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2014.07.14

ふたりでなきゃプリキュアじゃない!

前回のブログで、あたしは、プリキュアシリーズの生みの親である鷲尾天(たかし)プロデューサーが手掛けたプリキュア5作品を「初代」「2代目」「3代目」「4代目」「5代目」って書いたけど、これは日産スカイラインと対比させるために表現を統一したもので、表現としては正しくなかった。正しくは「1作目」「2作目」「3作目」「4作目」「5作目」と書くべきで、「何代目」という表現を使うのなら、なぎさとほのかの「1作目」と「2作目」を「初代プリキュア」、咲と舞の「3作目」を「2代目プリキュア」、のぞみ、りん、うらら、こまち、かれんの「4作目」と「5作目」を「3代目プリキュア」と呼ぶのが正しかったと思った。

で、あたしは「プリキュア」が大好きなので、好きだからこそ厳しい言い方をしちゃうけど、いつも言ってるように、あたしが「プリキュア」だと認めてるのは1作目から3作目まで、初代と2代目のプリキュアだけで、百歩ゆずったとしてもギリギリで5作目の「Yes!プリキュア5 GoGo!」まで、つまり、「鷲尾プリキュア」だけだ。6作目の「フレッシュプリキュア!」以降の作品は、「プリキュア」じゃなくて「プリキュアに準ずるもの」って位置づけだ。

野田佳彦前首相ふうに言えば、「冷温停止」とは言えないが「冷温停止状態」ってワケで、「一票の格差」問題に対する最高裁大法廷の竹崎博允裁判長ふうに言えば、「違憲」とは言えないが「違憲状態」ってワケで、あたしにとって「フレッシュプリキュア!」以降の作品は、「プリキュア」とは言えないが「プリキュア状態」である今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、皆さんご存知のように、あたしが何よりも好きなプリキュアは初代の「ふたりはプリキュア」で、プリキュア戦士としては初代のキュアブラックが好きなワケだけど、これは、あたしは「美墨なぎさが好き!」だからだ。そして、あたしのこの「美墨なぎさが好き!」ってのは、「あたしもあんなふうになりたい」とかって憧れてるワケじゃなくて、恋愛対象として、恋人としての「好き!」なのだ。

だから、あたしは、いつも「雪城ほのかになりたい」って思ってる。「ふたりはプリキュア」や「ふたりはプリキュア Max Heart」を観る時は、いつも画面の中のほのかを自分に置き換えて、愛するなぎさとのラブラブなやりとりを自分のことのように妄想して楽しんでる。変身するたびにギュッと握り合う手と手。敵の攻撃でガレキの中に吹き飛ばされたあたしの手を、ギュッと握って必死に引っぱり上げてくれるなぎさ。ホントはここでは「ブラック」って言わなきゃならないんだけど、あたしはあえて「なぎさ」と書いてる。

2作目の劇場版「映画ふたりはプリキュア Max Heart 2 雪空のともだち」で、ブラックが敵に操られたホワイトと戦う伝説のシーンでは、大好きななぎさのことを攻撃する自分のことがホントに悲しくて、なぎさに申し訳なくて、どれほど号泣したか分からないほど号泣したけど、あたしは政務活動費で切手を大量購入したりしてない(笑)‥‥なんて時事ネタも織り込みつつ、こんなに書いて来たのに、あたしは、ほのかのことはそんなに好きじゃない。あたしが「雪城ほのかになりたい」って思ってるのは、あくまでも「なぎさの相方」だからだ。

あたしがフェミニン系のプリキュアで一番好きなのは、2代目の「ふたりはプリキュア Splash Star」の美翔舞(みしょう まい)だ。舞は、歴代のプリキュアの中で一番の美人だし、頭もいいし、声もいいし、しゃべり方もいいし、家庭環境も最高だ。だから、もしもあたしが歴代のプリキュアの誰かになれるとしたら、「愛するなぎさとラブラブになりたい」ってことを最優先すれば「雪城ほのか」なんだけど、そういうことは抜きにして、純粋に「自分のないたい1人」ってことで言えば、迷わずに「美翔舞」と答える。


