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2013.02.26

進化するネズミたち

昔から「きっこの日記」を読んでくれてる愛読者の皆さんにはオナジミだと思うけど、あたしは、足を滑らせて歩道橋の一番上から「蒲田行進曲」バリの階段落ちを披露しちゃったり、オウチャクしてハッサクを手に持ったまま包丁で切ろうとして自分の手まで切っちゃったり、パチンコ屋さんの駐輪場から原チャリを出そうとしてサイドスタンドが足の親指の爪と肉の間に食い込んで出血大サービスしちゃったりと、劇画タッチのサザエさん的な事故が多い。タンスの角に足の小指を引っ掛けてイタタタタタタター!ってのは並みのレベルの「サザエさん的な事故」だけど、あたしの場合は予想外の大ダメージを受けることが多いから「劇画タッチのサザエさん的な事故」って呼んでる。

で、去年の11月、急に雨が降ってきたから、外に干してた洗濯物を取り込もうと慌てて玄関から飛び出したら、足を滑らせて変なふうに転んじゃって、右足のヒザの靭帯を傷めてしばらく歩くことができなくなった。結局、右足の付け根から足首までぜんぶを固定する大ゲサな拘束具を装着させられたキッコゲリオン初号機は、ものすごく不便な生活を余儀なくされちゃったってワケだ。

その前にも、飛び出してきた猫をよけて原チャリでコケて大流血したし、あたしはホントに劇画タッチのサザエさん的な事故が多い。だけど、今年になってからは、コレといった事故もなく、ナニゲに平和な日々が続いてた。まだ2月だけど、「ヒザの靭帯が治ってから」じゃなくて「ヒザの靭帯を傷めた日から」ってことで数えれば、もう4ヶ月近くも事故を起こしてないワケで、あたしに憑依してた劇画タッチのサザエさんの霊も成仏してくれたような気がしてる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、コレと言った事故もなく、安心して日々を過ごしてたら、ヒサビサにやっちゃいました!‥‥ってなワケで、コタツでネットしてたら玄関の呼び鈴が鳴ったから、頼んでた荷物が届いたんだと思って「は~い!」って言いながらガバッと立ち上がったら、手前に垂れ下がってたマウスのコードに足を引っ掛けちゃって、マウスが下に落ちた!ノートPCも引っぱられてナナメになり、焦ったあたしはバランスを崩して、こともあろうに落ちたマウスを踏んじゃった!

でも、あたしに憑依してた劇画タッチのサザエさんの霊は成仏してくれたから、あたしはケガもせず、流血もせず、何事もなかった。ただし、マウスが壊れた。とりあえず宅配便を受け取り、それからマウスの様子を見てみたら、外観はどこも壊れてないんだけど、クリックができなくなっちゃった。コードを入れ直してみたり、マウスを叩いてみたり、マウスに向かって「ニャ~オ!」って鳴いて脅かしてみたりしたんだけど、何度やってもクリックできない。

これは、去年の11月のあたしのお誕生日に、自分へのベホイミとして買ったもので、たしか780円だった。それまで使ってたマウスが反応しなくなったので、必要に迫られて買ったものだ。だから、自分がケガしなかった上に、この金額だけで済んだんだから、あたしにしちゃダメージは小さくて、どっちかって言ったら喜ぶべき結果だった。これなら、誰かに話したって笑い話で済む。

つまり、あたしに憑依してた劇画タッチのサザエさんの霊は成仏してくれたけど、まだ、並みのレベルのサザエさんの霊が憑依したままだったのだ。並みのレベルのサザエさんの霊なら、憑依してたって何も恐くない。お魚を盗んだドラ猫を追い掛けて、思わず裸足のまま外に出ちゃったり、お買い物に行ったら、商店街に着いてからお財布を忘れたことに気づいたりって、せいぜいこんなレベルだ。最大でもタンスの角に足の小指を引っ掛ける程度だろう。


‥‥そんなワケで、あたしのヒサビサのサザエさん的な事故は、嬉しいことに「不幸中の幸い」って感じの結果になったんだけど、ただ、ひとつだけ、問題が発生した。何しろ、ガリガリ君を1本買うにも原チャリで15分くらい走らないといけないほど周りに何のお店もないとこに住んでるあたしとしては、東京にいた時みたく「ちょっとコジマ電気に行ってくる」なんてワケには行かない。家電の量販店なんて大きな駅にしかないから、一番近いお店でも電車で1時間くらい掛かっちゃう。だから、今回壊れたマウスも通販で買ったワケだけど、またまた通販で買ったマウスが届くまで、あたしの苦手な「人差し指でスクラッチ」をやんなきゃなんない。

ま、それはそれで仕方ないことだと割り切り、あたしは、さっそく通販サイトでマウスを探した。マウスって、それこそピンキリで、安いものは500円以下のもあるし、高いものは1万円を超えるのもある。あたしは、「マウスは消耗品」て考えだから、安けりゃ安いほどいいんだけど、たとえば、ぜんぜん気に入らないデザインのが500円で、まあまあ気に入ったデザインのが1000円なら、1000円のほうを買う。でも、まあまあ気に入ったデザインのが1000円で、ものすごく気に入ったデザインのが2000円なら、ガマンして1000円のほうにする。つまり、「マウスに2000円なんて出せない」って考えだ。

ケース・バイ・ケースだから、あんまり厳密に決めてるワケじゃないけど、ザックリしたイメージだと、あたしがマウスに払える金額は1500円までだ。だけど、これはあくまでもザックリしたイメージなので、ものすごく気に入ったデザインのが1580円だったら買うかもしれない。特に今回は、すぐに必要だから、あんまり細かいことは言ってられない。

で、カタッパシから家電や専門店の通販サイトを見てみたら、最近はコードの付いてないワイヤレスタイプのマウスが主流だってことを知った。コードに足を引っ掛けて壊しちゃったサザエさんとしては、まさに理想的なマウスじゃん!‥‥なんて思いつつも、ワイヤレスタイプは、6980円だの12800円だの4800円だのと、どれも高い‥‥って思ったのもトコノマ、いろいろ探してみたら、1500円程度のもたくさんあるし、中には700円のも見つかった。

だけど、サスガに700円のは不安なので、1000円前後のワイヤレスタイプに絞って探してみた。マイクロソフトの1100円のと、バッファローの980円のが最終候補になり、結局、信頼性と値段でバッファローに決めた。他にも必要だったUSBメモリを買って、合計金額が「送料無料」になるようにした‥‥ってのが数日前の話で、今日、そのマウスが届いた。

さっそく、ちっちゃな受信機をノートPCに差し込んで、付属の単4電池2本をマウスのお腹に入れて、スイッチをON!マウスのお腹からブルーの光が出たから、これでいいのかと思って動かしてみたんだけど、画面の真ん中の矢印はぜんぜん動かない。何がいけないのか、マウスのお腹を見てるうちに、画面の右下に「ドライバのナンタラがカンタラ」って表示が出て、矢印が動くようになった。なるほど、ドライバを自動でインストールしてたのね。


