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2016.09.30

三島のゆかりと親孝行

できる限り外食をしないようにしてるあたしは、お昼にお弁当を持ってくことが多いんだけど、お弁当箱に詰めた「ザ・お弁当」を持ってくと、バッグの中でお弁当箱が縦にならないように気を使うし、食べ終わったお弁当箱を持って帰ってきて洗うのもメンドクサイヤ人だ。それに、あたしの場合、毎日、現場が違うから、食べる場所がなかったりする場合もある。

そこで、あたしは、ほとんど場合、おにぎりを持ってくことにしてる。おにぎりを2個作り、1個ずつラップで包み、東京タクアンとか自家製のキュウリのキューちゃんとかをちょこっとラップで包み、小学校の時の体育袋を小さくしたような巾着袋に入れて、お茶を入れた小型の魔法瓶と一緒に、バッグの端っこに入れる。これなら、最悪の場合でもおにぎりが少し潰れるくらいだし、おにぎりならどこでもササッと食べられる。

あたしのお昼ごはんは、こんな感じなので、重要なアイテムの1つに、三島の「ゆかり」がある。あの、赤紫蘇を粉末にしたやつだ。たとえば、オカカにお醤油を垂らしてご飯に混ぜた「オカカおにぎり」を1個と、この「ゆかり」をご飯に混ぜた「ゆかりおにぎり」を1個持ってけば、まずは「オカカおにぎり」を食べて、後から「ゆかりおにぎり」を食べると、口の中がサッパリする今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、三島の「ゆかり」は1袋100円前後なので、内容量で比較すると、他のフリカケ類よりも5割以上も安くて、「ごま塩」と並ぶコスト・パフォーマンスを誇ってる。で、そんな三島の「ゆかり」だけど、しばらく前のこと、そろそろ無くなりそうだったので、スーパーに行ったついでに買っておこうと思って、いつものフリカケ類のコーナーに行ったら、ナナナナナント!いつもの見慣れた「ゆかり」の隣りに、少しだけ違う「ゆかり」が並んでたのだ!

手に取ってみると、紫色の赤紫蘇の粉末の中に、一段薄いピンク色の粒が混じってて、「梅入り」と書いてあった。そう、梅干しの果肉を細かくしたものが混ぜてあるのだ。これ、絶対に美味しいに決まってるじゃん!それなのに、値段を見ると、ノーマルの「ゆかり」と同じで、どちらも108円だった。それなら、こっちの「梅入り」のほうがお得じゃん!‥‥と思いつつも、不思議に思ったあたしは、両方の袋の裏をよく見てみた。そしたら、ノーマルの「ゆかり」が28グラムなのに対して、この「梅入り」は22グラムだったのだ。

同じ内容量にしたら、どうしても「梅入り」のほうの値段が高くなってしまうため、内容量を調整して値段を同じにしたのだ。何という消費者目線なんだろう。あたしは感動した。だって、いつもの「ゆかり」が108円で、その隣りの「梅入り」が138円とかになってたら、あたしは、すごく食べてみたい衝動に駆られつつも、ガマンしてノーマルの「ゆかり」を買ってたと思うからだ。この感覚、今の安倍政権の面々には死ぬまで分からないと思う。


‥‥そんなワケで、三島の「ゆかり」の「梅入り」を買って来たあたしは、その日の夜、さっそく炊き立てのご飯に振りかけて食べてみたんだけど、振りかけてすぐに食べたら、梅干しの部分がまだ硬かった。そこで、お箸でご飯を上に乗せて、ちょっと待ってから食べてみたら、これが期待通りの美味しさで、最高だった。そして、袋の裏を見てみたら、ちゃんと、次のように書かれてた。


「米1合(約150g)分の炊き上がったごはん(約300g)に本品を5~6g(大さじ1杯)を混ぜ込み、しばらくむしてからお召し上がりください。」


それも、「しばらくむしてからお召し上がりください。」の部分は、目立つように赤い文字になっていた。ノーマルの「ゆかり」と同じ値段にするために内容量を調節した点もワンダホーだけど、この注意書きもワンダホーだ。

今年は、アメリカの大統領として初めてオバマ大統領が広島を訪問したし、25年ぶりに広島カープがリーグ優勝を果たしたし、ナニゲに「広島フィーバー」って感じになってるけど、ここで、広島の三島食品株式会社の「ゆかり梅入り」という消費者目線の素晴らしい新商品が、また花を添えてくれたと思う。だから、あたしは、今から何年後かに「2016年の広島フィーバー」を振り返った時、この年の「三大広島」として、「オバマ、カープ、ゆかり梅入り」を挙げたいと思う。


‥‥そんなワケで、この、三島の「ゆかり梅入り」は、焼酎のお湯割りにも利用できる。グラスのサイズにもよるけど、あたしの愛用の焼酎用グラスは400mlぐらいなので、まずは「ゆかり梅入り」を小さじに3分の1くらい入れて、そこに熱湯をグラス半分くらい注ぎ、後から甲類焼酎を注ぎ、コースター的なものでフタをして1分ほど待ち、それから飲む。これ、めっちゃ美味しかった♪

梅干は値段が高いから、焼酎のお湯割りにジャンジャン使うことはできないけど、この「ゆかり梅入り」なら、気楽に使うことができる。それに、飲んでるうちに「ゆかり梅入り」はグラスの底に沈むので、2杯目はお湯と焼酎を足すだけでOKだ。そして、3杯目か4杯目くらいに、少し梅の味が薄くなったと感じたら、「ゆかり梅入り」を少しだけ足せばいい。こうすれば、塩分の摂り過ぎも回避できる。

で、あたしは、この「ゆかり梅入り」がめっちゃ気に入ったワケだけど、どうしてもやってみたかった‥‥って言うか、絶対に最高に美味しいだろうと思ってたのが、「お稲荷さんのご飯に混ぜる」だった。我が家のお稲荷さんは、市販のものみたいに甘ったるくしないで、ダシを効かせた甘さ控えめで、中の酢飯にいろんなものを混ぜるのが特徴だ。混ぜるのは、白ゴマ、ヒジキ、ミョウガ、紅ショウガのミジン切りなどだけど、こうすると、1個はヒジキ、2個目は紅ショウガって感じになり、飽きずに何個も食べられるからだ。

だけど、お稲荷さんを作るのは手間が掛かるし、我が家にとってのお稲荷さんは、五目寿司なんかと同じで、やっぱり「特別な時の食べ物」なので、何でもない日に作ることは、まず、ない。だから、「ゆかり梅入り」を入れたお稲荷さんを作ったら美味しいだろうな~と思いつつも、そのチャンスはなかなか巡って来なかった。

だけど、チャンスは、口を開けてボケ~ッと待ってるものじゃない!自分から掴みに行くものだ!‥‥なんて、大ゲサな表現をするのも保土ヶ谷バイパスだけど、今日は、母さんの定期検診に合せて、あたしも自分の診察を予約していて、2人で朝から病院に行く日だったので、車を借りて来ていた。診察はお昼過ぎには終わるので、お稲荷さんを作って持ってけば、帰りに公園かどこかで母さんと食べることができる。

そこで、あたしは、ゆうべは日ハムの試合もなかったし、お稲荷さんの準備を始めた。半分に切ったアブラゲをサッと煮て油抜きしてザルに上げ、まな板に並べて手のひらで押して水気を搾ってから、アゴ出汁、お醤油、お砂糖、みりんを入れた煮汁でコトコトと煮て、火を止めたら、後は翌朝まで放置プレイ。こうしておくと、アブラゲが煮汁をたっぷりと吸うので、とってもジューシーなお稲荷さんができる。

そして翌朝、つまり今朝、あたしは酢飯を作り、3等分にして、白ゴマを混ぜたものと、自家製のキュウリのキューちゃんをミジン切りにして混ぜたものと、「ゆかり梅入り」を混ぜたものを作り、アブラゲの袋に詰めていった。それぞれ4個ずつ、計12個だ。これを大きなタッパーに詰めて、紅ショウガと東京タクアンを添えたら、後はお茶を淹れて魔法瓶に入れるだけ。


‥‥そんなワケで、今朝は早起きして、お稲荷さんのぶんのご飯を炊飯器で堅めに炊き、朝食べるぶんはいつものように土鍋で炊き、お稲荷さんと朝ごはんの支度を並行して進めてたので、サスガにツイッターでつぶやく余裕もなく、サクサクと朝ごはんを食べて、サクサクと着替えて、サクサクとお化粧して、サクサクと出発した。母さんと2人で車で出掛けるのは久しぶりなので、目的が病院とは言え、それでも気分はウキウキした。もちろん、後ろの座席に置いてあるバッグの中にお稲荷さんが入っていることも、ウキウキの大きな要因になっていた。

母さんの定期検診と、あたしの診察が終わったのはお昼過ぎだったけど、処方箋を持って薬局へ行ったらめっちゃ混んでて、やっとお薬を受け取って外に出た時には、もう1時を回ってた。でも、母さんもあたしも、お腹の減り具合としてはちょうど良かったので、近くの公園に車を停めて、人工の水路と池を眺めることができる四阿(あずまや)でお弁当を広げた。

お稲荷さんは12個で、母さんが6個、あたしが6個。内わけは、白ゴマが2個、キューちゃんが2個、そして、「ゆかり梅入り」が2個だ。ちょっと多いように感じるかもしれないけど、母さんもあたしもお稲荷さんが大好物なので、6個なんか楽勝で、10個だって食べられる‥‥ってなワケで、久しぶりのお稲荷さんはめっちゃ美味しくて、母さんもとっても喜んでくれたし、何よりも「ゆかり梅入り」が最高だった♪


‥‥そんなワケで、お稲荷さんを食べ終わり、お茶を飲みながら少し秋めいて来た池を眺めてたら、1匹のモンキチョウがひらひらと飛んで来て、すぐ近くのお花にとまった。ちなみに、チョウチョは「1頭、2頭、3頭」って数えるのが正しいんだけど、あたしにはどうしても違和感があるので、あえて「1匹」と表記させてもらった‥‥なんて解説も入れつつ、あたしは子どものころからモンキチョウが好きだったので、思わず「モンキチョウだ!」って声を出してしまった。

あたしが一番好きなチョウチョは、シジミチョウだ。小さくて、可愛くて、そこはかとなく地味だからだ。淡水魚の中では黒メダカが、鳥の中ではスズメ、あたしは、小さくて、可愛くて、そこはかとなく地味な生き物が好きなのだ。だから、シジミチョウの中には「ベニシジミ」という美しい種類もいるけど、これは黒メダカに対する緋メダカのような位置づけで、あたし的には派手すぎて一歩引いてしまう。

だけど、こうした好みとは違って、あたしがモンキチョウを好きな理由は、その割合にある。何の割合かって、そりゃあもちろん、モンシロチョウの中のモンキチョウの割合だ。子どものころ、公園や空き地にモンシロチョウがたくさん飛んでると、その群れの中に、まるでクジ引きの当たりのように、1匹か2匹のモンキチョウが混じってた。このレア感が、子どものあたしの琴線に触れたのだ。だから、あたしは、久しぶりにモンキチョウを見て反射的に声を出しちゃったワケだけど、そんなあたしを見て、母さんが図星をつくことを言った。


「モンキチョウは、たくさんのモンシロチョウの中に1匹か2匹だけ混じってるから可愛いわよね」

「え?母さんもそう思うの?」

「フィンガーチョコの金色みたいだから、ちょっと特別な感じがするし」


母さんのこの言葉で、あたしの記憶は、一気に子どものころにタイムスリップした。あたしが子どものころ、母さんは時々、フィンガーチョコを買って来てくれて、一緒に食べたんだ。指のような細長いチョコの包み紙は、金色と銀色の2種類があったんだけど、その割合は半々じゃなくて、10本のうち8本か9本は銀色で、金色はすごく少なかった。そして、中身は同じチョコなのに、あたしは金色のが食べたくて、母さんはいつも金色のをあたしにくれたんだ。

数の少ない金色の包み紙だというだけで、子どものころのあたしは、銀色のものより美味しいような錯覚を感じてた。そして、広げた金色の包み紙のシワを丁寧に指で伸ばして平らにして、宝物箱の中に溜めていた。銀色の包み紙は、丸めて小さな球にして、次の包み紙をその上にかぶせて丸めて、また次の包み紙をかぶせて丸めて、雪ダルマ方式で少しずつ大きな球にして行ったけど、金色の包み紙は貴重だから、球にしないでキレイに伸ばして溜めていたのだ。

そうか、あのフィンガーチョコの金色の包み紙って、モンキチョウと同じだったんだね。そう言えば、あたしって、大人になってからお酒のおつまみにツナピコを食べる時も、銀色の包み紙は丸めて捨てたりしちゃうけど、金色の包み紙は無意識のうちに指でシワを伸ばして平らにして、テーブルの上に大切に重ねてたような気がする。

母さんの言葉で、子どものころの忘れていた記憶が蘇ったあたしと、記憶が蘇ったあたしの言葉で、忘れていたことを思い出す母さん。母さんとあたしは、いろんなことを話しながら、いろんなことを思い出し、ひとしきり懐かしいおしゃべりで盛り上がった。


Yu4


‥‥そんなワケで、あたしは、毎日、母さんと顔を合わせて、毎日、母さんと一緒に食事をして、毎日、母さんといろんなおしゃべりをしてるけど、それでも、今日みたいに、ちょっと特別なご馳走を作って、いつもとは違った場所で食べてみたら、「小さな時間旅行」という非日常を味わうことができた。お金と時間をかけて遠くまで旅行に行かなくても、病院の帰りのわずかな時間でも、こうして母さんとの「プチ旅行」を楽しむことができた。現代人の多くは、お金や時間をかけないと「親孝行」はできない、「心の満足」は得られないと思い込んでるかもしれないけど、1袋108円の三島の「ゆかり梅入り」でも、愛情と工夫で、これくらいの「親孝行」や「心の満足」は得られるんだよね。何年も顔を見せていない故郷の親に、電話1本することが親孝行だったりするし、その1本の電話で、自分も心の満足を得られたりするんだよね。だから、今、あたしのブログを読んでくれてる皆さんは、世の中やアカの他人のくだらない価値観なんかに流されずに、「今、無理なく自分にできること」という、最高の親孝行をしてほしいと思う今日この頃なのだ♪


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2016.09.29

日本ハムファイターズ、4年ぶり7度目のリーグ優勝!

