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2015.01.12

成人の日にクルクルバビンチョ

今日、2015年1月12日は「成人の日」だったワケだけど、前にも書いたように、あたしは、これってどうもシックリ来ない。「父の日」や「母の日」みたいに、あたしが生まれた時から「何月の第何日曜日」っていう方式だったら違和感はないんだけど、あたしが生まれた時から「成人の日」はずっと1月15日で、あたしが「成人の日」のお祝いをしてもらったのも1月15日だったから、子どものころからずっと10月10日だった「体育の日」と同様に、2000年に突然、「1月の第2月曜日に変わりました」なんて言われても、ぜんぜんピンと来ない。

だけど、今日「成人の日」を迎えた人たちは、生まれた時には「成人の日」は1月15日だったけど、5歳か6歳の時に「1月の第2月曜日に変わりました」ってことになったワケで、人生の4分の3は「1月の第2月曜日に変わりました」で生きて来たワケだから、十分に馴染んでると思う。それにしても、つい5年くらい前に「もう平成生まれの子が成人式を迎えるのか」なんて驚いてたのもトコノマ、今年は平成27年だ。つまり、平成になってから6年も7年も過ぎてから生まれた子たちが成人になったってワケだ。月並みだけど、まさに「光陰矢の如し」な感じの今日この頃、新成人の皆さん、おめでとう!


‥‥そんなワケで、今日は「いかがお過ごしですか?」の代わりに「おめでとう!」で行ってみたけど、ここから「世界の国々で130カ国以上が成人年齢を18歳に定めていて、今どき20歳なんて時代遅れの国は日本を含めて7カ国しかない」って話とか、「このまま少子化が進むと2050年には人口が1億人を割り込み、新成人の数は現在の半数近くまで減少してしまう」って話とかを書き始めると、いつもと変わりばえがしないから、今日は、久しぶりにモグタンに登場してもらおうと思う。そう、「まんがはじめて物語」のモグタンだ。

で、きっこお姉さんがモグタンの呪文で連れてってもらうのは、今日「成人の日」を迎えた人たちが生まれた20年前、平成6年4月から7年3月にかけて、西暦で言えば1994年4月から1995年3月にかけての世界だ。新成人たちが生まれた時の日本はどうだったのか、何が起こったのか、ちょっと覗いてみよう‥‥ってなワケで、モグタン、頼んだわよ!


「クルクルバビンチョ、パペッピポ、ヒヤヒヤドキッチョのモ~グタン!」


‥‥なんてことを言っても、あたしと同じように2回目の「成人の日」が過ぎてる人にしか分からないと思うけど、とにかく、きっこお姉さんは、この呪文で20年前にタイムスリップしたってワケだ。で、当時の日本がどんな状況かと言うと、あたしが20年前の1994年4月に到着した直後の26日、名古屋空港に着陸しようとしてた中華航空機が墜落、炎上して、乗客乗員合わせて271人のうち、日本人154人を含む264人が死亡するという大惨事が起こった。

そして、その2日後の28日、当時の細川護熙総理大臣が佐川急便からの1億円借り入れ問題の責任をとって退任、 羽田孜が次の総理大臣になった。すると、今度は、2ヶ月後の6月27日、あの「松本サリン事件」が発生した。そして、その3日後の30日、村山富市を総理大臣にした連立政権が誕生した。

もう、世の中も政治もメチャクチャだけど、嬉しいニュースと言えば、7月8日、女性宇宙飛行士の向井千秋さんがスペースシャトル・コロンビア号で宇宙へ飛び立ち、9月4日に関西国際空港が開港し、10月13日に大江健三郎さんがノーベル文学賞を受賞し、長嶋ジャイアンツがリーグ優勝して、日本シリーズで西武も破って日本一になった。