‥‥そんなワケで、あたしは、しばらく前の日記に、「今の若い子たちは生まれた時からケータイやPCがあるけど、あたしの時代はどっちもなかった」ってことを書いた。あたしが初めてケータイを持ったのはハタチを過ぎて社会人になってからだし、あたしが初めて自分のPCを買ったのは20代後半になってからだ。

もちろん、もっと前からPCは市販されてたけど、今の最新機種と比べると原始時代の石器みたいなパフォーマンスのマシンが30万円も40万円もした。今から20年も前の30万円、40万円だから、今で言えば最低でも50万円以上になると思う。だから、そんなもん買えるワケがないあたしは、もっぱらケータイでネットをやってたんだけど、当時は「定額で使い放題」なんてプランはないから、パケット通信料で破産する「パケ死」なんて言葉が流行り、もれなくあたしもパケ死にした(笑)

でも、あたしがケータイデビューしてから5年ほどで、PCは劇的に進化した。特に、Windows2000が出た時には、各メーカーから10万円台後半で買えるデスクトップが出始めた。それでも、あたしには高嶺の花だったけど、ケータイの使い過ぎで月に何万円なんていう請求が続くことを考えたら、ローンを組んででもPCを買ったほうが遥かに得だ。それで、何度も何度もコジマ電気に通ってPCを見てるうちに、とうとう10万円台前半の機種が出始めたので、あたしは思い切って、その中で一番安かった10万円ちょいのやつを12回払いで買った。

これが、20代後半にして、あたしが初めて手に入れたPCだ。いろいろと支障があるので、メーカー名やモデル名は伏せるけど、日本のメーカーの汎用モデルだった。そして、この時にセットに付いてたマウスは、当然、ボール式のマウスだった。お腹のとこにボールが内蔵されてて、マウスを動かすとそのボールがコロコロと転がって画面の矢印が動くってスンポーだ。

このマシンは、メモリを増設したりしつつ、何度か軽度のクラッシュと修理を繰り返しながら、ナンダカンダで5~6年くらい使ったけど、とうとう大クラッシュを食らったオシャカになった。だけど、またまたこの5年の間にPCは劇的に進化してて、今まで使ってたのよりも遥かに高性能のマシンが10万円前後でズラーッと並んでた。このころのあたしは、ある程度はパソコンの知識も身に付いてたので、最初の時みたく「最低価格のもの」を選ばずに、15万円ほどの日本のトップメーカーの中堅モデルを選び、やっぱり12回払いで買った。

このマシンに付いてたマウスは、お腹のとこから赤い光が出て、それがボールの代わりを務めてくれる光学式のマウスだった。ボール式の時とは雲泥の差、あまりにも滑らかで驚愕した。そして、それから5年が経つ間に、今までは重たくて持ち運びするのにひと苦労だったノートPCにも、そこそこ軽くて使いやすそうなモデルが、そこそこ買えそうな値段で出始めた。でも、まだデスクトップほどは安くなくて、あたしには手が出なかった。

だけど、2011年の東日本大震災と原発事故で、あたしは持ち歩くためのノートPCがどうしても必要になり、かなり無理をして、またまたローンで買った。この時は、とにかく少しでも安く抑えようと思い、一番安い500円くらいの光学式マウスを買った。これが、今、この日記を書いてるノートPCで、この時のマウスは、1年半ほどで壊れて使えなくなった。そして、代わりに買った780円のマウスが、あたしが踏んづけて壊した2代目のマウスだったワケだ。


‥‥そんなワケで、他にも、お友達からもらったデスクトップやノートPCが何台かあるんだけど、この3台が、あたしが自分で買ったPCってワケだ。そして、あたしのマウスの歴史は、最初がボール式で、次が光学式で、ついに今回、ワイヤレスタイプに到達したってワケだ。このマウスがホントの動物だったとしたら、わずか10年の間にピテカントロプスがホモサピエンスに進化しちゃったくらい劇的なことで、まさに「日進月歩」のタマモノだろう。何しろ、今まではどんなに手が冷たくなってもマウスパッドの上で動かすしかなかったのに、このワイヤレスタイプだと、毛布にくるまったまま自分のフトモモの上で動かすことができるのだ。冷え症のあたしにとって、これほどアリガタイザーなことはない今日この頃なのだ♪


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2013.02.18

うなぎのお告げ

昨日の日曜日の朝、目が覚める直前に、あたしは変な夢を見た‥‥って言うか、目が覚める直前に見た夢だから内容をよく覚えてるんだけど、どんな夢かって言うと、母さんと2人で新幹線に乗って静岡まで「鰻丼」を食べに行く夢だ。何でわざわざ高い新幹線に乗って静岡まで行くのか、その辺は謎なんだけど、前の日に母さんと「鰻丼が食べたいね」って話してたから、「母さんと鰻丼を食べに行く」って部分に関しては、あたしの記憶が生み出した夢なんだと思う。

で、夢の中でも、ちゃんとしてる部分はちゃんとしてるみたいで、静岡の浜松を目指してたあたしは、いつも利用してる最速の「のぞみ」じゃなくて、浜松にも止まる「こだま」に乗った。そして、目的地の浜松駅を降りると、そこは鰻のパラダイス!周囲のビルは1階から最上階までぜんぶ鰻屋さんだし、どこを見ても鰻!鰻!鰻!‥‥ってなワケで、この辺から、あたしの夢の妄想スイッチがONになったみたいだ。

もちろん、鰻屋さん以外にも、ラーメン屋さんとかお土産屋さんとかコンビニとかも並んでるだけど、ラーメン屋さんは看板にも暖簾(のれん)にも大きな鰻の絵と「うなぎラーメン」の文字、お土産屋さんを覗けば鰻関連のお土産ばかり、コンビニまでもが「ウナッキー」なんていう聞いたこともない名前で、可愛くデフォルメされた鰻のキャラが描かれてて、中に入ってみると、ドリンクケースの中には「うなぎ茶」や「うなぎコーヒー」が並んでるし、お菓子も食べ物もぜんぶ鰻関連だし、雑誌のコーナーも「週刊うなぎ」だの「ミセスうなぎ」だの「小悪魔うなぎ」だのが並んでるし、もう、鰻丼を食べる前からお腹いっぱいになっちゃった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?(笑)


‥‥そんなワケで、母さんとあたしは、初めて見る鰻のパラダイスに圧倒されつつも、興味津々でお店を覗きながら歩いて行くと、「うなぎ横丁」という看板が掲げられたアーケードに出た。そう言えば、新幹線の中で見てた「浜松うなぎ散歩」っていう旅行雑誌に、「うなぎ横丁には浜松でもトップクラスの名店が集まっています」なんて紹介されてたことを思い出した。そこで、母さんとあたしは、この「うなぎ横丁」の中のお店で鰻丼を食べることにした。

「うなぎ横丁」を入ってアーケードを奥へと進んで行くと、最初のうちは「うなぎ専門店やました」だの「鰻の島田」だの「うなぎ懐石 吉兆」だの普通の店名の鰻屋さんが並んでたんだけど、途中から「四川風うなぎ飯店 龍泉」だの「うなぎイタリアン アルベロベッロ」だの「うなぎフレンチ シェ・ムラカミ」だの、ナニゲに「おいおい!」の様相を呈して来た。