昨日28日、あたしの応援してる日本ハム・ファイターズは、マジック1で迎えた西武戦で、レアードの39号ソロホームランの1点を先発の大谷翔平が守り抜いて完封し、リーグ優勝を果たした。あたしは、1回表に浅村のサードライナーをレアードがダイビングキャッチしただけでウルウルし、1回裏に大谷翔平がワンツースリーを決めただけでウルウルし、もう最初からウルウルしまくってたけど、4回表にレアードが先制のソロホームランを決めてからは、もうポロポロと涙が止まらなくなり、ティッシュの箱を抱えながら観戦してた。

そして、1点勝ち越しで迎えた9回裏、代打の渡辺をセカンドゴロに打ち取って泣き、代打の上本をフォアボールで出塁させるも、続く秋山のファウルフライをレアードが掴んで泣き、もうあたしは完全に優勝した気持ちになっていた。だから、一発出れば逆転サヨナラの場面で、前日もホームランを打ってる外崎を迎えても、「大谷が絶対に抑える!」と確信して、すでにあたしは「フライング涙」で号泣してた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、25年ぶりに優勝という美酒に酔ってる広島カープのファンの皆さんには申し訳ないけど、あたしが日ハムのファンになったのは、前回優勝した2012年の翌年、2013年だ。それまでは、ザックリと「パリーグのファン」という立ち位置で、日ハムとロッテと西武をヒイキしつつも、特定のチームは応援してなかった。だから、あたしは、日ハムのファンになってから、わずか3年目でリーグ優勝という感動を味わってる。

ずっとラジオ中継だけで日ハムを応援してきたあたしは、中継がなくて聴けないことも多くて、インターネットの速報でゲームの進行を見るのにも疲れて来たので、今年の開幕に合わせて、インターネット配信の「パリーグTV」に加入した。「パリーグTV」は、パリーグのどこかのチームのファンクラブに入ってると月額950円、一般の人は月額1450円で、パリーグの全試合を視聴することができる。

だから、あたしは、今シーズン初めて、日ハムのほとんどの試合を映像による中継で観ることができた。中継時間にリアルタイムで観られなくても、帰宅してからイニングごとの「イニング・ムービー」を観ることができるから、たとえば、「今日のデイゲームで大谷翔平がスリーランを打った」ということが分かれば、そのイニングだけを観ることもできる。

そして、何よりも嬉しいのは、ラジオ中継ではイマイチ分からなかった投球内容や守備のファインプレーなどが、詳細に自分の目で確認できることだ。だから、今回の西武戦でも、大谷翔平の素晴らしいピッチングをすべて観ることができた。西武の先発は菊池雄星、名実ともに西武の左のエース、大谷翔平とは岩手の花巻東高の先輩後輩対決だった。

でも、今回の大谷翔平は気迫が違ってた。マウンドに立った瞬間から、絶対に完封して優勝するという気迫が全身から感じられた。これまでは、1回から160キロを超えるストレートで押しまくり、高速フォークでトドメを刺すという単純なパターンが多かったけど、研究され尽くしてる大谷翔平に対しては、ほとんどのバッターがストレート狙いで振りに来るようになったので、タイミングが合うと連打されてしまうこともあった。

だけど、今回の大谷翔平は、絶対に勝つという気迫だけでなく、勝つための準備も怠っていなかった。大きいカーブから入り、ストレートでインを突き、縦のスライダーを見せ球にして、アウトコースギリギリのストレートや外から内に入る横のスライダーを振らせて、三振の山を築いて行った。そして、6回からは伝家の宝刀のフォークも織り交ぜて来た。もちろん大野奨太のリードがあっての配球だけど、終わってみれば15奪三振という自己記録で10勝目を挙げ、今季初の完封にして3年連続の2ケタ勝利をモノにした。


‥‥そんなワケで、今回、日ハムは、2位のソフトバンク・ホークスと僅差だったので、日本ハムが西武と引き分けになり、ソフトバンクがロッテと引き分けになれば、それでも日本ハムの優勝だったし、日本ハムが負けて、ソフトバンクが負けても、それでも日本ハムの優勝だった。でも、リーグの頂点を争っている2チームが、両方とも引き分けになったり、両方とも負けたりして、残りのゲーム数で優勝が決まるなんて、こんなに膝カックンなことはない。だいたいからして、ビジターとして西武ライオンズの本拠地の西武プリンスドームに乗り込んで試合をしてるのに、そこで西武に負けて、それなのにリーグ優勝だなんて、さすがに胴上げもできないだろう。

その上、ソフトバンクのほうは、1回表に7点も取って打線が大爆発してたから、日ハムとしても絶対に勝って優勝を決めるしかなかった。そんな状況での大谷翔平の完封勝利だったから、喜びもヒトシオだった。9回裏、最後の外崎のレフトフライを西川が掴んだ瞬間、あたしは母さんと抱き合って喜び、前日から用意しておいた「のどごし生」の500をプシュッと開けて、泣きながら母さんと乾杯した。

画面の中では、日ハムの選手たちが抱き合い、栗山監督も選手ひとりひとりと抱き合い、胴上げが始まった。栗山監督は8回、今季での引退を発表した武田勝投手も3回、感動の胴上げだった。そして、栗山監督の優勝インタビューが始まった。


「放送席、放送席!そして、この日を待っていた全国のファイターズファンの皆さん!優勝監督インタビュー!栗山英樹監督です!おめでとうございます!」

「え~、その前に、今日、ライオンズ最終戦で、ライオンズファンの皆さん、最終戦セレモニーの前ですが、少しだけ時間をください」

(ライオンズファンからの声援と拍手)

「8回、胴上げされました!どんな気持ちで宙に舞っていましたか?」

「え~、感動しました!」

「本当に、この優勝を決める1戦も、僅差の厳しい戦いでした。どんな気持ちで、ベンチで采配を振るってらっしゃったのですか?」

「え~、ここまでがんばって来た選手たちがね、勝ちたくて勝ちたくて、もの凄く緊張してるのがこっちに伝わって来たので、とにかく何でもいいから早く勝たせてあげたい、そう思って見てましたけど、本当に良くやってくれました!」

「監督が、今年、開幕投手に指名した大谷翔平投手が、この大一番で、見事なピッチングを見せてくれましたね!」

「(大谷の)ピッチングは1回も褒めたことはないですけど、(今日は)最高でした!」

「そして、なかなか点の取れない厳しい状況の中、レアード選手が、ひと振りでスタンドに運んでくれました」

「あの、ブランドン(レアード)もね、そんなに力入れるのもって思うほど気合い入ってるの分かったんですけど、あそこをうまく捌いてくれてね、やっぱり今年はね、レアードのホームラン、(中田)翔の打点、(西川)遥輝の足、そういったものがチームのひとつの核になってたんでね、そういう形が最後にしっかりできたっていうのは、とっても良かったと思います」

「少し、ここまで今シーズンを振り返っていただきたいんですが、開幕は連敗スタート、その後も、大きな連敗もないんだけれど大きな連勝もない、どんどんホークスは離れて行く、非常に苦しい前半戦だったと思います。最初の戦いというのは、序盤、どういった思いで進めて行ったのでしょうか?」

「まあ、あの、今年は我々も苦しかったですけど、え~、日本全国いろいろな災害があって、特に北海道はね、来ないはずの台風で、本当にあれだけの皆さんが苦しまれている姿を見た時に、我々は絶対に苦しいって言っちゃいけないと思ってやって来ましたし、そういった皆さんから、最後まで諦めるなっていう力をもらいました。ですから、本当にね、ファイターズの選手たちのがんばり度もありますけど、北海道の皆さん、そしてファイターズを応援してくれた皆さんの力で我慢できた、勝ち切れたと思っているので、本当に感謝してます」

「6月には、一時、最大11.5ゲーム差と(ホークスに)離されました。そのあたり、相当熱心なファイターズファンの方でも、ちょっと今年は厳しいかなと感じていた方が多いと思うんですけど、監督ご自身はどうだったんでしょうか?」

「僕自身はね、ずっと言って来ましたけど、諦めてなかったし、それを一番教えてくれたのは、ファイターズの選手たちでした」

「その6月から、怒涛の15連勝、球団新記録を作りました。その監督の信じた選手たち、今年はどんなところが成長した部分だったんですか?」

「え~、まあ、すべての面で進化してくれたし、ただ、まだまだ、ここからの大きな勝負がありますけど、僕がということではなくて、ひとりひとりの選手がね、一番、手応えとして、この世界でやって行けるんだと、勝負ができるんだと、そういった進化を見せてくれたんで、夏場くらいからはほとんど僕は何も言ってないんでね、その成長を見てるだけに、ただ最後ね、どうしても勝たせてあげたいって思ったんでね、(優勝できて)良かったです」

「その夏場からは、ホークスとのマッチレースの様相を呈しまして、抜きつ抜かれつ、本当に最後の最後まで気の抜けない戦いが続きました。この厳しい競り合いの中で見て来た選手たち、どんなプレーぶりだったんでしょう?」

「本当に頼もしかったですし、進化の速さも実感できたんでね、私もそうですし、コーチの皆さん、みんなね、選手がそうやって前に進んでくれることが一番の喜びだったし、力になったんでね、そういったものは僕らが語るよりも、ファンの皆さんがね、一番感じてくれていたと思うんでね、本当に良かったと思います」

「4年ぶりのリーグ制覇、就任初年度の2012年とは、また違った思いがあると思うんですが?」

「そうですね、ただ、優勝、嬉しいっす!」

「さあ、これでリーグの頂点に立ちましたが、4年前に獲れなかった、もうひとつの頂(いただき)があると思います。次の目標に向かっての思いはいかがですか?」

「まあ、あの、僕がということではなくて、選手たちがね、日本シリーズで置いて来た忘れ物、一番感じてくれていると思うので、そこを目指してしっかりやって行きます」

「最後に、今日もこの敵地、西武プリンスドームで、そして、全国のファイターズファンがこの日を待っていました。ファンの皆さまに、監督からひと言、メッセージをいただけますでしようか?」

「北海道の皆さん、ファイターズを応援してくださった全国の皆さん、本当にありがとうございました!今シーズン、ひとつだけ、間違いなく確信したことがあります!ファイターズの選手たちは、北海道の誇りです!ありがとうございました!」


‥‥そんなワケで、今シーズンの日ハムは、クローザーの増井浩敏俊を先発に回したり、先発の吉川光夫をリリーフに回したり、特に終盤は守護神マーティンの離脱で投手陣は大変だったし、野手陣も、シーズン序盤に調子が良かった陽岱鋼がケガで離脱したり、15連勝に貢献した岡大海がケガで離脱したりと、いろんなことがあったけど、すべてをチーム力で乗り越えて来た。それが、28日の時点でのリーグトップのチーム打率とチーム防御率に表われてると思う。そして、パリーグの全チームに勝ち越しての完全優勝につながったんだと思う。まだCS(クライマックス・シリーズ)があるから、リーグ優勝したからといっても気は抜けないけど、今日の栗山監督の優勝インタビューを聴いて、このチームなら絶対に日本一になってくれると確信した今日この頃なのだハムハム♪


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2016.09.24

食肉産業の功罪

あたしは数年前、ニワトリに関するとてもショックな2つの映像を観た。1つは、大手鶏卵会社のアメリカの生産工場を告発するために潜入撮影されたもので、ニワトリたちが身動きもとれないほど狭い檻の中に、満員電車のようにギューギュー詰めにされてて、その状態で卵を産まされているものだった。どのニワトリも苦しそうで、病気で羽毛が抜けてしまったニワトリも混じっていた。そして、足元にはニワトリの死骸がいたるところに散乱していた。

もう1つは、大手フライドチキン会社のアメリカの工場の映像で、これは従業員が撮影して意図的に流出させたものだった。ニワトリを屠殺する部署を撮影したもので、部屋中に大音量でヘビメタを流し、2人の白人の男がヘッドバンギングをしながら奇声を発し、生きたニワトリの足を持ってブンブンと振り回してコンクリートの壁に叩きつけて殺し、大声でゲラゲラと笑っていた。

あたしは牛肉も豚肉も鶏肉も食べないけど、これはあたしの個人的な考えによる選択だから、別に牛肉や豚肉や鶏肉を食べる人たちのことは批判してないし、これらの食肉の生産や流通や販売などをナリワイにしてる人たちのことも批判したくはない。だけど、こうした映像を観ちゃうと、「人間にとって牛や豚や鶏の命って何だろう?」って思って、ホントに悲しくて辛い気持ちになり、せめてあたしだけは「できるだけ命を奪わないように生きよう」という思いが強くなる。

あたしは食肉産業を否定してはいないから、大切に健康的に育てた牛や豚や鶏を出荷して、それをできるだけ苦しまないように屠殺して、丁寧に食肉に加工して販売しているなら、それは仕方ないことだと理解してるし、特に文句は言いたくない。消費者が「命をいただく」ということに感謝して食べているように、生産者側も「命をいただく」という感謝の気持ちをもって生産しているなら、声を荒げて批判するつもりもない。

だけど、何十トン、何百トンという食肉を生産しないと間に合わない大手ファーストフード会社などでは、とても健康的とは言えない状況、極めて不衛生な過密状態での飼育が横行している。そして、そうした状況で生産した食肉は、できるだけ無駄を出さずに出荷したいから、大量の抗生物質を飼料に混ぜて食べさせている。そのため、加工されて消費者の口に入る段階になっても抗生物質が残留しているし、それだけでなく、抗生物質を投与しても効き目がないスーパー耐性菌の問題を悪化させてる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、22日付のCNNに、「Are there too many antibiotics in your fast food meat? (あなたの食べているファーストフードの肉には、大量の抗生物質が入っていませんか)」という、とっても興味深いレポート記事が掲載された。全文を訳すと大変だから、以下、重要なポイントだけを訳してザックリと紹介する。


Ff3


レポート「チェーン・リアクション(連鎖反応) 2」は、米国の大手のファーストフードとレストランチェーンの計25社を対象に、鶏肉をはじめとした食肉の生産過程で大量の抗生物質が濫用されている問題を調査してまとめている。「天然資源保護協議会」「消費者連盟」「大地の友」などを含む6つのNPO(非営利団体)が共同で調査・執筆しており、今年で2年目となる。

評価は、最高のAから失格を意味するFまで、大きく5段階に分けられているが、今回、25社のうち2社が最高のA評価を受け、16社がF評価で失格となった。今回、最高のA評価を受けたのは、昨年と同様に「パネラ・ブレッド」と「チポトレ・メキシカン・グリル」の2社だけだった。「パネラ・ブレッド」は、現在使用している食肉の91%が抗生物質を使わずに育てられたものだと報告している。

昨年、F評価で失格となった「サブウェイ」は、抗生物質の使用に関する新たな指針を策定し、扱っているすべての食材に適用したことが高く評価され、今年はB評価へとジャンプアップした。このような指針を策定したのは、対象25社の中で「サブウェイ」だけである。また、鶏肉料理専門のファーストフード店「チックフィレイ」もB評価となった。

「マクドナルド」は、全米の約1万4000店舗で提供しているすべての鶏肉に使用している抗生物質を、残留しても人間の医薬品に影響しないものに切り替えたため、Cプラスの評価を受けた。しかし、牛肉と豚肉についてはノーコメントだったので、あくまでも鶏肉に限っての評価である。

「ウェンディーズ」は、鶏肉の50%を、抗生物質が残留しても人間の医薬品に影響しないものに切り替え、2017年末までには鶏肉の100%までに引き上げるとの目標を設定したことで、今回はC評価を受けた。また、「タコ・ベル」は、2017年前半までに、鶏肉すべてを抗生物質が残留しても人間の医薬品に影響しないものに切り替えると発表したため、Cマイナスの評価となった。

「ピザハット」と「パパ・ジョン」は、使用する抗生物質を良いものに変更すると発表したが、適用対象が僅かな一部の鶏肉メニューだけだったため、「形だけの努力」と判断されて、「ピザハット」はDプラスの評価、「パパ・ジョン」はD評価となった。

そして、昨年のF評価という結果を受けてもまったく努力せず、今年もまた失格となるF評価を受けたのは、「ケンタッキー・フライドチキン」「ダンキンドーナツ」「ソニック」「オリーブ・ガーデン」「デニーズ」「スターバックス」「ジャック・イン・ザ・ボックス」「バーガーキング」「アップル・ビーズ」「ドミノピザ」「チリス」「リトル・シーザーズ」「バッファロー・ワイルド・ウイングス」「デイリー・クイーン」「アービーズ」「アイホップ」、以上の16社だ。

現在のような食肉産業での抗生物質の濫用は、抗生物質を投与しても効き目がないスーパー耐性菌の問題を悪化させている。そして、こうした食肉を食べていると、細菌性感染症の患者は治療が困難になり、死につながるケースも考えられる。食肉産業での抗生物質の濫用を抑制することは、私たち消費者の公衆衛生において避けられない問題である。

【CNNの元記事】
http://edition.cnn.com/2016/09/20/health/fast-food-antibiotics-meat/


Ff4
※この評価一覧はクリックで拡大します。


‥‥そんなワケで、リンク先の記事には、もっと詳しいことがいろいろと書かれてあるし、このレポートをまとめたNPO団体のオフィシャルサイトには、さらに詳しいことが書かれてあったけど、あくまでもこれはアメリカの話なので、そこまで深く掘り下げても、あまり意味はない。それよりも、日本ではほとんど報じられない、こうしたニュースをザックリとでも取り上げて、日本でもよく目にするファーストフード店やレストランチェーン店が、本場のアメリカではどんな商売をしているのか、どんな評価を受けているのか、それを伝えることのほうが、あたしは意味があると思った。

