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2013.08.06

きっこのゆるゆる節電生活

ここに引っ越してきてから、毎月の電気料金は2000円ちょいくらいで、今年になってからを見ても、電気コタツを使ってた1月と2月でも2000円台の前半だったし、3月以降も2000円ちょいが続いてる。そして、こないだ6月ぶんの請求が来たんだけど、これまた2000円ちょいだったから、これで何とか今年の上半期を「毎月2000円台」で終えることができ、「下半期もがんばろ~!」って気分になった。

だけど、上には上がいるもんで、昨日の文化放送「飛べ!サルバドール」に、『節電母さん』(集英社)や『電気代500円。贅沢な毎日』(阪急コミュニケーションズ)などの著者、アズマカナコさんが出演した。アズマさんは東京都在住で、ダンナさんとお子さん2人との4人家族、住んでるお家は築60年の古い一軒家だそうだ。で、毎月の電気代が500円。アズマさんが持参した実際の毎月の電気代の請求書を見て、吉田照美さんは「535円、527円、533円‥‥ホントだー!」って驚いてた。

あたしは母さんと2人暮らしで2000円、アズマさんは4人暮らしで500円、この差は大きすぎる!だけど、話を聞くと、アズマ家にはエアコンだけじゃなくて、冷蔵庫も洗濯機も掃除機もないそうだ。テレビはあるにはあるんだけど、ふだんは押し入れに仕舞ってて、どうしても観たい番組がある時だけ、押し入れから出して観てるそうだ。いつもはラジオを聴き、あとはインターネットで情報収集。

一方、あたしはと言えば、エアコンがないのはおんなじだし、掃除機がないのもおんなじな上に、あたしはテレビも持ってないから、どうしても観たい番組があってもリアルタイムで観ることはできない。そして、ふだんはラジオばかり聴いてるし、インターネットで情報収集してるのもおんなじだ。つまり、ここまでは、アズマ家ときっこ家との違いはそれほどないワケで、大きく違うのは、冷蔵庫と洗濯機だったのだ。

でも、あたしの冷蔵庫はワリと新しい230リットルの冷蔵庫で、節電タイプだ。そこで、カタログで確認してみたら、東日本の50Hzでも西日本の60Hzでも年間の消費電力は340kWh、夏と冬とで差があると思うけど、ザックリと平均すれば月30kWh、あたしの契約プランだと1kWhあたり約20円なので、冷蔵庫だけで月600円くらい掛かってることになる今日この頃、皆さん、節電してますか?


‥‥そんなワケで、今日のブログは、全国どこに住んでる人でも役に立つように、きっこ家のことだけじゃなくて、全国的な視点で書いてこうと思う‥‥ってなワケで、日本の電気料金は利用者と各電力会社との契約内容によって決められてるんだけど、その契約ってのは、「アンペア制」と「非アンペア制」に大きく分けられる。「アンペア制」を導入してるのは、北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、九州電力の6社で、「非アンペア制」なのが関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力の4社だ。

あたしの場合は、生まれてからずっと「アンペア制」の東京電力管内に住んでたんだけど、3.11以降は西日本の「非アンペア制」の管内に住んでるから、両方の長所と短所っていうか、特徴が分かる。だから、どの管内に住んでる人はどうすれば節電できるか、アドバイスすることができる。

で、まずは「アンペア制」の管内に住んでる人についてだけど、これは簡単な話で、契約してるアンペア数を下げればいい。たとえば、東京電力なら、各アンペア数による月の基本料金は、10Aが273円、15Aが409.5円、20Aが546円、30Aが819円、40Aが1092円、50Aが1365円、60Aが1638円なので、現在、50Aで契約してる人が20Aに換えれば、それだけで毎月800円以上も安くなり、年間では1万円近くも節約することができる。

あたしが東京で住んでたマンションは、もともとは40Aだったから基本料金だけで1000円以上も取られてた。だけど、あたしはエアコンを使わないから、40Aも必要ない。それで、20Aの契約に換えたんだけど、そしたら、「テレビや電灯をつけっぱなしで電子レンジを使いながらドライヤーで髪を乾かす」なんてことをするとブレーカーが落ちちゃうようになり、必然的に「考えて電気を使う」ようになった。部屋の電灯は小まめに消すようになり、テレビのつけっぱなしもやめ、使ってないビデオデッキとかはコンセントを抜いておくようになった。

その結果、40Aと20Aの基本料金の差の500円だけじゃなくて、全体的に節電するようになり、それまでは月3500円くらいだった電気代が、月2500円くらいになった。つまり、契約アンペアを低くしたことが、基本料金の節約だけじゃなくて、プラスアルファの節約にもつながったってワケだ。

契約アンペアの変更は、上げるのも下げるのも無料だ。電話で変更を申し出て、自宅のブレーカーを交換してもらうんだけど、すべて無料だから、「アンペア制」の電力会社管内に住んでる人は、まずは自分の現在の契約アンペアを確認して、それが高いと思ったら、15Aとか20Aとかに下げたほうがいい。

ちなみに、さっき挙げたのは東京電力の基本料金で、これは中部電力とかもおんなじなんだけど、各電力会社によって金額が異なる。北海道電力の場合は、東京電力よりも16%くらい高いから、10Aなら325.5円とそれほど変わらないけど、60Aになると1953円と300円以上も高くなる。だから、契約アンペアを下げた場合の節約度も大きくなる。


‥‥そんなワケで、どうせなら一番安い10Aに下げたほうがいいような気がするかもしれないけど、そうすると、ちょっと生活が大変になる。以下、主な家電の平均的なアンペア数を挙げてみるけど、電子レンジが15A、電子炊飯ジャーが13A、ドライヤーが12A、エアコンが10A、掃除機が10A、アイロンが10A、プラズマテレビ42型が5A、洗濯機が4A、冷蔵庫が2A、パソコンが1A、扇風機が1A‥‥って、こんな感じだ。

