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2015.03.12

もっと強く、優しく、美しく!「Go!プリンセスプリキュア」

前回のブログで、あたしは、今度の「Go!プリンセスプリキュア」は「マリア様がみてる」を参考にしてる‥‥ってことを書いた。これは、あくまでも第5話までを観た時点でのあたしの個人的な感想だったんだけど、前回のブログをアップしてから放送された第6話「レッスンスタート!めざせグランプリンセス!」を観たら、あまりにも「マリア様がみてる」のフレーバーが全開だったので、久しぶりにビックルを一気飲みしちゃった!

まず初めに、登校した海藤みなみと天ノ川きららの2人が学園の廊下を並んで歩いてて、そこに少し遅れた春野はるかが着いて行く。みなみは美人で全校生徒の憧れのマトの「学園のプリンセス」だし、きららは可愛くて現役中学生モデルとしても活躍してる人気者だから、廊下の両端に並んでる一般の生徒たちは、「ああ、今日もお美しいわ、みなみさま♪」とか「きららちゃんも眩しいくらいに輝いてる♪」とか、溜め息まじりの声が飛ぶ。

そして、生徒たちの目は、2人のあとを着いて行く、はるかに向き、「まるで大輪の花‥‥に囲まれたツボミのような、あの子は、いったい誰?」と言われちゃう。その声が聴こえたはるかは、「うへ~、ツボミ?」とうなだれる‥‥って、これ完全に、みなみがロサ・キネンシス(紅薔薇さま)の小笠原祥子で、はるかがその妹にあたるロサ・キネンシス・アン・ブゥトン(紅薔薇のつぼみ)の福沢祐巳じゃん!‥‥って思った今日この頃、皆さん、ごきげんよう♪(笑)


‥‥そんなワケで、あたしはなるべく同じテーマを続けて書かないようにしてるんだけど、今回ばかりは、あまりにも驚きの展開だったので、「おジャ魔女どれみ」風に前回のタイトルに「もっと」を付けて、前回の続編を書かせてもらう‥‥って言うのも、マクラに書いた廊下でのシーンはホンの序章に過ぎず、ここから先に本格的な驚きの展開が待ってたからだ。OP曲が終わって本編が始まると、まず最初に「マリア様がみてる」の高等部生徒会「山百合会」の本部である「薔薇の館」のような建物が出て来て、室内に切り替わると3人がいる。室内のインテリアも「薔薇の館」に良く似てる。そして、みなみがこう言った。


「この第二生徒会室は、あまり使われてないから、人が来る心配はないわ」


つまり、みなみは生徒会長である特権を生かして、自分たち3人がプリキュア戦士であることを他の生徒たちに知られないように、この部屋を秘密基地として使うことにしたってワケだ。そして、プリキュアには付き物の妖精が秘密の道具を出して、3人を真のプリンセスである「グランプリンセス」にするためのレッスンが始まる。「グランプリンセス」になるためには、強さだけじゃなくて、勉強、スポーツ、芸術、料理、マナー、オシャレなど、いろんなことを身につけなきゃならない。

で、まずはレッスンをしてくれる先生として、ネコ型の妖精、ミス・シャムールを呼び出した。そして、最初のレッスンとしてテーブルの上に現われたのが、紅茶のセットとお菓子だった。オシャレで気品のある紅茶のセットを見ただけで、みなみは「英国スタイルのアフタヌーンティーね」って理解したけど、背の高いポットや伝統的なティーカップなど、「マリア様がみてる」の薔薇さまたちが「薔薇の館」で使っているものとソックリだった。

そして、こういうことに慣れている、みなみときららが上手に紅茶を淹れたのに対して、はるかは紅茶の缶を開ける時点で失敗して頭から茶葉をかぶってしまう‥‥なんてお約束もありつつ、はるかのそんな失敗を見たミス・シャムールは、すかさず「ユーはまだまだプリンセスとしてはツボミね」と言い、はるかは「またツボミって言われちゃった~」と落ち込む。ここでも「ツボミ」のダメ押しだ。

