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2014.12.28

投票率と幸福度

もう今年も終わるけど、東日本大震災で被災して避難生活を続けている人たちは、12月現在で約23万6000人もいる。この人たちは、避難先で4度目のお正月を迎えなきゃならない人たちだ。そして、このうちの約4万6000人は、福島第1原発の事故による放射能汚染で自宅に帰ることができない人たちだ。地震や津波という「天災」で家族や自宅を失ってしまった人たちも本当に辛いと思うけど、地震や津波を免れて自宅はちゃんと残っているのに、原発事故という「人災」によって何年間も自宅に帰ることができない人たちの辛さ、悔しさも、言葉にできないほどのものだと思う。

安倍晋三首相が、自分の政権の引き伸ばしのために、国費を631億円も無駄遣いして強引に行なった衆院選の投開票日の前日、12月13日に、福島県の仮設住宅で1人の女性が自殺をした。福島県双葉町で暮らしていた50代の女性だ。自宅はまったく震災の被害を受けなかったのに、原発事故による放射能汚染で自宅を追われ、避難所を何カ所も転々とタライ回しにされた。ようやく仮設住宅に入居することができたけど、2年、3年と辛い独り暮らしを続けて来て、いつになっても自分の家に帰ることができないため、夢も希望も生きて行く気力も失ってしまい、自らの命を絶ってしまったのだ。

最新のデータがないので、半年前のデータで申し訳ないけど、東日本大震災で避難生活を続けている被災者の自殺は、今年6月の時点で「54人」だった。辛い避難生活を続けている中で、ストレスで体調を悪くしたり持病が悪化したりして亡くなった「震災関連死」は12月現在で「3194人」だけど、このうちの半数以上の「1793人」が福島県の人たちで、その内わけは、南相馬市が「463人」、浪江町が「339人」、富岡町が「253人」、双葉町が「115人」、大熊町が「108人」、楢葉町が「103人」と、亡くなった人たちの多くが、地震や津波による「天災」ではなく、原発事故による「人災」の被害者たちだ。

「たられば」の話をしても仕方ないことは分かっているけど、もしも原発事故が起こらなかったら、もしも放射能汚染が起こらなかったら、この人たちは住み慣れた自宅で生活を続けていたわけで、今も元気に暮していたかもしれない。そう考えると、原発事故が原因で避難生活を余儀なくされている人たちの「震災関連死」は、正確に言えば「原発事故関連死」であり、原発を推進して来た自民党政権と電力会社に殺されたようなものだと思う。


‥‥そんなワケで、話題が話題なので今日は「いかがお過ごしですか?」は割愛して先へ進むけど、自分が長年暮らしていた自宅に帰ることができない避難生活の辛さは、あたし自身、とてもよく分かってる。地方から東京や大阪などの大都市へ出て来てる人たちの場合は、いつでも帰ることができる故郷があり、実家がある。でも、その故郷が、実家が、原発事故による放射能汚染で帰ることができなくなったら、どんな気持ちになるだろうか。

多くの人たちは忘れてると思うけど、東日本大震災の半年後、2011年9月に、紀伊半島を豪雨が襲い、和歌山県、三重県、奈良県の3県で複数の土砂災害が起こり、死者72人、行方不明者16人という大変な惨事が起こった。奈良県では、約4000世帯に避難指示や避難勧告が出され、多くの人たちが辛い避難生活を続けていた。そして、復興とともに避難勧告が解除され、被災者は少しずつ自宅に戻って行ったけど、3年4ヶ月が経った2014年12月26日、つまり一昨日、ようやく最後の奈良県大塔町辻堂地区の11世帯、20人の避難勧告が解除されたのだ。この報告を受けて、3年4ヶ月ぶりに自宅に帰ることができるようになった60代の男性は、次のように語った。


「長かった。仮設の生活は2年が限度。自宅にはほとんど帰っていないので、これから掃除が大変だ。このまま辻堂に戻らない人もいるだろうから、帰っても寂しい」


そう、自宅や故郷に帰ることができない避難生活は、実際に体験したこの男性が言うように、「2年が限度」なのだ。この男性の言葉を聞くと、今もなお避難生活を続けている東日本大震災の被災者、23万6000人の人たちが、どんな思いで日々を過ごしているのか、どんな気持ちで4度目のお正月を避難先で迎えるのか、想像すると本当に辛くなる。もちろん、去年の伊豆大島の土砂災害の被災者も、今年の広島市の土砂災害の被災者も、先日の長野県北部の地震の被災者も、他にもたくさんの災害の被災者が、今も避難先で生活しているのだ。