もちろん、メーカーや型式によって、この数字より大きい製品も小さい製品もあるから、正確なアンペア数は自分の使ってる家電をそれぞれ調べてもらうしかない。たとえば、ドラム式の洗濯機なら、洗濯時は2~4A程度だけど、乾燥時には13Aくらいになる。電気コタツなら、「弱」にすれば1Aだけど「強」にすると5Aになる。だから、アズマカナコさんのように、エアコンも冷蔵庫も洗濯機も掃除機もない上に、テレビもほとんど観ないような生活をしてる人じゃないと、10Aに下げるのはリトル厳しいと思う。何しろ、ドライヤーで髪を乾かそうとしただけでブレーカーが落ちちゃうんだから。

でも、アズマカナコさんのように、本気で節電ライフを楽しむつもりなら、10Aよりもスリリングな契約がある。これまでに紹介してきた10A~60Aってのは「従量電灯B」という契約で、それぞれの基本料金に使用した電気料金がプラスされるシステムなんだけど、この下に「従量電灯A」という契約がある。これは、5Aで、基本料金が掛からない。ただし、電力会社によって「最低料金」が設定してあるので、使い方によっては「従量電灯B」の10Aよりも高くなるケースもある。だから、興味がある人は、自分の住んでる地域の電力会社のサイトとかで調べてみてほしい。

で、現実的な話としては、契約アンペアを15Aとか20Aとかの「ちょっと無理をすれば何とかなるレベルに下げる」ということと、「月の使用量を120kWh以内に抑える」ということだ。これも、各電力会社によって差があるけど、どの電力会社も月の使用量が120kWhを超えると単価が高くなり、300kWhを超えると、さらに高くなる。東京電力の場合なら、120kWhまでは1kWhあたり18.89円なんだけど、120kWhを超えると1kWhあたり25.19円に跳ね上がり、300kWhを超えると1kWhあたり29.10円になる。

普通の商売の感覚だと、たくさん買ったほうが単価が安くなるもんだけど、一社独占の殿様商売の場合は、たくさん買えば買ったほど単価が高くなるのだ。それも、18.89円→25.19円→29.10円っていう強気の価格設定だ‥‥ってなワケで、ここでひとつ、シミュレーションをしてみよう。東京電力の管内で、50Aの契約で月に150kWhを使った場合は、基本料金が1365円で、120kWhまでが18.89円だから2266.8円、残りの30kWhが25.19円だから755.7円、合計で「4387.5円」になる。

これを20Aの契約に変更して、30kWhほど節電して120kWhに抑えてみたとする。そうすると、基本料金が546円、電力量料金が2266.8円、合計で「2812.8円」になる。月120kWhってことは、1日あたり4kWhも使えるワケで、アズマカナコさんのような徹底的な節電生活をしなくても、ちょっとした工夫で何とかなる。マクラのとこにも書いたけど、あたしの230リットルの冷蔵庫の年間の消費電力は340kWh、月30kWh、1日1kWhだから、あと3kWhも使える。

契約アンペアの変更と、ちょっとした節電で、4387.5円が2812.8円になれば、月に「1574.2円」の節約になり、1年だと「1万8890円」もの節約になる。実際には、多くの電力会社が、基本料金と電力量料金の他に「太陽光発電促進付加金」だの「再生可能エネルギー促進賦課金」だのって、それらしい名目の料金も加算してるんだけど、これらは前年度の使用量に応じて加算されてるから、節電をすれば、これらの料金も安くなり、結果、さらに節約できるってスンポーだ。


‥‥そんなワケで、「アンペア制」を導入してる北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、九州電力の管内に住んでる人は、まず、自分の契約アンペアを確認して、無駄に高いアンペアになってたら、低いアンペアに契約する。すでに20Aとかの人は、月の使用量を確認して、120kWhを超えてたら120kWh以内に収まるように節電する。これがポイントだ‥‥ってなワケで、お次は「非アンペア制」の関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力の管内に住んでる人のための節電方法なんだけど、これは、一概には言えない。

「アンペア制」を導入してるエリアでも、北海道電力に豪雪などに対応したお得な契約プランがあるように、「非アンペア制」のエリアでも、農業に対応したプランや利用者の生活時間に対応したプランなど、それぞれの電力会社が地域の特性に合わせたプランを用意してるからだ。

ただ、「非アンペア制」のエリアでも、一般の家庭であれば、大半の人は「従量電灯」をベースにした契約をしてるハズだから、使用料金の単価は「アンペア制」のエリアとおんなじで、「120kWh以内」→「120kWh~300kWh」→「300kWh以上」という3段階で高くなっていく。だから、「非アンペア制」のエリアでも、節電の基本は「月の使用量を120kWh以内に抑える」ということになってくる。


‥‥そんなワケで、これほど「節電だ!」「節約だ!」と書いてきたけど、あたしは特に無理して節電してる意識はない。エアコンがあるのに使わないのなら少しは無理してることになるけど、もともとエアコンのない家なんだから仕方ない。打ち水をしたり、スダレを垂らしたり、タライの水に足を浸したり、軒に風鈴を吊るしたり、おやつに冷やしたキュウリをかじったり、母さんとウチワでパタパタと煽ぎ合ったり、どうしてもガマンできない時は扇風機を使ってたりして、まあまあ快適に過ごしてる。「節約」は「ダイエット」とおんなじで、苦しみながらやっても長続きしない。何よりも大切なのは「無理をせずに工夫しながら楽しむこと」だと思う今日この頃なのだ♪


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