だっているかもしれないってことになる。

自分とおんなじ名前の人が2000人以上もいれば、そのうちの何割かは自分と同世代の人がいることになる。今は少子化だから、15歳以下は少なくなるし、70歳以上も少ないと思うけど、20代から60代くらいまでは、おんなじくらいの割合だと思う。そうすると、20代、30代、40代、50代、60代の同姓同名が、それぞれ350人くらいずついることになる。そして、28歳と32歳とか、47歳と53歳とかも見た目だけじゃ区別がつかない場合も多いから、見た目も含めた「同世代」ってことになると、その幅はさらに広くたる。

つまり、同姓同名が2000人以上いるAさんが35歳だったとすると、Aさんと見た目がおんなじくらいの年齢に見える人は、25歳から45歳まで、ようするに、700人くらいいることになる。そして、700人もいれば、Aさんと顔が似てる人だって何人かはいるだろうし、中にはウリふたつの人がいる可能性もある。だから、もしも自分が殺したいと思って、「デスノート」に名前を書き込んだ相手が、同姓同名がたくさんいるような名前だった場合には、ちゃんと相手の顔を思い浮かべながら書き込んだとしても、偶然に同姓同名で、偶然に顔もソックリだった無関係の人まで、巻き添えで死んじゃう可能性もあるってことになる。

‥‥そんなワケで、今どきの「DQNネーム」みたいに、どう考えてもニポン中に1人も同姓同名がいないようなヘンテコな名前もまっぴらだけど、あまりにも平凡でニポン中に1000人も2000人も同姓同名がいる名前もオリジナリティーが希薄すぎる。それでも、変な名前よりは平凡な名前のほうが遥かにいいけど、今回、「同姓同名辞典」を見てみた感じで言うと、同姓同名が2~30人くらいいる名前がちょうどいいってことが分かった。このくらいのランクに並んでた名前は、どこで名前を名乗っても恥ずかしくない普通の名前だけど、かと言って平凡すぎでもなくて、ちょうどいいサジ加減だった。だから、女性の名前はほとんど掲載されてなくて調べられなかったけど、あたしの名前も、きっと、ちょうどいいサジ加減なんだと思った今日この頃なのだ。


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