安倍首相は、今年3月10日、東日本大震災から3年目を迎える節目の会見で、遅々として進まない復興住宅建設の問題について、「来年3月までに2万戸の復興住宅を完成させるとお約束いたします」と宣言した。だけど、この宣言から10ヶ月近くが経った現在、復興住宅は、2万戸どころか、まだ5000戸も完成していない。7年前の第1次安倍政権で、夏の参院選の時に、消えた年金問題について、「来年3月までに、最後の1人まで、最後の1円まで、必ず解決すると国民の皆様にお約束いたします」と連呼したのに、「最後の1人」どころか「最初の1人」すら解決せずに政権を丸投げした人の言葉だから、ま、こんなもんだろうけど。

東日本大震災の被災地には、復興住宅どころか、未だに震災直後のままガレキが積み上げられていて、今月からようやく撤去作業が始まった地域もあるほど復興は遅れている。でも、安倍首相が視察に行くのは、被災地の中で最も復興の進んでいる地域だけだ。そして、毎週のように会食を繰り返しているマスコミ各社に、陣頭指揮を執るリーダー感マンマンの写真を撮らせ、着実に復興が進んでいるようなチョーチン記事を書かせている。

ま、去年の9月に、「汚染水問題は、今後は東電まかせにせず、私が責任者となり、政府が前面に立ち、完全に解決するとお約束いたします」と宣言してから1年3ヶ月、ただの一度も福島第1原発を視察せず、すべてを東電に丸投げしたまま、未だに「汚染水は完全にブロックされている」などと大嘘をつき続けている人だし、基本的に福島へ行くのは選挙の時だけの人だから、あたしは何も期待していない。


‥‥そんなワケで、話はちょっと変わるけど、今年3月に国連が発表した「世界の幸福度ランキング」を見ると、日本は43位で、先進国の中では最下位だった。以下のランキング表は、字が小さくて見にくいかも知れないけど、1位はデンマーク、2位はノルウェー、3位はスイス、4位はオランダ、5位はスウェーデン、6位はカナダ、7位はフィンランド、8位はオーストリア、9位はアイスランド、10位はオーストラリア、トップ10のうち8つをEUの国々が占めている。そして、アメリカは17位、イギリスは22位、韓国は41位だ。


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なんでこんなランキングを紹介したのかと言うと、国民の幸福度が高い国々には、1つの共通点があることに気づいたからだ。それは、国政選挙の投票率の高さだ。幸福度が世界一のデンマークの投票率は、平均すると88%で、選挙によっては90%を超える時もあるという。以下、幸福度ランキングのトップ10に入っている国々の平均投票率を紹介するけど、ノルウェーは76%、オランダは80%、スウェーデンは85%、カナダは65%、フィンランドは67%、アイスランドは85%だ。

幸福度が3位のスイスは、投票率が50%以下と低いけど、これは、すべての法案を国民投票で決める「直接民主制」の国なので、ちょっと事情が違う。また、幸福度が8位のオーストリアは、投票率が常に90%以上と極めて高いけど、これは、有権者に投票を義務付けている国だから、これもちょっと事情が違う。それから、幸福度が10位のオーストラリアも平均93%と極めて高いけど、これは投票しないと罰金が科せられるからだ。

世界には、このように投票を義務付けたり、投票しなかった有権者に罰則や罰金を設けている国がある。たとえば、シンガポールの場合は、一度でも投票に行かないと「選挙権剥奪」という厳しい罰則があるため、常に95%近い投票率だ。投票率が90%前後のベルギーやウルグアイは「罰金」と「選挙権制限」のダブルパンチ。罰則が「罰金」だけのトルコやブラジルも80~90%の投票率だけど、その一方で、投票が義務付けられていても何の罰則もないイタリアは、少し下がって75%前後になる。

これらの投票が義務化された国々や、スイスのような「直接民主制」の国と比較することはできないけど、日本と同じ「間接民主制」で幸福度の高い国々を見ると、投票が義務化されていなくても投票率が非常に高いということが分かる。つまり、これらの国々の人たちは、自分たちに与えられた「選挙権」という権利を有効に活用して、自分たちが幸福に暮らせる国を自分たちで作っているということになる。


‥‥そんなワケで、幸福度が先進国の中で最下位、43位の日本は、国政選挙の投票率は60%前後、ここ数回は50%台、今回の衆院選に至っては、口にするのも恥ずかしいほどの数字、戦後最低の52%だった。幸福度1位のデンマークの平均投票率が88%ということを知って、あたしは、日本人って幸福になるための権利を自ら捨てているようにしか見えないと感じた。23万6000人もの避難者をホッタラカシにしたまま、国費で外遊を繰り返して他国へ100兆円もバラ撒いた安倍首相、福島第1原発の事故から4年近くも経っているのに、事故は収束のメドも立たず大量の放射能汚染水を海へタレ流し続けているのに、平然と原発再稼動を進めている安倍首相、憲法を改悪して自衛隊を軍隊にして戦争ビジネスで景気回復を目論む安倍首相、こんな戦後最悪の人物を首相を選んで自分たちを不幸にしているのは、間違いなく日本の有権者自身だと感じた今日この頃なのだ。


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