もちろん、同じ名前のお店でも、アメリカと日本ではメニューも原材料もいろいろと違うし、日本のお店なら日本の原材料を使っている場合が多い。だけど、牛肉や豚肉や鶏肉に関して言えば、日本発の牛丼チェーンでも輸入肉が大半を占めているし、スーパーやコンビニで売られている鶏のから揚げや焼き鳥などもほとんどが輸入肉だし、大手メーカーのレトルト食品や冷凍食品もほとんどの原材料が輸入モノなんだから、ファーストフード店やレストランチェーン店も同様だと考えるのが普通だと思う。

そして、安倍晋三首相が「今秋の臨時国会では何よりも最優先してTPP関連法案の成立に全力を尽くす」と宣言しているTPPなどが始まってしまったら、関税が撤廃されて今よりも安くなったアメリカ産の牛肉や豚肉や鶏肉が、今の何倍も輸入されるようになる。そうなると、今までは輸入牛肉の中でも比較的安心なオーストラリア産を輸入していた外食産業や食品メーカーも、すぐにアメリカ産に切り替えるかもしれない。


‥‥そんなワケで、あたしは、牛肉や豚肉や鶏肉は食べないし、ファーストフード店やレストランチェーン店だけでなく、外食自体をほとんどしないから、日本の外食産業がどんな食肉を使っていても、完全に他人事だ。だけど、そんなあたしでも、1つだけ許せないのは、動物を生産し、動物を飼育し、動物を殺してカネ儲けをしている大企業が、「命をいただいている」という感謝の気持ちをミジンも持たずに、不衛生で過密状態の「生き地獄」のような環境で動物を飼育し、その環境の悪さによって発生する病気を抑制するために大量の抗生物質を濫用し、その結果、消費者にまで害を広げているという現状だ。これは、命をいただく動物に対しての許されない行為というだけでなく、大企業が消費者のことよりも自分たちのカネ儲けを優先している醜い現状だと思う。だから、あたしは、日本ではほとんど報じられないこうしたニュースでも、見つけたらすぐにブログで取り上げて、これからも情報発信を続けて行こうと思っている今日この頃なのだ。


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2016.09.23

猫の皿

自宅で猫を飼ってる人も、野良猫にごはんをあげてる人も、大半の人たちは、猫用に開発されたキャットフードをあげてると思う。キャットフードと言っても今はピンキリで、中には人間用の缶詰より高いものまであるけど、基本的には缶詰とドライフードに大別される。ドライフードは、通称「カリカリ」と呼ばれてて、これもピンキリだ。だけど、缶詰でもカリカリでも、値段の高いものでも安いものでも、ほとんどのキャットフードに共通してるのが、「猫が食べやすい大きさ」という点だ。

猫を飼ったことがある人なら分かると思うけど、出汁を取ったあとにニボシを5~6匹、お皿に乗せて猫の前に置くと、どうなるか。もちろん、猫は飛びついてニボシを食べるけど、どんな食べ方をするか。ニボシじゃなくて他のものでもいい。ナナメに切った魚肉ソーセージやチクワでもいいし、お金持ちならマグロのお刺身でもいい。こうしたものをお皿に乗せて猫の前に置くと、猫は、お皿の上で食べずに、1つをくわえて、お皿の外に引っ張り出して、床の上で食べるのだ。

魚肉ソーセージでも、チクワでも、マグロのお刺身でも、こっちはキレイなまま食べられるようにと思ってお皿に乗せてあげたのに、わざわざお皿から引っ張り出して、床の上で食べる。室内なら、まだいいけど、これが外だったりすると、土の上で食べたりする。だから、室内なら床が汚れちゃうし、外なら食べ物が汚れちゃう。でも、ほとんどの猫は、そういう食べ方をする。つまり、お皿がお皿としての意味をなしてないのだ。

これは、周りに他の猫がいなくても、常に「誰かに取られたくない」という本能が働くための行動だと思うけど、猫用に開発されたキャットフードの場合は、缶詰でもカリカリでも、ほとんどの猫はちゃんとお皿から食べる。それは、缶詰はフレーク状になってるし、カリカリは1粒が小さく作られてるし、お皿から引っ張り出して食べるようなサイズじゃないからだ。

試しに、ニボシや魚肉ソーセージやチクワを細かく刻んでから、お皿に乗せて、猫の前に置いてみると分かる。ひとくちで食べられないサイズだった時には、お皿から引っ張り出して床の上で食べてたのに、細かく刻んだら、同じものでもお皿から食べるようになる。その結果、猫もキレイな食べ物を食べられるし、床も汚れないからお掃除の手間も掛からなくなり、猫的にも人間的にも双方がハッピーになる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、あたしの感覚だと、「お皿」というのは平べったい食器だ。中には「スープ皿」や「カレー皿」のように、若干の深さがあるものもあるけど、基本的には平べったい食器の総称だと思ってる。一方、たっぷりとした深さのある食器は、「鉢(はち)」とか「お椀(わん)」だと思ってる。だから、ペットショップとかで猫や犬用に売られてるプラスティックの容器は、どちらかと言えば「鉢」や「お椀」の部類に入ると思う。

猫は食べ物をお皿から引っ張り出して食べることが多いから、やっぱり猫用の食器はそれなりの深さがあって、食べ物を引っ張り出しにくいように、そして、猫が食べやすいように、いい感じのカーブを描いたデザインになってる。間違っても、平べったいお皿の形をした猫用の食器などはない。そして、こうした猫用の食器は、「深めのお皿」と言うよりは「浅めの鉢」と言った感じがする。

だけど、『猫の皿』という落語の演目がある。ワリとポピュラーな演目なので知ってる人も多いと思うけど、ザックリと説明すると、江戸時代の古物商である「旗師(はたし)」の男が、仕入れのために地方を回っていた時、とある茶店の前で、とても高価な陶器でごはんを食べている猫を見つけた。近寄って見ると、絵高麗(えこうらい)の梅鉢で三百両はくだらない代物だった。こんなに高価な陶器を猫用の皿にしているなんて、きっとこの茶店の主人は価値を知らないのだろうと思い、男は、これを安く手に入れてやろうと思い立つ。そして、その猫を抱き上げて、こう言った。


「いや~、可愛い猫ですねえ」

「お客さん、その猫は毛が抜け代わるころなので、抱くと着物に猫の毛がつきますよ」

「かまわないよ、猫の毛ぐらいは。それにしても可愛い猫だねえ。うちにもこれに良く似た猫がいてねえ。でも、かわいそうに、死んじまったんだ」

「そうですか」

「女房もすっかり気を落としてるんだ」

「それはお気の毒に」

「じいさん、人助けだと思って、この猫を譲ってくれないか?」

「それはちょっと‥‥」

「タダとは言わないよ。そうだ、三両払おう」

「え?こんな猫に三両ですか?」

「三両で女房が元気になると思えば安いもんだ」

「分かりました。それならお譲りしましょう」

「良かった、良かった。そしたら、この猫の皿も貰って行くぜ。猫は食べ慣れた皿でないと飯を食わないと言うからな」

「それはできません」

「何でだよ?」

「お客さんはご存知ないかもしれませんが、その皿は絵高麗の梅鉢と申しましてな、どう安く見積もっても三百両はする皿で、我が家の家宝なのでございます」

「おい、じいさん!そんなに大切な皿を、どうして猫の皿にしてるんだよ!」

「この皿で猫に飯をやっていると、時々、猫が三両で売れるんでございますよ」

ギャフン!


‥‥そんなワケで、この演目は『猫の皿』で、旗師と店主のやり取りの中にも「皿」という言葉が何度も出てくるけど、問題の「猫の皿」は絵高麗の梅鉢で、さらに正確に言うと「絵高麗の梅鉢の茶碗」と言う。ちなみに、高麗茶碗というのは、李朝時代に朝鮮半島で作られた茶碗のことで、日本では茶道で好まれて使われたんだけど、後の研究で、この「絵高麗の梅鉢の茶碗」だけは朝鮮半島ではなく中国で作られたことが判明した。でも、昔からの呼び方を重んじて、今でも「絵高麗」と呼んでいる。

で、あたしとしては、『猫の皿』と言うタイトルなのに、そこに登場するのが「梅鉢」と言う「鉢」であり、さらには「梅鉢の茶碗」とまで言われてしまうと、「お皿」と「鉢」と「お椀」の違いが、ますます分からなくなってしまった。だけど、この『猫の皿』という演目が大好きで、特に五代目の古今亭志ん生の『猫の皿』が大好きなあたしは、いろんな噺家さんのバージョンを聴いてるうちに、面白いことを発見した。それは、内容は同じ演目なのに、この『猫の皿』、上方落語では『猫の茶碗』と言われていたのだ。だから、上方落語では、旗師と店主のやり取りも、「皿」じゃなくて「茶碗」と言っている。

他にも、同じ演目なのに、江戸落語と上方落語とでモノの呼び名が変わったりするケースは多々あるけど、この『猫の皿』と『猫の茶碗』は、とっても面白いと思った。猫にごはんを食べさせる食器の呼び名として、江戸では「食器の総称」としての「皿」という言葉を使っていて、大阪や京都では「ご飯を食べる食器」としての「茶碗」という言葉を使っていたことになる。つまり、江戸よりも大阪や京都のほうが「猫を家族の一員」的に扱っていたのかもしれない、というフレーバーが感じられたからだ。


‥‥そんなワケで、茶店の店先で、高価な陶器で猫にごはんをあげていると、欲に目がくらんだ旗師が釣れちゃうのが落語の『猫の皿』だけど、マンションのベランダで、骨董屋で買ってきた皿で猫にごはんをあげていると、隣りの部屋のイイ男が釣れちゃったのが川上弘美さんの『ニシノユキヒコの恋と冒険』(新潮文庫)だ。この小説は、自然に女性を惹きつけてしまう不思議な魅力を持った男性、ニシノユキヒコについて、彼と関わった女性たちの視点で描かれた作品で、この中の「しんしん」という章が、現代版「猫の皿」とも言える内容なのだ。

マンションの1階のベランダに野良猫が遊びにきたので、この部屋に住む40歳ほどの独身女性は、骨董屋で買ってきたのに使っていなかった茶色の厚手の皿で、ごはんをあげるようになった。すると、5年ほど前から隣りの部屋に住んでいたけど、通路で顔を合わせると会釈をする程度で、ほとんど会話もしたことがなかった35歳のニシノユキヒコが、外からベランダを見上げて「いいお皿ですね」と声を掛けてきた。そして、ニシノユキヒコも、猫のようにスルリと部屋に入り込むようになる‥‥というお話だ。

こちらのお皿は、「厚手の皿」と言っているし、「鮒(ふな)だか鯉だかが二三匹、皿の端っこを泳いでいる柄である」と書かれているので、あたしが「お皿」と言われて想像する平べったいもので、「鉢」や「お椀」ではないと思う。そして、この猫にあげていたのは「煮付けた鯵(あじ)」と書かれているから、きっと、細かく身をほぐしていたんだと思う。そうしないと、絶対にお皿から引っ張り出して食べているからだ。


‥‥そんなワケで、あたしが使ってる「猫の皿」は、もちろん高価な陶器じゃないし、骨董屋で買った厚手の皿でもない。スーパーでお魚を買った時のパック皿とか、カップ焼きそばの四角い容器とか、そういうのを溜めといて、洗って使ってる。あたしとしては、大きな容器にカリカリをドバッと入れてポンと置けば、そこに猫たちが集まってきて、輪になって仲良く食べてくれたら助かるんだけど、野良猫の社会は結構複雑で、猫同士に微妙な上下関係があるので、1匹に1つずつお皿が必要だからだ。まずはボス的な猫の前にカリカリを置き、ずっと離れた場所に子猫たちのカリカリを置き、最後に、ボス的な猫から見えない場所に、あたしが特に仲良くしてる猫たちのカリカリを置く。こうしないと、みんなが安心して食べられないのだ。でも、使ってるのがスーパーのパック皿やカップ焼きそばの容器なので、いつまで経っても、三両で猫を売ってくれという旗師も現れなければ、ニシノユキヒコみたいなイイ男も現れない今日この頃なのだ(笑)


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2016.09.15

がんばれ、フォーシーム!

あたしが子どものころ、巨人ファンだった父さんは、よくテレビで巨人の試合を観てたので、あたしも幼稚園のころから一緒に観てた。でも、難しいルールとか選手とかが分からなくて、ちゃんと理解して観るようになったのは、小学校の2~3年生ぐらいからだ。当時は長嶋監督の時代で、スタメンの一例を挙げると、敬称略で書かせてもらうけど、ピッチャー江川、キャッチャー山倉、ファースト中畑、セカンド篠塚、サード原‥‥って感じの顔ぶれだった。

それから、あたしは、自然と巨人ファンになり、けっこう長いこと巨人ファンだったけど、あることがキッカケで巨人を嫌いになり、現在は日本ハムを筆頭にパリーグ全般を応援するようになった。ま、その辺のことはどうでもいいんだけど、プロ野球も、昔と今とで、いろいろと変わったことがある。

たとえば、昔は‥‥って言うか、これはけっこう最近までのことだけど、バッターのカウントは「ワンストライク、ツーボール」って言ってた。だけど、今はメジャーリーグと同じに「ツーボール、ワンストライク」って言うようになった。だから、昔は「カウントはワンツーです」と言えば「ワンストライク、ツーボール」のことだったけど、今は「ワンボール、ツーストライク」のことになっちゃう。

そして、これが大きな変化なんだけど、ピッチャーの球種の呼び名だ。昔は、縦に曲がる球は「ドロップ」、横に曲がる球は「カーブ」だったのに、そのうち、縦に曲がる球のことを「縦のカーブ」と言うようになり、現在ではほとんどの「カーブ」がコレなので、いちいち「縦の」と付けずに、単に「カーブ」と呼ぶようになった。そして、スライダーにも「縦スラ」と「横スラ」があるけど、スライダーの場合は主に横に曲がる「横スラ」を「スライダー」と呼ぶようになった。

それから、昔は「ストレート」は「ストレート」で、日本語で「直球」と言う場合もあったけど、とにかく1種類しかなかった。でも、今は「フォーシーム」と「ツーシーム」がある。ボールを握って、上から下へ振り下ろすスリークォーターとかで投げると、ボールには自然とバックスピンが掛かる。このバックスピンによって、重力に逆らう揚力が生まれて、ボールは真っ直ぐに進むワケだ。これを「マグヌス効果」と言うんだけど、野球のボールには縫い目があるから、縫い目の角度が変わると、バックスピンによって生まれる揚力が変わってくる。

文章だけで説明するのは難しいけど、ボールの縫い目が横向きになるようにボールを握ると、縫い目の数は手前に2本、反対側に2本、合計4本になる。つまり、1回のバックスピンで4本の縫い目が逆回転するワケで、これが水掻きのような効果を発揮して大きな揚力を生み出し、早くて真っ直ぐなボールになる。これが「4本の縫い目」、つまり「フォーシーム」だ。大谷翔平投手の速球も、もちろん、この「フォーシーム」で投げている。

そして、縫い目が縦になるように握ると、今度は、縫い目のヘアピンカーブみたいな部分が縦に回るから、1回のバックスピンで2本の縫い目が逆回転するようになる。そうすると、生まれる揚力は「フォーシーム」よりも小さくなり、ボールは真っ直ぐに進まなくなる。これが「2本の縫い目」、つまり「ツーシーム」で、揚力が少ないから「フォーシーム」よりも沈み込むようなストレートになったり、微妙に変化したりする。変化するのに「ストレート」と呼ぶのは変か?‥‥なんて親父ギャグを織り込みつつ、それでも、「ツーシーム」も「フォーシーム」と同じく、ストレートの1種に数えられてる今日この頃、今日のマクラは少し長くなっちゃったけど、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、子どものころからプロ野球を観て来たあたしとしては、他にもいろいろと変わったものがあるんだけど、何よりも変化を感じるのが、選手たちの年齢だ。でも、これは、プロ野球の選手たちが変わったワケじゃなくて、あたしのほうが変わったことによる、相対的な変化なのだ。

子どもころ、テレビで観てたプロ野球の選手たちは、みんな「お父さん」みたいな大人の男の人たちだった。だけど、あたしが中学生になり、高校生になり、多摩川の巨人軍グラウンドに自転車で通うようになったら、一番好きだった桑田真澄投手を始め、どの選手もみんな「お兄さん」のように感じ始めた。ちっちゃかったころのように「お父さん」みたいだと思えたのは、藤田監督くらいだった。

そして、それから長い年月を経て、今、日本ハムを応援してるあたしは、22歳の大谷翔平投手が自分の息子だとしてもおかしくない年齢になってしまった。それでも、昨シーズンまでは、50歳で現役だった中日の山本昌投手を筆頭に、40代の選手がたくさんいたから、あたし的にはまだ余裕があったんだけど、今シーズンの現役最年長は「ハマの番長」ことDeNAの三浦大輔投手になってしまった。三浦大輔投手は42歳、広島の黒田博樹投手は41歳、ロッテの井口資仁選手も41歳、みんなあたしよりリトル年下だ。つまり、現在の日本のプロ野球選手は、全員があたしより年下になっちゃったのだ。


‥‥そんなワケで、あたしは、こうしたプロ野球選手やタレントなどのファンの中に、相手が独身であること、恋人がいないということにコダワリ続ける人たちがいることが理解できない。だって、もともと相手は雲の上の人で、あたしが結婚できるワケがないからだ。たとえば、あたしは、ましゃ(福山雅治さん)のファンだけど、ましゃが吹石一恵さんとの結婚を発表した時、とっても嬉しくなって、心から祝福する気持ちになった。だけど、世の中的には、ガッカリした女性ファンが多く、中には自分が失恋したように思い込む女性ファンまでが現われて、「ましゃロス」なんて言葉までが使われた。

あたしには、この感覚が理解できない。こういう女性たちって、いつかは自分がましゃと結婚できると本気で思い込んでたのだろうか?それとも、自分は結婚できなくても、せめて他の女には取られたくないという感覚なのだろうか?あたしは、ましゃのことが大好きで、ましゃには幸せになって欲しいと思ってたから、かねてから噂のあった吹石一恵さんとの結婚はホントに嬉しかったし、心から「おめでとう♪」って思ったんだけど、あたしの感覚のほうが、世の中的にはマイノリティーなのかな?

