« 2013年8月 | トップページ | 2013年10月 »

2013.09.25

ラジオ・ジプシーな日々

あたしは、2年前からテレビもラジオもない生活をしてるので、この2年間はずっとパソコンの「radiko」でラジオを聴いてる。で、これは前にも説明したけど、あたしは東京で契約したドコモを使ってインターネットに接続してるから、日本中どこへ行っても東京エリアのラジオしか聴くことができない。「radiko」って、本来はその人が今いるエリアのラジオしか聴けないハズなんだけど、東京で契約したドコモで接続すると、日本中どこにいても東京の基地局につながっちゃうらしくて、「radiko」が「現在地は東京」って判断しちゃうみたいだ。

愛媛県に行った時も、大分県に行った時も、福岡県に行った時も、岡山県に行った時も、広島県に行った時も、それぞれのホテルの部屋でパソコンを立ち上げて「radiko」のアプリを起動させると、いつものようにエリア表示は「tokyo Japan」で、文化放送とかTOKYO FMとかの東京エリアのラジオしか聴くことができなかった。でも、ドコモを外して、そのホテルの部屋に付いてるLANケーブルに接続すると、愛媛県なら愛媛県のエリアが、福岡県なら福岡県のエリアが、広島県なら広島県のエリアが表示されて、そのエリアのラジオしか聴けなくなる。

だから、あたしは、西日本で生活してても、東京にいた時とおんなじラジオしか聴けないんだけど、いつもホームシックに苦しんでるあたしとしては、ラジオから流れてくる東京のお天気とか東京の鉄道情報とか東京の道路情報とかが特効薬になってる。文化放送で「警視庁の郡山さん」が「首都高速3号線の下りは乗用車の単独事故で渋谷から用賀まで45分かかっています」なんて言うと、あたしは目を閉じて3号線の最後の右カーブを思い浮かべ、オービスを過ぎたからって調子に乗ってアクセルを踏みすぎて右カーブの左フェンスに張り付いちゃった若いドライバーを想像して、大好きな東京に思いを馳せる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしが必ず聴いてるラジオ番組をザッと紹介するけど、まずは月曜日と火曜日の朝5時からのbayfm「POWER BAY MORNING」だ。これは、平日の帯の朝ワイドなんだけど、あたしは月曜日と火曜日を担当してる斉藤りささんの大ファンなので、りささんが水曜日と木曜日を担当してた時は水・木だけ聴いてたし、月曜日と火曜日に引っ越してからは月・火だけを聴いている。りささんは声がメッチャ可愛いし、ギャグのセンスも最高だし、あたしと同世代だから選曲もバッチリでとにかく楽しめる。

それから、月曜日と火曜日の夜8時からのTOKYO FM「RADIO DRAGON」、こちらも帯だけど、あたしの大好きな「みやれちゃん」こと高山都ちゃんの担当が月曜日と火曜日なので、あたしは月・火だけ聴いている。みやれちゃんも声がメッチャ可愛いし、とにかく音楽が大好きで、あたしが触れる機会の少ない今どきの若い世代のキラキラ輝く音楽を次々と紹介してくれる。あたしの母さんもみやれちゃんの大ファンで、月曜日と火曜日の夜は、晩ごはんを食べながら、時には晩酌をしながら、2人でいつも聴いてる。

だけど、ゆうべのこと、いつものようにTOKYO FM「RADIO DRAGON」を聴きながら母さんと晩ごはんを食べてたら、番組の後半になって、みやれちゃんから重大発表があった。10月から放送時間が少し短くなってしまうこと、そして、今まで月曜日と火曜日だった担当日が、10月からは月曜日だけになってしまうということ。みやれちゃんは、月曜日は元気いっぱいな選曲とトークで1週間のスタートを切り、火曜日はちょっとマッタリと、時にはディープに、時にはガールズトークも交えて‥‥って感じで、それぞれの曜日のカラーを考えて放送してくれてたから、母さんもあたしもそれが楽しみだったのに‥‥。あたしは、あまりにもショックで、ついついツイッターでつぶやいちゃった。


きっこ @kikko_no_blog
のあー!「RADIO DRAGON」、みやれちゃん月曜日だけになっちゃうのか‥‥悲しいな‥‥(ToT)
2013.09.24 21:42


そしたら、30分ほどして、みやれちゃんからレスがきた。


高山都 @miyare38
そうなんです。でも、今までよりかなり濃く、そしてワタシが喋る時間は長くなるので、新しい体制もよろしくお願いします\(^o^)/ RT @kikko_no_blog: のあー!「RADIO DRAGON」、みやれちゃん月曜日だけになっちゃうのか‥‥悲しいな‥‥(ToT)
2013.09.24 22:14


高山都 @miyare38
@kikko_no_blog きっこさん、ほんとにいつも丁寧に大切に聴いていただいて、本当にありがとうございます。スタッフみんなで、すごく喜んだり驚いたり感動したりしてます。
ワタシ何度も励まされて頑張ってきました。
これからも、精進しながらお届けするのでよろしくお願いします。
2013.09.24 22:16


あたしは、すぐにお返事した。


きっこ @kikko_no_blog
@miyare38 みやれちゃん、最後の火曜日、お疲れさま!今日も素晴らしい音楽のメッセージの数々をありがとう!来月から時間も短くなる上に月曜だけになっちゃうなんてホントに悲しいけど、そのぶん、さらに濃厚にパワーアップしたみやれちゃんに期待してます♪
2013.09.24 22:19


高山都 @miyare38
@kikko_no_blog ありがとうございますっ。きっこさんが前に綴って下さったみたいに、月火と選曲もテンションも違って、ワタシ自身それも楽しみだったから、正直寂しいです。。
でも、今までよりさらに濃縮して面白いなぁーって感じてもらえる放送になるように頑張ります。
2013.09.24 22:22


高山都 @miyare38
@kikko_no_blog イロイロと番組のスタンスや雰囲気も変わる部分もあると思いますが、ワタシもスタッフみんなも、結以ちゃんも、そして新しく加わる芦沢ムネトさんもきっと熱い想いは変わらず一緒なので、どうかよろしくお願いします。
これからも、一生懸命頑張ります!!
2013.09.24 22:26


きっこ @kikko_no_blog
@miyare38 10月からの新体制のパーソナリティーでは、みやれちゃんが一番古株なのですから、もはや「ドラゴン組の組長」ですね!みやれ組長、期待してまっせ♪
2013.09.24 22:31


高山都 @miyare38
@kikko_no_blog 正直やっぱり寂しいなぁーって皆さんからのコメント見てたら、しみじみモードになってたので、きっこさんからの組長はとても喝が入りました♡ありがたいです。
イケイケで頑張ります!!
ありがとうございます\(^o^)/
2013.09.24 22:35