あたしは、今はアンチだけど、当時はジャイアンツファンだったし、特に桑田真澄さんが大好きだったから、このシーズンは桑田さんのピッチングを観て何度も感動して号泣した。だけど、この翌年、ペナントリーグの序盤の阪神戦で、靭帯をやっちゃったんだよね。ここから、桑田さんの苦しい日々が続くことになる。

テレビドラマでは、「同情するならカニ送れ!」‥‥じゃなくて、「同情するならカネをくれ!」でお馴染み、安達祐実ちゃんの「家なき子」がブームになった。このドラマが放送されてたこの時には、まさか10年後に安達祐実ちゃんがお笑い芸人と「できちゃった結婚」するなんて誰も想像してなかったと思うし、その4年後に離婚するなんて想像してなかったと思う。

他には、「古畑任三郎」のシリーズが始まったのもこの年の春だ。あと、あたしが好きで必ず録画して観てたのが、和久井映見さんの「夏子の酒」だった。これは、もともと「モーニング」に連載してた原作が好きだったから挙げたけど、これは1994年の1月から3月まで放送されてたドラマだから、正確に言えば、きっこお姉さんがモグタンの呪文で20年前の4月に到着した時には終わってて、観ることはできない。

それから、この年のヒット曲は、1位がミスチルの「イノセント・ワールド」、2位が広瀬香美の「ロマンスの神様」、3位が篠原涼子の「恋しさと切なさと心強さと」‥‥って感じだった。アニメは、春からスタートしたのが「ママレード・ボーイ」や「美少女戦士セーラームーンS」、秋からスタートしたのが「魔法騎士レイアース」や「魔法陣グルグル」、他にもたくさんあるけど、あたしが観てたのはこれくらいだ。

そして、この年の「流行語大賞」は、宮沢りえさんの「すったもんだがありました」だった。タカラの「缶チューハイ」のCMのセリフだったけど、貴乃花との婚約をスピード解消したという宮沢りえさんの背景があったから、このセリフの面白さが増して流行語になった。他には、オリックスの鈴木一朗が「イチロー」の登録名で活躍したので、「イチロー効果」という言葉も大賞に輝き、さっきの安達祐実ちゃんの「同情するならカネをくれ」も大賞になった。


‥‥そんなワケで、年も明けて平成7年、1995年になると、当時の日本にとって最悪の大災害が起こった。そう、1月17日の「阪神淡路大震災」だ。そして、3月20日には、あの「地下鉄サリン事件」が起こってしまった。この年に生まれた子たちが、今日「成人の日」を迎えたというのに、もう20年も経ったというのに、この自然災害と凶悪事件は、両方とも今も深い傷跡が残ったままだ。

一方、政治のほうでは、前年の細川政権から羽田政権、そして村山連立政権へというグダグダの流れが国民の「政党への不信感」を増大させたため、有権者の中に「無党派層」が広がった。その結果として、東京では青島幸男さんが、大阪では横山ノックさんが、組織力、財力、権力の圧倒的基盤を持つ政党の推薦候補を破り、それぞれ知事に当選した。そのため、この年の「流行語大賞」は「無党派」に決まり、青島幸男さんが受賞した。

他には、野茂英雄さんがメジャーリーグのドジャースで活躍して新人賞を受賞したことから、「NOMO」も流行語大賞に輝いた。そして、神戸を本拠地にしてたオリックスの当時の仰木彬監督が、大震災の復興のために掲げたスローガン、「がんばろうKOBE」も流行語大賞になった。

ドラマは「3年B組金八先生」の第4シリーズが放送されたけど、前年からこの年にかけて、学校での「いじめ」が相次いで社会問題になってたので、「3年B組金八先生」でも「いじめ」をテーマにしたストーリーが多くなった。あとは、「金田一少年の事件簿」の実写版ドラマのシリーズがスタートした。キンキキッズの堂本剛さんが主人公の「金田一はじめ」役をやってた最初のシリーズだ。それから、豊川悦司さんと常盤貴子さんの「愛していると言ってくれ」もこの年だった。ドラマ以外だと、NHKの「ためしてガッテン」が始まったのが、この年の春だ。