でも、母さんはとっても楽しそうで、しばらく歩いたとこにあった1軒のお店を指差して、「あそこに入ってみようよ」って言った。そこには、白を基調にした洋風の可愛らしい喫茶店のようなお店があり、扉の上のしゃれたプレートには「うなぎカフェ アンアン」て書いてあった。お店は「カフェ」だけど、扉の脇に立て掛けられてたメニューを見ると、「うなぎティー」や「うなぎコーヒー」の下に、ちゃんと「鰻丼」や「鰻重」があったから、このお店に入ってみることにした。

このお店は女性に人気があるみたいで、中に入ると、お客はほとんどが若い女性で、若いカップルも2組いた。母さんとあたしは、窓際の空いていたテーブルに着き、美人のウエイトレスさんに鰻丼を2つ注文した。しばらくして運ばれて来たのは、おしゃれな洋食器を使った鰻丼のセットで、肝吸いはマグに入ってた。食器のイメージから、見た目は「これが鰻丼?」て感じだったけど、ひとくち食べてみると最高に美味しくて、母さんもあたしも夢中で食べ始めたと思ったのもトコノマ、ここで目が覚めちゃった!


‥‥そんなワケで、こんな目覚めからあたしの日曜日はスタートしたワケだけど、この日は待ちに待った今年初のGⅠ「フェブラリーステークス」の日だったから、あたしは朝イチで馬券を買った。今回の出走馬の中では、あたしが好きな馬は、ガルボとイジゲンとカレンブラックヒルだったんだけど、ガルボとカレンブラックヒルはダート初挑戦だし、イジゲンはスタートに難がある。だけど、あたしは、ガルボから買うって決めてた。それは、お告げがあったからだ。

レースの1週間くらい前、あたしは、「フェブラリーステークス」はバレンタインデーの週のレースだから、きっとチョコレートに関連した馬、つまり「栗毛」が勝つ!‥‥って予想した。でも、そうなると、ガルボは「青毛」だし、イジゲンは「芦毛」だし、カレンブラックヒルは「青鹿毛」だし、「栗毛」はガンジスくらいだな‥‥なんて思ってた。

だけど、バレンタインデーの日にネットを見てたら、バレンタインデー特集で「女性に人気のある市販チョコレート」が紹介されてて、それをナニゲに見てたら、ナナナナナント! その中に「明治ガルボ」ってのが並んでたのだ!あたしは、「これだ!」って思った。そう、これこそがお告げだと思い込んじゃったのだ。そして、あたしはガルボからの馬単を5点買ったワケだけど、結果は皆さんご存知の通り、1着はグレープブランデー、つまり、安物の市販のチョコレートじゃなくて、中にブランデーの入った高級な「ウイスキーボンボン」が優勝したってワケだ。

ガルボの他のあたしの好きな馬、カレンブラックヒルは1番人気、イジゲンは2番人気だったけど、カレンブラックヒルはダートコースがダメだったのか途中で失速して撃沈、イジゲンは予想通りにスタートを失敗して撃沈したから、どの馬から買ってても、どの道、あたしはハズレてたワケなので、それほどガッカリはしなかった。だけど、JRAのHPでレース結果の詳細を見た時、あたしは、愕然とした!

レース結果は、1着から順番に、枠や馬番、馬名、性別と馬齢、負担重量、騎手名、タイムなんかが細かく書かれてるんだけど、1着のグレープブランデーの騎手は「浜中俊」、2着のエスポワールシチーの騎手は「松岡正海」で、縦に並んだ2人の名前の最初の1文字を縦に読むと、本日二度目のナナナナナント! 「浜松」になっちょる!


Fs2


夢の中で母さんと鰻丼を食べに行った「浜松」が、まさか、こんなところに!‥‥って言っても、普通に考えたら、これは単なる偶然だ。この程度のことなら、日常生活の中でも時々は起こる「偶然の一致」ってやつだろう。だけど、レース結果をさらに見て行ったあたしは、次に目に入った文字を見て、あまりの驚きで全身に鳥肌が立った!

レース結果の右端のほうには、それぞれの馬の調教師の名前が書いてあるんだけど、1着のグレープブランデーの調教師は「安田隆行」、2着のエスポワールシチーの調教師は「安達昭夫」、さっきの騎手名とおんなじように名前の最初の1文字を縦に読むと「安安」、つまり「アンアン」になってたのだ!


Fs3


‥‥そんなワケで、夢の中で母さんと「浜松」へ行き、「アンアン」という変わった名前のお店で鰻丼を食たところで目が覚めたあたしは、まさか、これがホントのお告げだったとは気づかずに、「明治ガルボ」で馬券を買っちゃったのだ。よくよく思い出してみると、「有馬記念」を制したマツリダゴッホしかり、「エリザベス女王杯」で2着になったテイエムプリキュアしかり、直前に見た不思議な夢の内容が勝馬を予言してて、それであたしは万馬券をゲットすることができた。それなのに、嗚呼それなのに、それなのに‥‥って、ヒサビサに五七五の俳句調で嘆いちゃうけど、こんなにハッキリと勝馬を予言してるお告げがありながら、それを見逃してたなんて、あまりにも情けない‥‥ってなワケで、次の「中山記念」からは初心に戻り、直前に見た夢の内容を迷探偵キッコナンに分析してもらって万馬券を的中させて、そのお金で母さんと鰻丼でも食べに行こうかと思ってる今日この頃なのだ!(笑)


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2013.02.16

カニがどんどんまずくなる説

秋から冬へと季節が移り変わり、吐く息が真っ白になってくると、あたしの食べたい海の幸は「カ」の付くものばかりになってくる。それは、「カニ」「カキ」「寒ブリ」だ。だから、あたしは、この3種類を「冬の三大・海の幸」って呼んでるんだけど、残念ながら、この3種類をすべて堪能できた冬は、これまでに数えるほどしかない。何でかって言えば、それはもちろん、カニが高くてオイソレとは買えないからだ。

カキや寒ブリも高級食材だけど、どちらも無理すれば買えない値段じゃない。寒ブリの場合、氷見(ひみ)の最高級のものを1本丸ごと買ったらカニより遥かに高くなっちゃうけど、別の産地の寒ブリのお刺身をスーパーで買えば、母さんと2人ぶんでも1000円ほどだから、月に一度の贅沢レベルで食べることができる。

だけど、カニは、「あ~美味しかった!」って満足できるほど食べようと思ったら、直売の通販で買っても、「かに道楽」的な安いチェーン店に行っても、母さんと2人で1万円は掛かる。「かに道楽」的なお店でも、お昼の会席みたいなセットメニューを注文すれば3000円前後のコースもあるけど、大満足するほど食べようと思ったら、やっぱり最低でも1人5000円は必要だ‥‥ってワケで、つまり、庶民には高嶺の花って感じの今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですカニ?(笑)


‥‥そんなワケで、あたしは、カニって食材的には世界最強だと思ってる。だって、もの凄く美味しい高級なお料理って、普通は面倒な下ごしらえをしたり、いろんな調味料を使ったりして、焼いたり炒めたりと手間をかけて、ようやく完成するものなのに、カニの場合は、お水を沸騰させて、お塩を入れて茹でるだけで、あんなに美味しくなるからだ。