‥‥そんなワケで、あたしだけじゃなく、あたしの母さんまで「忘れらんねえよ」のファンにしてくれた「RADIO DRAGON」のみやれちゃんは、10月からは月曜日だけになっちゃうけど、きっと「ドラゴン組の組長」として、月曜日という1週間の先頭に立って、火曜日、水曜日、木曜日の組員たちをグイグイと引っぱって行ってくれると思う‥‥なんてふうにマトメたとこで、ちょっとだけ仮眠したあたしは、深夜1時からTBS「JUNK 爆笑問題カーボーイ」を聴きながら、原稿打ちの内職を始めた。

起きてる時は、深夜0時からTOKYO FM「JET STREAM」を聴き、深夜1時からは、月曜日がTBS「JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力」、火曜日がTBS「JUNK 爆笑問題カーボーイ」、水曜日がNACK5「サイレントサイレンのSTROBE NIGHT!」、木曜日がTBS「JUNK おぎやはぎのメガネびいき」、金曜日がTOKYO FM「ラジアンリミテッド フライデー」っていうのが、あたしの聴いてる番組だ。

そして、今年の4月までは、深夜3時からはニッポン放送「オールナイトニッポン0」を聴いてたんだけど、4月の改編で、一番面白かった火曜日の「久保ミツロウ・能町みね子のオールナイトニッポン0」が深夜1時からの1部に昇格しちゃったので、爆笑問題とカチ合うようになって聴けなくなり、他の曜日の面白かったパーソナリティーたちも総入れ替えになっちゃった。取りあえず、新しいパーソナリティーをひと通り聴いてみたんだけど、どの曜日もあたしの感性には合わなかったので、平日の深夜3時から聴く番組がなくなっちゃった。

深夜から明け方にかけて内職をしてるあたしにとって、深夜のラジオは必要不可欠だ。それで、深夜3時からの番組をいろいろと聴いてみたら、interfm「Mornin' Blues」に辿りついた。音楽プロデューサーの鷲巣功さんがDJをつとめる音楽優先の番組なんだけど、偶然にもあたしが初めて聴いた時、あたしのハートの内角高めにズバン!と決まるルーツ・ロック・レゲエが「これでもか!」って掛かってたもんだから、一発で気に入っちゃった。

それからは、月曜日から木曜日まで、深夜3時になったらinterfmに切り替えるという日々が続き、鷲巣功さんのセレクトするブルースやロック、レゲエやムード歌謡など、いろんなジャンルの音楽を鷲巣さんのディープな解説とともに楽しみつつ、内職に励んできた。それなのに、嗚呼それなのに、それなのに‥‥って、久しぶりに五七五の俳句調で嘆いちゃうけど、TBS「JUNK 爆笑問題カーボーイ」が終わり、interfmに切り替えたあたしを待ち受けていたのは、番組冒頭での鷲巣さんからの悲しいお知らせだった。これまでずっと月曜日から木曜日まで帯で放送してきた「Mornin' Blues」が、10月から金曜日の1日だけになってしまうと言う。あたしは、あまりにもショックで、またまたツイッターでつぶやいちゃった。


きっこ @kikko_no_blog
interfm「Mornin' Blues」なう!
2013.09.25 03:01


きっこ @kikko_no_blog
最悪だ!月~木で週4日やってた「Mornin' Blues」が10月から週1日になっちゃうんだって!酷すぎる!うわ~ん!
2013.09.25 03:08


きっこ @kikko_no_blog
10月から、月曜と火曜の2日間だったTOKYO FM「RADIO DRAGON」の高山都ちゃんは月曜の1日だけになってしまい、月曜から木曜までの4日間だったinterfm「Mornin' Blues」は金曜の1日だけになってしまう。ああ無情…。
2013.09.25 03:26


きっこ @kikko_no_blog
ラジオ番組の改編する人って、リスナーとはかけ離れた感性の人たちなんだね、きっと‥‥。
2013.09.25 03:29


きっこ @kikko_no_blog
もとはと言えば4月の改編でオールナイトニッポンの2部が軒並みつまらなくなってしまったため、それで深夜3時からinterfm「Mornin' Blues」を聴くようになったのに、今度はこっちが改編。まるであたしはラジオジプシー。
2013.09.25 03:33


‥‥そんなワケで、鷲巣さんは、このお知らせを聴いたリスナーたちの思いや、今の自分の気持ちを代弁するために、ジ・アニマルズの「悲しき願い」、憂歌団の「嫌んなった」、クレイジー・キャッツの「遺憾に存じます」を掛けて、続いてのヲーカー・ブラザーズの特集では、「孤独の太陽 IN MY ROOM」と「涙でさようなら」を掛けた。あたしは、内職の手を止めて、目をつぶって聴いていた。そして、番組宛てに初めてメールした。とても残念で悲しいと‥‥。

いくら改編時期だからとは言え、あたしの大好きな番組が2つも同時に縮小しちゃうなんて、ホントに悲しい。それでも、番組が消滅しちゃうよりは遥かに嬉しいけど、やっぱり悲しい。エアコンのない我が家は、今年の夏は特に暑かったから、とてもじゃないけど昼間に内職なんかできなかった。それで、あたしは、晩ごはんを食べてからしばらく仮眠して、いくらか過ごしやすくなった深夜から明け方にかけて内職をするっていう方式を取ってた。眠い目をこすりながらキーボードを叩き続けるあたしを、この夏、ずっと支えてくれたのが、interfm「Mornin' Blues」での、鷲巣功さんのやさしい人柄が見え隠れするトークと楽しい選曲だった。

昼間は、母さんも一緒にラジオを聴いてることが多いから、たいていは文化放送を流してる。午前9時から午後1時までは「くにまるジャパン」、午後1時から3時半までは「大竹まこと ゴールデンラジオ」、3時半から6時までは「飛べ!サルバドール」、平日はほとんど流してるけど、ずっとパソコンに張り付いて聴いてることはできないから、家事や用事の合間に、パソコンの置いてある居間に戻った時にだけ断片的に聴いてる。日曜日の朝7時からのニッポン放送「イルカのミュージックハーモニー」や午後4時からの文化放送「続・みんなの寅さん」はシッカリ聴いてるけど、たいていの番組は、家事や用事をしながらの「ながら聴き」だ。

だけど、母さんが寝たあとの深夜放送は、そのパソコンで内職をしてるワケだから、あたしは最初から最後までぜんぶ聴いてる。あたしにとって、「radiko」から流れる東京発信の深夜放送は、単なる眠気覚ましなんかじゃなくて、寂しさや心細さによって心にポッカリと開いたいくつもの穴を埋めてくれる、とっても大切な存在なのだ。