ま、他の人のことは分からないけど、少なくともあたしは、こうした別世界のスターを好きになる時に、完全に割り切ってるから、その相手が独身かどうか、恋人がいるかどうかなんて、まったく気にしない。相手が結婚してようが、子どもがいようが、ぜんぜん気にならない。だって、こっちは、最初から手の届かない人を一方的に好きになって、脳内でいろいろと妄想をして、疑似恋愛を楽しむだけなんだから。

だから、あたしが気にするのは、相手が独身かどうかよりも、相手の年齢とか服装のセンス、趣味とか嗜好とかになる。脳内で架空のデートを妄想して楽しむ疑似恋愛の世界では、イメージがすべてだから、そういう部分が重要なのだ。だから、「年下の男性はNG」というあたしの基本を踏まえると、すべての現役プロ野球選手が年下になってしまった今、もう、プロ野球選手の中から疑似恋愛の相手を見つけることは不可能になってしまった。

去年から始まった「ファイターズの選手、彼氏にするなら誰?」という女性ファン限定のイベントでも、あたしには、投票できる選手が1人もいなかった。「好きな選手は誰?」という投票なら、ハートマークのシールが何枚あっても足りないほどなのに、「彼氏にするなら誰?」なんて聞かれちゃうと、全員が息子や弟みたいな年齢だから、とたんにシールが貼れなくなっちゃう。

ちなみに、この投票では、去年と今年、2年連続で中島卓也選手が「彼氏にしたいナンバーワン」に輝いた。ちなみに、中島選手は25歳なので、あたしが早くに結婚して18歳で出産していたら、今はその子が25歳になってるから、大谷翔平投手と同じく、親子でもおかしくない年齢だ。だから、あたしは、この「ファイターズの選手、彼氏にするなら誰?」という投票には「該当者なし」としか答えられないけど、もしも「ファイターズの選手と監督とコーチ、彼氏にするなら誰?」という投票だったら、ソッコーで「吉井理人(まさと)ピッチングコーチ」にハートマークを貼って1票を投じてた。

吉井ピッチングコーチは、いつも紫色のバインダーを持って栗山監督の横にいて、物静かにピッチャーの投球をチェックしてるけど、立っていても座っていてもカッコイイし、マウンドまで出て来ると、どのピッチャーよりもカッコイイ。あたしが特に好きなのが、ドームじゃないスタジアムでのデイゲームで、カンカン照りの日だ。このシチュエーションになると、吉井ピッチングコーチは高い確率でスポーツ・サングラスを掛けるから、いつも以上にカッコよくなる。188センチの長身でスタイルが良くて、無精ヒゲ気味のヒゲもフランス人の俳優みたいでステキで、マジでカッコイイ。そして、年齢は51歳、あたしにバッチリじゃん!

吉井ピッチングコーチは、近鉄で10年、ヤクルトで2年投げてから、メジャーへ行き、日本に帰って来てからはオリックスとロッテで投げ、現役を引退してコーチになった。趣味はギターと競馬なので、この辺もあたしとバッチリ合ってる。もちろん既婚者だけど、脳内で妄想するだけの疑似恋愛には関係ない。そんなことよりも、遥かに重要なポイントである年齢、ルックス、センス、趣味などがバッチリなんだから、パーフェクトと言える。

ちなみに、現役時代の吉井ピッチングコーチは、野茂英雄投手に競馬を教えていて、そのお礼として野茂投手から伝家の宝刀のフォークの投げ方を教えてもらったそうだ。吉井ピッチングコーチの書かれた『投手論』(PHP新書)の中には、こんな記述もある。


「野茂は僕と同じで競馬が好きだ。武豊や幸英明ら僕が仲のいい騎手と食事をすると言うと飛んでくる。武ジョッキーはちょうど僕や野茂がメジャーにいた二〇〇〇年頃、ロサンゼルスに拠点を移し、ドジャー・スタジアムの近くのパサデナという街に住んでいた。その時に三人で会い、いつか野茂と二人でアメリカで競走馬を持ち、武ジョッキーに乗ってほしいなと話した。」


‥‥そんなワケで、競馬が大好きな吉井ピッチングコーチは、今はお馬さんも持ってる。今年1月に中山の新馬戦でデビューした栗毛の牝馬で、その名は「フォーシーム」、そう、ここでようやく長かったマクラでの解説が生きて来るってワケだ。そして、すべての球種の中で最も速い球である「フォーシーム」と名づけられた馬は、父がダイワメジャー、母がマイヴィヴィアン、母の父がダンシングブレーヴ。この血統を見ただけでも、元メジャーリーガーである吉井ピッチングコーチが、「メジャー」という言葉に惹かれて「ダイワメジャー産駒」を選んだんじゃないかと思えて来て、競馬ファンでプロ野球ファンで吉井ピッチングコーチのファンでもあるあたしは、ナニゲに嬉しい気持ちになって来る♪

だけど、そんな期待とはウラハラに、「フォーシーム」のデビュー戦は16頭中12着、5月の2戦目の未勝利戦も18頭中14着と、ぜんぜんパッとしなかった。そして、7月の3戦目が6着、4戦目が7着と、少しずつ上向きになって来たのに、9月3日に札幌で行なわれた5戦目の未勝利戦では、また12着に沈んでしまった。つまり、現時点で、5戦0勝なのだ。競馬は、馬券を買う上では3着までしか配当の対象にならないけど、出走する馬のほうは5着までが賞金の対象になる。

だから、これまでで一番良かった3戦目の6着は、めっちゃ惜しかったのだ。あと1つ着順が上だったら、賞金の対象になっていた。でも、このレース、「フォーシーム」は7番人気だったけど、優勝したのは9番人気の馬だった。そして、その馬の名は、ナナナナナント!「ラインスラッガー」だったのだ!「ダイワメジャー」の子に「フォーシーム」と名づけて、メジャー級の速球を投げたのに、その球を「ラインスラッガー」に見事に打たれてしまい、ライトスタンドまで運ばれてしまったというワケだ。

そして、吉井ピッチングコーチの「フォーシーム」は、けっこう厳しい状況になってしまった。ここからは、ちょっと専門的なことを書くけど、今月、中山や阪神などに設定されてる3歳未勝利戦は、通称「スーパー未勝利戦」と言って、「出走回数が5回までの馬」と「前回の中央での着順が5着までの馬」という出走制限があって、1回だけしか出走できない。「フォーシーム」は出走回数が5回なので、この「スーパー未勝利戦」に1回だけは出走できるけど、これで勝てなければ、もう、中央開催(東京、中山、京都、阪神)のレースには出走できなくなる。そして、地方開催の500万下を走ることになる。


‥‥そんなワケで、地方開催の500万下には、未勝利戦を勝てずに回って来た馬も多いけど、逆に、未勝利戦を勝ち上がって来た馬や、何度も勝っている馬も混じってるので、これまでの未勝利戦よりも強い相手と戦わなくちゃならない。だから、「フォーシーム」は、たとえ未勝利戦を勝ち抜けられなくても、決して「これでKO」となってマウンドを下ろされることはないけど、そうなった場合には、これまで以上に強いスラッガーと対決しなきゃならないのだ。だけど、1軍の試合で勝てなかったピッチャーを2軍で鍛え直してから1軍に戻すように、競走馬の場合も、中央の登録を一度抹消して、地方で勝ち上がってから中央に戻すという方式が一般的なので、もしも「フォーシーム」が未勝利戦を勝ち抜くことができなかったとしても、何とか地方で勝ち上がり、中央という1軍のマウンドに戻って来て、吉井ピッチングコーチの現役時代のフォーシームのような素晴らしい末脚を見せてほしいと思う今日この頃なのだ!


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2016.09.13

民進党の代表選から見た党是の実体

15日投開票の民進党の代表選は、当事者と民進党の関係者以外、ほとんどの国民が興味ないと思うけど、代表選も終盤になって、ようやく少しだけ国民の注目を集めることになった。しかし、それは、各候補の政策や民進党への期待感などではなく、皮肉にも、代表選でトップを走る蓮舫氏の「二重国籍問題」という、一部の差別主義者だけが喜々としてハシャギまわるだけのバカバカしいスキャンダルだった。ま、こんな低次元のスキャンダルなど、ここでいちいち取り上げる価値もないのでスルーしてくけど、それより何より、あたしが呆れ返ったのは、今回の代表選の遊説場所だった。

今回の代表選は、2日に告示され、蓮舫代表代行(48)、前原誠司元外相(54)、玉木雄一郎国対副委員長(47)の3候補が、11日までに全国10カ所を遊説して回ったワケだけど、その場所が、大阪府大阪市、福岡県久留米市、岡山県岡山市、香川県高松市、長野県長野市、静岡県静岡市、宮城県仙台市、北海道札幌市、埼玉県さいたま市、東京都豊島区だったのだ。

この10カ所を見て、「何で愛知県名古屋市がないの?」と思った人も多いだろうけど、あたしはそれよりも、「沖縄県那覇市」がないことに驚いた。現在の安倍政権に対抗する野党第一党として、政権奪取も視野に入れての代表選だと言っておきながら、安倍政権によって最も苦しめられている沖縄県に行かないなんて、普通は考えられないからだ。3候補が沖縄入りして、安倍政権による沖縄差別、米軍基地建設の強行などについて批判合戦を繰り広げていたら、本土とは比較にならないほど注目を集めていただろうし、その効果は全国へと波及していたと思う今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、民進党の代表選は、民進党に所属する国会議員146人と、無所属で民進党会派に所属する川田龍平参院議員の計147人が、1人2ポイントで294ポイント、国政選挙の公認候補予定者が1人1ポイントで計118ポイント、その他、1586人の地方議員に計206ポイント、約23万5000人の党員とサポーターに計231ポイントが割り振られていて、合計849ポイントで争われる。だから、一般の有権者には投票権のない「内輪の選挙」だ。

でも、「内輪の選挙」と言えども、自民党の総裁選を見れば分かるように、代表選は党の宣伝としては絶大な効果があるし、ある意味、次期代表のお披露目の場でもある。ひいては、次の国政選挙への呼び水でもあるのだから、党員やサポーターの多い地域を遊説して回るよりも、現在、政治的問題を抱えている地域を回り、自分たちの政策をアピールすることが重要になる。

それなのに、今回の民進党の代表選では、現在、最大の政治的問題の渦中にある沖縄県をスルーした。それだけでなく、未だに原発事故で苦しみ続けている福島県もスルーした。原発事故の責任は、欠陥を指摘されながら何の対策もせず、原発政策を推進し続けて来た歴代の自民党政権にあることは周知の事実だけど、少なくとも事故時の政権は民主党だったのだから、いくら看板を「民進党」に掛け替えたとしても、まずは福島県に行くのが筋なんじゃないのか?

ま、わざわざ九州に遊説に行ったのに、玄海原発のある佐賀県や川内原発のある鹿児島県ではなく、原発のない福岡県を選んだワケだし、わざわざ四国に遊説に行ったのに、伊方原発のある愛媛県ではなく、原発のない香川県を選んだワケだから、この辺からも党の方向性が透けて見えて来るけど、さすがに沖縄県と福島県をスルーしたのは、あまりにも国民を軽視してると感じた。


‥‥そんなワケで、遊説の最終日、11日のさいたま市での公開討論会で、米軍の普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画についての討論が行なわれた。蓮舫氏は、辺野古への移設計画は旧民主党政権が米国側と確認した内容だということを前提に、「結論は基本として守るべきだ。どんなに米国と話をしても選択肢は限られてくる。基軸はぶれるものではない。それが外交の基本戦術だ」と述べて、辺野古への移設計画の「堅持」を主張した。一方、前原誠司氏は、「辺野古以外で、本当に日米で合意できる場所がないか、違う案をしっかり議論すべきだ」と述べた。また、玉木雄一郎氏も、「民主党から民進党になったので、沖縄政策は大胆に見直して米国としっかり対話すべきだ」と述べ、民主党政権時代の結論に拘束されるべきではないとの見解を示した。

あたしから見たら、沖縄県での遊説をスルーした政党の代表候補3人が、沖縄から遠く離れた埼玉県で何言ってんだ?‥‥って感じだけど、少なくとも、少しは期待してた蓮舫氏のこの発言には、正直、心の底からガッカリした。そして、一時的にでも「蓮舫氏を代表にすべき」と主張していた自分を恥じた。また、党内で最も議員票を集めてる蓮舫氏に「辺野古への移設を堅持」と主張させるためにも、あえて民進党は沖縄県を遊説から外したんじゃないかと勘繰ってしまった。

そう考えると、原発事故問題の最中(さなか)にある福島県をスルーしたことも、稼動一時停止問題の最中にある川内原発を立地する鹿児島県をスルーしたことも、プルサーマルを再稼動させたとたんにトラブルが相次いでいる伊方原発を立地する愛媛県をスルーしたことも、すべてツジツマが合う。ホントに政権奪取を目指しているのなら、鹿児島県で遊説して、川内原発の一時停止を模索している三反園訓知事と連携して、現在の安倍政権の原発政策の見直しを提言すれば、党自体が大きな支持を得られただろう。

でも、それができなかったのは、蓮舫氏が原発推進派である野田佳彦前首相の愛弟子であり、今回の代表選でも、野田佳彦氏率いる「花斉会」が全面的に支援しているからだ。野田佳彦氏は、ご存知の通り、民主党政権時の最後の首相だったけど、福島第1原発の事故からわずか1年3カ月後の2012年6月8日、「原発を再起動しないと電力不足で日常生活や経済活動は大きく混乱してしまう。このままでは日本の社会は立ち行かなくなってしまう。私は国民の生活を守るために大飯発電所3、4号機を再起動すべきと判断した」と大嘘をついて原発の再稼動を強行した。そして、蓮舫氏を支持している岡田克也前代表も、これまでに何度も「安全性が確認された原発は再稼動させて行く」と明言している。