お塩を入れて茹でるだけでも美味しく食べられるものなら、ジャガイモやトウモロコシなどを始め、野菜でも魚介類でもいろいろあるけど、カニの美味しさとは比べものにならない。たとえば、タコもお塩を入れて茹でるだけみたいに見えるけど、茹でる前の「ぬめり」を取る作業に手間が掛かるし、茹で上がったら包丁で切らなきゃならないし、食べる時にはお醤油やワサビも必要になる。

だけど、カニの場合は、何の下ごしらえもしないで茹でるだけでいいし、食べやすくするために包丁の先で殻に切れ目を入れたりはするけど、こんなの手間のうちに入らない。そして、ホントに美味しいカニなら、「カニ酢」とかも必要ない。何も付けずに、そのまま食べるのが一番美味しい。調理方法は「茹でるだけ」、味付けは「お塩」だけ、そして、切り分けたりしなくてもそのまま食べられる。こんなに簡単な調理だけで、こんなに美味しく食べられる食材は他にないと思う。


‥‥そんなワケで、あたしは、カニが大好きなんだけど、値段が高いからメッタに食べることはできない。時々は、カニの身など影も形も見えないカニクリームコロッケを食べたり、カニの味などぜんぜんしない冷凍のカニシューマイを食べたりもするし、もの凄くタマには、新幹線の駅で1000円くらいするカニの押し寿司のお弁当を買ってきて母さんと食べたりもするけど、こういうのは、茹でたカニの満足感とは大きく違う。

カニの押し寿司はカニの押し寿司で美味しい食べ物だけど、これは「カニの美味しさ」とはちょっと違う。ホントのカニの美味しさは、茹でたカニの太い脚の身をひと口でムニュ~と食べて、口の中がカニの身だけでいっぱいになるような食べ方をした時にこそ実感できるものだ。「かに道楽」的なお店でコースを注文すると、茹でたカニの他にも、「焼きガニ」だの「カニしゃぶ」だの「カニの天ぷら」だの「カニの炊き込みご飯」だの「カニの茶わん蒸し」だのといろんなお料理が出てくるけど、あたしにとっては、どれもサイドメニューみたいなもの。主役はやっぱり茹でたカニだ。さらに言えば、他のお料理はいらないから、そのぶんもぜんぶ茹でたカニに替えてほしいくらいだ(笑)

で、自宅で食べるにしても、ホントに茹でたカニだけで満足しようと思ったら、最低でも1人5000円以上は掛かるし、満足の上を行く「大満足」をしようと思ったら、たぶん、1人8000円とか1万円とか掛かっちゃうと思う。母さんと2人で1万円以内なら、年に一度くらいは‥‥って思うけど、さすがに2人で2万円まで行っちゃうと、ちょっとやそっとじゃ手も足も出ない。


‥‥そんなワケで、マクラからずっとカニカニカニカニカニカニカニカニ‥‥って書き続けてきたけど、あたしが言ってる「カニ」ってのは、もちろん、清流にいるサワガニのことじゃないし、磯にいるイソガニのことでもない。サワガニは素揚げにして食べるし、イソガニはお味噌汁に入れて食べるけど、あたしが言ってるのは、タラバガニとかズワイガニとかのことだ。他にも、毛ガニとか花咲ガニとか松葉ガニとか越前ガニとかいろいろあるけど、細かいことを言うと、この中で、タラバガニとハナサキガニはカニじゃない。生物学的には、タラバガニとハナサキガニは「ヤドカリ」の仲間になる。だけど、食べ物学的には完全にカニだから、「カニ」と呼んでも特に問題はない。

それよりも問題なのは、松葉ガニや越前ガニをカニの種類だと思ってる人がいることだ。これはカニのブランド名であって、どちらも種類はズワイガニだ。ザックリ説明すると、福井県辺りから島根県辺りまでで水揚げされたズワイガニのことを「松葉ガニ」と呼び、その中でも福井県周辺で水揚げされたものを「越前ガニ」というブランド名で呼んでるだけなのだ。

ちなみに、福井県と言えば日本が誇る原発銀座ってワケで、中でも原発3基を抱えてる敦賀市の河瀬一治市長は「全原協(全国原子力発電所所在市町村協議会)」の会長もつとめるほどの原子力ムラの村長だけど、ちょうど1年前の2012年2月に、地元特産の越前ガニの詰め合わせを公費で購入して、複数の国会議員へ贈ってたことが発覚した。

その議員とは、民主党では当時の原発担当大臣だった細野豪志、政調会長だった前原誠司、総務大臣だった川端達夫、防災担当大臣だった中川正春、民主党福井県連代表の糸川正晃、そして、現在の民主党代表の海江田万里の6人、自民党では、谷垣禎一、中川秀直、石原伸晃、大島理森、山崎正昭の5人、計11人だ。これだけ両党の上層部にカニをバラ撒いておけば、選挙でどちらの政党が政権に就いても原発推進は間違いないし、最低でも現状通り、つまり「横ばい」は保障されると読んだんだろう。カニだけに(笑)

それにしても、去年の衆院選の1年も前に、ちゃんと「政権交代後に原発担当大臣になる石原伸晃」にまでカニを贈ってるんだから、サスガは原子力ムラの村長だけのことはある。このウサン臭い面々の名前を見てると、悪代官に扮した石原伸晃が、敦賀一の大店(おおだな)の河瀬一治に向かって、「越前屋、おぬしも悪よのう。フォッフォッフォッフォッフォ~!」って、バルタン星人みたいに高笑いしてる画が浮かんできちゃう。


‥‥そんなワケで、話がダッフンしちゃったけど、あたしは、昔から不思議に思ってることがある。それは、カニが美味しすぎるってことだ。地球上の多くの生き物は、天敵から身を守るために何らかの武器や技を持っている。カメレオンが体色を変化させて周囲に溶け込むのも、ナナフシが木の枝に成りすますのも、木の葉や花に化けるチョウチョも、天敵から身を守るために、進化の過程でこうした技を身に付けたんだと思う。そして、多くの生き物がこうした技を身に付けたのは、当然、種族保存が目的だろう。

で、あたしは、カニの甲羅が堅いのも、自分の身を守るためなんだと思ってる。「甲殻類」なんだから殻が堅いのは当たり前だけど、海底にいるタラバガニやズワイガニの場合は、甲羅が堅いのはサメ対策なんじゃないかと思ってる。タラバガニは、タラの漁場に生息してるから「鱈場蟹」ってワケで、水深は深くても350メートルくらいだけど、ズワイガニは水深600メートル、紅ズワイガニなんて水深2700メートルでも確認されてる。

こんな深海だと、1平方センチメートル当たり何トンなんていう水圧が掛かってるから、深海に適応した深海魚以外の魚は生息できない。カニは浮き袋がないから水圧の影響は受けないけど、普通の魚は体内の浮き袋が潰れちゃうのだ。だけど、普通の魚の中でも、サメは浮き袋がないから深海でもOKだ。深海の映像で、魚の死骸にサメが群れてるのを見たことがある人もいると思うけど、あんなふうに、サメは深海でも普通に泳ぎ回ることができる。