だけど、まるで「薔薇の館」のような、この「第二生徒会室」のテーブルを3人で囲み、オシャレなティーセットで紅茶を飲んでいる画は、まさに「マリア様がみてる」がオーバーラップした。それは、部屋のインテリアや紅茶のセットだけでなく、3人の制服も似ていたからだ。それを説明するために、ここで「マリア様がみてる」のOPで流れる、福沢祐巳によるナレーションを紹介しよう。


「マリア様のお庭に集う乙女たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。汚(けが)れを知らない心身を包むのは、深い色の制服。スカートのプリーツは乱さないように、白いセーラーカラーは翻さないように、ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。私立リリアン女学園、ここは乙女の園。」


このナレーションの文章を読めば分かるように、私立リリアン女学園の制服はセーラー服で、スカートはプリーツスカート、セーラーカラーは白だ。そして、はるかたちの私立ノーブル学園の制服も、プリキュア的に少し変形タイプではあるけど、基本はセーラー服だ。私立リリアン女学園のセーラー服が濃紺なのに対して、私立ノーブル学園のセーラー服は白を基調にしてるけど、セーラーカラーは同じ白で、その上、紺のラインが1本入ってるとこまで同じだ。そして、スカートはジャンパースカート風だけど、プリーツスカートだ。

セーラー服なんだからプリーツスカートなのは当たり前だと思うかもしれないけど、プリキュアの場合は、これまでにいろんな変形タイプの制服があったから、トップスがセーラーカラーだからと言って、ボトムスがプリーツスカートとは限らない。だから、今回の制服は、「お嬢様感」を醸し出すために、意図的に通常のセーラー服に近づけたデザインにしたものだと推測できる。


‥‥そんなワケで、前回の第5話までの「Go!プリンセスプリキュア」を観て、あたしが「マリア様がみてる」に似てると感じた最大のポイントは、海藤みなみと春野はるかの関係性だった。だけど、今回の第6話を観たら、まるであたしの推測を裏付けるかのように、「ツボミ」「第二生徒会室」「紅茶」というキーワードが連発しちゃった上に、第5話までは気にしてなかった制服の類似点までもが浮上して来た。なんなんだ?この奇跡のような一致感は?

で、久しぶりに、頭脳は子どもでもベッドでは女豹、迷探偵キッコナンに登場してもらって、ちょっと調べてもらった。そしたら、もの凄いことが分かったのだ!これまでの「Go!プリンセスプリキュア」の制作クレジットをすべてチェキしてみたら、第1話から第5話までの脚本はシリーズ構成を担当してる田中仁さんが手掛けてたんだけど、今回の第6話は、ナナナナナント!高橋ナツコさんが脚本を書いてたのだ!

高橋ナツコさんと言えば、2004年の「マリア様がみてる」の第12話と第13話、同年の「マリア様がみてる~春~」の第3話と第10話、2007年のOVA版「マリア様がみてる 3rdシーズン」の第4話、2009年の「マリア様がみてる 4thシーズン」の第8話と第9話を手掛けてる。つまり、「マリア様のみてる」のすべてのシリーズの脚本に参加してる人なのだ。

これで、今回の「Go!プリンセスプリキュア」は「マリア様がみてる」を参考にしてるんじゃないのか?‥‥っていうあたしの推測は、単なる妄想や偶然の一致などではなく、完全にビンゴだったと確信できた。そして、これとは別に、もう一点、あたしが気になってたこと、海藤みなみのビジュアルや変身後のキュアマーメイドのビジュアルや立ち居振る舞いが、あたしの大好きだった「YES!プリキュア5」の水無月かれんちゃん、キュアアクアにオーバーラップしてるという点、この謎も解けたのだ。

それは、同じく制作クレジットで判明した。今回の「Go!プリンセスプリキュア」の制作クレジットをくまなくチェキしてたら、「企画」の欄の一番最後に、本日2回目のナナナナナント!あたしの最愛の鷲尾天(たかし)プロデューサーの名前が!「プリキュア」シリーズの生みの親である鷲尾天プロデューサーの名前があったのだ!