‥‥そんなワケで、他にも、毎週聴いてた番組が終了になったり、好きだったパーソナリティーやアシスタントが入れ替わったりと、改編時期は悲しいことが多いけど、別れがあれば出会いがあるんだから、悲しんでばかりいないで、新体制や新番組を前向きに受け止めて行きたいと思う。とにかく、あたしの場合は、何よりも大切なのが、土曜日と日曜日の朝から夕方までのラジオNIKKEIの「中央競馬実況中継」なんだから♪‥‥なんて感じにシメてみた今日この頃なのだ(笑)


★ 今日も最後まで読んでくれてありがとう!
★ よかったら応援のクリックをポチッとお願いしま~す♪
  ↓



|

2013.09.23

母さんのドヤ顔

9月14日の土曜日は、バタバタしてて競馬ができなかった。だけど、この週は3連休で、JRAは16日の月曜日まで3日間の開催だったので、あたしは、翌日の日曜日と月曜日にのんびり競馬を楽しもうと思ってた。それなのに、日曜日のこと、お昼ごはんを食べて、洗濯物を取り込んで、それから午後のレースをゆっくり楽しもうと思ってたのに、洗濯物を抱えたあたしは、何ヶ月か前にも足を滑らして転んだおんなじ場所で、また足を滑らせて豪快に転んじゃったのだ。

洗濯物を干してる裏手のスペース、いつもは右手の砂利の私道を使って行くんだけど、これだと家をぐるりと回るから、ちょっと遠回りになる。遠回りって言っても、たかが30秒くらいのことなんだけど、この日は早く競馬をやりたかったから、裏手のスペースに干してた洗濯物を取り込んだあたしは、この私道を使わずに、家の左手の隙間を通って戻ってきた。こっちは本来、人が通る場所じゃないから、足元は土で斜めになってて歩きにくいし、足元に気を取られてると顔面がクモの巣に突っ込むこともある。

で、久しぶりにここを通ったあたしは、久しぶりだからクモの巣が張ってるだろうと思い、そっちにばかり注意して通ってたら、前日までの雨で地面が滑りやすくなってて、通路を抜けたとこでズルッと足を滑らせてしまい、豪快に転んじゃったのだ。家の土台のコンクリートのとこに膝をぶつけて流血した上に、右手を変なふうに地面に着いて中指を突き指しちゃった。穿いてたスカートは泥まみれになり、撒き散らした洗濯物の半分以上を洗い直さなきゃならなくなった。

これで、もう完全に競馬どころじゃなくなったあたしは、とりあえず着替えをして、ケガしたとこを治療して、お風呂場でスカートや洗濯物の泥をザッと落としてから、また洗濯機へと向かった‥‥ってなワケで、夜になると、今度は手のひらがヤタラとズキズキしてきて、見ると親指の付け根と手のひらの真ん中と手首の近くの3ヶ所が紫色に変色してた。

手の甲をぶつけてアザができたことは何度もあるけど、手のひらにアザができたのは初体験だ。そして、ズキズキする手のひらの痛みに耐えつつ、翌日の競馬だけを楽しみに眠ったあたしを待ち受けていたのは、翌朝の「台風のため中山競馬も阪神競馬も本日の開催を中止いたします」という悲しいお知らせだった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしは、自分のいる場所が台風一過の青空だったから、まさか競馬が中止になるとは思ってなかったんだけど、ネットのニュースを見ると、京都や福井、大阪の一部では、避難勧告で出るほど大変なことになってた。結局、16日の競馬は翌17日の火曜日に開催されたんだけど、あたしは「週末になると競馬モードになる」つていうバイオリズムなので、火曜日じゃ勘が冴えなくて当たる気がしない。それで、この日はパスすることにした。

そして、また1週間が過ぎ、JRAの開催日がやってきたんだけど、あたしは、またちょっとバタバタしてたので、21日の土曜日の競馬はお休みした。無理をすればメインレースくらいは買えたんだけど、この週は日曜日の阪神メイン「神戸新聞杯」にカシノピカチュウが出るし、中山メイン「産経賞オールカマー」にネコパンチが出るので、日曜日の競馬に重心を置いてた。あたしは「週に2500円まで」という少ない予算で競馬を楽しんでるから、土曜日はパスすることにした。

そして迎えた22日の日曜日、「ニャンニャンの日だからネコパンチが大逃げしてくれるかニャ~?」なんて思いつつ、あたしは久しぶりの競馬にワクワクしてた。それで、いつもならお昼ごはんを食べて、午後1時すぎくらいから始めるんだけど、この日はお昼ごはんを後回しにして、お昼すぎからJRAの即PATにアクセスした。いつものように、競馬用の銀行口座から3000円を振り込み、アラフォーの牝馬、マツリダキッコは元気よくスタートした!

「ヒヒ~ン!」とゲートを出て即PATの画面をチェキしてみると、まだお昼を回ったばかりだったので、阪神も中山も5Rから買えた。JRAのHPで確認すると、阪神は5Rが、中山は5Rと6Rが新馬のデビュー戦だった。当たり前だけど、デビュー戦は実戦の実績がない馬たちが走るので、人気通りには来なくて中穴や大穴になることが多い。それで、出馬表を見てみたら、中山5Rにはグリサージュ、中山6Rにはランドロワっていうクロフネ産駒の芦毛の牝馬がそれぞれ登録されてた。両方とも4番人気で単勝オッズは10倍前後。

クロフネ産駒の芦毛の牝馬が好きなあたしとしては、ここは狙ってみたい。そこで、あたしは、久しぶりの競馬の風向きを見るために、この2頭からの馬単を買ってみることにした。両方とも4番人気なので、1番人気から3番人気までの3頭へ流せば、的中する可能性は高くなる。だけど、これは大番狂わせが起こりやすいデビュー戦だ。どうせなら万馬券を的中させたい。それで、あたしは、的中しても配当の低い1番人気から3番人気までを捨てて、的中しても万馬券に届くか届かないかの5番人気から7番人気までも捨てて、2着には8番人気、9番人気、10番人気の3頭を選んだ。中山5Rと6R、まったくおんなじ買い方で、300円ずつ投入した。


‥‥そんなワケで、あたしは、1着が4番人気の12番グリサージュ、2着が8番人気の9番オートクレール、9番人気の6番ヤマニンボレアル、10番人気の4番フェスティヴシーっていう3点を買ったんだけど、レースが始まる前に4番フェスティヴシーに異常だか故障だかが発生して出走が取り消しになってしまい、あたしの馬単は2点になっちゃった。

でも、レースが始まると、あたしの買ってたグリサージュは鞍上の江田照男騎手とのコンビネーションもバッチリで、大外から一気に先頭に立った。そして、しばらく走ってから少し後ろに下げて、いい位置をキープしながら最終コーナーへ。最後の直線でグイグイと加速して、並んできた9番オートクレールと2頭での競り合い。最後にもうひと伸びして、ミゴトにデビュー戦を飾った!‥‥って、2着が9番オートクレールなら、あたし的中してるじゃん!やったぜヒヒ~ン!