また、全国には、東京電力の社員であることを隠して市議や区議をやっている「隠れ東電議員」が少なくとも20人以上いて、それぞれの議会で「原発推進」を主張しているけど、この半数以上の議員が「旧民主党所属」なのだ。民主党の支持母体が労組だということから考えると、東京電力を始めとした電力会社は、上層部は自民党に高額の献金を繰り返して蜜月関係を築き、電力会社の労組サイドは民主党と癒着して「原発推進」への根回しをして来たと思われる。

だから、これは蓮舫氏に限ったことではなく、基本的に「原発推進」なのが、過去の民主党であり、現在の民進党なのだ。もちろん、少しでも安倍政権との違いをアピールするために、原発の安全性に対する文言を強化したり、エネルギー政策の細かい部分には異論を唱えてるけど、結局は「再稼動ありき」の姿勢が党是であり、スポンサーである労組への配慮なのだ。

そして、「米軍基地問題」、「原発問題」と並ぶ国民の関心事、「憲法問題」に関しても、蓮舫氏は「平和主義の堅持は国民の切なる願いだ。9条は絶対に守るべきだ」と述べたけど、9条以外は改憲派だ。前原誠司氏も「新たに第3項を加えて自衛隊の位置付けを明記すべきだ」と述べ、玉木雄一郎氏も「世界中のあらゆるところで武力行使が可能になるような改正には反対だ」と述べ、安倍政権の現行姿勢や自民党の改憲草案には反対してるけど、基本的には改憲派だ。

だいたいからして、約7割の議員が改憲派の民主党と、ほぼ全員が改憲派の維新の党が合流して誕生したのが現在の民進党なんだから、「憲法改正」が党是であることは明らかだし、党の基本的政策にも「時代の変化に対応した必要な条文の改正を目指す」と明記してある。つまりは、このまま自民党政権が続いたとしても、何らかのミラクルが起こって民進党が政権を奪取したとしても、どっちにしても「憲法改正」が進められるってワケだ。


‥‥そんなワケで、現在の安倍政権に不満を持ってる多くの人たちが、それでも野党第一党である民進党を支持しきれないのは、ハッキリ言って、まったく対立軸になってないからだと思う。安倍政権を支持してる人たちにしても、その大半は安倍政権の経済政策や外交を一定レベルで評価してるだけであって、「原発推進」や「辺野古移設」や「憲法改正」に関しては、未だに反対派のほうが多数を占めている。それなのに、野党第一党の民進党も「原発推進」で「辺野古移設」で「憲法改正」なんだから、これで国民の支持など得られるワケはないし、安倍政権に不満を持ってる人たちの受け皿にもなりえない。

旧民主党は、どうして、こんなことになってしまったのか?それは、自分たちを客観視する目が皆無であり、政権時の失敗を総括せず、反省もしていないからだ。いくら看板を掛け替えても、内容が同じなら、国民の信頼など回復できるワケがない。何しろ、民主党政権時の最後の代表だった野田佳彦首相(当時)は、一時は自民党との連立を模索するほどのKYぶりを発揮した上に、自民党と公明党にスリ寄り、消費税の増税で手を組んで衆議院を解散、総選挙へ打って出るという、最悪の「国民への裏切り」を犯したからだ。

きっと本人は、郵政解散時の小泉純一郎気取りだったのかもしれないけど、ここまで有権者をバカにした首相は前代未聞だったため、2012年12月16日に行なわれた総選挙では、選挙前の230議席を大きく下回る57議席しか獲得できず、民主党政権は消滅した。もちろん、野田佳彦代表だけに原因があるワケではなく、その前の菅直人代表にも、その前の鳩山由紀夫代表にも問題はあった。でも、大嘘をついて原発を再稼動し、自公にスリ寄って消費税増税を進め、多くの国民の期待を裏切り、民主党政権を破壊した戦犯のトップは、やはり野田佳彦代表だろう。

それなのに、総選挙で惨敗した翌2013年5月11日に行なわれた民主党の「公開大反省会」に、野田佳彦氏の姿はなかったのだ。菅直人氏、枝野幸男氏、長妻昭氏を始め、民主党政権を担ってきた元閣僚らの大半が出席したのに、カンジンの前代表であり前首相である野田佳彦氏は、この「公開大反省会」を欠席して、大好きなプロレスの小橋建太選手の引退記念試合を観戦しに行ってたのだ。

おいおいおいおいおーーーーい!‥‥って、これだけでも呆れ返るのに、野田佳彦氏は、今年2016年3月3日に、プロレスの聖地である後楽園ホールで行なわれた、最大の支持母体である「連合」の集会で、新日本プロレスの赤いタオルを首にかけて、プロレスのリングを模したステージに上がり、プロレスラーのマイク・パフォーマンスよろしく、「小沢一郎批判」を繰り広げたのだ。

この集会は、今夏の参院選に向けての重要な場で、安倍政権を倒すための野党共闘が最大の課題だったのに、こんな場で、今度は赤いタオルを首にかけてアントニオ猪木気取りになったのか、野田佳彦氏は、「一番足を引っ張った(小沢一郎)元代表さえ来なければ、後は全部のみ込むつもりだ」「これまで一番ごちゃごちゃ行ってきたのが元代表だった」などと述べ、生活の党の小沢共同代表の新党参加を拒否したのだ。

これほどまでに国民を裏切っておきながら、反省の「は」の字もなく、いい年こいてプロレスごっこにウツツを抜かしているなんて、この人、きっと死ぬまでこのままだろう。そして、こんな最低の人物が、未だに国会議員として国民の血税で贅沢三昧な生活を続けているばかりか、看板が「民進党」に替わっても党内で大きな力を持ち、自分の愛弟子の蓮舫氏を次期代表に据えるための根回しに余念がない。

野田佳彦氏にしてみれば、自分のマリオネットである蓮舫氏が次期代表になれば、「原発推進」も「辺野古移設」も「憲法改正」も、多少の変更案を出しつつも、基本路線は自民党政権と同調して進めて行けるので、将来的に狙っている「自民党との連立」という理想郷にも近づけると考えているのだろう。そして、こんな人物に利用されている蓮舫氏にしても、産経新聞のインタビューで「私はバリバリの保守派です」と明言するなど、その視野には国民などまったく入っておらず、党内の保守派勢力の取り込みしか見えていない。

それなのに、民主党から看板を掛け替えた民進党は、またまた懲りずに「国民とともに進む」などとノタマッてる。でも、残念ながら、国民のほうは、「民進党とともに進む」などと思ってる人など、ほとんどいないのが現状だろう。今夏の参院選で、何とか惨敗だけは免れられたのは、民主党時代に失った信頼が回復されたからではなく、共産党がほとんどの選挙区で独自候補の擁立を行なわずに選挙協力してくれたからだ。それなのに、相変わらず空気が読めていない岡田克也代表は、「一定の結果を得ることができた」などとコメントした。まったく、このKYぶりには脱力してしまう。

それでも、あたしには、まだ最後に「淡い期待」が残ってる。それは、今の蓮舫氏の発言や行動などは、すべてが「代表になるための作戦」であって、代表に選ばれたアカツキには、野田佳彦氏の支配から逃れ、自身の派閥を作り、党利党略にとらわれずに、ホントに自分が目指していた「国民のための政治」を始めてくれるんじゃないかという「淡い期待」だ。もちろん、こんなことは現実的には極めて難しいし、今回の代表選で自分を支持してくれた党内勢力の一部を裏切ることにもなるから、急ハンドルを切ることはできないだろう。でも、蓮舫氏がホントに国民のための政治を目指しているのなら、ジョジョに奇妙にハンドルを切って行くことは可能だと思う。


‥‥そんなワケで、党から野田佳彦氏を追放し、「原発反対」と「辺野古移設反対」と「憲法改正反対」を掲げれば、野党共闘などしなくても大きく議席を増やせるし、野党共闘すれば政権奪取も可能なのに、それをしない政党、それができない政党、それが民進党だ。それどころか、自分たちの過去の失敗を総括することも反省することもできず、党利党略を最優先し、野党共闘には水を差し、ほとんどの政策の基本路線が安倍政権と同じなのが、今の民進党という政党なのだ。こんなに情けない政党が野党第一党なんだから、安倍政権が余裕マンマンなのは当然だろう。政権与党が憲法を無視しても、国会を軽視しても、野党第一党は指をくわえて見ているだけで、誰も安倍政権の暴走を止めることができない。だから、安倍晋三首相の任期を延長する話までもが平然と出て来るほど、自民党が図に乗り始めた今日この頃なのだ。


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2016.09.12

生理的に無理~!

あたしの行く大型スーパーは、スーパーと量販店が合体したみたいなお店で、自転車や草刈り機まで売られてる。草刈り機と言っても、片手で持って使う細長い掃除機みたいなもので、たしか1万円前後だったから、本格的なものじゃないと思うけど。で、その一角には、エンジンオイルや2ストオイルも並んでて、ガソリンスタンドで買うよりは遥かに安いから、あたしは、原チャリの2ストオイルをここで買ってる。

ちなみに、この「2スト(ツースト)」というのは「2ストローク(ツーストローク)」の略で、別名「2サイクル(ツーサイクル)」とも言う。原チャリでも、4サイクルのエンジンならガソリンだけで走るんだけど、あたしの原チャリは2サイクルのエンジンなので、このオイルをガソリンに混ぜないとエンジンが焼き付いちゃうのだ。

原チャリのお尻のとこにタンクがあって、そこに2ストオイルを満タンにしとくと、ガソリンに適量、混合しながら燃焼してくので、けっこう持つ。ガソリンを5回くらい満タンにしても、2ストオイルは半分くらいしか減ってない感じだ。でも、古いベスパとかだと、このオイル用のタンクがなくて、ガソリンを給油するたびに、小型のメスシリンダーで2ストオイルを計量して、入れたガソリンの量に合せて混合しなきゃならないから、めっちゃメンドクサイヤ人だ。

あたしは、松田優作さんの「探偵物語」を観たり、THE WHOの「四重人格」が原作の映画「さらば青春の光」を観たりして、古いベスパに憧れた時代もあったけど、このメンドクサイヤ人なシステムを知ってからは、「やっぱ原チャリは国産だな」と思うようになった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、数日前のこと、この2ストオイルがそろそろなくなりそうになったから、あたしは、スーパーにお買い物に行ったついでに、自転車売り場の一角にも行ってみた。それなのに、嗚呼それなのに、それなのに‥‥って、今回はこんなに早い段階から五七五の俳句調で嘆いちゃうけど、いつもの棚のいつもの場所に、いつもの2ストオイルがなかったのだ。

あたしが買ってたのは、1リッターの2ストオイルの中で一番安い、500円台前半のやつだったのに、それが並んでた場所に、見たことのないデザインの2ストオイルが並んでた。缶の形や容量は同じなんだけど、メーカーが違くて、値段は500円台後半、消費税を入れると600円を超えそうなイキオイだ。

近くにいた店員さんに聞いてみると、あたしが買ってた2ストオイルは在庫分がなくなったので、今回からはこっちの2ストオイルに切り替えたのだと言う。あたしが買ってたものが、製造中止になったのか、それとも単にスーパーが取り引きをやめたのかは定かじゃないけど、つまりは、このスーパーで一番安い2ストオイルが、今回からコレになったというワケで、あたし的には、不条理な値上げを食らったようなものだった。

だけど、ホントに安いものが欲しいのなら、隣りの棚に4リッターの缶がある。これなら1600円なので、1リッターあたり400円、遥かに安い。でも、最初に書いたように、2ストオイルはなかなか減らないから、4リッターも買っちゃうと、ぜんぶ使い終わるまでに1年くらい掛かりそうで、オイルが劣化しそうで怖いのだ。

そして、それ以上に困るのが、「入れにくい」という点だ。4リッターの缶は、エンジンオイルの缶と同じ四角いもので、フタも真ん中を親指をペコンと押して開けるタイプなので、これをこぼさないように原チャリのタンクに入れるためには、一度、何かの容器に移さなきゃならない。あたしは、この手間が嫌なのだ。

その点、いつもの1リッターの缶なら、ペットボトルのように口が細くなってる上に、口に付ける蛇腹のホースみたいなのが付属してるから、これを付ければ、缶から直接、原チャリのタンクに入れることができる。でも、あたしは、これも嫌いなのだ。この便利な付属品を使うと、使い終わったあとに蛇腹の部分にオイルが残るので、これが垂れたりしないようにビニール袋とかに入れとかなきゃならないし、次に使う時にビニール袋を開けると、中にオイルが垂れてベトベトになってたりするから、これが嫌なのだ。

だから、あたしは、この便利な付属品をあえて使わず、原チャリのタンクのフタを開けたら、深呼吸をして、精神統一をして、缶から直接、2ストオイルを入れる。すごく高い位置からコーヒーカップにカフェオレを注ぐ人みたいに、職人技を炸裂させるのだ。買って来たばかりの2ストオイルは、口まで満タンに入ってるので、少しでも傾けるとオイルが出始めちゃうから、ちょっと難しいけど、2回目とかは、もう半分くらい減ってるから、缶をそうとう傾けてもオイルが出始めないので、タンクの口の近くから攻めることができて、ほぼ、失敗はない。


‥‥そんなワケで、仕方なく、ちょっと値段の高い別メーカーの2ストオイルを買って来たあたしは、帰宅してすぐに、オイルを入れておくことにした。原チャリのタンクには、まだ半分くらいオイルが入ってたけど、オイルが切れたらエンジンが焼き付いちゃうから、気づいた時に満タンにしておくほうが安心だ。それで、あたしは、原チャリのタンクのフタを開け、便利な付属品は使わずに、いつものように、深呼吸をして、精神統一をして、缶のフタを開けた。

新品の満タンのオイルなので、最初の注ぎ始めは緊張するけど、万が一のために、タンクの口の周りにティッシュを巻き付けて、もしも狙いが外れても大丈夫なようにしてから、あたしは職人技を発動した。すると、緊張や不安とは裏腹に、オイルはひと筋の光の糸と化し、赤く輝きながら、タンクの口へと吸い込まれて行った‥‥って、おいおいおいおいおーーーーい!!何で赤いんだよーーーー!!あたしの原チャリのタンクの中に半分ほど残ってる2ストオイルは、緑色なのにぃーーーー!!

エンジンオイルと間違えないように、2ストオイルは着色してある。たまに青いのもあるけど、たいていは緑色か赤で、これは混ぜても問題ない。だから、あたしの原チャリには別に何も問題ないんだけど、これは、あたし個人の生理的な問題として、どうしても耐えられないことなのだ。原チャリのオイルのタンクは白っぽい半透明だから、中のオイルの色が見えてしまう。ガソリンタンクみたいに中が見えなければいいんだけど、中が見えるタンクの中に、緑色と赤が混ざった気持ち悪い色のオイルが満タンになってるなんて、あたしには耐えられない!

