« 安倍晋三とドナルド・トランプの共通点 | トップページ | きっこの「おでん論」 »

2016.11.22

11+22=44?

あたしは、今でも算数の計算が苦手だけど、あたしが算数の計算につまずいたのは、たしか小学2年生の時だ。小学1年生の時は、「3+5=8」や「7-3=4」という基本的な足し算や引き算だけでなく、「6+8=14」や「12-3=9」とかの繰り上がりや繰り下げのある計算も、何とかできた。そして、2年生になり、「14+27=41」という2桁同士の足し算や引き算で繰り上がりや繰り下げのある計算も、それなりにできるようになった。でも、そんなある日、算数の宿題の計算ドリルの中に、こんな足し算があったのだ。


「66+66=」


あたしは、ちゃんと足し算の繰り上がりができるようになってたから、この問題の答えが「132」だと分かった。だけど、どうしても納得が行かなかったのだ。だって、計算ドリルのもっと前のページにあった「11+11=」の答えは「22」だったし、「33+33=」の答えは「66」だったのに、何で「66+66=」は同じ数字が並ばないのか?何で「122」にならないのか?あたしは何でもきちんと揃ってるものが好きだったから、10の位が1繰り上がることで、せっかく揃ってた「122」が「132」になっちゃうことがガマンできなかったのだ。

たとえば、「11+11=」の答えが「23」とかで、「33+33=」の答えが「67」とかで、もともと同じ数字の並んだもの同士を足しても揃わないのなら、「66+66=132」でも納得できる。でも、「11+11=」は「22」で、その「22」を2つ足した「22+22=」は「44」で、その「44」を2つ足した「44+44=」は「88」なのに、その「88」を2つ足した「88+88=」は、「166」じゃなくて「176」になっちゃう。ずっときちんと揃ってたのに、ここで崩れちゃう。あたしは、これが嫌なのだ。それまで揃ってた数字が急に揃わなくなると、左右の足に違う靴下を履いてるみたいで、どうしても落ち着かない。

だから、あたしは、足し算そのものはできたんだけど、その正解に納得できなくて、算数の計算て不条理だと思ったのだ。もちろん、当時のあたしは「不条理」なんて言葉は知らなかったから、言葉にできないモヤモヤ感を抱えたまま、どんどん進む授業に少しずつ着いて行けなくなった。それでも、通信簿は何とか「3」だったけど、国語はいつでも「5」だったし、理科や社会は「4」か「5」だったから、一番苦手なのが算数だった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか?


‥‥そんなワケで、小学2年生の時に感じた算数の計算の不条理感をキッカケにして、中学でも高校でも数学が一番苦手なまま社会人になったあたしは、それからずっと計算が苦手で、ちょっとした計算でもケータイの電卓機能を使わないと分からない。とにかく、暗算ができないのだ。もちろん、簡単な足し算や引き算、掛け算や割り算くらいは暗算できるけど、「足して引いて掛ける」とか「掛けて割って引く」とかは苦手で、「273」とか「821」とかの最初から無理な数字じゃなくて、「100」とか「150」とか「350」とか「500」とかのキリのいい数字でも暗算できない。

たとえば、缶チューハイを買いにスーパーに行った時に、あたしの好きな銘柄の350mlが100円で、500mlが150円だったりすると、どっちを買ったほうがお得なのか、パッと暗算で導き出すことができない。だから、バッグからケータイを取り出して、電卓機能を使って、「150÷500×350=105」と計算して、「これなら350mlを何本か買ったほうがお得だな」と、ようやく分かる。こんなレベルだ。

だけど、小学2年生の時に算数の計算に納得できなくなったあたしは、それから35年も経った今、ついに、ちょっと納得できることを自力で発見したのだ。何日か前のこと、仕事の待ち時間にナニゲにケータイの電卓機能で遊んでて、子どものころに「66+66=132」や「88+88=176」が納得できなかったことを思い出して、試しに「666+666=」をやってみたら「1332」だった。それで、最初は「やっぱり同じ数字が並ばないと気持ちよくないなあ」と思ったんだけど、真ん中に「3」が2つ並んでるとこだけは気に入った。

そして、「左端の1と右端の2を足せば3になって、3が3つ並んで気持ちいいのになあ」と思いつつ、今度は「6666+6666=」をやってみたら「13332」だった。これも、「左端の1と右端の2を足せば、3が並んで気持いいのに‥‥」と思い、さらに「66666+66666=」をやってみたら「133332」だった。

ここで、あたしは「もしや?」と思って、今度は「888+888=」をやってみたら「1776」だった。これも左端の「1」と右端の「6」を足せば「7」が3つ並ぶ。念のために「8888+8888=」をやってみたら「17776」だったので、あたしの「もしや?」は確信に変わった。そして、「777+777=」をやってみたら「1554」だったし、「999+999=」をやってみたら「1998」だったし、どの数字の足し算でも、答えの数字の両端を足せば、同じ数字が並ぶことを発見したのだ。

こんなこと、計算が得意な人にとっては常識なんだろうけど、あたしは40年以上も生きて来て、数日前に初めて気づいたのだ。そして、小学2年生の時からずっと不条理だと思って来た「66+66=132」や「88+88=176」も、両端の数字を足せば同じ数字が並ぶということに「ハッ!」と気づいたのだ。これは、あたしにとって目からウロコだった。そして、山々を覆っていた濃霧がスーッと晴れて、青空と美しい峰々のパノラマが広がるように、35年間も感じてきた「繰り上がりのある足し算へのモヤモヤ感」が、一気に晴れ渡ったのだ。


‥‥そんなワケで、子どものころから同じ数字が揃った「ゾロ目」が好きだったあたしは、今日、11月22日で、とうとう44歳になった。ま、自分の誕生日が11月22日だから「ゾロ目」が好きになったんだけど、11年前に33歳になった時には、「11月22日で33歳」という、足し算としても成り立ってることを喜びつつ、「麻雀ならチートイツが成立するだけじゃなくて、ジュンチャンのイーペーコーとしても成立する」なんて思って喜び、何よりも「11、22、33」ときちんと並んだことが嬉しかった。それから、「今から11年後は44歳、22年後は55歳、33年後は66歳かあ」なんて思ったけど、あたし的には、この「11年後」とか「22年後」とかいう部分も「ゾロ目」で嬉しかった。そして、33歳の時のあたしは、「33歳+33年後=66歳」までは生きられそうだなと思った。でも、今日でとうとう44歳になっちゃったあたしは、「44歳+44年後=88歳」までは、さすがに生きていられるかどうか分からないから、まずは11年後の55歳を目指して、日々を大切に生きて行こうと思った今日この頃なのだ♪


★ 今日も最後まで読んでくれてありがとう!
★ よかったら応援のクリックをポチッとお願いします!
  ↓



|

« 安倍晋三とドナルド・トランプの共通点 | トップページ | きっこの「おでん論」 »