Kb0922n5


‥‥そんなワケで、4番人気と8番人気のワンツーは、馬単で1万5310円もの高配当になり、4番フェスティヴシーの出走取り消しで100円が払い戻しになった。こりゃあサイサキいいや!‥‥と思ったのもトコノマ、続く中山6Rでは、1番人気のタカミツダンサーが人気に応えて勝ち、あたしの買ってたランドロワも人気通りに4着だった。

それでも、2レース買って1レース的中したんだから、的中率は5割だ!それも万馬券なんだから、ギャンブル的にはなかなかのもんだし、これで他のレースが全滅してもこの日の収支はプラスになることが確定したから、精神的にもラクになった。で、カンジンのメインレースの前に、いつくかのレースを200円とか300円とかつまみ食いしてたら、中山8Rで3連単が的中した。1番人気のハイリリーと2番人気のロジメジャーのワンツーは「ほぼ鉄板」だと思ったし、3着も順当にくると思ったので、3番人気から5番人気までの3頭を3着にするという面白みのない3点買いだったけど、4番人気のジーニマジックが3着に入ったので、ガチガチのワリには4000円近くの配当になった。


Kb0922n8


‥‥そんなワケで、他には、阪神9R「甲東特別」では期待してた芦毛のレインフォールが勝てなかったり、中山9R「外房特別」では1着のエンドレスノットが的中したのに2着がハズレたり、阪神10R「ムーンライトハンデキャップ」では応援してたオマワリサンが5着に沈んだり、中山10R「茨城新聞杯」ではイチかバチかで買った12番人気の芦毛コーリンハッピーが人気通りに12着になったりと、あたしは、ひとつも勝てないままメインレースを迎えた。

阪神メイン「神戸新聞杯」は、どう考えてもエピファネイアが勝つと思ってたので、カシノピカチュウを応援してるあたしは、6月30日の「ラジオNIKKEI賞」の時みたく、カシノピカチュウが根性の末脚で2着か3着に飛び込むっていうミラクルに期待して、1着がエピファネイア、2着がカシノピカチュウ、3着が2番人気のサトノノブレス、3番人気のラストインパクト、4番人気のヒルノドンカルロっていう3点と、2着と3着を入れ替えてカシノピチュウを3着にした3点、合計600円の大勝負をした。で、これは1着のエピファネイアと3着のサトノノブレスは当たったんだけど、カンジンの2着がカシノピカチュウじゃなかったので全滅した。

で、時計の針を戻すこと約1時間、あたしがPCで中山メイン「産経賞オールカマー」の出馬表を見てたら、お昼ごはんも食べずに競馬をやってるもんだから、母さんがおにぎりを2つとお茶を持ってきてくれた。そして、PCの画面を覗き込んで「今日はどんなレースなの?」って聞くから、あたしは「ネコパンチが出るレースだよ」って答えた。すると、しばらく出馬表を見てた母さんが、こんなことを言い出した。


「緑色の枠にヴェルデグリーンっていう馬がいるわね。母さんは、きっとこの馬が勝つと思うわ」


確かに、ヴェルデグリーンは強いし距離も合ってるけど、さすがに今回の顔ぶれじゃ勝つのは難しい‥‥って、ネコパンチから買ってるあたしが言っても説得力はゼロだけど(笑)、一応、「この馬は無理だよ」って言ってみた。そしたら母さんは、「じゃあ母さんはこの馬から500円ぶん買うわ。この馬を1着にした馬券を500円ぶん買ってくれる?」って言う。あたしが「この馬は9番人気だよ」って言っても、母さんは「だって、この表(出馬表)の中で、この馬の名前だけがキラキラ輝いて見えるから」って言う。

それで、あたしは、「どうせ来ないと思うけど、今日は勝ってるから、ハズレてもあたしが払っとけばいいか」ってくらいの軽い気持ちで、12番のヴェルデグリーンから、1番人気の9番ダノンバラード、2番人気の4番メイショウナルト、3番人気の5番ムスカテール、4番人気の15番ダイワファルコン、5番人気の2番サトノアポロへ、100円ずつ馬単を買い足した。


‥‥そんなワケで、阪神メイン「神戸新聞杯」も惨敗して、いよいよ中山メイン「産経賞オールカマー」のスタート時間が近づいてきた。あたしは母さんを呼びにいき、ラジオNIKKEIの競馬中継が流れるPCの前に並んで座った。レースが始まると、やっぱりネコパンチが先頭に踊り出た。ラジオの実況アナは、必ず全馬の名前を前から順に言うハズなのに、母さんのヴェルデグリーンの名前はなかなか出てこない。ずっと聴いてると、ようやく最後に名前が出た。最後方がマイネルキッツで、ヴェルデグリーンは最後方のひとつ前だった。

「母さん、ヴェルデグリーンは一番後ろから2番目だよ」って言うと、母さんは「最後にはきっと勝つわよ」って言って余裕で笑ってる。だけど、それからは、実況アナが口にするのは先頭を走るネコパンチの名前と上位人気馬の名前ばかりで、ヴェルデグリーンの名前はなかなか出てこない‥‥と思ったのもイタノマ、最終コーナーを抜けると、突然、「おおっと!大外からヴェルデグリーンが伸びてきました!」という実況アナの声。母さんは、PCの前に身を乗り出した。あたしの応援してるネコパンチは、この時点でもうお役目を終えて、いつものように馬群に沈んでいる。


「ダノンバラード抜けている!外からはダイワファルコン!内をついてはサトノアポロ!外からはヴェルデグリーン!最内からはメイショウナルト!ハナズゴールも追いすがってくるが、今度は一気にヴェルデグリーンか!ヴェルデグリーンだ!ヴェルデグリーンだ!ヴェルデグリーン一気に先頭!メイショウナルト2番手でゴールイン!3着争いはアスカクリチャン、サトノアポロ、さらにダノンバラード!後方待機12番のヴェルデグリーン!田辺裕信騎手ガッツポーズです!」


ラジオの実況は「田辺裕信騎手ガッツポーズ」を伝えたけど、あたしの目に映ったのは「母さんのガッツポーズ」だった(笑) そして、母さんは、「ほ~ら勝った!母さんの言った通りでしょ?」と言いながら一世一代の「ドヤ顔」をしたもんだから、あたしは思わず噴き出しちゃった。しばらくして着順が確定したので、即PATの画面で配当を確認してみたら、ナナナナナント! 2万1420円もの高配当だった!