雪城ほのかの場合、やさしいおばあちゃんとの生活も文句ないし、大きな日本家屋で広いお庭や蔵まであるお家も文句ないけど、両親が仕事で世界を飛び回っててメッタに帰って来ないことと、ひとりっ子ってことがマイナスポイントだ。あたしはひとりっ子だから、やっぱり兄弟や姉妹がほしい。その点、美翔舞には、やさしくて頭が良くてイケメンのお兄さんがいるし、両親もお家に帰って来るし、何よりもあたしが憧れてるのが、自宅にドーム型の天体観測室があるってことだ。これは、天文学者のお父さんが自作したもので、時々、お友達を呼んでお月見パーティーをしたりする。最高に羨ましい。


‥‥そんなワケで、これはプリキュアファンとしては決して口にしちゃいけないタブー的なことなんだけど、今日はあえて言わせてもらう。あたしの理想は、「ふたりはプリキュア」の美墨なぎさと「ふたりはプリキュア Splash Star」の日向咲(ひゅうが さき)を入れ替えてもらって、その上で、あたしが美翔舞になるってパターンだ。これなら、あたしは歴代で一番美人で理想的な環境のプリキュアになれて、歴代で一番愛してるプリキュアとラブラブできるからだ。

だけど、こういうこと考えるのって、プリキュアファン的には、マジでご法度なんだよね‥‥っていうか、こういうこと考えた時点で「ファン失格」なんだよね。だって、初代や2代目のファンにとって、なぎさにはほのか、ほのかにはなぎさ、咲には舞、舞には咲、これは絶対に動かせないことで、この部分に手を加えるってことは、憲法を解釈の変更だけで、まったく正反対のものにしちゃうほど「神をも恐れぬ行為」だからだ。世の中、モノゴトには「絶対に人間が手を触れちゃいけないもの」があるワケで、「なぎさとほのか」、「咲と舞」っていうコンビは、プリキュアにおける憲法みたいなものなのだ。


‥‥そんなワケで、今まであたしは、「ふたりはプリキュア」に関しては、大好きななぎさのいる初代のことばかり書いてきたけど、今日は、2代目の「ふたりはプリキュア Splash Star」について熱く語りたいと思う。何故なら、この作品こそが、歴代のプリキュアシリーズの中での最高傑作だからだ。なぎさとほのかの1作目と2作目は、関連グッズの売り上げが年間100億円を超えたけど、この3作目は、ほぼ半分くらいまで落ち込んじゃった。だから、商業的には失敗なワケで、鷲尾天プロデューサーも認めてる。

だけど、あたしは、これは作品がつまらなかったからじゃなくて、1作目と2作目が爆発的にヒットしたのに、続編じゃなくて新作を作ったことに対する初代のファンたちの反発が最大の原因だと考えてる。1作目は中学2年生、2作目は中学3年生だったから、3作目を作るなら高校1年生にしなきゃならない。これは「おジャ魔女どれみ」のシリーズからの伝統だけど、さすがに主人公を高校生にしちゃったら、対象にしてる子どもたちとの年齢差が大きくなり過ぎちゃう。

それで、3作目は新作にして、別の中学2年生の2人を主人公にしたんだと思うけど、こういうことをすると、昔からのファンの多くが反発する。もしも、自分の大好きなアイドルグループやバンドが、ある日、メンバーを総入れ替えしたとしたら、それでも応援できる?これと同じことだ。今でこそ「プリキュアは毎年、新作になる」ということが認知されて、多くのファンが暗黙の了解として受け止めてるけど、それでも、「鷲尾プリキュア」以降でも、「フレッシュプリキュア!」や「スマイルプリキュア!」などの特に人気の高かった作品は、続編を望む声が多かった。


‥‥そんなワケで、あたしが「ふたり」のプリキュアにこだわってるのは、他の変身モノと違って、2人が揃ってないと変身できないからだ。3代目以降の人数が増えちゃったプリキュアは、変身アイテムさえ持っていれば、みんなバラバラに好き勝手に変身できるけど、初代と2代目の「ふたり」のプリキュアは、変身アイテムを持っていても、1人だけじゃ変身できない。なぎさとほのか、咲と舞、2人が揃って、手と手をギュッと握り合わないと変身できない。