で、もしも海底にいるタラバガニやズワイガニの殻が柔らかかったとしたら、サメに片っ端から食べられちゃうと思う。これまた深海の映像で見たことのある人も多いと思うけど、深海にいるカニの動きは極めてスローリーだ。だから、スピードのあるサメから見れば、深海のカニなんて止ってるように見えちゃうハズで、言うなれば、DIOが「ザ・ワールド」を発動させたみたいな感じになると思う。


‥‥そんなワケで、ここまではあたしの推測だから、実際は別の理由でカニの殻が堅くなったのかもしれないけど、とにかく、海底にいるタラバガニやズワイガニの天敵は、サメじゃなくて人間だ。日本では、タラバガニは海中に網を張る「固定式刺網漁」、ズワイガニは「底引き網漁」で獲るのが一般的だけど、どちらも文字通り「一網打尽」てワケだ。

当然、それぞれに漁期があるし、甲羅の大きさが何センチ以下は放流するとかの決まりもあるし、絶滅しないように配慮しながら獲ってるワケだけど、それにしたって、海底のカニを底引き網でさらうんだから、漁のあとの海底の人口密度ならぬ蟹口密度は、過疎地の村状態になることウケアイだろう。つまり、あたしたち人間こそが、カニにとっての最大の天敵ってことになる。

で、さっきも書いたように、地球上の生き物の多くは、天敵から身を守るために、進化の過程でいろんな武器や技を身に付けてきた。トラフグの肝の毒のやミノカサゴのヒレの棘の毒なども、自分の身を守るために身に付けた必殺技だ。逆に、クラゲのカツオノエボシの触手の毒のように、魚を痺れさせて捕食するための武器としての毒もあるけど、これにしたって、自分が生きて行くための武器なんだから、「種族保存」という大前提を踏まえれば「身を守ること」と同義だ。


‥‥そんなワケで、どんな生き物だって、最大のレーゾンデートルは「種族保存」だ。人間だけは「所有欲」と「支配欲」と「性欲」のためにパートナーを求めるケースも多いけど、人間以外の生き物は、何よりも子供を作って種を絶やさないことを最優先してる。だから、そのために、弱い生き物ほど一度にたくさんのタマゴを産む。一度に1000個のタマゴを産めば、そのタマゴから孵った稚魚が900匹食べられたとしても、残りの100匹は何とか大きくなれるし、そのうち90匹食べられたとしても、残りの10匹は成魚になり、次の世代へと命のバトンをつなぐことができるからだ。

だけど、タラバガニやズワイガニはどうなるのか?タラバガニやズワイガニを獲って生活してる漁師さんたちは、タラバガニやズワイガニが絶滅しちゃったら生活できなくなるから、漁期を定めたり獲っていいサイズを決めたりしてるけど、それでも、底引き網で一網打尽にしてたら、どんどん減る一方じゃないのか?タラバガニやズワイガニがどんなにたくさんのタマゴを産んだとしても、それが大きくなるまでには一定の時間が掛かるワケで、こんなにどんどん獲り続けてたら、今に絶滅しちゃうんじゃないか?

何しろ日本人には、トキやニホンオオカミを始め、たくさんの生き物を私利私欲によって乱獲して絶滅させてきたジコチューな歴史がある。今月からスタートした「ドキドキ!プリキュア」では、巨大なカニがジコチューの化身になってたけど、それだって元々は人間の心の中のジコチューが具現化したものなのだ。「ドキドキ!プリキュア」のカニには、何の罪もない。

だから、あたしは、カニだっていつまでも黙って人間に食べられてるとは思わない。ジコチューな人間なんかに絶滅させられちゃったら、シャレにならない。カニだって「種族保存」の使命がDNAに刻まれてるワケだから、「このままじゃ絶滅しちゃう!」と思ったら、進化によって新しい武器や技を身に付けるハズだ。

あたしたち人間がカニを獲るのは、カニが美味しいからで、高い値段で売れるからだ。ほとんどの食べ物は、その食べ物を好きな人と嫌いな人がいるけど、カニが嫌いな人はメッタにいない。あたしのお友達で、1人だけ「カニはダメ」って人がいるけど、その人にしたって「カニのアレルギーだから食べたくても食べられない」ってだけで、カニの味が嫌いなワケじゃない。ネコは大好きなのに、ネコのアレルギーだから触ったりすることができない‥‥って人とおんなじだ。

そこで、あたしは、1つの仮説を立ててみた。それは、「カニがどんどんまずくなる説」だ。今も書いたように、あたしたち人間がカニを獲るのは、カニが美味しいからだ。つまり、カニが美味しくなったら、獲ったところでカニは売れなくなる。そうなれば、人間はカニを獲らなくなる。そこで、人間に一網打尽にされてきたカニたちは、長い年月を掛けて、少しずつ味がまずくなって行く。サスガに、一気にまずくなることはできないから、何十年という年月を掛けて、少しずつ、少しずつ、まずくなって行く。親よりも子が、子よりも孫が、少しずつまずくなって行く。親の美味しさを100としたら、その子供は95、その子供は90、そのまた子供は85ってふうに、ジョジョに奇妙にまずくなって行く。

こうすれば、10代目のカニは美味しさレベルが50ってワケで、このころには、どんなに味覚の鈍い人でも「どうも最近のカニは美味しくないなあ」って気づくだろう。そして、人間界での食材としてのカニの価値は半減するだろう。そう、これがカニの美味しさの「半減期」だ!そして、カニの需要は激減し、それに合わせて供給側のカニ漁のほうも衰退して行く。


‥‥そんなワケで、ついにカニたちはカニ漁師たちを絶滅させることに成功した!これまで数々の生き物を私利私欲のために絶滅させてきた人類に対して、生き物の側が初めて勝利したのだ!‥‥ってなワケで、海の中ではタイやヒラメが舞い踊り、カニたちの勝利を祝福していた。そして、カニの素晴らしい進化を知った他の魚介類たちも、カニとおんなじ作戦を取り始めた。カニの次は、ホッケが、そしてホタテ貝が、サケが、カジカが、ハタハタが、アイナメが、次々と「どんどんまずくなる作戦」を実行して行き、この魚介類たちの革命は、次第に南下して行った。西暦2100年を迎えるころには、日本列島の近海で獲れる魚介類の大半がまずくて食べられなくなり、日本の漁業は終焉を迎えた。後に歴史学者は、この魚介類たちの戦いを「魚介類革命」と名づけた‥‥って、こんな終わり方でいいのカニ?‥‥なんて自問自答してみた今日この頃なのだ(笑)


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2013.02.12

東京のお雑煮

おとといの日曜日、2月10日は、旧暦の「1月1日」だった。ようするに、明治6年に今の新暦が採用されてなかったら、日本の人たちはみんな、おとといが「お元日」だったワケで、「明けましておめでとうございます」って言ってたワケで、お年玉をあげたりもらったりしてたワケで、おせち料理やお雑煮を食べてたワケで、初詣に行っておみくじを引いて「凶」が出ちゃって「凶が出るのは珍しいことだから逆に運がいいんだぜ」なんて誰かに言いつつも実は自分自身に言い聞かせてたりしてたワケだ。