Kb0922n11


‥‥そんなワケで、久しぶりの競馬は、あたしがプラス約1万7000円、母さんがプラス約2万1000円という嬉しい結果に終わったので、2人で5000円ずつ、計1万円をシリアの難民の子どもたちの支援に送り、残りを生活費に充てることにした。大企業とお金持ちだけを優遇するためのアベノミクスによって、あたしたち庶民は食品や日用品の値上げラッシュに苦しんでるけど、他の国にはあたしたちの何倍も苦しい生活をしてる子どもたちがいる。だから、たまに競馬で万馬券が当たった時くらいは、少しでも「できること」をしようと思った今日この頃なのだ♪


★ 今日も最後まで読んでくれてありがとう!
★ よかったら応援のクリックをポチッとお願いしま~す♪
  ↓



|

2013.09.22

お知らせです♪

「きっこさんのブログを読んで競馬に興味を持ったけど、周りに競馬をやってる人もいないし、何をどうすればいいのかぜんぜん分からな~い!」という女子のために、可愛いイラストが満載で、絵本をめくる感覚で競馬のイロハが楽しく学べる競馬ビギナーズガイドブック『わたしは馬ガール/女子が楽しむオシャレな競馬AtoZ』が発刊されました!


Ug1


もともと競馬はヨーロッパの上流階級からはじまったオシャレなスポーツです。来たる10月6日にフランスのロンシャン競馬場で開催される「凱旋門賞」は、日本からオルフェーヴルが参加することでも話題になっていますが、美しくドレスアップしたセレブたちが集います。


この1冊で、貴女も今日から「馬ガール」の仲間入りをしましょう♪
  ↓

|

2013.09.16

増田屋さんのきつねそば

あたしが小学生のころ、年に何回か、日曜日の午前中から親戚のおじさんやおばさんが訪ねてくることがあった。たぶん、母さんと父さんの離婚に関する相談とか、生活費に関する相談とか、そうした「子どもには聞かせられない話」をしてたみたいで、あたしは必ず「お昼まで公園かどこかで遊んできなさい」って言われて追い払われた。だけど、あたしは嬉しかった。それは、親戚のおじさんやおばさんが訪ねてくると、必ず増田屋さんていう日本そば屋さんで出前をとったからだ。毎日食べてた母さんやおばあちゃんのお料理はとっても美味しくて、あたしはどんな献立も大好きだったけど、親戚のおじさんやおばさんが訪ねてきた時にだけ食べられる店屋物は、味うんぬんよりも外食に出かけるような「特別感」が嬉しかった。

日曜日の公園は誰かしらクラスメートがいたから、一緒に滑り台やブランコで遊んでると、お昼前に誰かのお母さんが「お昼ごはんよ~!」って呼びにくる。それを合図に、あたしもお家に帰った。そうすると、大人たちの難しい話は終わってて、大人たちはお茶を飲みながら楽しそうに世間話をしてる。あたしがその輪に加わると、おじさんやおばさんはあたしにいろいろと学校のこととかを聞いてくる。そうこうしてるうちに、増田屋さんの出前のおじさんがやってくる。

出前だと「温かいおそばは伸びる」って言われてたので、大人たちはいつも、天丼、かつ丼、親子丼のどれかを注文してた。夏には天ざるやとろろそばを注文する時もあったけど、たいていは丼ものだった。でも、あたしは、いつもきつねそばを注文してた。

電話機の横の柱のフックに増田屋さんのメニューが掛けてあって、ハッキリとは覚えてないけど、たしか天丼やかつ丼は470円か480円くらいだった。もしかしたら天丼とかつ丼の「上」が480円で、少し安い「並」もあったのかもしれないけど、親戚とは言え、お客様には「上」を出すのが当たり前だったみたいで、母さんはいつも一番高いものを注文してたみたいだ。だけど、あたしは、全員のぶんを払う母さんのことを思うと、子どものあたしまでもが値段の高い天丼やかつ丼を注文することを躊躇った。だからって、一番安い180円のもりそばやかけそばを食べたいと言ったら、絶対に気を使って遠慮してることがバレちゃう。そこで、あたしは、子どもながらに、一番安いのから2番目の220円のきつねそばかたぬきそばを注文することにした。

で、たぬきそばに乗ってる天かすは天ぷらを揚げた時の残りかすだけど、きつねそばに乗ってるアブラゲは堂々とした一品だ‥‥っていう子どもながらのヘンテコな判断から、あたしはきつねそばを食べたいと言った。母さんは笑顔で「おそばは伸びちゃうから、おばさんたちと同じ天丼かかつ丼にしたら?」って言ってくれたけど、あたしは「きつねそばが食べたいの」と言った。そして、年に数回のことだけど、親戚のおじさんやおばさんが訪ねてきて出前をとるたびに「あたしはきつねそば!」って言ってたら、母さんも親戚のおじさんやおばさんたちも、あたしがきつねそばを大好きなんだって思い込むようになった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしはもちろんきつねそばが好きだけど、別に何よりもきつねそばが好きなワケじゃない。おそばはもともと大好きだから、もりそばもかけそばも好きだし、温かいおそばならきつねそばに限らず、たぬきそばだって天ぷらそばだって山菜そばだっておかめそばだって、おそばなら何だって好きだ。

あたしが唯一苦手なのは、月見そばだけ。あたしは、生タマゴの白身の部分とカラザが気持ち悪くて食べられない。生タマゴは、カラザを取ってよく掻き混ぜて全体が黄色くなればご飯に掛けたりして食べられるし、掻き混ぜなくてもカラザを取って目玉焼きにすれば白身の部分も食べられるけど、生の白身の何とも言えない「表面張力感」が気持ち悪くて苦手なのだ。それから、月見そばって食べてるうちにタマゴの黄身でおつゆが濁るでしょ?アレも嫌い。おそばのおつゆは食べ終わるまで澄んでいてほしい。

だから、あたしは、月見そば以外なら、どんなおそばもおんなじくらい好きだ。特にきつねそばだけが好きなワケじゃなくて、たとえば、かき揚げが美味しいと評判のおそば屋さんに行けば、当然、かき揚げそばを注文する。八丈島出身のおじさんがやってるおそば屋さんに行けば、当然、おじさん自慢のアシタバの天ぷらを乗せてもらう。