あたしのこれまでの「プリキュア」に関するエントリーを読んで来た人なら、あたしがどれほど鷲尾プロデューサーをリスペクトしているか、鷲尾プロデューサーが手掛けた「鷲尾プリキュア」を愛しているか、良く知ってると思う。あたしは何度も、鷲尾プロデューサーが手掛けたプリキュア、つまり、初代の「ふたりはプリキュア」から5作目の「YES!プリキュア5 GoGo!」までが真のプリキュアだと言い続けて来た。そして、6作目以降は、新プリキュアが登場するたびに不満や物足りなさが蓄積し続けて、「鷲尾プロデューサーに戻って来てほしい!」と願い続けて来た。だから今回、鷲尾プロデューサーが関わったプリキュアが6年ぶりに帰って来てくれたことは、あたしにとって何よりも嬉しい最高のプレゼントになった。

6作目以降の、鷲尾プロデューサーが離れてからのプリキュアも、基本設定だけは同じだから、普通のアニメとしてはそれなりに楽しめた。だけど、あたしが最初に「ふたりはプリキュア」を観て夢中になった時の世界観とは、大幅に違うものになっていた。たとえば、主役が弱すぎて「史上最弱のプリキュア」を売り物にしていたり、主役が全校テストで学年最下位になるほどのおバカだったりと、とてもじゃないけど「憧れの対象」にはなりえなかった。その上、あたしの最大の萌えポイントである「百合フレーバー」もゼロになっちゃったんだから、初代からのプリキュアファンとしては、そりゃあ不満も溜まるってもんだ。

だけど、今回の「Go!プリンセスプリキュア」では、6作目以降で失われて来たものが、すべて戻って来た。女の子なら誰もが一度は憧れる「プリンセス」がテーマだし、その「プリンセス」を目指す「ツボミ」が主役だし、目標でも憧れでもある「学園のプリンセス」もプリキュア戦士だ。そして、アイドル歌手やモデルに憧れる最近の女の子の風潮にも対応するように3人目のプリキュア戦士が設定されている。

「プリキュアに変身できる」という点でしか憧れられるポイントがなかった6作目以降と違って、今回のプリキュアには、プリキュアに変身する前の1人の少女としての時点でも、女の子が憧れられる海藤みなみと天ノ川きらら、そして、自分を投影して自分自身も「プリンセス」へと成長して行く過程が楽しめる春野はるか、これは最高のキャラ設定だ。その上、これまでの「メンバー全員が中学2年生」という基本設定を崩して、主役のはるかを新入生の1年生にして、2年生のみなみとの「縦の関係性」を作り、「マリア様がみてる」の百合フレーバーまで散りばめるという、完璧なまでのプリキュアワールドへの回帰!


‥‥そんなワケで、あたしは、まさか鷲尾プロデューサーが関わっているとは思いもせず、まさか高橋ナツコさんが関わってるとも予想せず、それでも「Go!プリンセスプリキュア」の第1話を観た瞬間に、ここ数年のプリキュアに対する不満や物足りなさが一気に吹き飛び、「これだよ!これ!これこそがプリキュアの世界観だよ!」って感動が全身に広がった。そして、今回の第6話にして、ようやくこの事実を知り、ここまでの感動が、あたしの勘違いや思い込みなんかじゃなかったって分かったのだ。鷲尾プロデューサーが戻って来たんだから、これからの1年間は安心して楽しませてもらえるし、それどころか、前回のエントリーに書いたように、来年には、みなみときららが3年生になり、はるかが2年生になり、そして、新しく入学して来た1年生が新メンバーとして加わるであろう続編にも、大いに期待できるようになった今日この頃なのだ♪


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