妄想連鎖とツイッター
昨日、母さんが朝から短歌仲間のお家へ行ってたので、あたしは念のためにデニムパンツの右のポケットにケータイを入れて持ち歩いてた。いつ母さんから緊急の電話があっても、すぐに電話に出られるようにだ。で、午前中、洗濯物を干そうと玄関を出た時、デニムパンツのポケットから垂れてたケータイのストラップが玄関脇のフックに引っかかって壊れちゃった。九州の小倉競馬場で買ったお気に入りのストラップ、先端に2センチくらいの可愛いレーヴディソールが付いてるんだけど、それが取れちゃった。
接続してるリングが伸びて外れただけなので、あとからペンチで直すことができて「事なきを得た」んだけど、この時、地面に落ちた小さなレーヴディソールを拾って顔を見たら、何となく悲しそうな顔をしてるように感じた。中央競馬ファンの皆さん、芦毛マニアの皆さんにはお馴染みだけど、レーヴディソールはとっても不運な馬だ。2010年9月のデビュー戦を勝利で飾り、10月のGⅡ「デイリー杯2歳ステークス」も勝利で飾り、12月のGⅠ「阪神ジュベナイルフィリーズ」も勝利で飾り、明けて3月のGⅢ「チューリップ賞」も勝利で飾り、デビューから4戦全勝でGⅠのタイトルまで獲って将来を期待されてたのに、「桜花賞」を目指して調教中に右前脚の骨折が判明、半年間の治療、休養を余儀なくされた。
そして、半年後の11月にGⅠ「エリザベス女王杯」で復帰を果たすも、11着と惨敗。12月のGⅢ「愛知杯」も4着と振るわず、明けて1月の「金杯」に向けて調整中に、また右前足の骨折が判明して、デビューからわずか1年5ヶ月、たった6戦で引退することになった。今は北海道のノーザンファームで繁殖牝馬として元気に過ごしてるけど、もっともっと走る姿を見たかったファンも多いだろう。
何よりも思い出に残ってるのは、もちろんGⅠ「阪神ジュベナイルフィリーズ」だ。この時は、レーヴディソールが1着になっただけじゃなくて、2着にホエールキャプチャ、3着にライステラスという「芦毛ワンツースリー」が炸裂したから、多くのファンが覚えてると思う。あたしは「芦毛ワンツースリー」の3連複を買ってたから、馬券的にも忘れられない。
ただし、正直なことを言っちゃうと、この時はみんなまだデビューしたばかりの2歳馬なので、レーヴディソールは薄い灰色で、ホエールキャプチャは白に近い灰色だったけど、ライステラスは遠目には黒鹿毛じゃないかと思うくらい黒っぽくて、あんまり「芦毛ワンツースリー」って感じはしなかった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?
‥‥そんなワケで、ノッケから話をクルリンパと戻すけど、地面に落ちた小さなレーヴディソールを拾って顔を見たら、何となく悲しそうな顔をしてて、あたしに「今日の競馬はやめといたほうがいい」って囁いてるように感じたのだ。そう、昨日はJRAが開催される土曜日だったので、あたしは、洗濯物を干して、軽くお昼ごはんを食べたら、メインレースを中心に5~6レースほど買ってみるつもりだったのだ。で、しばらく悩んだんだけど、あたしはギャンブルに関してはこういう直感を大事にしてるので、この日は競馬をお休みすることにした。
で、いつもなら、たとえ馬券は買わなくてもラジオの中継だけは聴くんだけど、昨日は中継も聴かなかった。小さなレーヴディソールの「今日の競馬はやめといたほうがいい」っていう囁きが、「馬券を買わないほうがいい」って意味だけじゃなくて、「競馬そのものから離れたほうがいい」ってふうに感じられたからだ。それで、あたしは、radikoを文化放送にして、午後1時からは「みのもんたのウイークエンドをつかまえろ」、午後3時からは「伊東四朗・吉田照美 親父・熱愛」を聴きながら原稿打ちの内職をしてた。そして、ツイッターでこんなことをつぶやいた。
「きっこさんのつぶやき」