‥‥そんなワケで、毎日遅くまで仕事をカケモチして働いてた母さんのことを思うと、当時の自分の1ヶ月のお小遣いにも匹敵するような高価な天丼やかつ丼なんか注文することができず、子どものクセに変に気を使って注文してた増田屋さんのきつねそばだったけど、あたしにとってはホントに美味しくてご馳走だった。増田屋さんのきつねそばは甘辛く煮た三角のアブラゲが2枚乗ってたんだけど、おそばの中にお箸で沈めて、タップリとおつゆを含ませてから小さく千切って、少しずつおそばと一緒に食べるのが好きだった。

そんなある日のこと、また日曜日に親戚のおじさんが訪ねてきた。前もって母さんから「今度の日曜日に○○おじさんがくるからね」って言われてたので、あたしは「増田屋のきつねそばが食べられる!」って思って楽しみにしてたんだけど、この日は、ちょっと様子が違った。おじさんは、いつものように日曜日の午前10時ころに訪ねてきたんだけど、この日は、あたしの知らない学校の先生みたいな男性が一緒だった。あとから分かったんだけど、この人は母さんと父さんの離婚を担当してる弁護士さんだった。

お昼になってお家に帰ると、妙な雰囲気だった。いつもなら難しい大人の話が終わって、和やかな雰囲気になってるハズなのに、この日は、ちゃぶ台を囲んだ4人が誰1人しゃべってなくて、シーンとしてた。あたしが帰ったことを知ると、真っ先におばあちゃんが笑顔で「お帰り!」って言ってくれたけど、ふと見ると母さんはティッシュで涙を拭いている。おじさんは何も言わずに手にした湯呑をじっと見てるし、弁護士さんはちゃぶ台に広げた書類みたいなものを黒いカバンに急いで仕舞ってた。

母さんは赤くなった目で、無理して笑顔を作って「お帰り!じきに増田屋さんがくるからね!」って言ってくれたけど、あたしはどうして母さんが泣いていたのか、気になって仕方なかった。だけど、誰も何もしゃべらない重苦しい雰囲気が、あたしに「母さん、どうしたの?」という一言を言わせてくれなかった。あたしは、おばあちゃんの作ってくれたカルピスを飲みながら、早く増田屋さんがきてくれないかなって思ってた。出前が届いて食事が始まれば、いつもの和やかな雰囲気に戻るだろうと思ったからだ。

だけど、待ちに待った出前が届いて食事が始まっても、みんな自分の丼をじっと見つめながら、無言で食べ続けてる。もちろん、全員が完全に終始無言だったワケじゃなくて、おばあちゃんが「今日は誰と遊んだの?」って聞いてくれたり、おじさんが「ここのかつ丼はいつも美味しいね!」って言ったり、弁護士さんが「ホントに美味しいですね!」って答えたり、それぞれ単発的にはしゃべってたんだけど、これらが重苦しい雰囲気を何とかするために大人たちが無理してしゃべってるってことくらい、子どものあたしにも感じ取れた。きつねそばを食べながら、気づかれないように隣りの母さんの顔を盗み見ると、母さんは悲しそうな顔で静かに親子丼を食べ続けてた。


‥‥そんなワケで、重苦しい雰囲気の中、母さんのことが心配で仕方なかったあたしは、それでもいつものように、三角のアブラゲをお箸でおそばの中に沈めて、たっぷりとおつゆを含ませてから、小さく千切っておそばと一緒に食べてた。母さんのことは心配だけど、楽しみにしてた増田屋さんのきつねそばは美味しかったから、あたしも静かに食べ続けてた。そしたら、おそばの奥から、小さく千切ったアブラゲと一緒に5センチくらいの短いうどんが出てきた。


「何だこれ?」


そう言って、あたしがお箸で短いうどんを持ち上げると、4人がいっせいに自分の丼から顔を上げて、あたしを見た。


「それはうどんだね」


おばあちゃんがそう言うと、すぐにおじさんが言葉をつないだ。


「それはきっと、そばを茹でる大鍋の中に、前の人のうどんが残ってて、そば屋さんが気づかずに一緒に入れちゃったんだろうね」


いつもとおんなじきつねそばなのに、今日のきつねそばには5センチのうどんが入ってたのだ。あたしは、お素麺や冷麦でピンクとかグリーンの麺が入ってた時みたいな、しらす干しの中にちっちゃなタコやイカを見つけた時みたいな、ガリガリ君やホームランバーで当たりが出た時みたいな、とっても嬉しい気分になった。だから、あたしは、おじさんの説明に対して、反射的にこう答えてた。


「じゃあ、これは当たりだね!」


そしたら、おばあちゃんが笑い出して、おじさんも笑い出して、弁護士さんまで笑い出して、そして、母さんも笑った。一瞬で重苦しかった雰囲気が吹き飛び、いつもの和やかな食卓に戻った。あたしが「当たりをいただきま~す!」って言ってうどんをパクリと口に入れたら、母さんが親子丼を丼のフタに2口ぶんくらい取り分けて、「これが当たりの賞品で~す!」って言ってあたしに差し出した。それを見たおじさんは、自分も何か‥‥って思ったのか、少し困った顔でほとんど食べ終わってたかつ丼の丼を見てから、かつ丼に付いてた小皿のタクワンを1枚、「これがおじさんからの賞品で~す!」って言って、あたしの前に差し出した。ここで、またみんながドッと笑った。


‥‥そんなワケで、たった5センチのうどんだけど、あたしにとっては、ホントの意味での「当たり」だった。大好きな母さんを笑顔に戻してくれたからだ。だけど、こんな経験をしたあたしなのに、それから長い年月が経って大人になったら、ある日本そば屋さんで食べてたきつねそばに短いうどんが混じってた時、思わず「ムカッ!」としちゃった。「プロならちゃんと作れよ!」って思っちゃった。だけど、すぐに子どもの時のことを思い出して、こんなことで腹を立てた自分を恥じ、子どものころの純粋な気持ちを忘れてたことを反省した。そして、「久しぶりに当たりが出たから何かいいことでも起きるかな?」って思って、短いうどんをパクリと口に入れた今日この頃なのだ♪


★ 今日も最後まで読んでくれてありがとう!
★ よかったら応援のクリックをポチッとお願いしま~す♪
  ↓



|

2013.09.04

思いやりは地球を救う

最近、アメリカから届くニュースで「子ども」に関するものというと、「男が学校で銃を乱射して十数人の児童が殺された」とか、「5歳の兄が銃で遊んでいて3歳の妹を撃ち殺してしまった」とか、「8歳の兄が車を運転して5歳の妹を轢き殺してしまった」とか、「赤ちゃんを乗せたベビーカーを両親が押していたら何者かに赤ちゃんが射殺されてしまった」とか、こうした悲しいニュースばかりだった。でも、今日、とっても心が温かくなる素晴らしいニュースが届いたので、紹介したいと思う。