新しく買って来たオイルの色が赤だと知ってたら、あたしは、もともと入ってた緑色のオイルがなくなるギリギリまで走って、あとちょっとでなくなるっていう時に、新しい赤いオイルでタンクを満タンにしてたのに‥‥。そうすれば、あたしは気分よく原チャリに乗り続けることができたのに、これからしばらくは、原チャリに乗るたびに、あたしの脳裏には「気持ち悪い色のオイル」が湧き出てきて、ドンヨリした気分に陥ることウケアイだ。


‥‥そんなワケで、この感覚って、分かりやすく説明すると、割り箸が変なふうに割れちゃった時と同じなのだ。あたしは、いつも「マイ箸」を持ち歩いてるけど、お蕎麦屋さんでお蕎麦を食べる時だけは、「マイ箸」だと滑って食べにくいので、お店の割り箸を使うことにしてる。今はメッタに外食をしないから、ここ数年は外でお蕎麦なんか食べてないけど、ずっと前には、立ち食い蕎麦の「ゆで太郎」に定期的に通ってた。

1杯300円のお蕎麦でも、あたしにとっては「自分へのベホイミ」的な位置づけで、大好きな「ゆで太郎」のお蕎麦はご馳走だった。それなのに、そのお蕎麦を食べようと思ったとたん、割り箸が変なふうに割れてしまったりすると、一気に気分が沈んでしまう。片方が太くて、もう片方が細くて、すごく不愉快だ。だけど、食べるために使うほうとは反対側だから、お蕎麦を食べる上では何の問題もない。でも、食べ終わるまで、ずっと気になってしまう。

割り箸が真ん中で折れたりしたのなら、遠慮なく新しい割り箸を使わせてもらうんだけど、たかが「偏った割れ方」をしただけで、食べる上では何の不都合もないのに、新しい割り箸を使うなんてできやしない。だから、あたしは、なるべく気にしないようにして、お蕎麦を楽しむことだけに集中しようと努力するんだけど、これも生理的に耐えられないことのひとつなので、食べ終わるまでに、何度かは気になってしまう。そして、その結果、せっかくのお蕎麦を満喫することができなくなってしまうのだ。

他にも、かっぱえびせんとか、ポテトチップスとか、袋に入ったスナック菓子でも、あたしには生理的に耐えられないことが起こる。こういうスナック菓子の袋って、たいていは上部と下部にギザギザがついてるから、このギザギザを利用して開封するのであれば、右端か左端を上から下に切って開けることになる。だけど、あたしは、こういう縦長の袋は、どうしても上部を開封しないと気が済まないのだ。

あたしの場合、一度で食べきるということがほとんどないので、半分くらい食べて、残りは取っておくことが多い。こうした面からも、上部を開封すれば、袋の口を折りたたんで輪ゴムで留めたりするのに便利なのだ。もちろん、これは後付けのプラスアルファの理由で、何よりの理由は、ビジュアル的な問題だ。縦長の袋は、やっぱ上部が開いてないと美しくない。

で、上部を開けるために、あたしは、袋の裏側の継ぎ目の部分を右手でつまみ、その反対側を左手でつまみ、力を加減しながら左右に引っ張る。そうすると、上部のギザギザのところがメリメリと剥がれてキレイに開く場合もあるんだけど、失敗すると、袋の前面の左手の指でつまんだ部分がV字型に切れて穴が開いちゃったりする。こうなってしまったら、もう終わりだ。この穴から上のほうに切れ目を広げて行って、何とか体裁だけは整えるんだけど、それでも、食べ終わるまで、ずっとドンヨリした気分になっちゃう。

それなら、袋の上部をハサミで切ればいいじゃないか‥‥って言われそうだけど、スナック菓子は、たいてい袋の内側が油っぽいから、ハサミを使うと、ハサミを拭かなきゃならない気がして、そこまではメンドクサイヤ人なのだ。あたしは、こういうスナック菓子が好きなクセに、指が油でベトベトするのは嫌なので、割り箸で食べてるくらいだ。だから、ハサミに油が付くのも嫌だし、指紋の付いてるメガネのレンズやスマホの画面を見るのもダメなのだ。これも、あたしがスマホを絶対に使わない理由のひとつだ。

ちなみに、インスタントラーメンの袋も、上部の向かって右側に小さなV字カットがあって、明らかに「ここから縦に開けてください」って無言の主張をしてるけど、インスタントラーメンの場合は、袋を開けたらすぐに麺をお鍋に入れるし、スープの粉も取り出すし、袋はすぐにゴミ箱に捨てちゃうから、あたしはぜんぜん抵抗感なく、V字カットの部分から縦に開けられる。ようするに、スナック菓子のように、その袋を容器として、その袋の口から食べ続ける場合のみ、上部がきれいに開いてないと気が済まないのだ。

だから、割り箸にしても、たとえばお風呂場にナメクジを発見して、他に何も挟むものがなくて新品の割り箸しかなかった場合なら、慌てて割った割り箸が変な割れ方をしても、あたしはぜんぜん気にならない。とにかく、一刻も早くナメクジを挟んで、窓から外に捨てて、その割り箸もゴミ箱に捨てるだけだ。つまり、一瞬しか使わないから、別に気にならないのだ。だけど、お蕎麦を食べる時は、変な割れ方をした割り箸でも、しばらくの間は使わなきゃならない。これがあたしは嫌なのだ。


‥‥そんなワケで、プロ野球の世界では、広島カープが25年ぶりにリーグ優勝を決めた。特に広島カープのファンじゃないあたしでも、優勝の輪の中で、新井と抱き合って泣いていた黒田の後ろ姿を見て、思わずもらい泣きをしてしまった。だけど、もしも、この前日に、巨人がヤクルトに負けて広島の優勝が決まっていたら、どうだっただろう?もちろん、それでも優勝に変わりはないけど、25年ぶりの優勝が、広島の試合がない日に、他チームの試合結果によって決まってしまったら、ちょっと残念だったと思う。そして、この残念な感覚をすごく小規模にしたのが、あたしが生理的に耐えられないこと、つまり、緑色の2ストオイルに赤い2ストオイルが混ざってしまったり、お蕎麦を食べようと思ったら割り箸が変なふうに割れてしまったり、スナック菓子の袋が希望通りの形に開かなかったりすることなのだ‥‥って説明しても、たぶん、10人のうち1人か2人くらいにしか分かってもらえないような気がしてる今日この頃なのだ(笑)


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2016.09.11

きっこの携帯電話ライフ

あたしが初めて携帯電話を持ったのは、今から17年ほど前、26歳の時だった。それ以前にも、世の中に携帯電話はあったけど、レンタル式が主流で、保証金と新規加入料で15万円、毎月のレンタル料と回線使用料が1万7000円、これにバカ高い通話料が上乗せされてたから、普通の人が持てるシロモノじゃなかった。

だけど、あたしが26歳で事務所から独立した年、ドコモから「iモード」がリリースされたのだ。それまでと比べたら、遥かに安い金額で加入できたし、電話だけでなくメールの送受信もできるし、インターネットにまでつながるというので、あたしは、仕事で必要だと考えて加入した。携帯電話の本体は、主に、2つ折りになる「N」と、2つ折りにならない「P」に分かれてて、あたしが最初に持ったのは、たしか「P501i」だったと思う。そして、あたしが唯一、携帯電話の本体を買ったのは、この時だけだった。

それ以来、あたしは、今日まで17年間、ずっと携帯電話を使って来たし、同時に2つの携帯電話を使ってた時もあったけど、お金を払って携帯電話の本体を買ったことは一度もない。当時は、ドコモの天下だったから、後から出てきたメーカーは、ユーザーを増やすために、新規加入者には好きな機種をタダでくれてたからだ。中には、ものすごい最新式の機種だけ、特別に3500円とか5000円とかの追加料金を取る場合もあったけど、あたしはタダでくれる機種ばかりを渡り歩いてきた。

そして、他のメーカーに乗り換えなくても、1カ所のものをずっと使ってると、「そろそろ電池の持ちが悪くなってきたな~」と感じ始めたころ、「無料で新機種に交換できますよ」というDMが届く。中には、最新機種のカタログが入ってて、ここからここまでの機種なら無料、これとこれは追加料金が何千円かかります、なんて書いてあるけど、同封の通知に、「お客様は1万3000ポイントがたまっていますので、ポイントをご利用になれば追加料金の必要な機種でも無料で交換できます」なんて書いてある。

あたしは、こうしたシステムを利用して、一度もお金を払わずに、数年おきに新機種に交換してきたので、最後には、ワンセグでテレビまで観られる最高級の携帯電話を手に入れることができた。これって、ナニゲに「わらしべ長者みたいだな~」なんて思った今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


Kt5


‥‥そんなワケで、このテレビまで観られる携帯電話は、機能や使い勝手、色やデザインもそれなりに満足してたんだけど、突然、通常の何倍もの料金を請求されたのだ。あたしは、一番安くてお得なプランを選んでるので、毎月の請求額は、安い時で2000円台、高くても3000円台なのに、突然、9000円もの請求が来たのだ。驚いたあたしは、すぐに料金センターに電話をして、文句を言った。


「あの~、毎月同じような使い方をしてて、毎月同じくらいの請求額なのに、どうして今回だけ、こんなに高いんですか?」

「お客様の履歴を見ますと、この月はインターネットをたくさんご利用になっていますね」

「はぁ?私は携帯電話でインターネットに接続したことなど一度もありませんし、それ以前に、接続の仕方も知りませんけど。私が使っている機能は通話とメールだけです」

「それでは、こちらで詳しく調査してみますが、とりあえず、料金だけは期日までにお支払いください。料金をお支払いいただかないと、電話をお止めすることになりますし、そのままでは契約解除になってしまいます」

「はぁ?使ってもいない料金を払えと言うんですか?」

「何かの間違いだったと分かれば、その時点でご返金いたしますが、とりあえずはお支払いいただきませんと‥‥」


‥‥そんなワケで、あたしは仕方なく9000円を支払ったんだけど、これが携帯電話会社のほうのミスだったと分かったのは、3カ月も後だった。その上、多く徴収されたぶんの約6000円は、現金で返してくれるんじゃなくて、「次回からの料金から差し引かせていただきます」と来たもんだ。結局、翌月と翌々月の料金が無料になり、3カ月目も200円だか300円だかが引かれてたけど、あたしは、なんか納得が行かなかった。

だって、こうしてブログに書いたものだけを読めば、大したことないように感じるかもしれないけど、実際には、料金センターやサポートセンターに電話するたびに延々と待たされ、やっと出たと思ったら、前回とは別の人だから、またイチから説明しなきゃならないし、マジで頭から湯気が出そうなくらい、何度も何度もイライラさせられたからだ。

それなのに、あたしには何のメリットもなかった。たとえば、「ご迷惑をお掛けしましたので、これから半年間、基本料金を無料にさせていただきます」とか、「ご迷惑をお掛けしましたので、3000円分の商品券を送らせていただきます」とか、こうした「何か」があれば、あたしの気分も違ってたと思うけど、あたしは、本来は支払うスジアイのないお金を支払わされて、苦労してそれを取り戻しただけなのだ。


‥‥そんなワケで、どうしても納得できなかったあたしは、この携帯電話を解約することにした。この時、あたしは携帯電話を2台使ってて、これはプライベート用だったから、仕事用と違って、解約しても特に問題はない。そして、その携帯電話会社のショップが駅ビルの中にあると分かったので、ソッコーで向かった。思い立ったら、即、行動だ。

ショップに入り、受付に行くと、最初は笑顔だったお姉さんも、あたしが「解約したいんです」と言ったとたん、笑顔が消え、「他社にお乗り換えですか?」と聞いて来た。あたしが、「いいえ、こちらのサービスでとても不愉快なことがあったので、解約したいだけです」と切り出したら、悪質なクレーマーだと思われたのか、「少々お待ちください!」と言いながら早足で奥へ行き、上司らしき男性を連れて来た。

その男性は、「こちらへどうぞ」と言って、あたしを奥のカウンターに案内した。隣りとの間に仕切りがある、クレーマー用のカウンターみたいだった。そこで、あたしは、今回の顛末をすべて話し、「今すぐに解約したい」と告げたら、その男性は、「それは大変申し訳ありませんでした。お客様がお腹立ちになるのもごもっともです。それでは、すぐに解約の手続きをいたします」と言って、横にあるパソコンに向かって作業を始めた。

「な~んだ、少しは話の分かる人もいるんじゃん」なんて思いつつ、ボーッと待ってたら、しばらくキーボードを叩いてたその男性が、「お客様は1万5000ポイントも溜まっていますが、解約されますと、このポイントがすべて無駄になってしまいますよ」と言って来た。ポイントなんか、新機種に変える時にしか使ったことがなかったあたしは、イマイチ意味が分からずに「はぁ~」と答えると、その男性は、「この店内にある商品でしたら、ポイントで交換できますよ」と言って、カウンターの外に出て来た。

案内されるまま着いて行くと、ショップの一角に携帯電話の周辺機器の販売コーナーがあって、色とりどりのスマホのカバーが並んでた。その男性は、「お客様は1万5000ポイント溜まっていますので、1万5000円ぶんのお買い物ができます。この中で欲しいものがあれば、お選びください」と言ってくれた。

でも、あたしはスマホなんか持ってないし、何か使えるものはないかな~と見て行ったら、チョー高級イヤホンがあった。イヤホンなのに、ヤタラと立派な箱に入ってて、ナナナナナント!1万3000円もする!箱に書いてある説明を読むと、「高性能インイヤー型ヘッドフォン」と書いてある。どう見たってイヤホンなのに、「インイヤー型ヘッドフォン」とは、言い得て妙だ。

ま、そんなことは置いといて、あたしとしては、このイヤホンを選ぶしかないので、レッドとブルーの2色のうち、どっちにするか決めるだけだ‥‥ってワケで、あたしは、ブルーのほうを選んだ。「これで1万3000円だから、あと2000円だな」と思いながら、2000円のものを探してたら、なんだか今の自分の状況が、どこかで見たことがあるように思えて来た。

そうだ!あたしがすごくちっちゃかったころ、母さんが好きで良く観てたテレビ番組「がっちり買いまショウ」だ!3組の夫婦が出て来て、最初に5万円コース、7万円コース、10万円コースをクジ引きで決めて、スタジオ中に並んでる家電や家具やいろいろなものの中から、この金額になるように欲しいものを選んで行く。たしか、マイナス何千円以内ならOKで、1円でもオーバーするとダメだったように記憶してる。

で、あたしが初めてチャレンジした「がっちり買いまショウ」は、1万3000円のチョー高級イヤホンの他に、反対側の棚で、2000円の値札のついたiPod用のデータケーブルを見つけて、何とか成功することができた。でも、考えてみたら、どの商品にも値札がついてるんだから、成功して当たり前だよね(笑)

とにかく、あたしは、溜まってたポイントを無駄にすることなく、無事に解約できたワケだけど、これであたしの携帯電話は、テレビが観られない普通の携帯電話1台になった。こっちは、もう5年は使ってるけど、仕事用だから、最低限の機能しか使ってない。インターネットには接続できるけど、接続したことは一度もないし、やり方も知らない。他にもいろんな機能が付いてるみたいだけど、まったく触ったことがない。あたしが使えるのは、通話とメールと写メだけだ。何しろ、ずっと「通話の声が小さいなあ」と思いながら使い続けて来たあたしは、先月、ようやく通話の音量調節が付いてたことに気づいたくらいだからだ(笑)


‥‥そんなワケで、シンプルすぎるあたしの携帯電話ライフだけど、この携帯電話に、最近、携帯電話会社から、鬱陶しいメールが何度も届くようになった。それは、「お客様の携帯電話を無料でiPhone6に交換できます」という宣伝メールだ。5年前の携帯電話ですら、ぜんぜん使い方が分からないあたしが、iPhoneなんて使えるワケないだろが!‥‥つーか、あたしはスマホが大嫌いなので、タダどころか、お金をくれても使いたくない。それに、何よりも、料金が高くなるのがバカバカしい。携帯電話の料金は、最大で月3000円台まで、これだけは絶対に変えられない今日この頃なのだ。


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2016.09.06

1食75円の自炊生活

あたしの食生活は、「できる限り外食しない」「できる限り自炊する」ということを基本にして、「1食100円まで」という予算を設定してる。「1食100円」と聞くと、「えっ?」って思う人もいるかもしれないけど、自炊すれば、ごはん1杯が20円、お味噌汁が10円ほどなので、おかずに70円も使える。ちなみに、ごはん1杯20円というのは、あくまでも我が家のお米の値段であって、もっと安いお米を使えば1杯10~15円に抑えることもできるし、最高級の魚沼産コシヒカリなら1杯40円くらいなる。

我が家の場合、主食のお米は、信頼できる農家さんから無農薬の玄米を30キロ、約8000円で買ってて、食べるぶんだけ精米してる。だから、30キロと言っても、精米したぶんだけ量が減るワケだけど、あたしは「精白米」までは精米せず、その時によって「五分搗き」か「七分搗き」にしてるから減るのはだいたい5%ほどだ。つまり、30キロの玄米が、精米すると28.5キロになるワケだ。

