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2016.01.11

新成人の意識調査

新成人の皆さん、おめでとうございます♪

今年の新成人は、男性が約62万人、女性が約59万人で、計約121万人、これは昨年よりも約5万人の減少だそうだ。第二次ベビーブームで生まれた子どもたちが成人になった1995年以降は減少が続いており、昨年の約5万人の増加は一時的なもので、今年はまた、過去最少だった2014年と同じ人数に戻ってしまった。

少子高齢社会に入っている日本では、新成人の人数は少しずつ減少し続けていて、10年後の2026年までには100~110万人にまで落ち込むという試算も出ている。あたしが成人になった23年前には、新成人の人数は約200万人だったので、現時点でもそうとう減少してしまっているけど、今から10年後には、あたしの時の半分になってしまうワケだ。

だけど、何よりの問題は、新成人の人数ではなく割合なのだ。たとえ新成人の人数が減ったとしても、若者も中年も高齢者も、すべての年齢層の人たちが同じ比率で減って人口が減少しているのなら、若者の負担はそれほど増えない。でも、今の日本は、若者が減りながら高齢者がどんどん増えているのだ。つまり、今の税制のままじゃ、若者の負担もどんどん増えてしまう。

今年、新成人になった人たちの割合は、全人口の1%以下で、これはもう6年も続いている。一方、65歳以上の高齢者はどんどん増えていて、現在、約3384万人、全人口の約26.7%が高齢者で、このうち80歳以上は1002万人、全人口の約7.9%にあたる。このまま行くと、そのうち電車のイスの半分くらいをシルバーシートにしないと間に合わなくなりそうな気がする今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、「マクロミル」が行なった「2016年の新成人に関する調査」によると、新成人たちの関心のあるニュース(複数回答あり)は、1位が「テロ」、2位が「少子高齢化」、3位が「増税」、4位が「中国・韓国との関係」、5位が「若者の就職率」、6位が「東京五輪」と続き、「選挙年齢の引き下げ」は「東京五輪」よりも下の8位だった。ま、新成人なんだから今年から選挙には投票できるワケで、18歳に引き下げるというニュースは自分たちには直接は関係ないと思うけど、それでも、自分たちの時は投票できなかった年齢の若者たちが投票できるようになる、自分たちと近い年齢の高校3年生が投票できるようになる、ということについて、もう少しは関心があると思っていた。

でも、次の調査結果を見ると、新成人たちが「選挙年齢の引き下げ」うんぬんではなく、「選挙そのもの」「政治そのもの」に冷めてしまっているような雰囲気が感じられた。それは、「今後の日本の政治への期待」という設問だ。この設問に対して、「期待できる」と「どちらかといえば期待できる」と回答した合計が22.8%と3年連続で30%を下回り、「期待できない」は77.2%にも上ったのだ。「期待できない」と回答した新成人たちの理由としては、「戦争に対する不安」「税金の無駄遣い」「今後を担う若手議員がいない。(いても)当選しない」などの意見が目立った。

この調査結果を見ると、「今の安倍政権には期待できないが、それに代わる政党や政治家がいない」という、あたしたちの多くが感じている脱力感や虚無感のようなものが、若い世代にまで蔓延しているような気がした。そして、「日本の未来についてどう考えるか」という設問に対しては、「明るいと思う」と「どちらかといえば明るいと思う」と回答した合計が33%だったのに対して、「暗いと思う」と「やや暗いと思う」と回答した合計が67%だった。

ちなみに、同社の同じ調査では、「明るいと思う」と「どちらかといえば明るいと思う」の合計が、2年前の2014年には44.4%、2015年には34.4%だったので、安倍政権下の3年間で、新成人たちの未来への希望は11.4ポイントも減少したことになる。

だけど、「日本の政治に期待できない」が77.2%に上り、「未来は暗いと思う」が67%に上ったのにも関わらず、「自分たちの世代が日本の将来を変えていきたいか」という設問には、「そう思う」と「ややそう思う」の合計が64.6%、「そう思わない」と「あまりそう思わない」の合計35.4%を大きく上回った。

一方で、「政治に関心がある」は53.4%と約半数で、2年前より6.2ポイントも下がっている。また、「選挙に関心がある」は44.6%と半数以下で、これも2年前より6ポイントも下がっている。つまり、新成人たちは、「自分たちの世代が日本の将来を変えていきたい」と思っている人たちが多いけど、その中には「政治や選挙じゃ何も変わらない」と思っている人たちも一定の割合で含まれてるということになる。

「原発の再稼動」や「安保関連法」や「辺野古の新基地」など、民意を無視して暴走し続ける安倍政権と、ここまで好き勝手にやられても何もできない情けない野党を見ていれば、政治への期待など持てなくなってしまうのも無理はないだろう。事実、「自分たちの世代が日本の将来を変えていきたい」と回答した新成人の中には、「社会保障を充実させたい」や「経済格差を無くしたい」という政治的な意見もあったが、「世界と戦えている日本の技術力をさらに発展させたい」という、政治に頼らず自分で何とかしたいという意見もあった。


「マクロミル」の「2016年の新成人に関する調査」(PDF資料)
http://monitor.macromill.com/researchdata/20160107shinseijin/20160107shinseijin.pdf


‥‥そんなワケで、ここ数年は、成人式のたびにマスコミはこぞって「どこそこの成人式で新成人が酔って大暴れ」とかのニュースを流すけど、そんなのはホンの一部の人たちだけで、大多数の新成人は普通のマジメな若者たちだ。あたしは毎年、新成人の写真撮影のお仕事をしているので、たくさんの新成人とお話しをするけど、みんないい子たちばかりだ。みんな自分の将来のことだけでなく、日本の将来のことも考えている。それなのに「選挙に関心がある」が44.6%と低いのは、安倍政権にウンザリしている人たちの受け皿になる政党がないからだ。「安倍政権の暴走を止める」という一点だけに焦点を絞り、本当の意味で野党がひとつになれば、若者たちの投票率は一気に上がると思う今日この頃なのだ。


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