アシュリー・イングランドさんには2人の息子がいるんだけど、8歳の長男、ライリー君は先天性の障害を持っていて、言葉を話すことができない。てんかんの持病も持っていて、何か気に入らないことがあると、ところかまわず奇声を発したりしてしまう。

8月30日の夜のこと、アシュリーさんは、ダンナさんと2人の息子の4人で、ノースカロライナ州のレストランで食事をしていた。ライリー君は、初めのうちは大人しく食事をしたり、アシュリーさんの携帯電話で遊んでいたんだけど、見たい動画がうまく表示されないことに苛立ち、奇声を発したりテーブルを叩いたりし始めた。静かなレストランに大声が響き渡り、周囲の客たちの視線がいっせいにアシュリーさんのテーブルに集まった。

この1ヶ月、ライリー君の状態はあまり良くなく、自宅でも外でもこうしたことが繰り返されていたため、アシュリーさんは、正直、疲れ果てていた。愛する我が子のこととは言え、アシュリーさんの精神状態は、疲労とストレストで限界に達しようとしていた。

そんな時、レストランのウエイトレスさんが、他のテーブルの客から預かったという、店の伝票に書かれた1枚のメモを届けに来た。大声をあげるライリー君と、困り果てるアシュリーさんを見た客の1人が、アシュリーさん一家の食事代を払うと申し出て、このメモを届けるようにと頼み、お金を払って名前も告げずに帰っていったという。アシュリーさんが受け取ったメモには、こう書かれていた。


As1


「God only gives Specia​l Childr​en to Specia​l People​.」
(神は特別な人たちだけに特別な子供を与えるのです)

このメモを読んだ瞬間、アシュリーさんは泣き崩れてしまった。愛する息子なのに、あまりの辛さから、心の隅に「息子を憎む気持ち」や「自分の運命を恨む気持ち」が芽生え始めていたアシュリーさんにとって、このメッセージは、何にも代えがたい救いの言葉だった。自分の中に溜めこんでいた、この1ヶ月の辛さから、この言葉が彼女を救ってくれたのだ。アシュリーさんは言う。


「私たち家族に親切にしてくださった人は、私たちがこの1ヶ月、どれほど苦しんできたのかを知りません。それなのに、私たちがもっとも必要としていた言葉を贈ってくださいました」


感動したアシュリーさんは、この日のうちに自身のフェイスブックにメモの画像をアップして、この出来事を紹介した。そして、メモを贈ってくれた人へのメッセージを添えた。


「見知らぬ人へ。あなたは今夜、ご自分の知らないところで、私に素晴らしい祝福を与えてくださいました。本当にありがとう」


‥‥そんなワケで、日本では、しばらく前に、飛行機の中で泣きやまない赤ちゃんにブチ切れた女性漫画家が、その赤ちゃんのお母さんに文句を言ったとコラムに書いたことで賛否両論が巻き起こった。この時、あたしは、ツイッターで複数の人からこう聞かれた。


「飛行機の中に泣きやまない赤ちゃんがいたら、きっこさんなら親に文句を言いますか?それともガマンしますか?」


あたしは、この質問を不思議に思った。だって、あたしがこの状況に遭遇したら、この二択のどちらでもなく、「お母さんと一緒に赤ちゃんをあやす」という行動をとるからだ。さすがに飛行機での経験はないけど、電車やバスで泣きやまない赤ちゃんがいて、お母さんが困ってるような時には、何度かお母さんと一緒に赤ちゃんをあやしてニコニコさせたことがある。

「親に文句を言う」というのは相手に全責任を押しつけること。「自分がガマンする」というのは自分が全てをかぶること。どうしてこの二択しかないの?何で「一緒に解決する」という選択肢がないの?それは「相手の立場に立って考える」という人として当たり前の思考の欠落であり、さらに言えば、「思いやり」の欠落じゃないかと思う。


‥‥そんなワケで、一部のネットウヨクによる在日コリアンへのヘイトスピーチから、アメリカによるシリアへの軍事介入に至るまで、すべては「泣きやまない赤ちゃんにブチ切れて文句を言う大人げない大人」の延長線上に点在してるものだとあたしは思ってる。「相手の立場に立って考える」という思考の欠落、「思いやり」の欠落が、「一緒に解決する」という最善の選択肢を排除してしまっているのだ。だから、あたしは、1人でも多くの人にアシュリーさんの実話を知ってもらい、今一度「思いやり」というものについて考えてほしいと思った今日この頃なのだ。


★ 今日も最後まで読んでくれてありがとう!
★ よかったら応援のクリックをポチッとお願いしま~す♪
  ↓



|

2013.09.01

幸せの黄色いタオル

あたしは、トイレのタオルは黄色って決めてる。トイレのタオルってのは、トイレを出てから手を洗う洗面所のとこのタオルのことじゃなくて、トイレの個室の中に掛けてあるタオルのことだ。だから、実際に使うことはメッタにない。ただ、掛けてあるだけだ。学生のころからだから、もう20年以上、ずっと黄色のタオルだけを使い続けてきた。「使い続けてきた」って言っても、「実際に使うことはメッタにない」ワケだから、この場合の「使う」は、「手を拭く」じゃなくて「見る」ってことだ。

今のお家はもちろんのこと、東京でずっと住んでたマンションでも、その前に住んでたアパートでも、トイレに入れば、必ず黄色いタオルが掛けてあった。それも、便座に座った時に目に入る位置にだ。何でかって言えば、このタオルは「見る」ことが目的だからだ。これは、今から20年以上前に、たまたま聴いてたラジオから流れてきた色彩心理学の先生のお話がキッカケだ。


「人間は黄色いものを見ると腸が活性化してお通じが良くなるので、便秘気味の人はトイレに何か黄色いものを置きましょう。全体が黄色っぽいポスターを貼ってもいいし、黄色い花瓶や花でもいいし、黄色いタオルを掛けてもいいです」


人間は、青いものを見ると心が鎮まったり、赤いものを見ると興奮したりと、色には色んな効果がある‥‥って、ナニゲにダジャレになっちゃったけど、黄色いものを見ると、人間は「お通じ」が良くなるそうだ。あたしは、占いとか風水とかの非科学的なものやオカルト的なものはまったく信じてないけど、心理学的なものは信じてるので、さっそくトイレに黄色いタオルを掛けてみた。