お茶碗1杯のご飯は約150グラムだけど、これは炊き上がった状態で、お米なら約65グラムだ。65グラムのお米が、炊き上がると約2.3倍になって、150グラムになる。だから、あたしが約8000円で買ってる玄米は、精米することで28.5キロになり、これを65グラムで割ると約438、つまり、お茶碗に438杯ぶんのご飯になるのだ。そして、「8000円÷438杯=18.3円」てワケで、ご飯1杯が約18円ということになる。

でも、母さんと2人で1杯ずつ食べるとすると、「65グラム×2杯=130グラム」ということになり、1合(150グラム)よりも少なくなり、水加減もメンドクサイヤ人だし、量的に少し足りないので、我が家では1回につき1合ずつ炊くことにしてる。150グラムのお米は、炊き上がると340~350グラムになるので、1杯あたり175グラムくらいになり、お茶碗に「気持ち山盛り」になり、母さんもあたしも量的にちょうどいい。で、この「1杯75グラム」の「気持ち山盛り」で計算し直すと、8000円で買ってる玄米は380杯ぶんのご飯になり、1杯あたりは約21円ということになる。だから、我が家では、ご飯1杯20円として計算することにしてる今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、8000円の玄米から生まれる380杯のご飯は、我が家では3カ月ぶんになる。1日3食のうち、ご飯を炊いて食べるのは2回で、1回はおそばやうどん、小麦粉で作った「だんご汁」などを食べてるので、ご飯は母さんと2人で1日に4杯、これが30日間で120杯、3カ月で360杯‥‥という計算だ。もちろん、1日3食ともご飯を炊いて食べる日もあれば、あたしがお昼用におにぎりを作ってお仕事に行く日もあるから、ご飯380杯ぶんのお米は、だいたい3カ月でなくなる。

で、我が家の毎月の食費だけど、PCでつけてる家計簿を見ると、面白いことが分かる。小さい単位まで公表しても意味がないから、10円の単位以下は四捨五入するけど、今年1月から8月までの食費は、こんな感じになってる。

1月 11500円
2月 9700円
3月 19400円
4月 9500円
5月 10400円
6月 18900円
7月 11200円
8月 9800円

これを見れば分かるように、3月と6月だけが他の月よりもグッと高くなってるけど、これは、3カ月に1回、玄米30キロを約8000円で買った月だ。我が家の食費は、玄米を買った月は「2万円弱」、その他の月は「1万円前後」なので、ザックリ言えば「3カ月で約4万円」ということになる。平均すれば1カ月が約13400円ということになり、30日で割ると1日あたり約450円、これを母さんとあたしの1日の計6食で割ると「1食75円」ということになる。

もちろん、これは食材や食品類を買ったお金の総額なので、ここに光熱費は含まれてないけど、もしも細かい計算をして、調理で使った光熱費をプラスしたとしても、「1食100円まで」という設定は楽勝でクリアしてると思う。そして、結果的に「1食75円」で済んでるのは、月に何度かは1人前300円も400円もするお刺身や高級干物などを楽しみつつも、それ以外の日の多くが「ほとんどお金の掛からない献立」で済ませてるからだ。


‥‥そんなワケで、我が家の調理のモットーは、「食材はムダなく使う」と「煮物などはまとめて作る」で、この2つは徹底してる。たとえば、我が家では、ダイコンは必ず農家の直売店に行って「葉付き」のものを買う。ダイコンの本体と同じくらいの長さの立派な葉っぱがワサワサと付いてて、たいていは1本100円だ。

葉付きダイコンを買ってきたら、まずは葉っぱをよく洗い、1センチくらいに細かく刻んでから、お鍋に塩をひとつまみ入れて、サッと茹で、ザルに取って水を切る。これで葉っぱの下ごしらえは完了なので、すぐに使わない時はジプロックに入れて冷凍保存。このままお味噌汁の具にもなるし、千切りしたアブラゲとゴマ油で炒めて、お醤油で味付けしても美味しい。サバやアジの塩焼きの身をほぐしたものや、鮭フレークなどと一緒に炊き立てのご飯に混ぜても美味しいし、他にも使い道は無限だ。

そして、ダイコンの本体は、煮物でもサラダでもお漬物でも、普通はピーラーで皮剥きをすると思うけど、あたしの場合は、おでんのダイコンくらいの厚さの輪切りにしてから、あえて包丁でかつら剥きにする。こうすると、あたしはプロの料理人みたいに包丁使いが上手じゃないから、ちょっと厚めに剥けちゃうんだけど、これがいいのだ。ピーラーで剥いた皮は捨てるしかないけど、包丁で剥いた少し厚めの皮は、千切りにしてゴマ油でサッと炒めて、お醤油、お酒、お砂糖で味付けして、輪切りのタカノツメを散らせば、ダイコンのキンピラになる。

ダイコンに限らず、たいていの根菜の皮はキンピラになるから、あたしは、ダイコンでもニンジンでも、柔らかめのタワシでよく水洗いしてから、包丁で皮を剥くようにしてる。ちなみに、ゴボウの場合は、タワシでよく水洗いしたら、皮は剥かずに、そのままササガキに切ってキンピラを作ってる。だって、表面に近い部分こそ栄養分が多いから、そこを捨てちゃうほどもったいないことはないからだ。

そして、話はクルリンパと戻るけど、皮を剥いたダイコンの本体は、5センチくらいの厚さのおでんダイコンみたいになってるから、これを1つか2つ、厚さ5ミリくらいの薄切りにしてからイチョウや短冊に切って、粗塩を振ってからビニール袋に入れて、塩昆布とタカノツメも入れて、冷蔵庫に入れてお皿か何かで重しをしとけば、数時間で美味しいお漬物になる。

また、1つか2つを同じように薄切りにして、これを重ねて千切りにして、まな板の上で軽く塩を振って手で揉むと、水分が出て柔らかくなるから、これとカニカマをほぐしたものをマヨネーズで和えるとダイコンサラダになる。キュウリの輪切りを加えてもいいし、仕上げにカイワレ大根を乗せるとピリッとして美味しい。

そして、他の大部分のダイコンは、ひとくち大に切ってからコトコトと煮て、ニンジンやチクワなども加えて煮物にする。多めに作り、大きなタッパーに入れて冷蔵庫に入れておいて、「あと一品、おかずが欲しいな」と思ったら食卓に出す。別に、いちいち温め直さなくても、ご飯とお味噌汁が温かいから気にならない。

また、煮物を作る時に、おでんダイコンを2つだけ残しておいて、これは別口でコトコトと煮て、アゴ出汁とお醤油で薄く味付けして、柚子味噌を乗せて風呂吹き大根にすれば、この日の夜の一品になる。1本100円のダイコンで、これだけのものが作れるのだ。もちろん、調味料や光熱費も使ってるから、正確に言えば100円以上になっちゃうけど、それでも、外食をするよりは遥かに安く済む。

他にも、ジャガイモが6個で100円だったりしたら、5個はまとめて煮物にして、タッパーに入れておき、残りの1個を細い千切りにして、塩水にくぐらせてから辛子明太子と和えて、ジャガイモのシャキシャキ明太子サラダにして、その日の夜の一品にする。辛子明太子は、「切れ子」と呼ばれてる安いものが、賞味期限が残りわずかでさらに安くなってる時にマトメて買ってきて、ラップに小分けして冷凍しておく。

お魚も、漁港に行くと、お刺身でも食べられる新鮮なイワシがひと山100円で買える。少し大きめのイワシでも20匹以上、中くらいのイワシなら30匹くらいあるから、買ってきたらぜんぶを捌き、10匹ぶんくらいはその日の夜のお刺身用に取っておく。残りは包丁で叩き、まな板の上でお味噌とショウガのミジン切りを加えてさらに叩き、最後に片栗粉を加えてよく混ぜて、つみれ団子を作っておく。その日の夜のお味噌汁に入れるぶん以外は、ラップして冷凍しておく。

このイワシのつみれ団子を作っておくと、特に冬場は大活躍してくれる。大きな白菜が1個80円とかで手に入る時期には、ほとんどお金を使わずに、美味しいイワシのつみれ鍋が楽しめる。お鍋にすれば、小麦粉を練ってビニール袋に入れて足で踏んだ団子やうどんをシメに使うことで、お米も減らない。また、お鍋のおつゆを土鍋に取っておいて、翌朝、冷やご飯を入れて雑炊にすると、コトコト煮てるうちに少ないご飯が2倍くらいに増えるので、お茶碗1杯ぶんで母さんとあたしのお腹がいっぱいになる。

イワシに限らず、切り身でも、干物でも、たいていのお魚は冷凍しておけるから、漁港まで買い物に行けない人でも、スーパーとかで安売りしてたり、賞味期限が迫って半額になっているものを見つけたら、その日に食べないとしても、買ってきて冷凍しておくといい。たとえば、ブリの切り身が照り焼きのタレに漬けてあるものがセールで1切100円だった時、翌日に売れ残りをパック詰めして1切50円で売ってたりする。これを買ってきて、メンドクサイヤ人でも1切ずつラップで包み、冷凍しておく。これなら、いちいち解凍しなくても、凍ったまま焼くことができる。


‥‥そんなワケで、今回紹介した葉付きダイコンやイワシの調理は一例に過ぎないけど、100円で買ってきた食材がここまで活躍してくれる自炊生活を5年も続けてきたから、今のあたしは、ファーストフード店の1個100円のハンバーガーや、コンビニのおにぎりがセールで1個100円になってるのを見ても「うわ、高い!」と思っちゃうし、「ワンコインで食べられるランチ」なんてのを見ると「1食に500円も払うのかよ?」って思っちゃう。さらには、ファーストフード店やコンビニ、外食店などで提供されてる食べ物の大半は、原材料の産地が不明だし、添加物も何がどれくらい使われてるか分からない。一方、自炊なら、産地偽装がない限り、少なくとも産地だけは選ぶことができるし、添加物だって限りなくゼロに近い。だから、安全で安心な上に、1食100円以下に収まる自炊生活は、あたしにとって、どんなに高級なレストランで食事をするよりも贅沢だと思ってる今日この頃なのだ♪


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2016.09.04

風刺と冒涜の境界線

8月24日未明、イタリア中部を襲ったマグニチュード6.2の大地震は、多くの建物が倒壊し、これまでに300人近い犠牲者が報告されているが、フランスの風刺週刊紙「シャルリー・エブド」が、9月3日発売の最新号で、この大地震の負傷者や犠牲者を題材にした作品を掲載し、その内容が物議を醸している。


Ch1


「イタリア風の地震」というタイトルが付けられたこの作品には、地震で負傷して血まみれになった男性の絵に「トマトソースのペンネ」、顔がやけどで焦げている女性の絵に「ペンネのグラタン」、何層にも重なったガレキの間から何人もの足が出ている絵に「ラザニア」と書かれている。ようするに、地震の負傷者や犠牲者をイタリア風のメニューに喩えたものだ。

イタリアだから「パスタ」だ「グラタン」だ「ラザニア」だという単純な発想ではなく、今回の地震で最も甚大な被害を受けたアマトリーチェという町が、トマトソースのパスタ「アマトリチャーナ」の発祥地だったことにもカケてあるものと思われるけど、この作品を見て、あなたはどう感じただろうか?

あたしは、多くの人たちと同じく、これはアウトだと思った。そして、「シャルリー・エブド」が掲げている「風刺」の精神って何だろう?‥‥と思った。少なくとも、あたしの感覚では、この作品は「風刺」でも何でもなく、「度を越した悪ふざけ」であり、地震の犠牲者や負傷者に対する「冒涜」でしかないと感じた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、この作品に対して、甚大な被害を受けたアマトリーチェのピロッツィ町長は、「とても不快で困惑する作品だ」と批難し、「この作品がフランス国民の本当の気持ちを表現しているとは考えていない」とフォローしつつも、「風刺や皮肉は結構だが、災害や災害による死者を風刺することは間違っている」と述べた。また、イタリアのアンドレア・オルランド法相は「非常に不快だ」と述べ、ピエトロ・グラッソ上院議長は「風刺や皮肉を表現する自由」を認めた上で「私にはこの風刺画が最低だと言う自由がある」と述べた。ま、当然のコメントだと思う。

今回の「シャルリー・エブド」に掲載されたイタリアの大地震を題材にした作品は、これだけじゃない。ガレキに埋まった瀕死の負傷者が、「お宅を建設したのはシャルリー・エブドではありません。お宅を建設したのはマフィアです!」と叫んでいるものもある。


Ch2


こちらの作品は、地震発生後に問題になった「耐震強度不足の手抜き建設」を取り上げていると思われるので、多少は「風刺」の意味合いを感じるけど、それでも、あえて日本的な表現で言わせてもらうと、あたしは「不謹慎」だと感じた。

また、今回の「シャルリー・エブド」では、別の揶揄も掲載している。今回の大地震をローンウルフ型のテロに喩えて、「イタリアの地震で300人近くが死亡。地震の揺れが発生する直前に、ローンウルフが『アラー・アクバル(神は偉大なり)』と叫んだかどうかは不明」というものだ。「シャルリー・エブド」は、これまでずっとイスラム教やイスラム過激派などを揶揄する作品を発表し続けて来て、それが2015年1月7日のパリ本社の襲撃事件へとつながったワケだけど、その後も、この姿勢は崩していない。

だけど、イタリアで発生した地震に絡めてまで、イスラム過激派を批判するのはどうだろうか?逆に言えば、この一文は、イスラム過激派を批判するためにイタリアの地震を利用したと受け取られても仕方ないと思う。それに、確かにイスラム過激派の戦闘員は、自爆テロを起こす直前に「アラー・アクバル」と叫ぶけど、大多数の真面目で平和的なイスラム教徒たちも同じ言葉を口にする。

この一文では、ちゃんと「ローンウルフ」と明記しているので、一部の過激派だけを揶揄していることは分かるけど、「アラー・アクバル」という言葉は、イスラム教徒すべてに通じるものなので、こうした使われ方をすると、大多数の真面目で平和的なイスラム教徒たちは、怒りを覚えたり悲しい気持ちになったりすると思う。


‥‥そんなワケで、今年1月、シリアを脱出してヨーロッパを目指した難民船が沈没した際、海岸に打ち上げられた3歳の男の子の水死体の写真が国際的に取り上げられ、難民問題を考える契機にもなったけど、この時も「シャルリー・エブド」は、今回のようなことをやらかしている。それが、次の作品だ。


Sh5


「水死して海岸に打ち上げられた男の子が、もしも生きていて、そのまま大人になったとしたら、女性に性的嫌がらせを繰り返す性犯罪の常習者になっていただろう。それは移民だからだ」という内容だ。これは、この時期にドイツで発生した難民申請者による大規模なレイプ事件を踏まえたものだけど、いくら何でも、これは酷すぎると思う。もちろん、この時も、この作品(もはや「作品」という言葉を使うのもためらわれるけど)は多くの批判を浴びた。

この作品にしても、今回のイタリアの地震を題材にした作品にしても、あたしにはとても「風刺」とは感じられないけど、そこには、日本とフランスとの文化の違いがあるのかもしれない。日本で「風刺」と言うと、基本的には権力者や大企業など、社会的に大きな力を持った対象を批判するもので、社会的弱者や災害の犠牲者などを揶揄することは、まずない。でも、フランスの場合は、少なくとも、この「シャルリー・エブド」に関して言えば、社会的弱者であろうと災害の犠牲者であろうと、何でもお構いなしにネタにしているように見える。

フランスの風刺画の歴史は古く、今から250年ほど前のルイ16世の時代にも、ルイ16世から王位を剥奪しようと目論む革新派の人たちによって、ルイ16世の無能さや、王妃マリー・アントワネットの散財などを面白おかしく揶揄した風刺画がバラ撒かれた。これは、当時、フランス国民の識字率が低かったからだ。文字が読めない人たちでも、絵なら見ただけで意味が分かるので、当時の風刺画家たちは、あることないこと描きまくった。