「親父熱愛」で、マー君がどのチームに決まっても里田まいが「どこにでも付いて行く」と言ったというニュースについて、吉田照美長老が「そりゃそうだろ。俺が奥さんでもどこにでも付いてくよ、マー君に」と言ったのを聞いて、女装した照美長老がマー君に付いて行く画を想像してしまった!(笑)
2014.01.25 15:42
それで、原稿打ちをしながら聴いてたので、どんな脈略なのかは聴き逃しちゃったけど、伊東四朗さんか吉田照美さんのどちらかが「橋爪功さん」の名前を出した。そしたら、これがヒキガネになって、あたしの妄想連鎖のスイッチが入っちゃったのだ。「橋爪功」さんと言えば、あたしが何よりも衝撃だったのは、吉本ばななさんの小説『キッチン』が映画化された時に、ニューハーフのえり子さんの役をやったことだ。ちなみに、吉本ばななさんの現在のペンネームは「よしもとばなな」とぜんぶひらがなで表記するけど、ここでは『キッチン』を発表した時の表記で書かせてもらう。
で、吉本ばななさんの『キッチン』はベストセラーだから読んだ人も多いと思うけど、この作品に登場する「えり子さん」は、とっても美人だ。主人公のみかげが初めてえり子さんと会った時には、あまりにも美人で驚いたほどで、えり子さんの息子の雄一君から教えられなければ、ずっと女性だと思ってたはずだ。続編の「キッチン2」では、えり子さんはすでに殺された後だけど、これにしても、街でえり子さんを見かけて一目惚れした男に後を着けられて、えり子さんがゲイバーで働いてることを知り、つまり、えり子さんがニューハーフだったということを知り、その男に殺されてしまう。だから、えり子さんは完全に女性に見えるワケだし、それも相当の美人てことになる。
だから、あたしは、この小説が映画化されると知った時、どの役よりも、えり子さんの役を誰が演じるかが気になった。誰が見ても女性だと思う上に美人なんだから、美人の女優さんが演じるのか、それとも、誰が見ても女性に見えるようなニューハーフさんを抜擢するのか、とっても気になった。そしたら、ナナナナナント!橋爪功さんだった!しばらくして公開された写真を見たら、どう見ても男性なのに女性の着物を着てお化粧をしてるコントみたいな変なおじさんがいた。あたしはガッカリした‥‥ってことを思い出したので、こんなふうにツイッターでつぶやいた。
「きっこさんのつぶやき」
吉本ばななさんの「キッチン」のえり子さんは息子の雄一君から教えてもらわなければ元男性だと分からないほどの美人、「キッチン2」でも街でえり子さんに一目惚れした男性に後をつけられてゲイバーに勤めていたことが分かり殺されてしまうほどの美人、でも映画化されたらえり子役は橋爪功さん(笑)
2014.01.25 16:04
そして、このつぶやきをしながら、あたしは原作の『キッチン』の内容を思い出してたんだけど、あたしが好きなのは、『キッチン2』で、みかげがえり子さんの遺言を読むシーンと、みかげが雄一に美味しいカツ丼をタクシーで届けるシーンだ。で、ここまで来て、あたしは、2~3日前に「沖縄のカツ丼は変わってる」というレポートを読んだことを思い出した。沖縄のカツ丼は、カツを玉子でとじてる普通のもあるんだけど、食堂によっては、カツの上に玉子入りの野菜炒めが乗ってたり、玉子入りの野菜炒めの上にカツが乗ってたりするものもあるそうだ。それで、あたしは、そのレポートを探し出して、ツイッターで紹介した。
「きっこさんのつぶやき」
【今日のカルチャーショック】「沖縄のカツ丼はカツの上にタマゴ入りの野菜炒めが乗っている!」→ http://portal.nifty.com/kiji/140114162978_1.htm
2014.01.25 17:02