あたしは、慢性の便秘ってワケでもなかったけど、月に一度は便秘気味になることがあって、お薬のお世話になることもあったので、こんなことで解決できたらワンダホーだと思い、ダメモトでやってみることにした。そして、トイレに入るたびに、黄色いタオルをボーッと眺めながら用を足すようにしてみた。そしたら、ホントに黄色の効果なのか、それとも先生のお話によるプラシーボ効果なのか分からないけど、とにかく何らかの心理的な効果があったみたいで、とっても快調になった。そして、今日に至るって感じの今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、5年、10年と続けてくると、どんなものでも「なくてはならない必需品」みたいになっちゃうもんで、あたしは、いつの間にか、トイレに黄色いタオルが掛かってないと、落ち着いて用が足せなくなっちゃった。だから、あたしのバッグには、いつも黄色のハンドタオルかハンカチが入ってる。これは、出先のトイレに入った時に、便秘気味だった場合、両手で広げて眺めるためのものだ。でも、実際に両手で広げて眺めることはほとんどない。実際には見なくても、黄色いものを持ってるっていう安心感だけで、快調に用を足すことができる。

で、今の我が家のトイレは、便座に座って右手の壁の上のほうに曇りガラスの窓があって、その下にステンレスの手すりがあるので、そこに黄色いタオルを掛けてる。便座に座ると、ちょうど顔の高さに黄色いタオルがあるので、わざわざ右を向かなくても視界の隅に黄色が見えて、すごく落ち着く。さすがに20年以上も続けてきたから、あたしにとってのおトイレの黄色いタオルは、もはや「ライナスの毛布」みたいな位置づけになってるのかもしれない。

そんな愛着のあるトイレの黄色いタオルだけど、2~3日前のこと、いつものようにトイレのドアを開けて入ったら、黄色のタオルの真ん中に何者かが!恐る恐る近づいてみると、光沢のある緑色の虫、カナブンだった。普通のカナブンより2まわりくらい小さな、人差し指の先くらいの大きさだったので、あたしはカナブンの子どもだと思って、急いで写メを撮った。そして、飛ばないようにソッとタオルを外して、窓から外に出してパタパタと振って、無事に逃がすことに成功した。

そんなこんなで、ひと息ついてからカナブンの画像をツイッターに投稿したら、数人の人から「これはカナブンじゃなくてコガネムシだと思います」っていうリプライをいただいたので、あたしは「えっ?」って思った。だって、この虫、緑色だよ?‥‥ってなワケで、あたしはこの時まで、子どものころからずっと、コガネムシは「金色」だと思ってたのだ。だって漢字で「黄金虫」って書くし、「コガネムシは金持ちだ~金蔵建てた~蔵建てた~♪」って歌があるから、お金持ちと言えば全身が金ピカだからだ。

子どものころから現在までに、あたしが見たことのあるカナブン系の虫は、緑色の光沢のあるカナブンと、白い点々があるシロテンハナムグリと、千葉県の海水浴場の民宿で見た茶色くてヒゲがワサワサしてる名前の分からないやつの3種類だけで、今回のやつは「カナブンの子ども」だと思ってた。過去にも何度か見たことがあるけど、いつも「カナブンの子ども」だと思ってた。まさか、「カナブンの子ども」だと思ってた虫がコガネムシだったとは‥‥。


‥‥そんなワケで、あたしはお魚は大好きだから、水族館にも良く行くし、図鑑も良く見る。だけど、虫は苦手なので、昆虫図鑑なんか見たことがなかった。そこで、今回、インターネットの昆虫図鑑で、生まれて初めてカナブンやコガネムシを確認してみたら、知らなかったことや思い違いがいくつも分かったのだ!

まず、あたしがずっとカナブンだと思ってた緑色のやつは、正確には「アオカナブン」て言って、ホントのカナブンはブロンズ色だった。そして、「クロカナブン」てやつもいた。こんなのどっちも見たことない。つまり、あたしは、生まれてから一度もカナブンを見たことがなかったのだ。あたしがカナブンだと思い込んでた虫は、カナブンには間違いないけど「アオカナブン」だったのだ。それも、緑色なのに「アオカナブン」‥‥。

だけど、インターネットの昆虫図鑑でコガネムシの画像を見てみると、こっちは緑色だった。まさに、家のトイレの黄色いタオルにとまってたやつで、ツイッターでリプライしてくれた人たちの指摘の通りだった。だけど、カナブンと同様に、コガネムシにもブロンズ色のとか茶色のとか何種類もいるのに、何で緑色のやつがコガネムシなんだろう?カナブンの例から考えれば、ブロンズ色の「ドウガネブイブイ」をコガネムシにして、緑色のコガネムシは「アオコガネムシ」って名づけるべきなんじゃないのか?‥‥なんて思ってたら、「ドウガネブイブイ」を緑色にした「アオドウガネ」ってのもいた。これはコガネムシとどう違うのか?‥‥つーか、何で「ドウガネコガネ」じゃなくて「ドウガネブイブイ」なのか?虫の世界のキャバクラ的なお店に行って、若いメスたちをはべらせてブイブイ言わせてるのか?

あ゛ーーーーもーーーー頭がコングロマリットで理解できーーーーん!!‥‥ってなワケで、あまりにも複雑怪奇な昆虫の世界だけど、ひとつだけ大きな収穫があった。それは、小学生の夏休みに父さんに連れてってもらった千葉県の海水浴場の民宿で見た、茶色くてヒゲがワサワサしてる不気味な虫、アレの名前が「ヒゲコガネ」だって分かったことだ。つまり、あたしは、生まれてから一度もコガネムシを見たことがないと思い込んでたのに、実際には「カナブンの子ども」だと思ってた虫がコガネムシだった上に、「ヒゲコガネ」っていうコガネムシの仲間まで見てたのだ。

それにしても「ヒゲコガネ」って、1文字替えたら「ヒゲメガネ」じゃん(笑)‥‥って言っても、早希ちゃんの「ブログ旅」を観てる人にしか通じないだろうけど、ヒゲメガネもいなくなり、親玉Dもいなくなり、おしゃれパーマの年下Dと旅をすることになった早希ちゃんに、コガネムシの恩恵が降り注いでサイコロで「6」が連発しますように♪


‥‥そんなワケで、もともとは「お通じを良くする」という理由で使い始めたトイレの黄色いタオルだけど、今や、見るとホッとする精神安定剤的な役割も担ってて、あたしにとっては「幸せの黄色いタオル」って感じの位置づけになってる。そして、その「幸せの黄色いタオル」にとまってた緑色のカナブンの子どもが、実はお金持ちを象徴する「コガネムシ」だったってことが分かった今、あたしにとってのラッキーカラーは、どう考えても「黄色」と「緑色」だろう。だから、今月の競馬は、「黄色の5枠」と「緑色の6枠」を中心に狙ってみようかと思ってる今日この頃なのだ♪(笑)


★ 今日も最後まで読んでくれてありがとう!
★ よかったら応援のクリックをポチッとお願いしま~す♪
  ↓



|

« 2013年8月 | トップページ | 2013年10月 »