クリスマスツリーから門松へ
日本ではクリスマスカードと年賀状は完全に別モノだけど、アメリカではクリスマスと新年を一緒にお祝いしちゃうので、アメリカのクリスマスカードは「Merry Christmas & Happy New Year」って書いてあるものが多い。だから、アメリカでは、新年が明けても1週間くらいはクリスマスツリーを飾ったままにしてる家庭が多い。
だけど、日本の場合は、デパートなどでは1ヶ月以上も前からクリスマスツリーやイルミネーションが飾られてるけど、12月25日のクリスマスが終わった瞬間にいっせいに片づけられて、アッと言う間に「お正月モード」に切り替わる。昨日まで派手なクリスマスツリーが飾られてた出入り口のとこには、もう立派な門松が飾られてる。
門松を飾るのは、基本的には「12月28日まで」って決まりがある。「29日」に飾るのは、「9」を「苦」にカケで「苦を松(待つ)」ってことになるからNGなのだ。だから、門松はできるだけ28日までに飾ることになってるんだけど、25日の夜までクリスマスツリーを飾ってるんだから、実質的には26日から28日まで3日間で、クリスマスツリーを片づけて門松を飾らなきゃならないなんて、これはホントに大変なことだと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、お正月の準備は門松以外にもいろいろあるし、大掃除だってあるし、年賀状だってまだ書いてない人もいるだろうし、帰省の支度をしなきゃならない人もいるだろうし、やっとお休みになってのんびりしたい年末年始なのに、クリスマスツリーや門松のことでバタバタしたくない‥‥って思うのも人情だ。
東京で暮らしてた時はマンションだったから、門松なんか飾ったことはなかったけど、田舎で生活すると異様に「門松密度」が高くて驚いた。それで、あたしも、クリスマスツリーから門松への切り替えのバタバタについて考えてみたってワケだ。
で、あたしが最初に考えたのが、日本もアメリカみたいにクリスマスと新年とを合体ロボさせちゃうって作戦だ。まず、日本ではクリスマスツリーを廃止にして、代わりに門松を使うことを奨励する。そうすれば、クリスマスまでは門松に電飾を付けたりして楽しみ、クリスマスが過ぎたらギンギラギンの飾りを外して、シンプルな門松で厳かにお正月を迎えることができる。これなら、切り替えのバタバタは「バタ」くらいで済むだろう。
だけど、これは、現実的には不可能だ。クリスマスツリーはあの形でこそのクリスマスツリーなワケで、門松の形になっちゃったらクリスマスの雰囲気が台無しになっちゃう。お正月の鏡餅を「ひし型」にしたら、果てしなく「桃の節句」になっちゃうワケで、これと一緒だ。憲法とおんなじように、長年親しんできたものは、やっぱり安易に変えるべきじゃない。
‥‥そんなワケで、ここまでの流れを読み返してみたら、ある単語が引っかかった。それは、「日本もアメリカみたいにクリスマスと新年とを合体ロボさせちゃうって作戦だ」ってクダリの「合体ロボ」って単語だ。「合体ロボ」と言えば「ゲッターロボ」ってワケで、これこそが、すべてを解決するキーワードだったのだ。
ザックリ説明すると、「ゲッターロボ」ってのは、イーグル号、ジャガー号、ベアー号っていう3機のジェット機みたいなゲットマシンてのがあって、それぞれにパイロットの少年がいるんだけど、この3機のゲットマシンが合体することによって巨大ロボに変身する昔のアニメだ。で、イーグル号が最上部になるように合体するとゲッター1、ジャガー号が最上部になるように合体するとゲッター2、ベアー号が最上部になるように合体するとゲッター3、3つの形態の巨大ロボに変身する。
ゲッター1は主役の少年が操縦するから主役的な外観と機能のロボだけど、残りの2機は脇役的な位置づけだけから、特殊な機能がある。ゲッター2は片腕が巨大なドリルになってて地中を進むことができるし、ゲッター3は足がキャタピラになった戦車型の怪力ロボだ。知らない人は画像検索してもらえれば分かるけど、あたしは、このゲッター2のドリルアームが「クリスマスツリー」に見えたし、ゲッター3の全体的なシルエットが「門松」に似てると思った。
そこで、あたしが思いついたのが、パーツの組み合わせ方によって、クリスマスツリーにも門松にもなる「ゲッターツリー」だ。クリスマスシーズンが近づくまでは、普通に飾っておいてもおかしくない観葉植物みたいな外観の「ゲッター1」、クリスマスシーズンになったら組み合わせ方を変えてクリスマスツリーに変身する「ゲッター2」、そして、25日を過ぎたらチャチャッと組み合わせを変えれば門松が出来上がる「ゲッター3」、これで毎年の年末のバタバタが解消されるだけじゃなく、大きな荷物を片づけるスペースまでが不要になる。
サスガに文章だけで説明するのは難しいから、一応、マウスで図を描いてみたんだけど、とりあえず見てほしい。
これは、ゲッター1の観葉植物とゲッター2のクリスマスツリーの時の「木の幹」の部分だ。これを図のラインのように6分割できるようにすれば、そう、門松が1セットできるのだ。あとは、植木鉢の部分を2重構造にして2つの門松に対応させることも簡単だし、葉っぱ関係なんて、いくらでも方法がある。ようするに、門松の命とも言える左右で6本の竹さえ何とかすれば、もうこの「ゲッターツリー」は完成したも同然なのだ。
‥‥そんなワケで、需要があるかどうかはさておき、せっかく思いついたので書いてみた。現実的に考えてみると、門松の竹は最低でも50センチくらいないとサマにならないので、ナナメにカットする部分を鋭角的にしたとしても、それを6本もジョイントさせたら全長は2.5メートルくらいになっちゃう。だから、重なり合う部分を深くして全長を2メートルくらいに抑える、などの「さらなる工夫」が必要ってワケで、もうちょっと煮詰めてみようと思ってる今日この頃なのだ。
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