で、中国では「旧正月」をお祝いして、全国のあちこちで爆竹を鳴らしたりロケット花火を打ち上げたりするみたいだけど、今年は大気汚染が問題になってるから、昼間の爆竹や花火は自粛したのもトコノマ、夜には多くの人たちが爆竹&花火で大騒ぎした結果、空気中の汚染物質「PM2.5」の濃度が昼間の何倍かになったとか何とか報じられてた。ま、お隣の国のことは置いといて、あたしはあたしで「旧正月」をお祝いしたいと思ったので、お金をかけずに家にあるものだけでできるお正月っぽいことを考えた結果、朝、お雑煮を作ることにした。

前にも書いたことがあると思うけど、東京のお雑煮は日本一シンプルで、具は、ほうれん草だけなのだ。お鍋にたっぷりのカツオダシを取り、そこにお醤油を入れる。そして、サッと茹でてザク切りにしたほうれん草をいれればOK、あとは焼いた角餅を食べたい数だけ入れるだけ。こんなのだから、ちゃんとダシを取らずに粉末や顆粒のカツオダシを使えば、アッと言う間にできちゃう。

お雑煮は、日本各地にそれぞれのスタイルがあって、醤油味もあれば味噌味もあるし、中には酒粕を入れる地方もある。具もさまざまで、シャケやイクラを入れたり、エビを入れたりする豪華なお雑煮もあるし、東京でも地域によって少し違ってて、ほうれん草の他に鶏肉を入れる家庭もある。お餅も、あたしのとこみたいに焼いてから入れるパターンと、そのまま入れて煮るパターンがある。大まかに分けると、東日本が角餅で西日本が丸餅だって言われてるけど、これにしたって例外があるみたいな今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、おとといの日曜日の朝、お雑煮を作った。だけど、いつものオナジミのお雑煮とは、リトル違ってた。それは、ほうれん草がなかったから、ほうれん草の代わりに小松菜を使ったのだ。だけど、見た目はほとんどおんなじワケで、あたしが何も言わずにちゃぶ台に並べたら、母さんは特に気づかなかったみたいで、普通に朝ごはんを食べ始めた。

おかずは、前の日に作ったサトイモとイカの煮物の残りとダイコンのお漬物、主食はご飯なので、お雑煮はお味噌汁の代わりだ。だから、お餅を2個も入れたら食べきれなくなっちゃうので、お餅は1個ずつにした。1つの角餅を半分に切って焼いて、それを2個ずつ入れた。


「今日は旧暦のお元日だから、お味噌汁の代わりにお雑煮にしてみたわよ」

「ふ~ん、今年は2月10日なんだね。ずいぶん早いわねえ」

「うん、インターネットで確認したから間違いないと思うわ」

「じゃあ、明けましておめでとう!」

「明けましておめでとうございます!今年もよろしくお願いいたします」


‥‥なんてやりとりもありつつ、お雑煮のお椀を手にして、お汁をひとくち飲んだ母さんは、「ハッ!」としたような顔をして、こう言った。


「これ、小松菜じゃない!」

「うん、ほうれん草がなかったから小松菜で代用したんだけど、口に合わなかった?」

「違うのよ、懐かしくて‥‥」

「えっ?」

「あたしが子どものころから食べてきたのが、この小松菜のお雑煮なのよ。大人になってからも、結婚してからも、ずっとこの小松菜のお雑煮を作って食べてきたのよ」

「そうなの?」

「うん、それでね、きみこが生まれてからも小松菜のお雑煮を作ってたんだけどね、きみこが幼稚園の年長さんだった時かしら、小松菜が手に入らなくて、代わりにほうれん草を使った年があったの」

「うん」

「そしたらね、それまではあまりお雑煮が好きじゃなかったきみこが、美味しい、美味しいって言ってお替わりしたのよ。それから家では、毎年、お雑煮にはほうれん草を入れることにしたの」

「ええ~!ぜんぜん知らなかった!」


‥‥そんなワケで、最初に書いたように、あたしは今までずっと「東京のお雑煮は日本一シンプルで、具は、ほうれん草だけなのだ」って思ってたし、このブログにもそう書いてきたし、実際にほうれん草だけのお雑煮を30年以上も食べ続けてきたんだけど、3日前、ついに真実の扉を開けてしまったのだ。そう!ホントの東京のお雑煮は、「日本一シンプル」って部分に関しては間違いなかったけど、「ほうれん草だけ」じゃなくて「小松菜だけ」だったのだ!なのだったらなのなのだ!

そう言えば、母さんは東京の下町の生まれで、小松菜も東京の下町、江戸川区の小松川で作られたことから名づけられた葉物野菜だ。今でこそ九州とかでも作られてるけど、もともとは東京発のお野菜なんだから、東京のお雑煮に使われてるのは合点が行く。

あたしはぜんぜん記憶がないけど、たぶん、ちっちゃかったころのあたしは、小松菜のほのかな「苦み」というか「渋み」というか「アク」みたいな感じがあんまり好きじゃなくて、それでお雑煮がそんなに好きじゃなかったのかもしれない。そして、初めてほうれん草のお雑煮を食べた時に、その苦手だった「アク」みたいな感じがなくて、甘くて美味しいから喜んでお替わりしたんだと思う。

もうちょっと成長してからは、小松菜のほのかな「苦味」や「渋み」も「旨味」として感じられるようになり、ほうれん草とおんなじようにパクパクと食べられるようになったし、中学生になるころには、もっと苦いものや渋いものも美味しく感じられるようになったので、もう小松菜に「苦味」や「渋み」なんて感じられないほど、あたしの舌は大人になっちゃった。


‥‥そんなワケで、幼稚園の時、初めてほうれん草のお雑煮を食べたあたしは、「美味しい、美味しい」と言ってお替わりしたそうだけど、2013年の旧正月を迎えた母さんは、何十年ぶりかの小松菜のお雑煮を「美味しい、美味しい」と言ってお替わりしてくれた。母さんの喜ぶ顔を見ていたら、何だかようやくホントの年が明けたような気持ちになった。


「母さん、来年のお正月からは、小松菜のお雑煮にしようね」

「うん、ありがとう」


そんな旧正月の朝だった。


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2013.02.07

トドのつまりはチンチンで(笑)

あたしは、テレビがあった時には、テレビ東京の「釣りロマンを求めて」を始め、いろんな釣り番組を観ることを趣味とする「釣り番組ウォッチャー」だったし、テレビのない生活をしてる今でも、インターネットを駆使して、いろんな釣り映像をチェキしてるほどの「釣り観戦マニア」だから、ナニゲに釣りに関しての知識がそこそこある。もちろん、「広く浅く」だけど。

児島玲子ちゃんのように、テレビや雑誌に登場して釣りをすることを職業としてるプロアングラーの場合は、好き嫌いに関係なく、どんな種類の釣りにもチャレンジするから、たいていの釣りを経験してるし、その知識も技術もハンパない。だけど、一般の趣味の釣り人は、ほとんどの場合、1種類の釣りしかしない。ヘラブナ釣りが好きな人はヘラブナ釣りだけ、アユ釣りが好きな人はアユ釣りだけ‥‥ってふうに。