‥‥そんなワケで、このつぶやきをした時、あたしは、ふと思った。「フォロワーの中には1人くらい、あたしの妄想連鎖をお見通しの人がいるかもしれない」と。つまり、あたしの最初に紹介したつぶやきを読み、「きっこは今、文化放送の『親父・熱愛』を聴いてるのか」と思った人たちの中には、あたしと同じ番組を聴いてる人もいるだろうから、その中の何人かは、あたしの次の「えり子さん」のつぶやきを読み、「もしかしたら今ラジオで『橋爪功』の名前が出たから、きっこはこのツイートをしたのかもしれない」と思っただろう‥‥ってことだ。そして、その中に『キッチン』を読んだことのある人がいて、その人が勘のいい人なら、次の「沖縄のカツ丼」のつぶやきを読み、「もしかしたらきっこは『キッチン』に出てくるカツ丼から連想して、この沖縄のカツ丼のツイートをしたのかもしれない」と思っただろう‥‥ってことだ。
あたしの現在のフォロワー数は、ありがたいことに、11万人以上もいる。もちろん、11万人全員がリアルタイムでツイッターを見てるワケはないけど、それでも、土曜日の午後ってことを考えれば、平日よりは見てる人は多いと思うし、この謎解きをパーフェクトに成し遂げたマニアが1人くらいいても良さそうだと思った。別に「これからのツイートには何らかの関連性がありますよ」なんて事前に振ったワケでもないけど、突然、今から25年も前に出版された小説や公開された映画の話題がツイートされたら、「あれ?」って思う人が何人かいても良さそうだからだ。
もしも、あたしがフォロワーの側なら、この一連の流れだけじゃなくて、その前に「今日は競馬をお休みします」とツイートされてるとこから関連づける。つまり、「土曜日なのに競馬をお休みしたから文化放送を聴いてるんだな」ってのがスタート地点になり、そこから、「橋爪功」→「えり子さん」→「キッチン」→「カツ丼」→「沖縄のカツ丼」と推測してくことになる。これが100点満点の上を行く120点の正解だ。
だけど実際には、120点どころか、何の反応もない。それぞれのつぶやきに対しての単発のレスはいくつか返ってきたけど、これらのつぶやきを関連づけて謎解きしたレスは1件もなかった。ま、あたしみたくナナメ方向から他人のツイートを見てる人なんて少ないと思うし、あたしをフォローしてる人の大半は情報源の1つとしてフォローしてるだけだろうから、そんなとこまで考えてないだろう。
それに、あたしをフォローしたる人たちのTL(タイムライン)には、あたしのツイートとツイートの間に他の人たちのツイートがたくさん挟まってるんだから、その中からあたしのツイートだけをピックアップして、その関連性を考える人なんていそうもない。だけど、1人くらいはいるんじゃないかと思っちゃったから、あまりの無反応にリトル寂しくなっちゃって、誰からも何も聞かれてないのに、あたしはこんなことをつぶやいちゃった。
「きっこさんのつぶやき」
「親父熱愛」の中で橋爪功さんの名前が出た→橋爪さんと言えば映画「キッチン」でえり子役をしたのでそのことをツイートした→吉本ばななさんの「キッチン」と言えばみかげがカツ丼を届けるシーンが有名で「そう言えば沖縄の変わったカツ丼の記事を見たな」と思い出してツイートした、という流れ。
2014.01.25 17:48
‥‥そんなワケで、この一方的な「正解発表」も誰からも相手にされず、あたしは「寂び」だけじゃなく「侘び」の世界にまで到達しちゃって、もはや松尾芭蕉の心境なんだけど、そう言えばバナナは芭蕉の一種で、日本語だとバナナは「実芭蕉(みばしょう)」と呼ばれてる。ここでようやく最初の「吉本ばなな」さんに戻り、あたしの妄想連鎖はめでたく輪になったってワケだ。そして、さらに一番最初にクルリンパと戻り、小さなレーヴディソールの囁きを思い出したあたしは、JRAのHPにアクセスして素晴らしい事実を知り、次のつぶやきをした今日この頃なのだ♪
「きっこさんのつぶやき」
今日は競馬中継を聴いてないから、あたしはレース結果を知らない。それで、もしも競馬をやってたら買うつもりだった5レースをぜんぶ予想してから結果を見てみたら、みごとにすべてハズレてた!「今日の競馬はお休みしろ」というサインは本物だった!あたしってばGJ!(笑)
2014.01.25 21:03
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