2人が揃わないと変身できないと言えば、古くは「バロム1」があるけど、「バロム1」が「男と男の友情」がテーマだったのに対して、2人が揃わないと変身できないプリキュアは、「思春期の女の子同士の友情と愛情の間で揺れ動く乙女心」がテーマなのだ。なぎさには「藤P先輩」、咲には「舞のお兄ちゃん」という憧れの存在がいたけど、それはそれ。まだ、本当の恋愛を知らない少女がジャニーズのタレントに憧れたりするような、「疑似恋愛」の一種のような一過性のものだ。

実際に1話から最終話までを通して観てみると、初代も2代目も、ホントに誰よりも大切に思っているのは、なぎさはほのかで、ほのかはなぎさで、咲は舞で、舞は咲だということが良く分かる。そして、この「お互いを大切に思う気持ち」が、完全に「友情」を超えていることが分かる‥‥って、ああ、ダメだあたし‥‥サクサクと内容の解説をしようと思ってたのに、プリキュアのことが好き過ぎて、ぜんぜん先に進まない(笑)


‥‥そんなワケで、気持ちを切り替えて「ふたりはプリキュア Splash Star」の内容について書いてくけど、この作品が初代と大きく違う点は、とにかくストーリーが練りに練ってあるという点だ。初代では、なぎさとほのかは同じクラスでも特に接点はなく、OPではラクロス部のなぎさと科学部のほのかが渡り廊下のところで顔も合わせずにすれ違う。だからこそ、そのあとに仲良くなっていく過程が感動しちゃうんだけど、この2代目では、咲と舞は何年も前の小さかった時に、ある場所で出会ってたのだ。こうした設定ひとつを取っても、ホントに良く練られてて、大人が観ても十分に楽しめるし、心の底から感動できるシーンがたくさんある。

また、変身シーンのファッションも楽しい。さっき、初代と2代目は2人が揃って手と手を握り合わないと変身できないって書いたけど、この時の2人のファッションが楽しいのだ。初代でも、なぎさとほのかが同じ制服だったり、なぎさがラクロスのユニフォームでほのかが制服だったり、なぎさがショートパンツでほのかがロングスカートの普段着だったり、2人とも浴衣だったりと、いろいろと楽しめる。でも、この2代目になると、もっといろいろ登場するようになる。たとえば、咲の幼馴染でクラスメートの健太の家は釣り船屋さんで、その釣り船に乗ってる時に敵が現われた時なんか、例のオレンジ色の救命胴衣を着たまま変身した。これはレアだ。

そして、次に他のプリキュアと大きく違う点は、2人がそれぞれ2種類のプリキュアに変身できるという点だ。最初は、日向咲は「キュアブルーム」に、美翔舞は「キュアイーグレット」に、それぞれ1種類のプリキュアにしか変身できなかったんだけど、途中から、咲は「キュアブライト」にも、舞は「キュアウィンディ」にも変身できるようになる。これらは、スーパーサイヤ人みたいに最初のプリキュアがグレードアップするワケじゃなくて、最初から2種類のプリキュアのどちらかに変身できるのだ。

咲が変身する「キュアブルーム」は「大地の力」で、変身時には背景にヒマワリの花が咲く。これは、「日向咲」というフルネームからも分かるように、咲を象徴するものが「ヒマワリの花」だからだ。咲がお祭りに行く時の浴衣はヒマワリの柄だし、憧れの舞のお兄ちゃんからも「咲ちゃんてヒマワリの花みたいに周りを明るくするね」なんて言われて真っ赤になっちゃうシーンもある。

舞が変身する「キュアイーグレット」は「大空の力」で、変身時には背景に鳥の翼が現われる。これも、「美翔舞」というフルネームからも分かるように、舞を象徴するものが「大空を飛ぶ鳥」だからだ。そして、咲が変身するもうひとつの「キュアブライト」は「月の力」で、舞が変身するもうひとつの「キュアウインディ」は「風の力」だ。これ、何だか分かる?あたしは俳句が趣味だから、すぐにピンと来たけど、花と鳥と月と風、つまり、「花鳥風月」なんだよね。