この年にヒットした曲は、1位がドリカムの「LOVE LOVE LOVE」、これはドラマ「愛していると言ってくれ」の主題歌だった。2位がダウンタウンの浜ちゃんと小室哲哉さんの「WOW WAR TONIGHT~時には起こせよムーヴメント」、3位が福山雅治さんの「HELLO」‥‥って流れなんだけど、あたし的には、何よりもこの年の4月から、安室奈美恵ちゃんのバックダンサーだったスーパーモンキーズが日テレの「THE夜もヒッパレ」にレギュラー出演するようになり、5月には「MAX」としてデビューシングル「恋するヴェルファーレダンス」をリリースしたことが最大の出来事だった。

だけど、これまた正確に言えば、今日「成人の日」を迎えたのは、1994年4月から1995年3月までに生まれた人たちだから、この年の4月以降の出来事は、来年「成人の日」を迎える人たちが生まれた時の出来事になる。だから、ちょっと日時はズレちゃうけど、この年の11月、モノレールの「ゆりかもめ」が開業した。これが何を意味するかと言えば、お台場へ行きやすくなったワケで、つまりは、フジテレビのお引越しだ。

当時、あたしはヘアメイクの事務所に所属してて、アシスタントとしてテレビ局に行くことが多かった。一番多かったのが、当時、曙橋にあったフジテレビで、そのころは「フジテレビ」とは呼ばず、「JOCX」の末尾2文字をとって「CX」と呼ぶのがギョーカイの風習だった(笑)

この年までフジテレビは曙橋にあって、当時はテレビ局の景気が良かったから、テッペン(深夜0時)を過ぎるまでダラダラと仕事をしてれば、あたしみたいな外注のアシにまでタクシー券をくれた。もちろん、同じ方向へ帰るスタッフと相乗りだけど、それでも、重たい仕事道具を担いで電車を乗り継いで帰ることを思えば、天国みたいな待遇だった。今はテッペンで照明を消されちゃうから、テレビ局詰めの外注さんたちは苦労してると思う。

そんなこんなで、今から20年前の1995年には、渋谷のセンター街に「コギャル」が出没し始め、テレビでは10月からアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」がスタートした。でも、当時のあたしは、この時はエヴァは観てなかった。何年も経ってから、パチンコのエヴァを打って、それからアニメを初めて観たって流れだ。

この年の12月、映画「男はつらいよ」の最終作、第48作目の「寅次郎紅の花」が公開された。これまた日時は「4月以降」だからズレてるけど、この作品は、阪神淡路大震災の被災地で復興に励む寅さんの姿から始まる上に、寅さんが被災地で村山首相のことを「村ちゃん!」なんて呼んでるから、20年前の時代背景が良く分かる。でも、この時の渥美清さんは、肝臓癌が肺にまで転移してて、とても演技などできる状態じゃなかったそうだ。そして、翌年1996年8月4日、寅さんは旅立ってしまった。


‥‥そんなワケで、「4月以降」で言えば、9月4日に沖縄の米兵3人が12歳の小学生の女児を拉致して暴行するという悲惨な事件が起こったり、12月8日には高速増殖炉「もんじゅ」から大量の冷却用ナトリウムが漏洩して火災が発生するという大事故が起こったり、他にもたくさんの事故や事件が起こってる。そして、「今日、成人の日を迎えた人たちが生まれた1年間の大きな出来事」と言えば、やっぱり「阪神淡路大震災」と「地下鉄サリン事件」だろう。だから、当時のことを記憶してるあたしたちの世代は当然として、震災や事件から20年後の今年、成人した人たちも、「選挙権」という幸せになるための権利を有効に使って、地震対策やテロ対策、米軍基地問題や原発問題などに、これから正しい判断を下していってほしいと思う今日この頃なのだ。


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