たとえば、ブラックバス釣りを専門にやってる人は、たまにシーバス(スズキ)を釣りに行ったりライギョを釣りに行ったりもするし、イシダイ釣りを専門にやってる人は、たまにメジナを釣りに行ったり磯の五目釣りに行ったりするけど、こういうのは「メインの釣りの延長線上のオマケ」みたいなもので、基本的にはメインの釣りにお金と時間をかけてる。魚釣りって、対象魚によって道具や釣り方が丸ごと変わるから、ブラックバス釣りの日本チャンピオンでも、ヘラブナ釣りをしようと思ったら、釣竿を始めとした道具をイチから揃えなきゃならない。だから、自分の専門外の釣りをしようと思ったら、ものすごくお金がかかっちゃう。

そのため、全国の趣味の釣り人の大半は、自分の好きな釣りを1種類だけ楽しんでるか、または、ある程度の幅の対象魚を釣ることができる釣竿とリールを使って、季節や釣り場ごとに乗合船に乗って、アジを釣ったりシロギスを釣ったりアナゴを釣ったりタイを釣ったりイカを釣ったりして楽しんでる。船釣り用の釣竿の中には、トップ(穂先)が柔らかいものと堅いものの2種類がセットになってるものもあるから、こういう釣竿を買えば、小さな対象魚の時には「柔らかい穂先」、大きな対象魚の時には「堅い穂先」をセットして乗合船に乗り込むこともできる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、趣味で魚釣りをしてる人たちにとって、大きく分けて、目指してるものは2つしかない。それは、自分の釣ったお魚の「数」か「大きさ」だ。趣味の魚釣りには、ワカサギ釣りやアユ釣りやハゼ釣りみたいに「何匹釣ったか」っていう「数」を競う釣りと、イシダイ釣りやスズキ釣りやトローリングでのカジキ釣りみたいに「どれほど大きな魚を釣ったか」っていう「1匹の大きさ」を競う釣りがある。

だけど、たとえばヘラブナ釣りみたく、「数」じゃなくて「総重量」で競う釣りもある。ヘラブナ釣りの大会では、釣ったヘラブナを「フラシ」っていう水中に垂らすタイプのビクに入れて生かしておき、終了時間になったら重量を測り、それから放流する。釣ったヘラブナの総重量で勝ち負けが決まるから、中ぐらいのヘラブナを30匹釣った人よりも、大きなヘラブナを20匹釣った人のほうが勝つこともある。

そして、アメリカとかで盛んなブラックバス釣りのトーナメントになると、今度は魚の数が決められてて、その上での総重量の勝負になる。たとえば「5匹の総重量」ってルールなら、まずはどの参加者も規定の5匹を釣ることに専念する。そして、6匹目に「今まで釣った5匹の中の一番小さい魚」よりも大きなものが釣れたら、それをキープして一番小さい魚をリリースする。こうして、どんどん入れ替えて行き、最終的に大物が5匹揃うようにして、その総重量で勝敗を決める。

こんなふうに、それぞれの釣りにはそれぞれの勝敗を競うルールや決まり事があるんだけど、ザックリと言っちゃえば、小型の魚は「数」、大型の魚は「1匹の大きさ」が勝敗を決める‥‥ってなワケで、こんなにマニアックな魚釣りの世界だから、当然のことながら、独特の専門用語がいっぱいある。特に、勝敗を決める「数」と「大きさ」に関しては、とっても面白い専門用語がある。

芸能界の人たちが使う独特の業界用語みたいに、お相撲さんたちが使う独特の言葉や符丁みたいに、それぞれの業界にそれぞれの業界用語があるみたいに、趣味の魚釣りの世界にも面白い言葉があるってワケだ。たとえば、数を競う釣りの場合でも、ワカサギ釣りやタナゴ釣りみたいに「数百匹」が最高の釣りと、アジ釣りやシロギス釣りやカワハギ釣りみたいに「数十匹」が最高の釣りがある。ワカサギの場合は、20匹釣っても「たった20匹」だけど、アジやシロギスやカワハギなら、20匹も釣れれば「そこそこ20匹」ってことになる。

だから、ワカサギの場合は「100匹」が1つの大漁ラインで、100匹のことを「1束(いっそく)」って言う。300匹釣れれば「今日は3束(さんそく)釣れたぜ」ってワケで、ワカサギ釣りをしたことない人が聞けば「300匹も釣れただなんて凄い!」って思っちゃうけど、スポーツ新聞の釣り欄を見てると、ベストシーズンには「10束」、つまり、1000匹も釣ってる人がいるのだ。ワカサギ釣りは、釣り針が5本から10本も付いた仕掛けを使うから、ベテランになると一度に5匹も6匹も釣り上げちゃう。だから、こんなに数を釣ることが可能なのだ。

ワカサギとおんなじように「数」を競う釣りの中でも、さらにプラスアルファとして「魚の小ささ」を競うのがタナゴ釣りだ。もともとは江戸時代に殿様が楽しんでた釣りで、できる限り小さな釣り針を作って、できる限り小さなタナゴをたくさん釣り、手のひらに何匹乗るかを競ってた。手のひらに山盛りにしたらたくさん乗るけど、そうじゃなくて、手のひらに隙間なく一面に乗せてって、それで何匹乗るかを競う。目標は「手のひら百尾」と言って、100匹乗れば金字塔だった。手のひらは「掌」と書いて「たなごころ」って読むんだけど、漫画家の矢口高雄さんは『釣りキチ三平』の中で、「掌という言葉には『タナゴの心』という意味も含まれているような気がする」って書いてた。

で、アジやシロギスやカワハギなどの小物の場合は、さすがに1束も釣れることはメッタにないけど、2~30匹も釣れれば「そこそこ大漁」だから、まずは2ケタを目指す。これらの釣りも、針が2~6本くらい付いてる仕掛けを使って釣るので、一度に2匹以上釣れることがある。正確に言えば、最初にアタリがあって魚が釣り針に掛かっても、すぐにはリールを巻かず、2匹目、3匹目が掛かってからリールを巻く。これらの魚は「群れ」で移動してるから、こうした釣り方のほうが効率的ってワケだ。

釣り番組とかで、出演者が一度に2匹釣れると「ダブル!ダブル!」って騒いでるけど、正しくは一度に2匹釣れることを「一荷(いっか)」と言う。「アジが一荷で釣れました」とか「またまた一荷釣りです」なんてふうに使う。で、1匹、2匹、3匹と釣れ続け、まずは最初の目標の2ケタ、つまり、10匹に到達したら、ここで「つ抜け」と言う。これは、釣った魚を「1つ」「2つ」「3つ」と数えてった時に、9匹目までは「9つ」と「つ」が付くけど、10匹目からは「つ」が付かなくなる。それで、10匹に到達したことを「つ抜け」と言うワケだ。これは、釣りの中でも「数」を目標としてるジャンルでの業界用語で、1匹の大きさを競う釣りのジャンルでは使わない言葉だ。