で、ある日のこと、咲と舞のクラスに、霧生満(きりゅう みちる)と霧生薫(きりゅう かおる)という2人の女の子が転校して来る。苗字は同じだけど、背丈も顔も髪型もぜんぜん違うので、双子でも姉妹でもなくて、実は、敵であるアクダイカーンが支配する滅びの国「ダークフォール」から、プリキュアを倒すためにやってきた刺客だった。

でも、いろんなことがあって、最後には仲良くなっちゃう。この、咲と舞、満と薫の一連の流れは、何度観ても号泣、号泣、また号泣で、マジでティッシュを1箱使っちゃうほど号泣しちゃうけど、あたしは城崎温泉には一度も行ったことがない(笑)‥‥なんてのも散りばめつつ、最後の最後のラスボスと、世界の存亡を懸けて2人のプリキュアが戦う時に、元は敵だった満と薫も一緒に戦ってくれる。この時の4人のセリフが、歴代のプリキュアシリーズの中でもダントツに最高なのだ。


咲 「花が咲き」

舞 「鳥は舞う」

薫 「風が薫り」

満 「月は満ちる」

咲 「それが私たちの」

舞 「命の輝きにあふれる」

4人 「私たちの世界!」

咲・舞 「私たちの世界は私たちの手で」

薫・満 「取り戻してみせる!」


最初の4人のセリフの中の漢字をタテに読んでみて欲しい。左側が「花鳥風月」になってて、右側がそれぞれの名前になってるでしょ?他にも、咲と舞が変身する時のセリフの中にも、こうした隠し技がいろいろとあって、ホントに良く練られてると思う。

また、敵も良くできてる。最初に襲ってくる敵の幹部は「カレハーン」、これは「枯れ葉」がモチーフで「樹の泉」を支配してる。次に襲ってくるのは「モエルンバ」で「火の泉」を支配してて、次は「ドロドロン」で「土の泉」、次は「ミズ・シタターレ」で「水の泉」、次は「キントレスキー」で「金の泉」‥‥ってワケで、つまり、「木、火、土、水、金」なのだ。一方、迎え撃つプリキュアのほうは、咲がヒマワリの「日」と「月の力」を持ってる。これで「日、月、火、水、木、金、土」ができあがる。

ま、こうした言葉遊び的なことは置いといても、敵のキャラがいちいち素晴らしい。この幹部たちの上にいるボスも、もっと上にいるホントのボスも、みんな素晴らしいんだけど、特にイイのが、幹部の中で最後に登場するキントレスキーだ。これは、プリキュアの敵キャラの中では、「スマイルプリキュア!」のウルフルンと双璧をなすほどの人気キャラだ。

何がイイって、とにかく性格がいい。名前の通り、「筋トレ」が趣味のマッチョマンで、スポーツマンシップがあり、敵なのに絶対にズルいことや卑怯なことはしない。それどころか、強い敵と戦うことが趣味なので、プリキュアが弱すぎると鍛えてくれる。そして、咲の家は「PANPAKAパン」ていうベーカリーなんだけど、このお店の看板メニューのチョココロネが大好きで、買いに来たりするから、咲のお父さんとも仲良くなっちゃう。


‥‥そんなワケで、あたしは、今まで一度も「ふたりはプリキュア」を観たことがない人たちが羨ましい。それは、こんなにも素晴らしい大感動作を、これから初めて観られるからだ。あたしは、1作目から3作目までの「ふたりはプリキュア」は何度も観てるけど、それぞれ50話近くもあるので、1話から最終話までを通して観たことは10回くらいしかない。ふだんは、特に好きな回だけを観たり、ラスト3話だけを観たりしてるんだけど、それでも観るたびに号泣しちゃう。だから、まだ観たことのない人たちが、1話から順番に観て行き、最初はよそよそしく苗字で呼び合ってた2人が、何かのキッカケで下の名前で呼び合うようになり、最後には命を懸けてお互い助け合うようになるまでの過程を初体験した時に、いったいどれほど感動するだろうか、どれほど号泣するだろうかって想像すると、ホントに羨ましくなっちゃう今日この頃なのだ♪


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