当時は、テレビもラジオも電話もなかったし、それ以前に電気がなかったから、こうした風刺画でデマが拡散されてしまうと、王家はすぐに否定することができなかった。そして、王家を憎む勢力によって作り上げられたマリー・アントワネットの悪いイメージだけが、ひとり歩きを始めてしまったのだ。こうした歴史を持つフランスの風刺画だから、今でこそ、さすがに故意にデマを流すことはなくなったとしても、その対象を選ばない姿勢や、タブーをタブーとしない姿勢は、今も受け継がれているのだと思う。


‥‥そんなワケで、今回、「シャルリー・エブド」の最新号の問題の作品を見て、あたしが真っ先に思い出したのが、東日本大震災が発生した直後に、当時の都知事だった石原慎太郎が言った言葉だった。石原慎太郎は、東日本大震災の4日後の2011年3月15日の会見で、「日本人のアイデンティティーは我欲だ。この津波をうまく利用して、日本人は我欲を洗い流す必要がある。積年にたまった日本人の心の垢を洗い流す必要がある。(今回の震災は)やっぱり天罰だと思う」と述べたのだ。連日、もの凄い津波の映像と、どんどん増え続けて行く犠牲者の人数を見せられていたあたしにとって、この無神経なトンデモ発言は衝撃だった。そして、今回の「シャルリー・エブド」の問題の作品を見た時に感じた嫌悪感が、石原慎太郎の数々の暴言を耳にした時に感じる嫌悪感と同類であると分かった今日この頃なのだ。


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2016.09.02

あとは野となれ山となれ

あたしが原発に反対してる理由は、もちろん「危険」だということが最大の理由だけど、それだけじゃなく、「原発から生まれる放射性廃棄物の処理の問題」がある。特に使用済み核燃料に関しては、すでに全国の原発などに1万7000トンも溜まってる上、安倍政権が目指している数値目標を達成するためには、少なくとも全国で20基以上の原発を再稼動させなきゃならないので、毎年1000トンずつ使用済み核燃料が増え続けることになる。

だけど、原発から生み出される放射性廃棄物は、この使用済み核燃料だけじゃない。たとえば、老朽化によって廃炉が決まった原子炉が、今後、解体されることになれば、解体されたパーツの大半が放射性廃棄物ということになる。原子炉の解体によって生まれる放射性廃棄物は、外部の配管など汚染度の低いものが「L3(レベル3)」、原子炉の圧力容器など汚染度が中くらいのものが「L2(レベル2)」、原子炉内部で使用していた制御棒など汚染度の高いものが「L1(レベル1)」と、3段階に分別され、それぞれ処分方法が違う。

ま、「それぞれ処理方法が違う」と言っても、日本ではまだ廃炉になった商業用原子炉を解体したことが一度もないから、現時点では、あくまでも「机上の論」でしかないけど、汚染度の低い「L3」は「地下数メートルに埋める」、汚染度が中くらいの「L2」は「地下数十メートルに埋める」、そして、汚染度の高い「L1」は「地下300メートルより深く埋めて、10万年管理する」と決められていた。

だけど、この「L1」の処分方法については、いろいろと議論が続いてて、なかなか決定には至らなかった。そして、8月31日、ようやく決まったんだけど、あたしは新聞の報道を読んで、開いた口からエクトプラズムが出てきて幽体離脱しちゃいそうになった。それが、この報道だ。


「原子力規制委員会は31日、原発の廃炉で出る放射性廃棄物のうち、原子炉の制御棒など放射能レベルが比較的高い廃棄物(L1)の処分の基本方針を決定した。地震や火山の影響を受けにくい場所で70メートルより深い地中に埋め、電力会社に300~400年間管理させる。その後は国が引きつぎ、10万年間、掘削を制限する。これで、放射能レベルの高いものから低いものまで放射性廃棄物の処分方針が出そろった。」


‥‥って、おいおいおいおいおーーーーい!やることなすこと無責任の極み乙女の原子力規制委員会だけど、とうとうこんなギャグ漫画みたいなことまで言い出しちゃった今日この頃、皆さん、これを読んで開いた口からエクトプラズムが出てきませんか?


‥‥そんなワケで、原案の「300メートル」が「70メートル」に緩和されたのはお約束だろうけど、世界一の地震大国で、全国津々浦々に2000を超える活断層が縦横無尽に走ってる日本列島の、いったいどこに「地震の影響を受けにくい場所」なんかがあるって言うんだよ?つーか、「電力会社に300~400年間管理させる」だの、「その後は国が引きつぎ、10万年間、掘削を制限する」だの、お前ら、本気で言ってんのか?

安倍政権の現在の原発推進政策が続けば、廃炉にして解体する原子炉の数も増えて行く。でも、日本が今すぐに原発政策を完全にやめて、再生可能エネルギーなどに方向転換したとしても、現在、全国にある57基の原子炉は、いつかは廃炉にして解体しなきゃならない。そして、現在の57基の原子炉をすべて廃炉にして解体したら、もっとも危険な「L1」の放射性廃棄物だけでも、約8000トンになると見積もられている。

この約8000トンもの放射性廃棄物を、全国のいろいろな場所の地下70メートルに埋めて、それを各電力会社に300~400年間も管理させるだなんて、すでに、この時点で非現実的じゃないか。だいたいからして、福島第1原発事故の除染で出た土砂などの放射性廃棄物ですら、未だに処分場所が見つからずに、フレコンバッグに詰めたまま、そこらじゅうに山積みになってるのに、その何千倍も何万倍も危険な放射性廃棄物を埋める場所など、どうやって探すと言うのか?

さらには、それを電力会社に300~400年間も管理させるだなんて、寝言は寝てから言ってほしい。日本の人口は、現在は約1億2000万人だけど、どんどん減少し続けていて、今から32年後の2048年には1億人を割って9000万人台になり、84年後の2100年には8300万人になると予測されている。そして、約300年後の2330年には、現在の3分の1、4000万人にまで減少すると予測されている。その上、4000万人のうち2500万人以上が高齢者で、働き盛りの人は1500万人にも満たなくなる。

そして、このまま少子高齢化が進めば、日本の人口は2500年には1000人を切ってしまい、国として存続できなくなると予測されている。こんな状況で、全国各地に埋めまくった8000トンもの高レベル放射性廃棄物を管理し、その他にも、少なくとも1万7000トンもある使用済み核燃料も管理するなんて、果たして電力会社にできるだろうか?さらには、その後は国が10万年も管理するって、アホとしか言いようがない。

500年後に人口が1000人以下になってしまう国で、何が「その後は国が引きつぎ、10万年間、掘削を制限する」だよ?こんなの誰がどう見たって、「どうせ自分は生きてないんだからテキトーに決めちゃえ!」ってフレーバーが全開じゃねえかよ!さすがは「九州でカルデラ噴火が起これば九州は全滅しますから、川内原発に核燃料があってもなくても同じことです」とノタマッた田中俊一委員長ひきいる原子力規制委員会だけのことはある。


‥‥そんなワケで、百歩ゆずって、「L1」の放射性廃棄物を埋める場所が見つかったとして、少子高齢化も改善して日本の人口が極端には減少しなかったとしても、もっと根本的な問題として、どんな容器に「L1」を入れるつもりなのか?だって、現代の最先端の科学力を使っても、地中深くに埋めて10万年も持つ容器など作れないからだ。

ちなみに、使用済み核燃料を地層処分する時に使う「オーバーパック」と呼ばれる金属製の容器は、机上の計算では耐久年数が最長で1000年と試算されている。だから、もしもこれと同じ技術で「L1」の処分用の容器を作ったとしても、1000年ごとに掘り出して容器を交換しなきゃならない。そして、容器を交換すれば、それまで使っていた古い容器は汚染されて放射性廃棄物になっているのだから、今度はその古い容器の処分という新たな問題が発生する。

日本原燃が行なったコンピューターによるシミュレーションでは、地中に埋めたオーバーパックは、1000年で腐食による穴が開き、中の放射性廃棄物が漏れ出すと試算されているので、実際には、1000年ごとじゃなくて、もっと早いサイクルで容器を交換しなきゃならない。でも、計算がメンドクサイヤ人なので、あえて限界の1000年ごとに交換するとして割り算しても、それでも10万年なんだから100回も交換しなきゃならない。

現時点で発生する「L1」は8000トンだから、オーバーパックの容量を500キロと仮定すれば、その数は1万6000個になる。そして、これらすべての容器を100回も交換するんだから、新たに生まれる「古い容器」という放射性廃棄物の数は160万個になる。細かいことを言えば、最初の1000年目に交換した「古い容器」と、最後の9万9000年目に交換した「古い容器」では、汚染度がずいぶん違うと思うけど、どちらにしても人間が触れることはできないレベルだろう。

現代の放射性廃棄物の管理を10万年後の人たちにまで負わせるということは、今から10万年前の旧石器時代の人たちが埋めた危険なものを、現代のあたしたちが管理させられるようなものだ。もしもそんなことになったら、正直、「ふ・ざ・け・ん・な!」の5文字しか出てこないだろう。その上、日本列島が乗ってる北米プレートとユーラシアプレートには、太平洋プレートとフィリピン海プレートが沈み続けているんだから、10万年後の日本列島が現在とまったく同じ形のままだという保障はまったくない。仮に巨大地震などが起こらなかったとしても、地殻変動で容器が壊れて大量の放射性廃棄物が漏れ出すことだって考えられる。


‥‥そんなワケで、「年金問題は最後の1人まで私が責任を持って解決いたします!」とか「汚染水問題は私が責任者となって必ず解決いたします!」とか、「できもしないこと」を何の根拠もなく自信満々に宣言しちゃうのが安倍晋三首相の十八番だけど、「できもしないこと」どころか「できたかできなかったか確認することもできないこと」を堂々と決定しちゃうのが、田中俊一委員長ひきいる原子力規制委員会という天下御免の無責任組織なのだ。何しろ、原子力規制委員会が「新基準の安全対策に適合している」と認可したことで8月12日に再稼動を強行した伊方原発3号機は、わずか2週間後の26日に配管から冷却水が1.2トンも噴き出すという事故を起こし、その原因が「配管の老朽化とパッキンの緩み」だったのだ。この事実ひとつを見ても、原子力規制委員会の無責任ぶりが手に取るように分かるだろう。こんなデタラメな組織に「電力会社に300~400年間管理させる」だの「その後は国が引きつぎ、10万年間、掘削を制限する」だなんて言われても、あたしの耳には「あとは野となれ山となれ」と言っているようにしか聞こえない今日この頃なのだ。


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2016.09.01

猿人も木から落ちる?

8月30日付のAFPで、とっても興味深いニュースが報じられた。


「猿人ルーシー、木から転落死か 新たな骨格分析で示唆」
アフリカ東部エチオピアで1974年に発掘された約320万年前の猿人「ルーシー(Lucy)」の化石を改めて分析した結果、高さ12メートル以上の木からの落下が死因だったことが示唆されたとの研究結果が29日、発表された。ルーシーの死因をめぐる数十年来の謎が、ついに解明された可能性がある。
http://www.afpbb.com/articles/-/3099024?cx_part=topstory


記事の全文はリンク先を読んでもらうとして、ザックリと説明すると、骨の化石が川底から発見されたことから、これまでは「溺死」と推測されていた猿人ルーシーの死因が、もしかしたら「木からの落下」だったかもしれないというのだ。それも、ケッコー高い確率で。

ルーシーに関しては、あたしも11年前に「ルーシーの溜め息」というエントリーを書いてるけど、このエントリーを読み直してみると、やっぱり「溺れて死んだ」と書いてある。ちなみに、この「ルーシーの溜め息」の中にも書いてるけど、わざわざ読むのがメンドクサイヤ人のために簡単に説明しとくと、1974年にエチオピアでこの骨の化石が発見された時、キャンプ地のラジカセから流れてたのがビートルズの「Lucy in the Sky with Diamonds」だった。それで、この骨が女性だったことから「ルーシー」と名づけられた今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、1974年にエチオピアの川底で発見されたルーシーの骨の化石は、全部で52個、何と全身の約40%にあたるものだった。これまでは、頭蓋骨だけとか、アゴの骨だけとか、単体の発見ばかりだったので、このルーシーの骨の化石は、全身を復元するための貴重な発見となった。

そして、腕の骨など何カ所も折れていたけど、何しろ320万年も前の化石なんだから、これらはルーシーが死んで骨になってから破損したものだと推測されていた。だから、発見された場所や状況などから、死因は「溺死」と推測されていたのだ。


Lucy3


でも、今回、テキサス大学オースティン校のジョン・カップルマン教授の研究チームが、CTスキャンでルーシーの骨の化石を輪切り撮影して調べたところ、どうやらルーシーは生きていた時に骨折をして、それが死因になったようだと結論づけられたのだ。AFPの記事だけでは不十分なので、あたしはさっそく、テキサス大学オースティン校のオフィシャルサイトを検索してアクセスしてみた。そしたら、トップページに「How Lucy Died (ルーシーはどのように死んだのか)」というプレスリリースがあった。


Lucy1

https://news.utexas.edu/2016/08/29/ut-study-cracks-coldest-case-how-lucy-died


トップページの「How Lucy Died」は導入のための仮タイトルで、実際のレポートをひらくと「How the Most Famous Human Ancestor Died (最も有名な人間の祖先はどのように死んだのか)」と書かれていた。で、すぐに読んでみたら、全体的にはAFPの記事と同じだけど、当然のことながら、とっても詳しく書かれていた。

今回の新説の一番のポイントは、右上腕の折れていた部分が「圧縮骨折」だと分かったことだった。これは、現代なら交通事故などに見られるもので、死んで骨になってからは起こりえない。そして、右の足首、左のひざ、骨盤、肋骨の一部なども同様の骨折だったことから、「高い木から落下して全身を何カ所も骨折し、それが死因になった」と結論づけられたのだ。

さらには、足首の骨折の状況などから、「ルーシーは足から落ち、受け身を取るために無意識に両腕を前に出したために腕も折れた」ということまで書かれている。そして、身長3フィート6インチ(約107センチ)で、体重60ポンド(約27キロ)のルーシーが、これだけのダメージを受けていることから逆算して、ルーシーは40フィート(約12メートル)以上の高さから落下して、地面に衝突した時には時速35マイル(約56キロ)以上のスピードになっていたと試算されている。

12メートルと言えば、ビルの5階くらいなので、そうとうな大木だったと思われる。ちなみに、このレポートには、「夜間、高い木の上にのぼって危険を回避していたと思われる」と書かれているので、たぶん、肉食動物からの攻撃を回避するために、ずいぶん高いところまでのぼっていたんじゃないかと思う。こうして化石から死因が分かれば、このように当時の生活の様子などを推測することもできるのだ。

また、もともとはチンパンジーと同じように木のぼりが得意だったはずの猿人だけど、ルーシーたちの時代には地上での生活が主体になっていたため、進化の過程で木のぼりの能力がジョジョに奇妙に低下して来て、こうした落下事故を起こすようになったんじゃないかとも推測されている。つまり、こうした化石って、単なる骨というだけではなく、何十万年、何百万年という過去の地球で暮らしていた生き物たちの生活ぶりを垣間見させてくれる、とっても貴重な「過去からの手紙」なのだ。


Lucy2


‥‥そんなワケで、今回の研究結果と、これまでに分かっていたことを総合すると、ルーシーは川のほとりの大木にのぼっていて、高さ12メートル以上のところから落下し、全身を強く打って即死状態で川に落ち、そのまま息絶えた‥‥と推測されている。そして、いろいろな偶然が重なり合って、320万年も未来の現代へと、全身の40%もの骨の化石という、素晴らしい「過去からの手紙」を届けることに成功した今日この頃なのだ。


【今日のおまけ】
エチオピア国立博物館がリリースしている「ルーシーの肩とひざの骨の化石の3Dデータ」を利用して、3Dプリンターで骨を復元している映像です。画面下の歯車マークで「日本語」を選択して、左隣りの「字幕」をクリックすれば、日本語の自動翻訳字幕が流れます。


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