‥‥そんなワケで、いくら「数」が重要だって言っても、優勝すると豪華な釣竿やリールや児島玲子ちゃんのサイン入りDVDがもらえるような「アジ釣り大会」だの「シロギス釣り大会」だの「カワハギ釣り大会」だのに出場してる時ならともかく、普通に釣りに行ってる時には、競う相手がいないんだから、そんなに数にはこだわらない。乗合船の場合なら、その船の中で一番多く釣った人を「竿頭(さおがしら)」と呼んで讃えたりするし、場合によってはスポーツ新聞の釣り欄に取り上げられたりもするから、ナニゲにがんばることもあるけど、基本的にはのんびりと自分のペースで釣りを楽しんでる。

だけど、こんな時に限って、思わぬ大物が釣れちゃったりする。ふだんは「数」で競ってる小物釣りだけど、こうした小物の中にも大物がいるワケで、たとえば、シロギスの場合なら、30センチを越えたら大物だ。シロギスって、頭を落としてひらいて天ぷらになってるのは10~15センチくらいだし、たまに鮮魚売り場に丸々のが並んでることがあるけど、それでも20センチちょいだ。だから、25センチを越えれば大物なんだけど、ものすごくたまに、30センチを超えるチョー大物が釣れたりする。

シロギスは「海の女王」って呼ばれてるほど、美しくてか弱い魚だけど、それでも30センチを超えると暴れん坊になる。やっとのことで釣り上げたチョー大物のシロギスの頭をギュッ!っと掴むと、必死に逃げようとして体を振って抵抗する。30センチを超える巨体だから、頭を握ってるのに尾が釣り人の肘をパンパンと叩く。それで、30センチを超えるチョー大物のシロギスのことを「肘叩き」と呼ぶ。

でも、通常サイズで30センチくらいあるイサキを釣って、おんなじように尾で肘をパンパンと叩かれても、この場合は「肘叩き」とは呼ばない。この誇り高き呼び名は、シロギスのように、あくまでも通常サイズでは肘まで尾が届かない魚にしか使えないのだ。


‥‥そんなワケで、釣り人は自分の釣る魚の「数」や「大きさ」にこだわるワケだけど、そんな魚の中には、大きさによって呼び名が変わる「出世魚」がいる。たとえば、誰でも知ってる「ブリ」の場合、正確には一番大きくなった状態を「ブリ」と呼ぶワケで、スーパーの鮮魚コーナーに並んでる「ブリの切り身」の大半は「ブリ」じゃない。「ブリ」と呼ばれる一歩か二歩くらい手前のサイズの別の名前の魚なのだ。

関東では「ワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ」って出世してくし、関西では「ツバス→ハマチ→メジロ→ブリ」って出世してくし、東北では「アオッコ→ショッコ→ワラサ→ブリ」って出世してくし、北陸では「コズクラ→フクラギ→ガンドウ→ブリ」って出世してくし、四国では「ツカナ→ハマチ→メジロ→ブリ」って出世してくし、九州では「ワカナゴ→ヤス→コブリ→ブリ」って出世してくし、他にもたくさんの呼び名がある。

関東での呼び名で説明すると、ワカシは15センチくらいまで、イナダは40センチくらいまで、ワラサは60センチくらいまで、そして、それ以上の大きさになって、初めてブリと呼べるのだ‥‥ってなワケで、あたしが考えた釣りの必殺技がある。それは、このブリみたいな出世魚を釣った時に「1つ下の呼び名を使う作戦」だ。

たとえば、70センチのブリを釣ったとする。70センチもある魚を釣ったら普通はチョー大物だけど、ブリは1メートル近くまで成長する魚だから、ブリ的には「小物」ってことになっちゃう。そこで、あたしの編み出した「1つ下の呼び名を使う作戦」を発動させて、この魚を「ワラサ」と呼ぶことにする。そうすると、ワラサは最大で60センチくらいまでだから、70センチもあるワラサはワラサ界の王者!チョー大物でギネス記録!ワラサ・オブ・ザ・ワラサ!ってことになる。

30センチのチヌ(クロダイ)を釣ったら、チヌ的には中くらいのサイズだけど、チヌの子どもを呼ぶ「チンチン」て呼び名を使えば、30センチもあるチンチンはチンチン界の王者!チョー大物でギネス記録!チンチン・オブ・ザ・チンチン!ってことになる。ま、「30センチもあるチンチン」てことで、ある意味、ものすごくイカ臭い下ネタのフレーバーが漂ってきちゃったけど、チヌの子どもに「チンチン」て名づけたのは、あたしじゃない。あたしが生まれるずっと前から「チンチン」て呼ばれてたんだから仕方ない。


‥‥そんなワケで、他にも何種類かの「出世魚」がいるんだけど、どの「出世魚」にも共通してるのが、その魚の正式な呼び名は「最大に成長した最後の呼び名」って点だ。さっき挙げた「ブリ」にしても、地方によっていろんな呼び名があるのに、最終形態は全国一律で「ブリ」だ。「スズキ」の場合も、「コッパ→セイゴ→フッコ→スズキ」だから、出世して最後に「スズキ」になれるワケで、これが会社なら「スズキ社長」ってことになる。つまり、鈴木建設の鈴木社長ってワケで、ハマちゃん的には「スーさん」てことになる(笑)

だけど、たった1種類だけ、この法則を無視した魚がいる。それが「ボラ」だ。ボラの場合は、これまた地方によっていろいろ呼び名があるけど、関東で言えば、オボコ→イナッコ→スバシリ→イナ→ボラって名前が変わってく。30センチまでが「イナ」、40センチ台までが「ボラ」なんだけど、意外にも「ボラ」が最終形態じゃないのだ。30センチを超えて「ボラ」と呼ばれるようになっても、まだまだ成長を止めずに大きくなり続けて50センチを超えちゃうと、今度は「トド」って呼ばれるようになる。つまり、他の「出世魚」たちと一線を画してて、社長である「ボラ」の次もあるってことだ。

50センチを超えたボラは「トド」と呼ばれるようになり、これが社長の上の会長だ。会長の座にまで上りつめたのだから、もう次はない。あとは80センチになっても1メートルになっても「トド」のままで、これが「トドのつまり」って言葉の語源になった。で、ボラが60センチを超えて「トド」になると、別名「カラスミボラ」とも呼ばれるようになる。これは、このサイズのボラのメスの卵巣が、珍味でオナジミの「カラスミ」になるからだ。他にも、ボラは海底の砂ごとエサを捕食するから、「ボラ」や「トド」のサイズになるころには、砂のせいで胃腸の一部が瘤状に固くなる。これを「ボラのへそ」と呼んで、たくさん集めて串に刺して焼いて食べる。コリコリしてお酒のオツマミには最高だって話だけど、あたしはまだ食べたことがない。


‥‥そんなワケで、せっかく60センチを超えるまで大きく成長しても、人間に捕まって卵巣だの胃腸の一部だのを切り取られてお酒のオツマミにされちゃったら元も子もないワケで、トドのつまり、どんなに努力して出世して社長にまで上りつめても、遥か上にいる支配層に搾取されちゃう運命だったってワケだ。これが「アベノミクス」の正体なんだから、一生懸命に働いて出世したって意味がない。どっかの雲の上のお金持ちが、もっともっと儲かるだけで、あたしたちには何も還元されない。だから、上なんか目指さずに、30センチになっても40センチになっても「チヌ」を名乗らずに、ずっと「チンチン」のままでいたほうが、絶対に得だと思う今日この頃なのだ(笑)


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